21/10/10 16:54:25.61 .net
>>230
それで思い出した。
>>76
"混成AO" の話
メタンでは、Cのsp^3混成AOとHのAOとが結合するのではなく、
C-2p が Hの混成AO と結合するのだった。
(解説)
4つのH原子が遠く離れていれば、そのAO (H-1s) は縮退している。
E。= -13.599 (eV)
任意の直交変換により混成してよい。
メタン分子は正四面体形で、
C-H距離 0.1087 (nm)
H-H距離 0.1775 (nm) (H2分子 0.074144 nm)
その距離において H-1s AOの安定化エネルギーは、1電子あたり
v = -0.4 ~ -0.5 (eV)
で、縮退が部分的に解ける。(下図)
≡≡≡ (H-triplet) E。- v p'x, p'y, p'z
--- (H-singlet) E。+ 3v s'
p'x, p'y, p'z は yz面、zx面、xy面について反対称(節面)。sは全対称。
いずれも 4つのH核がcuspになっている。
中央にC原子を入れると、対称性が一致する H-triplet と C-2p が共有結合し、
エネルギーが低下した結合性MO(3つ)に電子が2個ずつ入る。
H-singlet は非結合のままで空軌道となる。
このMOは球棒モデルに対応していない。結合軸なんて孟宗竹…
233:あるケミストさん
21/10/12 02:57:26.70 .net
(続き)
教科書のAOの図は指向性が強くて 10°も外れたら結合しない…
みたいな感じだけど、実はもっと緩いよ。NH3 や H2O でも結合しています。
AOの軸上に核が居なくても大丈夫です。
3つの C-2p AOの軸は互いに直交している。
これらと H-1s GO が効率的に結合するには、C-2p AOの軸と平行になればいい。
それを満たすように H原子を配置する。
これまでC原子が1個のアルカン (メタン) を考えてきましたが、
原子数が多いアルカンでも同様ですね。
(1) まず C-2p どうし、H-1s どうしで相互作用する。
(2) それを対角化して GO 軌道を作る。
(3) GO間の結合が効率的になるように H原子を再配置する。
平面状の アルケンや芳香族 では、C-2p AOを
平面内の C-2px, C-2py (σ電子)と 垂直方向の C-2pz (π電子)に分けて考える
ことが可能です。
C-2px, C-2py や H-1s のGOは平面内にあり、アルカンと同様に結合します。(σ結合)
C-2pz どうしで結合します。(π結合)
対称性が異なるため、互いに独立していると見なせます。
直線状の アルキン では更に 2px, 2py, 2pz に分けることができるでしょう。
C-2px や H-1s のGOは直線上にあり、アルカンと同様に結合します。(σ結合)
C-2py どうし, C-2pz どうしで結合します。(π結合)
対称性が異なるため、互いに独立していると見なせます。
234:あるケミストさん
21/10/13 01:22:28.15 .net
晒しage
235:あるケミストさん
21/10/13 21:34:57.65 .net
>>233
複数スレに同じ内容をコピペするのはルール違反なので絶対にやめてください
236:あるケミストさん
21/10/13 21:35:36.44 .net
>>233
あと出来れば固定ハンドルを名前欄に書いてください
そうすればこちらでブロックして見えなく出来るので
237:あるケミストさん
21/10/21 05:06:54.06 .net
>>233
(1) まず C-2p AOどうしで相互作用する。
(2) 炭素骨格のGOを形成する。
一般分子の場合 … σ電子系
平面分子の場合 … 平面内(σ電子系)と垂直方向(π電子系)に分離される
σ電子系には拡張ヒュッケル法、π電子系には単純ヒュッケル法を利用できる。
(3) 未結合のC-2pのGOに合うGOが生じるように H原子を配置する。
238:あるケミストさん
21/10/21 12:15:29.45 .net
>>237
複数のスレに同じ内容を投稿するマルチポストは荒らし行為です
今後は謹んでください
239:あるケミストさん
21/10/21 22:02:15.48 .net
>>238
その爺は自分が荒らしだと自覚してなお荒らしているマジもんだから関わらない方がいいよ
240:あるケミストさん
21/10/22 08:46:08.15 .net
量子化学の本スレもこいつに荒らされて落ちたしな
マジで迷惑だわ
241:あるケミストさん
21/10/23 21:01:37.26 .net
>>237
(1)(2) により骨格の炭素クラスターが生じると考える。
鎖状クラスター → 脂肪族
2p電子 (2個/原子) は原則的にσ結合性GOに入るが、
一部がπ結合性GOに入る場合もある。
面状クラスター(グラフェン) → 芳香族
面に垂直方向の2p_z AO間の相互作用が強く
π結合性GOの軌道エネルギーが下がるため、
2p電子 (2個/原子) の一部がπ結合性GOに入る。
(3) 鎖状クラスターには未結合の C-2p AO が残っている。
これにH原子1~3個が 1s電子を供与して結合する。(配位結合)
H原子1個のとき (2中心1電子結合) → アルケン(共役系)
H原子2個のとき (3中心2電子結合) → アルカン
H原子3個のとき (4中心3電子結合) → メチル基
未結合のC-2p AOに合うGOが生じるように H原子が配列する。
面状クラスターの周縁部でも同様。
242:あるケミストさん
21/10/23 21:30:51.11 .net
補足:
プロトンNMR において、同じC-2p に結合したH原子の核スピン同士が
強いJ結合を示すこと{(隣のC-2p に結合したH原子の数+1)本の等間隔な
ピークに分裂} は、上記の多中心結合の存在を支持します。
243:あるケミストさん
21/10/25 14:17:17.66 .net
>>232
2年経ってもこのレスの意味が理解できませんか?
