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フランス『アラン・ジュスト報告書』 カルト構成用件の10項目は、次の通り。
(1)精神の不安定化
(2)法外な金銭要求、
(3)住み慣れた生活環境からの隔絶、
(4)肉体的損傷、
(5)子供の囲い込み、
(6)大なり小なりの反社会的な言説、
(7)公共の秩序に対する錯乱、
(8)裁判沙汰の多さ、
(9)通常の経済回路からの逸脱、
(10)公権力に浸透しようとする企て
以上「セクト構成要件の10項目」を列挙し、このうち1項目でも該当するものがあればその団体はセクトとみなしている。
フランス下院(国民議会)が調査委員会を設置し、新たに報告書をまとめるにあたり、カルトの本質を「新しい形の全体主義」である、と定義づけた。
それは、このカルトの問題を放置しておくと、自由と民主主義を抑圧し、最終的には社会全体を「死」に至らせる、という危機感からである。
そこで1995年12月、下院で採択された報告書が『フランスにおけるセクト』(「セクト」はフランス語における「カルト」に相当する)である。
これは、調査委の委員長の名前を取って『アラン・ジュスト報告書』ともよばれている。