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●ノーマン・ボーローグ (1914-2009) アメリカ人農業学者
1945年、アメリカ占領軍の農業技官として来日。
すぐに岩手の農業試験場に直行し、農学者・稲塚権次郎の創った小麦「農林10号」を持ち去った。
従来の小麦はミレーの絵でもわかるように、人の背丈ほどもあって倒れやすく、実りも播種量の30倍程度と貧弱だった。
稲塚はそれを50センチほどの背丈にし、対播種量も100倍まで上げた。
この優れものはアメリカでも画期的な成果をあげた。ノーマン・ボーローグは、農林10号にメキシコ種を掛け合わせた品種を作り、
それを飢餓に悩むパキスタンなどに送ったところ、収穫は3倍に跳ね上がり飢餓を救った。
この奇跡は「緑の革命」と呼ばれ、ボーローグは世界を飢餓から救ったと1970年、ノーベル平和賞を受賞した。
その受賞挨拶で、奇跡の素が日本製だったこと、それをアメリカ軍が組織的に盗んだことには触れなかった