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NO4562 5月4日 『アメリカ大佐の失言が、米土トップ会談の話題に』 [2017年05月04日(Thu)]
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シリアに駐留するアメリカ軍が、シリアの反政府武装組織である、SDFと良好な関係にあることは、一般的に
知られている、軍事機密情報だ。このSDFは反アサドの武装組織であることから、アメリカ軍が協力関係に
あっても、何の不思議も無いということだ。
しかし、現実的には、このSDFを構成する戦闘員は、アラブ人、クルド人、その他クリスチャンなどによる、
とされているが、ほとんどはクルド人の戦闘組織、YPGのメンバーなのだ。
そして、このYPGはトルコの反政府クルド組織、PKKと強い連携関係にある。従って、トルコにとってはPKKは
もとより、YPGも明確な敵であり、テロ組織ということに、位置づけられているのだ。
そのため、トルコ軍はYPGに対する軍事攻撃を、何度も行ってきているが、つい最近、トルコ・シリア国境で
起こった、トルコ軍とYPGの武力衝突は、難しい一面を露呈している。
トルコ軍の発表によれば、YPGが国境を越えて、臼砲で攻撃してきたので、空爆で反撃したというものだ。
結果は、YPGの戦闘員の死亡と、YPG拠点の破壊が行われた。
問題はここからだ。YPGが戦死者の葬儀を行っているのに、アメリカ軍の将兵が参加したのだ。しかも、
そこではPKKとアメリカが、それぞれの国旗を、掲げていたということだ。それはトルコ側の怒りを買い、
猛烈な抗議がトルコからアメリカに、なされている。
そして、その事に関連して、アメリカ軍の在シリア・アメリカ軍スポークスマンである、ジョン・ドリアン大佐が
記者会見の席で『SDFはアラブの合同軍であり、いまラッカを攻略しようと思っている。そのSDFの構成員には
PKKが含まれている。』と語ってしまったのだ。つまり、アメリカ軍はPKKを友軍として、認めたということになる。
このジョン・ドリアン大佐は加えて『彼らは被害状況を把握するために、パトロールしていて、葬儀に遭遇し
参加したのだ。』と苦しい釈明をしている。その彼の発言は、現在のトルコとアメリカの緊張状態の、緩和には
何ら効果を生むまい。