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経済産業省はこのたび、「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査」結果を発表した。それによると、
IT人材は2016年時点で約17万人が不足しており、2030年には約79万人が不足すると分析。他の国と比較し日本は理系専攻出身者が少ない
傾向にあり、年収は500万円前後に集中していることがわかった。
IT人材の不足数は約17万人
同調査では、IT人材(IT企業とユーザー企業の情報システム部門に所属する人材)が、2016年時点で約91万9000人おり、
約17万人が不足していると推計。今後2019年をピークに人材供給は減少傾向となり、2020年には約37万人、2030年には約79万人が不足すると分析している。
調査の一環として、国内のIT関連業界及びIT人材の状況を客観的に把握するために、「IT人材に関する各国比較調査」を実施し、
IT人材の属性や実態について他国との比較を試みた。調査期間は3月上旬から中旬、
米国、日本、韓国、中国、インド、ベトナム、タイ、インドネシアでIT関連の仕事に就いている人
(各国500名、ベトナムのみ300名)を対象にインターネットで実施された。
各国のIT人材の年収比較調査では、日本の場合年収500万円前後に回答者が集中していた。
一方、米国では年収1,000万~2,000万円の間に回答者が広く分布していた。
回答者の役職や専攻分野については、日本は半分近くが一般社員だが、米国では8割以上が管理職だった。
また、日本の場合、理系出身者は約5割だが、インドでは8割超を占める結果となった。
経産省は、このたびの調査結果を受けて、今後の人材不足への対策として「女性、シニア、外国人材の活躍促進」
「人材の流動性の向上」「個々のIT人材のスキルアップ支援の強化」「処遇やキャリアなど"産業の魅力"向上」「
先端IT人材・情報セキュリティ人材・IT起業家などの重点的な育成強化」に取り組むべきとしている。