14/04/21 20:03:33.70 cwZu3zqb0.net
町の大型ビジョンには、新曲"歩いていくもん"を歌うかのんが映る。
図書館。6女神集結後、月夜は栞と一緒にいることが増えたらしい。
月夜が桂馬に対する愚痴を吐き続ける横で、栞はその思いの丈を原稿用紙にぶちまけている。
月夜「ねえ栞、今晩おヒマ?」「今日こそ一緒に月を見ましょう。」
栞(書いても書いても追いつかない…)(私のような内向的人間には荷が勝ちすぎる出来事だわ…)
(こーなったらヤケのやん八日焼けのナスビ。)(何が起こったのかとことん調べてやる!!)
どうやら、月夜のお誘いは栞には聞こえていないようで。
教室では。
結「意外!!」「桂馬くんに好きな子がいたなんて…」
歩美「再会したとたん打ちあけるんだもん。」「細かい話聞く気なくなっちゃったわよ。」
「いつものあいつのペースよ!!」「ちょっと騙されそうになったけど…」
「あいつは人の気持ちなんでどーでもいいの!!(もしかしてこんなのが…)(私の初恋になっちゃうわけ!?)」
悶々と不快感をあらわにする歩美と逆に、むしろ結は楽しげだ。
結「だってこんなすごい恋、」「もう二度とないかもしれないじゃないか!!」
「それに!!」「僕はまだ桂馬くんをあきらめてないよ!!」
歩美「おいおい。」「私はギブアップ。」「相手が悪いよ…」「応援に回るよ…」「ちひろとは幼なじみだからね。」
結「歩美、今日カラオケに行こうよ!!」
歩美「え―!?」「行こう行こう!!」
いかに桂馬の半身たちとはいえ、いざ返ってくるとPFPの山は重い。
向こうから、手すりに指を伝わせ、うつむきがちに近づく者がいる。ちひろだ。
ちひろは視線をそらしたまま。
「ま…」「なんつーか…」
桂馬の頬にも、わずかに朱色が伝染る。
「茶でも…」「いかん?」
そして砂浜。波打ち際に一人たたずむ天理を、水面に映るディアナが慰める。
天理「桂馬くんは…」「ずっとあの子のところへ帰りたかったんだよ…」
「わかってたんだ…」「桂馬くんが、」「手紙に全部書いてくれてたから…」
重ねてあった手紙が何枚か、風に舞う。その結びには、こう記されていた。
天理、最後に確認しておく。
ぼくとお前とのエンディングはない。
「それでも、」「少し夢見てたんだ…」「もしかしたら、」「違う結末だって…あるかもしれないって……」
積年の想いが潰え、天理は落ち込む。
ディアナ「天理は間違ってはいませんよ。」「私たちは決められた結末のために生きているのではありません…!!」
「桂木さんも天理も…いえ…みんなが…」「考え、悩み、まだ見ぬ道を歩んでいくのです。」
「天理が幸せにたどりつくまで、」「私はいつまでも天理のそばにいますよ。」
「天理!!ほら!」「空を見上げましょう!!」「私たちには未来があるのです!!」
天理と同じ空を、人間"桂木えり"となったエルシィが見上げる。
雲の隙間から、今日も暖かく陽が包む……
神のみぞ知るセカイ 完
6年間のご愛読ありがとうございました。
巻末コメント 最終26巻は6/18ごろ発売予定。
6年もここに載っていたのに!寂しい! 若木先生の新連載での再起動に
またここに戻ってこれますように! ご期待ください。