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時に元暦2年(1185)、長明30歳の頃、突如として大きな地震が都を襲いました。
山々は崩れ、海原は傾き、土地は大きく裂けて、岩々が谷に転げ落ちるという
惨状に対して、冒頭の言葉が発せられました……「空を飛ぶことができたら」。
芥川龍之介(1892~1927)の作品の中に『本所両国』という短編があります。
亡くなる直前の昭和2年(1927)5月に発表されたこの自伝的小説では、
大正12年(1923)に発生した関東大震災から4年後の東京下町が描かれています。
芥川(主人公「僕」)は、変わり果てた本所界隈を歩きながら、世の中の流転(移り
変わること)の相に衝撃を受けます。
帰宅すると、家族に一日の出来事を報告しました。様変わりした現状と、
以前の懐かしい思い出とを重ね合わせながら、世の無常(全ての物事は生滅・
変化して、永遠に存在