668 :あるケミストさん:2018/12/31(月) 16:32:10.26 .net
>>652
等価なものをスティックで表すのは理に叶っているよ
等価ならばそこだけ切り離せる、と考えるのが誤っているだけ
244:あるケミストさん
21/10/28 06:06:15.01 .net
メタンの場合はどうなりますか?
正四面体ですか?
245:あるケミストさん
21/10/28 06:28:02.28 .net
>>242
違うC原子に付いたH核の間のJ結合によって
吸収線が分裂するのは分かる。
(隣のC原子にH原子がm個付いていれば吸収線が m+1 本に分裂し、
強度比は二項係数 C(m,k) )
同じC原子に付いたH核同士では
吸収線が分裂しないのはなぜ?
246:あるケミストさん
21/11/02 08:16:13.16 .net
>>241
σ結合のみのものを「飽和」炭化水素、
π結合を含むものを「不飽和」炭化水素とよぶが、
C-2p軌道 (3つ/原子) は いずれも 飽和している。
このCクラスター自体はあまり分極しないが、
N原子 や O原子を含む場合は
結合性軌道に占めるAOの比率がCよりも大きいため、
電子が濃くなり、静電気で親電子種が寄ってくる。
逆にCクラスターは電子が薄くなり、静電気で求核種が寄ってくる。
H原子(ドナー)はその中間にあり、Hが多く付いたC原子は
結合性軌道のエネルギーが低く、I.P.が大きい。
(安定) 1級C < 2級C < 3級C < 4級C (不安定)
逆に、多くのCと結合したC原子の軌道エネルギーは高く
I.P.は小さい。
247:あるケミストさん
21/11/02 20:48:26.86 .net
> N原子 や O原子を含む場合は
> 結合性軌道に占めるAOの比率がC原子よりも大きい
の理由は、A.O.のエネルギーがより低い (I.P.がより大きい) から。
>>82, 90, 131, 136, 145
248:あるケミストさん
21/11/03 23:42:17.02 .net
(1) で生じたCクラスターは
σ結合のみ(鎖状分子)、π結合も含む(平面状分子) など
いろいろな可能性を考えられる。(異性体)
A.O.の重なりの観点からは 、
・π結合はσ結合(Heitler-London)の約60% (結合エネルギーで)
・σ結合は距離とともに急減するが、π結合は緩やかである。
そうすると、C原子の数が少ないときはσ結合のみ(鎖状)が有利だが、
C原子が多くなるとπ結合を含む(平面状)が有利となる。
249:あるケミストさん
21/11/06 21:56:46.21 .net
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!量子化学の話題はこのスレで!
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3年くらいかな
明らかに話題のレベルが高いね、軌道は実在するとか言っちゃう人がいるこのスレと比べたら
259:あるケミストさん
21/11/06 22:24:51.49 .net
20年たって誰でも書き込めるようになりレベルが低下したのは当然
しかし20年前の彼らはどこに行ったのだろうか
260:あるケミストさん
21/11/06 22:54:23.12 .net
Twitterとかじゃね
261:あるケミストさん
21/11/06 22:54:46.22 .net
なんにせよこのスレもさっさと落とせ
262:あるケミストさん
21/11/07 00:49:51.15 .net
今のMO法は空想的MO法かな?
それなら科学的MO法を作りましょう。
結合エネルギー >>106 >>137
>C-C< 3.70 eV ダイヤモンド(σ)
H3C-CH3 3.815 eV エタン(σ)
H2C=CH2 6.105 eV エチレン(σ+π)
HC≡CH 8.405 eV アセチレン(σ+2π)
C=C 6.21 eV 2原子分子(σ+π)
G.O.の重なり方によるが、C原子で隣接しているときは
(π結合エネ) ≒ (σ結合エネ) × 0.6
263:あるケミストさん
21/11/07 00:50:58.82 .net
>>今のMO法は空想的MO法かな?
