22/07/15 09:40:56 bnlg5sOt0.net
>>33
タイトルなし:20話
7月7日、今日は七夕の日です。曇ってはいますが雨は大丈夫そうです。
パンダのもりは閉園時間を過ぎてから、改めて賑やかになってきました。
「エッホ!エッホ!エッホ!エッホ!」
威勢の良い掛け声が聞こえてきます。リーさんひとりの声ではありません。
流しそうめんの準備に、なんと東園から応援が駆けつけてくれています。
「リー兄さん!このくらいの高さでいいの?」
「ちょっと高いかな、君たちの頭ひとつ分くらい下げられる?」
「オッケー!」
あうんの呼吸で竹の三脚を組んでいるのは、エゾヒグマのポロくんとポンくん。
今日は初めてシャオシャオとレイレイに会えるので、ウキウキしています。
「リーにい!洗った竹どこに置いとけばいいー?」
「ありがとう!そこに並べていってくれる?」
「りょうかーい」
竹のフシを取り除いて洗ってくれたのは、ホッキョクグマのイコロくんです。
イコロくんは昨夜もパンダのもりへ来て、竹を割るのを手伝ってくれました。
室内ではマレーグマのキョウコさんが指揮を執り、食事の準備が進んでいます。
高齢動物や出産前後の動物たちには、鳥さんたちがデリバリーするそうですよ。
シャンシャンは、シンコさんにりんご柄の浴衣を着付けてもらっています。
「こまさちゃん、きてくれましゅか?」
「6時頃って言ってたから、もうすぐだと思うわ」
「ほんとに、きてくれましゅか?」
「来るわよ、小雅ちゃんはお約束を守る子だもん」
シンコさんはきゅっと帯を整えて、シャンシャンの背中をポンポンしました。
帯のせいなのか何なのか、少しだけ息苦しさを感じるシャンシャンでした。