06/04/23 04:08:42 .net
美味しい珈琲の店ほどなくなるのが早い気がするよ。
二十年ほど前、馴染みの喫茶店が火事で全焼したんだ。
喫茶店というよりは珈琲専門店なんだが、学生だった俺によくオマケしてくれた。
あるとき店のおばちゃんが「ちょっと焙煎のやりかた変えたけど、飲んでみる?」と、エラク気合の入った珈琲をもってきた。
ガキだった俺にはエチオピア系っぽい豆を炭焼にしたなあ、位しかわからなかったが、とにかく旨かった。
その数日後さ、火事がおきたの。
四年後、煉瓦造りの建物は消えて、白いレストランになってた。
シェフはおばちゃんの息子が帰省してきて始めたらしい。
料理はそれなりに旨かった。
肝心の珈琲は…二度と口にすることはなかった。