ちがいます
貴方がやっているものが空想的MO法です
264:あるケミストさん
21/11/07 01:07:10.73 .net
>>262
自分の頭の悪さを認め、現状の量子化学の功績に対する中傷をやめてくれ
本当に不愉快だ
265:あるケミストさん
21/11/07 15:06:29.56 .net
284あるケミストさん2013/06/30(日) 14:25:19.65
皆さんは、元京都大学教授の中辻博さんの仕事をご存知ですか?
中辻さんの提案したICI (Iterative CI) 法やSECC (Simplest Extreme Coupled Cluster) 法を用いれば
正確な構造を持つ波動関数が得られるようです。
分子軌道法では基底を初めに選んでおいて、それからパラメータを最適化すれば良いという考え方です。
もちろん、これは初めに選んだ基底の善し悪しに依ります。
Hatree方程式は初めにハミルトニアン中のクーロン相互作用項を無視して、
変文法を適用することによって得られます。
Hartee-Fock方程式はさらに反対称性を要求することに依って得られます。
post-HF法はそれから電子間の相関効果を主に摂動論に基づき取り込みます。
これは相当高精度な計算手法となり得ますが、解析的な関数形を用意することはできません。
量子力学の教科書には多体問題は解けないから、
近似を導入しなければならないといった文章がよく出てきます。
ですが、中辻さんはexactな波動関数が得られるということを示してくれました。
物理の人も、化学の人もこのような理論を真剣に研究するのはありだと思います
266:あるケミストさん
21/11/07 15:08:34.50 .net
290あるケミストさん2013/10/12(土) 14:08:20.83
清水なんか最初に読んでも
エルミート、ユニタリー行列なんぞ何のことか理解できるわけがない
ヒルベルト空間とか、、、
ブラケットとか
URLリンク(home.hiroshima-u.ac.jp)
こういうのほうが格段にわかりやすい
291あるケミストさん2013/10/13(日) 20:04:09.43
前野さんいいよ
292あるケミストさん2013/10/13(日) 21:49:36.20
>>291
どっち?
293あるケミストさん2013/10/14(月) 01:12:08.30
>>292
よくわかる量子力学 東京図書 (先にでたほう 後のは不要)
サポートHPの掲示板で盛んに議論されてて最新のは誤植も直ってる。
清水さん、北野さんほどエレガントじゃないが、初学者でもわかる日本語で書いてる
痒い部分もちゃんと書いてる
学問の基本が書いてる
(波束、基底変換、演算子、ブラケットラプラシアンの解析力学流の導出もいいね)
あー、化学系でマッカーリの数学付録もわからない人は読んでもわからんけどね
基本的な量子力学 原さん よりも詳しいし近道だね
シュレーディンガー方程式なんかは結局は特殊関数がでてきて
計算だけダラダラやってるだけで難しくはない
難しいのは学問の枠組の基本。
267:あるケミストさん
21/11/07 15:19:08.01 .net
296あるケミストさん2013/10/14(月) 16:19:36.06
旧過程みたいに高校で一次変換やってないので
固有値問題はとっつきにくいんだろうな
298あるケミストさん2013/10/14(月) 19:05:20.95
それ頭悪いんだろ
三次元 じゃなくて N次元の基底が張るヒルベルト空間に拡張するだけだぞ
299あるケミストさん2013/10/14(月) 20:14:52.23
計算が何やってるか分からないんだよ
304あるケミストさん2013/10/15(火) 15:41:46.51
>>299
あー ザボ 読んでて
なんでユニタリー変換で Sのルート が出てくるんだ?
とか思うやつか
だって Lowdin が考えたんやもん
直行化する方法はいろいろあるんだね
って違う話題か?
268:あるケミストさん
21/11/07 15:19:47.70 .net
308あるケミストさん2013/10/17(木) 14:51:11.56
大体、なんで演算子に(*)つけて積分できんだ?
