07/07/17 07:41:52 gPnz9pG8.net
むさしです。
カードマジックの技法の一つに「パス」がある。
パスとは、簡単に言えばデックの上半分と下半分を密かに
入れ替える事である。
私はこのパスという技法が悉く苦手である。
苦手と言いながらも、色々なスタイルのパスを覚えたが、
やはり苦手なものは苦手である。
私が普段、一般客に対して見せる数あるカードマジックの中で、
パスをするに相応しい箇所が一つだけある。
それはアンビシャスカードの冒頭部分である。
この部分は色々なマジシャンから、
「ここはパスを使わなければならない!」と言われた。
なぜそのような定義が出来たのかは分からないが、
かなり浸透している定義で、
その証拠にプロアマ含め数々のマジシャンがここでパスを使う。
パスが上手い人はそれはそれでいいのだが、
ミスディレクションが効いていないのか、
元々下手なのか、無理に苦手なパスをして、
バレバレの人も少なからずいる(私も含まれる)。
そこで私は考え直した。
わざわざ無理にパスをしなくても良いのではないかと…
最近私は「リフルシャフルコントロール」という、
簡単な技法で演じている。
改めと、口上と、間を工夫すれば、パスであろうが、
リフルシャフルコントロールであろうがどちらでもよく、
どちらも十分不思議である。
このように、少し工夫するだけで
演じやすくなるマジックは他にも色々あると思う。
私ももう一度見直してみよう。
「こんな子供騙しの技法なんぞ、屁の突っ張りにもなるかい!」
と思っているマジシャンの方も、是非一度自身のマジックと
真剣に向き合ってみては如何だろうか?