20/06/04 07:08:40 2X3G2hwU.net
もう一度判り易く超解説すると、般若心経で説かれている空は
相互依存の関係性を解(ほど)くことで世界を抽象化して
抽象化することで個と全体の境が無くなったワンネス。
具象的な有ではないが無でもない、だから空。
観自在菩薩の観自在とは、この具象~抽象を
自在にスキーマ出来る、色即是空、空即是色と言う事。
その色即是空、空即是色の働きをアクティブに表現したのが観音経。
観音経を説く観世音菩薩は観自在菩薩と同一仏。
お経の内容は観世音菩薩の慈悲によって色んな災難状況から
脱していくというもので経のほとんどがその描写。
その描写の枕詞になる念彼観音力、彼の観音力を念ずるとは
般若心経の空のパラダイムで問題を解決すると言う事。
空のパラダイムとは具象化世界を抽象化してそこで具象的事実を
修正してまた具象的世界に戻す、その作業のこと。
観音経の解釈に感情コントロール論から神通御利益論まで幅広くあるのは
主客統合の世界観をどこまで拡げるのか、に比例する。
般若心経で主客統合の世界観を示して、世界を自分に引き寄せて
その中心に居ることで、具象化→抽象化→具象化=色即是空、空即是色
=観自在になれると説いている。
だからどうしろとは指示していないがそこから導き出されるのは
主客が統合した世界との接点である内的主観の中庸性を保つこと。
その展開が認知的スキーマとして示されているのが観音経。
決して観音様に頼れば願望成就するという御経ではないからね。
般若心経と観音経を併せて読むと人類が進化していくべき方向性
個人と世界の関わり方、その調和の仕方、が良く判る。