複素数も含むるのはわかる
原則、演算子は右に作用するもんだろ
記号付けて エルミート がこの積分記号の順番を意味します
言われてもわからへんねんて
311あるケミストさん2013/10/18(金) 13:45:15.02
群論で
基底を変換する表現行列は
基底(行ベクトル で書く場合は)に、表現行列が右から作用する形で書く。
高校では行列は右にしか作用しないことになってるけど
269:あるケミストさん
21/11/07 15:20:06.37 .net
314あるケミストさん2013/10/19(土) 12:46:50.46
群論ついでに
原田 量子力学(下)
p.101 (17-7-7) 式はおかしい
7-10)式のように連続操作の場合、作用順に右から順に並んでないとおかしいが
7-7)式とは逆になってる。
102p 脚注の変形のように、最初から表現行列を右から掛ける形で出発するのが正しい。
7-7)みたいに逆になるのは行ベクトルではなく列ベクトルとして
順番に代入j計算してるからおかしくなる。著者はゴッチャになってる。
まともな本には(7-7 ~ 7-10)の流れでは矛盾でるので
そういう書き方はしない。
270:あるケミストさん
21/11/07 15:20:40.48 .net
318あるケミストさん2013/10/19(土) 19:17:14.10
あ、原田は(Eyring)の本を右から左に写しただけやね
基底は行ベクトルとして、と断ってるとこまでは正しい。これはEringに書いてない。
なので(7-6)式の表現行列Dの添字順も正しい。
Cotton コットン に引用されてる Tinham の本からは正しい。
Atkins「Molecular Quantum mechanics 初版 和訳本有 p.135-136 詳しい」
2nd~今の5th までは連続操作の記述は削除された。初版が一番難しい。
(行ベクトル)(表現行列 i )
に左から 演算子 Gj を作用させたら
(行ベクトル)(表現行列 j)(表現行列 i ) にしかならん p.102脚注の意図。
基底の行ベクトルって
(e1、e2、、、、) って形やから。
やから、
(表現行列 i ) (演算子 j)(行ベクトル) みたいに
(表現行列 i ) が固有値の係数のように前に出して、、、なんてできない
できるのは、(7-6)式の基底が列ベクトルで書いたときだけ。
最近の本の中では(分子軌道法で有名な)藤永先生の群論の本 p.84
のコーヒーブレイクで書いてる。
-------------------
岩波の人に
藤永さんの(入門分子軌道法) p.37-38 の線形結合の符号間違いが
途中の増訂から修正されてるが、誤植修正リストあったら頂戴よ、
って聞いたきり回答こないな。藤永氏はお元気なんやろうか。
あー、p.37で球面調和関数の位相の定義が磁気量子数m が正の奇数のとき(負)
で定義、所謂 Condon-shortly の位相 の場合の例の件。
271:あるケミストさん
21/11/07 15:20:52.20 .net
319あるケミストさん2013/10/19(土) 23:40:34.05
あ、群論 連続操作
藤永さんの(分子軌道法) p.52-54 に書いてるね
ちゃんと理解してる人が書いてるのはわかりやすい。
行と列の順番が入れ替わる、ことも。
化学科の人がよく見る 中崎さんの茶色い群論の本では
基底を列ベクトルで書いた挙句に表現行列の行列も逆に書いてて
おかしくなってるので初学者は要注意。
272:あるケミストさん
21/11/07 15:21:14.84 .net
320あるケミストさん2013/10/20(日) 08:59:12.13
藤永の該当箇所 行列計算の中身まで書いてて フフって思った。
上級者の本だがこの箇所は初学者でもわかるように書いてる。
原田はアカン 記号のなりきり式変形でどう追え、と。
この本はシュレーディンガー方程式の解法もそうだが、
詳細は~の量子力学の本参照、とかが多すぎて
網羅性はそこそこあるが、初学者はマッカーリのほうがいいね。
マッカーリの(上)は単品の洋書Quantum Chemistryと内容が似てる。
(初版はダメだったが、2007年の2ndは良くなった)
Levine が引用されるケースが多いが、こっちは対して役にたたない。
薄く広く書いてるだけ。Internatinal版の糞印刷で安く手に入るから15年ぶりに7版を
買ってしまったが計算化学のとこしか変わってないね
273:あるケミストさん
21/11/07 15:27:27.69 .net
599あるケミストさん2019/03/03(日) 09:23:25.69
>>594
諸熊先生の量子化学入門は、非経験的SCF/DFTが席巻する前の経験的量子化学の和書として少ない集大成だな
(HFは載ってる、しかし手計算で収束するまでやる練習問題付きw)
GVBとかε法とか詳解されててビビる
今の化学者に足りない知識(皮肉にも化学的なとこ)ばかりで今でこそ役立つ
600あるケミストさん2019/03/03(日) 09:28:05.24
もう少しモダンなので記法などが業界標準に取り入れられた名著はSzaboのだろうか
これもDFTは載ってない程度に古いけど、ポストHFを徹底的に掘り下げていて、あちこちで引かれてるのを見る
274:あるケミストさん
21/11/07 15:30:02.04 .net
2量子化学初心者向け教科書2017/02/23(木) 11:59:20.64
【初歩の初歩】
中田宗隆「量子化学基本の考え方16章」「量子化学2分光学理解のための20章」
【基礎】
マッカーリ・サイモン「物理化学分子論的アプローチ」
【ちょっとだけ発展】
米沢貞次郎ほか「三訂量子化学入門」
藤永茂「入門分子軌道法分子計算を手がける前に」
275:あるケミストさん
21/11/07 15:33:17.73 .net
438あるケミストさん2018/06/14(木) 16:04:31.23
おすすめ量子化学の教科書を全て教えて下さい!
442あるケミストさん2018/06/15(金) 21:11:24.07
>>438
パールヤング
443あるケミストさん2018/06/16(土) 08:42:35.84
えぇ...古すぎでしょ...
ShollかGiustinoがいいよ
444あるケミストさん2018/06/16(土) 10:26:47.68
>>443
日本語訳がある
445あるケミストさん2018/06/16(土) 18:04:37.03
>>444
Sholl(2009)だって翻訳書(2014)吉岡書店があるよ
Parr(1989)をわざわざ読むメリットは??
