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212 :あるケミストさん:05/02/28 21:54:37
>>210
> ψは原子軌道、φは分子軌道だと思うのですが
志村、逆! 逆!
ま、単に記号をどう定義するかって問題なだけではあるけど。
係数はハミルトニアン書いて、実際に対角化すれば自然に出てくる。
直線・環状分子であれば、一電子近似&最近接近似すれば解析的に解ける。
例えば H_3 の MO は別の形で書けば
ψ1 = (φA + φB + φC) / √3
ψ2 = (φA cos(-π/3) + φB cos(0) + φC cos(π/3)) * √(2/3)
ψ3 = (φA sin(-π/3) + φB sin(0) + φC sin(π/3)) * √(2/3)
だったりするわけで、
奇数員環 H_n に一般化した形もそれなりに推測できるんじゃないかと。
π電子を使った話がアトキンスの上巻14.10で説明されてるけど、
s 軌道が p 軌道になっただけで、それ以外は H_n の場合と全く一緒。
別の考え方をすると、こういう係数は分子の対称性から出てくる。
群論を使った話が上巻15章に書いてある。
ただ、こういう細かい係数の話よりも、
ノードの数の方が重要なんじゃないかな。
H_3 だと、ψ1の係数は全部符号が一緒、
ψ2の係数はBとA-Cの間で符号が変わる、
ψ3の係数はそれに直交するA-Cの間で符号が変わる、と。
直線分子ではノード0、1、2、... の軌道ができる。