24/10/21 19:30:39.14 UHFwKduc0.net
>>16続き
後半になって、田中が〈あえて外寄りのポジション〉を取ったところが一つのカギだった。
前半、日本は〈4-1-5〉のような形でビルドアップをしていた。当初はオーストラリアがハイプレスをかけてくると予想したからだ。また、サウジアラビア戦で出た反省点も関係していた。最終ラインにボランチの1枚が降りておけば相手をおびきよせ、相手陣内の深い位置でのスペースが広がるはずだと選手たちは感じていた。
だが、5日前の中国戦でハイプレスをしかけたオーストラリアは、日本戦では一転して「最終ラインで持たせてもかまわない」という戦い方をしてきた。
ここで、もう1つのデータを紹介する。
試合毎のプレス傾向を示す「PPDA」というものだ。この値が小さければハイプレスをしかけていることになり、逆に大きいと自陣で守る時間帯が長かったことになる。ではオーストラリアは、2試合でどんな数値を残したのか。
中国戦=4.15
日本戦=18.05
参考までに、日本が敵地で勝利したサウジアラビアのPPDAを見てみると……時間帯によって高い位置からプレスをかけてきたこともあり、「9.00」だった。この3つの数値から、オーストラリアの戦いぶりがいかに変わったのかがイメージできるかもしれない。
試合後、反省の弁を口にしたのは堂安律である。誰かを責めるわけではなく、チームメイトに自分から提案すべきことがあったと振り返る。
「わざわざ3枚や4枚で回さなくてもハーフウェイラインを越えられるのに、後ろに人数をかけていたところはありました」
(続く)