276:あるケミストさん
21/11/07 15:34:58.98 .net
620あるケミストさん2018/12/08(土) 21:19:09.74
高木、基礎から学ぶ量子化学
p軌道を実数関数で表示すると角運動量の情報が失われることなど、初心者が見過ごしがちな点に注意を促す記述が多く、推薦できる書
277:あるケミストさん
21/11/07 15:43:17.83 .net
180 :あるケミストさん:2011/06/11(土) 17:13:10.68
KohnSham valence orbitalって何ですか?
HOMO-LUMOとは別物でしょうか??
181 :あるケミストさん:2011/06/13(月) 10:47:13.72
DFTでは本来、分子軌道を用いないでエネルギーを計算するんだけど、便宜上Kohn-Sham Orbitalと呼ばれる軌道を導入して計算を簡単にしてる。
KS OrbitalはMOに近いものではあるけれども、同じものではない
182 :180:2011/06/13(月) 12:00:24.82
早速回答頂いてありがとうございます。
自分は有機合成化学が専門で、量子化学とか計算機化学は独学で勉強しています。
私が読んでいる本にはKohnSham valence orbitalという軌道に関して全く記述がないのですが、
これを理解するにはDFTの理論的な部分まで勉強する必要がありますか?
>>181ではせっかく回答頂いたんですが、正直よく分からないので自分でもいろいろと勉強したいのですが・・・
183 :あるケミストさん:2011/06/13(月) 17:01:39.42
>>182
まず、DFTは本来、分子軌道を使わない方法である、ということ。
一方で、分子の記述をするためには、分子軌道によく似たKohn-Sham軌道を用意するとうまくいく。
このKohn-Sham軌道はMOではないが、表式がMOとよく似ているため非常によく似たものである。
この辺の本が実験の人にも分かりやすいので参考に
URLリンク(www.shokabo.co.jp)
184 :あるケミストさん:2011/06/13(月) 17:45:23.20
>>183
的確な回答を頂きましてありがとうございます。
挙げて頂いた参考書、早速注文しました。
Gaussianなどを使った計算は素人の私にでもできるのですが(それでも独学のため、トライ&エラーの連続ですが・・・)
理論の部分はかなり深くて独学では限界があるため(特に理論と実践を繋ぐ部分)、いろいろ質問させて頂いています。
挙げて頂いた本は、私のような数学の苦手な有機化学者にでも分かるように理論の数学の部分もしっかりしているとの事ですので
手元に届くのを楽しみにしています。
278:あるケミストさん
21/11/07 15:43:52.81 .net
>>277
化学の指針シリーズ
量子化学 -分子軌道法の理解のために-
中嶋隆人 著
279:あるケミストさん
21/11/07 15:44:52.30 .net
191 :あるケミストさん:2011/06/30(木) 00:42:09.40
古いと言えば少し古いが、分子軌道法について日本語で書かれたのでは一番本格的なテキストである藤永先生の『分子軌道法』と、
痒いところに手が届くような説明と丁寧な式変形で有名な砂川先生の『量子力学』が先週末に岩波から復刊されたよ。
物理板の参考書スレ見ると紀伊国屋では砂川さんのは初回入荷分は売り切って在庫切れだって。もちろんすぐに追加入荷するだろうけど。
藤永さんのは復刊された翌日に岩波直営?の信山社で、唯一、一斉復刊の棚から既に姿を消してて店員に探してもらったとか。
(藤永さんのは10年に1回だけ刷るみたい。80年に出て今回のが4刷)
おいらは藤永さんのを早速、確保しちゃった。(砂川さんのは以前、大枚をはたいて古本屋で買って読んだがとても良かった)
このスレ読んでる人なら関心のある人も少なくないと思うんで、復刊情報と売れ行き報告しときます。欲しい人はお早めに。
216 :あるケミストさん:2011/07/31(日) 01:32:33.65
>>191
藤永氏の教科書は実はそれほどレベルが高くない。
岩波だから本の質感はいいけど、内容はもうab initioの古典と言ってもいい。
今から勉強するのならDFTの話がないと現実性がない。
同じ古典を勉強するにしても、ポープルの昔の本なんかは名著だと思うよ。
半経験論のほうがかえって勉強になるもんだ。
280:あるケミストさん
21/11/07 15:46:15.14 .net
298 :あるケミストさん:2011/12/04(日) 00:33:01.91
量子化学の教科書や参考書について質問です。
古典的名著と、現代の代表的な本を、それぞれ和書と洋書で教えて下さると嬉しいです。
299 :あるケミストさん:2011/12/04(日) 00:45:45.46
>>298
求めてるものと違うかもしれんが、
藤永茂 入門分子軌道法
今俺も読んでるけど分かりやすくて感覚を掴むのにちょうどいい感じ
式の変換、導出などは省略してることが多いから別の教科書は必須だけど
この著者の入門じゃない方の分子軌道法という本は絶版だったけど、名著ということで最近復刻版が出たらしい
金に余裕が出たら買おうと思ってる
281:あるケミストさん
21/11/07 15:58:41.72 .net
504 :あるケミストさん:2013/06/18(火) 22:32:36.67
DFTの理論基礎学びたいんだけどいい本ないですか?
