16/04/15 19:11:55.55 yzieDmmAo
大怪獣くまモン、熊本に上陸！
大地震とともに目覚めた古代大怪獣くまモン。
阿蘇のマグマエネルギーが生み出した、隼人族の守り神だ―だが、どうしたことだろうか？
守り神であるはずの大怪獣くまモンが、今はなぜか熊本の街を破壊してまわっているではないか！
一体なぜ？くまモンは熊本県民、いやもとい、古代熊襲族の血を引く我らの守り神であるはずじゃないか！
そんなときだった。九州新幹線から熊本駅に降り立った者がいた。
そう、それはあの、憎らしいふなっしーであった。
ふなっしーは熊本駅に降り立つと、ただちに変身して巨大化し、忽然と熊本市街地に現れた。
我を忘れ、狂ったように暴れまくるくまモン。そんなくまモンに立ち向かうふなっしー。
だが、熊本県民は複雑な思いを抱く。
我らの守り神たる大怪獣くまモン、それを世間はふなっしーのパチもん扱いしたのだ。
悔しかった、悲しかった、だが、それでも我らは我慢したのだ。そう、今日までは。
だがその守り神たるくまモンが、今、我らの街を破壊して回っている。
それを阻止しようと立ちはだかったのが、よりにもよって、あの憎たらしいふなっしー。
なぜだ？どうしたくまモン！くまモンは肥後熊本の守り神ではなかったのか？
そしてなぜ、くまモンに耐えがたい屈辱を与えたふなっしーが、
図々しくも正義の味方ヅラしてくまモンに立ちはだかっているのだ？
そんな熊本県民たちの複雑な思いをよそに、くまモンとふなっしーは有明海で大決戦を始める。
熊本大地震の余震が続くなか、くまモンとふなっしーの戦いは実に一週間あまりも続く。
そして一週間がたったころ、ギリギリの死闘の果てに、ついにくまモンは憎きふなっしーを倒したのだ。
それを見守る熊本県民たちは、喜んでよいのか、それとも恐れるべきなのか、分からぬまま立ち尽くしていた。
すると突然、くまモンは倒したふなっしーの肉を喰らい始める。
ふなっしーの黄色く肥え太った肉にかじりつき、引きちぎり、そのまま貪った。
ふなっしーの腸が引きずり出され、（辺り一帯に梨の匂いが充満した）、その腸もまたくまモンはズルズルと喰らう。
熊本県民たちは唖然とした。そして誰もが思った。
憎きふなっしーを倒してくれたのは良い。
だが、くまモンはみんなのアイドルとして愛されるべき存在なのだ。
そんな残虐なこと、誰もが望んじゃいない・・・はずだ？
そしてついに、くまモンは骨まで残さずふなっしーを喰らいつくす。
満足そうに微笑んだくまモンは、そのまま天に向かって高らかに雄叫びを上げた。
それは勝利の雄叫びというよりも、むしろ戦いへ向けた鴇の声、とも言うべき勇壮な叫びであった。
そして、そのくまモンの叫びは、熊本県民・・・いや、古代熊襲族たちの血を、湧き立たせたのだ。
かつて南九州一体に巨大な帝国を築いた古代熊襲族。
だが大和からやってきた、ある一人の男によって、熊襲族の国はだまし討ちに遭い、そして大和に屈服したのだ。
たとえ1800年の時が過ぎようとも、熊襲族の血に刻まれた屈辱は忘れられるわけがないのだ！
気づけば、熊本県民たちは叫んでいた。それは古代熊襲の、戦いの叫び声であった。
大和を亡ぼせ！そして熊襲の国を熊襲たちの下に取り戻すのだ！
その湧き立つ声に、くまモンは満足げに微笑んだ。
そしてそのまま東京に向かって、くまモンは暴走を開始した。
今日、熊襲族全ての重い乗せた、大怪獣くまモンの戦いが始まるのだ。
目指すは仇敵・・・ヤマトタケル。熊襲を騙し、熊襲を滅ぼした憎んでも憎み切れない男だ。
ふなっしー撃滅なんぞ、その前哨戦の過ぎない。
本当の戦いは、東京・・・くまモン対ヤマトタケル・・・これこそが神州日本の盟主を決める、最終決戦。
熊襲の守り神くまモンの、東征神話が、今、始まるのだ！