15/07/03 08:43:50.83 Z1wLQvP8.net
ギンコール酸の毒性について
最近、ニワトリの胚の培養神経細胞を用いた実験で、ギンコール酸が濃度依存的に神経毒性を示すことが確認されている。
ギンコール酸はtype-2C型のプロテインフォスファターゼを特異的に活性化させ、それに伴ってアポトシスおよびネクローシスが起きて神経細胞死を起こすとされている。
また、死に至らない細胞でも核の縮小やクロマチンの縮合などの形態的変化を起こすことも明らかにされた。
更に、ヒト角膜細胞HaCaT、赤毛サルの腎臓小管細胞LLC-MK(2)を用いた培養系でも細胞毒性が確認されている。
ギンコール酸の変異原性、すなわち遺伝子毒性については以前から知られており、これにともなって発癌性の恐れのある物質とされているが、今のところ、直接裏付けるような報告はない。
イチョウ葉エキスの長期投与においては、ギンコール酸の細胞毒性についても十分配慮する必要があると思われる。