恥ずかしながら前提知識は学部程度の物理化学の知識(マッカーリ・サイモン)程度です・・・・
506 :あるケミストさん:2013/06/20(木) 21:49:00.01
>>504
基礎学びたいと言われても基本的なことだけ学びたいってことなのか基礎なことからがっつり学びたいってことなのか…
前者なら薄い本になりますし後者なら分厚い本になりますし…
後者なら有名なのはパール、ヤングの「原子・分子の密度汎関数法」って本
そんなこといちいち気にするのかよってくらい基礎的なことから色々と書いてある
前者ならぶっちゃけネットにあるpdfとかでもいいと思うけど
あえて本が良いというなら小口多美夫さんの「バンド理論―物質科学の基礎として」とかが薄い本でさらっと書いてあるから概観し易いかな
逆に言うとちゃんとやるには物足りないってことだけど
具体的に何が知りたくて何に使いたいのかを教えてもらえればより適切な本を勧められるかもしれない
507 :あるケミストさん:2013/06/21(金) 14:10:04.03
パールの本は物理の本を傍らに置いたほうがいい
282:あるケミストさん
21/11/07 16:07:15.39 .net
774 :あるケミストさん:2016/07/06(水) 22:39:09.81
量子化学の本出すよりも
密度汎関数法の歴史を纏めて、更に数式展開をバンバンしている本書いてくれよ
775 :あるケミストさん:2016/07/06(水) 23:20:13.46
>>774
これオヌヌメ
常田貴夫 密度汎関数法の基礎
777 :あるケミストさん:2016/07/09(土) 11:09:54.68
>>775
知ってるけど、バンバン展開していくっていう本ではないような
結果を簡潔に纏めてる印象だ
778 :あるケミストさん:2016/07/09(土) 14:24:22.72
>>776
ありがとうございます
新版出てるけどそっちじゃ訂正してある?
779 :あるケミストさん:2016/07/16(土) 21:47:08.84
>>777
パールがオヌヌメ
式の導出も丁寧
翻訳もあるから好きな方でどぞ
>>778
新版は訂正してあるね
283:あるケミストさん
21/11/07 16:08:35.28 .net
0340 334 2008/02/07 22:40:00
寸真線。思いっきり実験屋さんです。
ここは理論屋さんのスレでしたか。前の方をよく見もせずにすみません。
スレ違いですね。逝きます。
>>339
どのくらい分かっていないのかが分かりませんが、有名なところでは、
アトキンス 物理化学 第4版(上) 東京化学同人
マッカーリ・サイモン 物理化学-分子論的アプローチ-(上) 東京化学同人
大野公一 量子物理化学 東京大学出版
大岩正芳 初等量子化学 第2版 化学同人
廣田穣 分子軌道法 裳華房(化学新シリーズ)
近藤保・真船文隆 量子化学 裳華房(化学新シリーズ)
この辺は分かりやすいと思いますので一読なさってみては。
ID:(340/1000)
0341 あるケミストさん 2009/02/07 00:32:00
>>339
阿武 聰信 量子化学 基礎の基礎 化学同人
URLリンク(www.kagakudoj...SBN4-7598-0758-6.htm)
なんてどうでしょう?
私は「有機化学の基礎の基礎」が好きですけど.入門書としてはお勧め.
284:あるケミストさん
21/11/07 16:08:50.09 .net
0349 あるケミストさん 2008/02/08 05:44:00
>>339
細谷治夫 量子化学 サイエンス社
(個人的にはいい本かと。ただ>>339の口振りから考えて難しいかも?)
井上晴夫 量子化学? 丸善
(初歩から分かるように書いてあるけど、あやしい部分も多々あるので騙されないように。)
返信 ID:(349/1000)
0526 あるケミストさん 2010/03/02 12:46:00
僕はほんと馬鹿だったので、物理学の入門コースとかの量子力学も
全然理解できなかったんですが、ポーリングの「量子化学序論」で
かなり目覚めることができました。参考までに>>525
ID:(526/1000)
0527 あるケミストさん 2010/03/02 13:18:00
>>525
小出の1と2
これだけで十分
285:あるケミストさん
21/11/07 16:09:05.36 .net
0010 あるケミストさん 2025/03/11 20:49:00
>>8
講談社の「入門分子軌道法」を読んでみよう!
多分、わかりやすく載っている。
つーか、わしも忘れた!
ID:(10/1000)
0520 あるケミストさん 2018/04/03 00:01:00
早っ!
それはともかく、乾燥大蒜が頭にいいらしいね。
量子化学の教科書はザボとマッキーニを読んだ。
量子力学はJ. J. サクライとフェッタ・ワレチカを読んだ。
あと、ブレゾ・リプカも読んだけど、かなりハード。主に誤植の多さが。
素人にはおすすめできない。
286:あるケミストさん
21/11/07 16:09:23.55 .net
0079 65 2008/04/05 21:08:00
>>70
ちと洋書とごちゃまぜに恐縮だが、、、
【量子化学一般】
物理化学―分子論的アプローチ (上) :マッカーリ、サイモン、東京化学同人(1999)
Quantum chemistry(5th edtion):Levine(1999)
Quantum chemistry:McQuarrie(1983)
量子化学 原田義也、裳華房(1978)
Introduction to Quantum Mechanics with Applications to Chemistry:Pauling and Wilson
(1935)⇒Dover(1985) 白水車の訳本あり
【量子力学の初級用】
量子力学、原康夫、岩波書店(1994)
量子力学(改訂版:?、?)、小出昭一郎、裳華房(1990)
初等量子力学(改訂版)、原島鮮、裳華房(1986)
【計算化学向け】
Essentials of Computational Chemistry:Cramer, Wiliy(2002)
Computational Chemistry:Young, Wiliy(2001)
A Chemist's Guide to Density Functional Theory, 2nd Edition, Wiliy(2001)
Modern Quantum Chemistry:Szabo, (1989)⇒Dover(1996)
三訂 量子化学入門 上下:米沢貞二郎ら、化学同人(1983)
Quantum chemistry(2nd edtion):Lowe(1993)
分子軌道法:藤永茂 岩波書店(1980)絶版
1 ID:(79/981)
287:あるケミストさん
21/11/07 16:09:37.89 .net
0080 あるケミストさん 2008/04/05 21:59:00
研究を始めたころ、次の本を愛読してました。
Exploring Chemistry with Electronic Structure Methods, 2nd
Gaussian, Inc. (1996)
ID:(80/981)
0081 あるケミストさん 2008/04/05 23:28:00
2000年ころの化学に連載されてたH先生の大学院講義。
ID:(81/981)
288:あるケミストさん
21/11/07 16:09:55.29 .net
0073 あるケミストさん 2008/04/05 15:45:00
研究に直接役立つ本は、Wileyのみ。
Young教授の本:よくできてる。計算屋には、必須。
Cramer教授の本:最近の方法が書いてある唯一の本。
DFTの本:3rd出るの待ってます。
289:あるケミストさん
21/11/07 16:10:09.78 .net
0890 あるケミストさん 2009/04/12 07:36:22
季刊化学総説 No.46 (2000) 高精度分子設計と新素材開発
「分子設計のための量子化学」(西本,今村)講談社サイエンティフィック
「実験化学講座-第5版 No.12 計算化学」丸善
「計算化学実験」(堀,山崎)丸善 CD-ROM付
DV-Xα法なら 「はじめての電子状態計算」(大和田 他)三共出版 CD-ROM付
DFTなら 「密度汎関数法とその応用」(里子,大西)講談社サイエンティフィック
他、諸々だが
やっぱ王道は「量子化学入門」(米沢 他)化学同人 ←京大・福井研5人衆の執筆
290:あるケミストさん
21/11/07 16:10:32.10 .net
0102 あるケミストさん 2011/04/05 02:51:00
「量子化学計算」は計算機シミュレーションに含めても良いだろう。
それらは「電子状態理論」とは区別されるべきではあるが。
前者のテキストを追加しておくと、
F. Jensen, Introduction to Computational Chemistry (Wiley)
A. R. Leach, Molecular Modelling (Prentice Hall)
Leach のは割と新しい方法も載っている。Jensen のはしっかり書いてある
という印象。新しい方法は原著を見れば良いので、教科書は網羅的なものよりも
背景と理論がしっかりしているものが好みだ。
より「理論」的にしっかり書かれているのは、(この名著が既出でないのは納得できん)
R. McWeeny, Methods of Molecular Quantum Mechanics (Academic Press)
あと、学生には高価かも知れんが
T. Helgaker, P. Jorgensen, J. Olsen, Molecular Electronic-Structure Theory (Wiley)
は 900 ページにもなる労作。
返信 ID:(102/981)
0103 あるケミストさん 2011/04/05 03:08:00
ついでだが、Jensen のは確かにしっかりしているのだろうが、その分、この手の
入門書としては中途半端な印象もある。むしろ Leach や Cramer の様に理論的には
少々表面的でもマニュアル本に徹してしまった方がユーザーには親切なのかも知れない。
ID:(103/981)
291:あるケミストさん
21/11/07 16:11:01.41 .net
0065 あるケミストさん 2008/04/05 07:11:00
消化棒の 原田 量子化学て絶版か? amazonとかで検索してもでなくなったが
■近藤 保, 真船 文隆 単行本(ソフトカバー) (1997/11) 裳華房
最近ではこれが一番まともかな
ほんと読み物みたいなくだらん本しかなくなったと思う
シュレディンガー方程式、調和振動氏はpauling wilsonが一番いいな
分子軌道とかはLoweのQuantum chemistryがよく書き込まれてると思うな
Levine Quantum chemistryも文献は豊富でいいんだが、Merzbacherの量子力学を参照せよ!
の書き込みがマジでうざい
もまいらの世代は何の本で基礎固めした?
292:あるケミストさん
21/11/07 16:11:15.84 .net
4 :あるケミストさん:2010/10/05(火) 23:51:58
物理で物性を専攻してて化学の電子状態計算の手法に興味があるんだけど何かいい本を教えて
HFやら基本的な摂動の方法やらは理解しております
5 :あるケミストさん:2010/10/06(水) 19:47:14
Molecular Electronic-structure Theory Helgaker, Jorgensen, Olsen
6 :あるケミストさん:2010/10/06(水) 23:57:30
教えてくれて有難いけどさすがに分厚すぎるし高すぎる
7 :あるケミストさん:2010/10/07(木) 13:50:25
Lecture Notes in Quantum Chemistry, 58 64 etc.
8 :あるケミストさん:2010/10/07(木) 20:24:06
>>6
必要なことは全部書いてあってこの厚さだから、寧ろ薄いくらい。物性やってるなら、
全部読む必要もないだろし。
それと値段は第二版のペーパーバックがお手頃価格。出版が半年遅れてしまったけど、
それまでは、図書館で借りればよろし。
9 :あるケミストさん:2010/10/08(金) 04:26:25
SzaboかJensen辺りでいいのでは
もうすこし掘り下げるならMcWeeny
10 :あるケミストさん:2010/10/11(月) 12:25:38
物性の大学院生に、Saboはちょっとレベル低くない?もしかするとJensenの
ようなテクニカルな面を知りたい可能性はあるかもね。McWeenyは今となっては
Helgkerよりも手に入りにくいし、Helgakerに負けず劣らずに厚いし、VB辺り
の記述がかなり困難なきもする。
物性の人が読みたいところは基底関数系のところじゃないかと思うので、
やっぱHelgakerがよいと思うんだけど。
293:あるケミストさん
21/11/07 16:11:25.69 .net
194 :あるケミストさん:2006/12/04(月) 14:19:40
>>193
量子はマッカーリの方が分かりやすいからマッカーリを勧めるよ。
ちなみに私はグライナー量子力学概論も併用しています。
195 :あるケミストさん:2006/12/06(水) 11:07:54
量子力学はシッフやっとけば良いんじゃないか?
あとは他の量子化学の本に移って行くとか
294:あるケミストさん
21/11/07 16:11:40.06 .net
924 :あるケミストさん:2009/06/25(木) 02:44:30
空いた時間で量子化学の本を読もうかと思うのですが
いい教科書は何かありますかね?
すでに出ているザボは少し古い気がするので
アトキンス、Levineはどんなものでしょうか?
現在の知識はアトキンス物理化学の量子化学レベルです。
925 :あるケミストさん:2009/06/25(木) 10:17:57
本当にアトキンスに書かれた内容が全て理解できているのなら、
もう電子ジャーナルなどで論文を読んでいったほうが良い
お前はずっと教育用テキストにしがみつくつもりか
926 :あるケミストさん:2009/06/26(金) 01:29:51
ザボいいんじゃない。そのレベルだったら古いもなにもない。
Atkins-FriedmanもLevineもどちらも良い本。ただし前者は電子状態計算が弱い。
でも量子化学イコール電子状態ではないという意味でバランス良いかな。
927 :あるケミストさん:2009/06/27(土) 11:51:55
新しいのが良ければ原田でいいんでない?
下巻だけでもいいし。
928 :あるケミストさん:2009/06/27(土) 21:43:27
そんな。。。理論屋でなくても酷すぎる。
929 :あるケミストさん:2009/06/27(土) 23:28:39
理論屋でなければ十分と思う者、手を挙げて。
295:あるケミストさん
21/11/07 16:12:24.21 .net
876 :あるケミストさん:2016/12/15(木) 08:03:44.61
今アトキンス使ってるんだけど、マッカーリってそんなに良いの?
878 :あるケミストさん:2016/12/15(木) 20:11:59.85
>>876
今の若者にはどうだろう…
昔の選択肢が少なかった時はマストで老害が進めてるイメージ
まあ腰を据えてじっくりて場合は式の展開も詳しいし他のに比べて良いよ
その代わり密度がすごいので目的や目標がないと途中で挫折するかと
ザックリと他のもので要点掴んでさらに学びたいと思ったら読んで見るのてのがイイと思うよ
879 :あるケミストさん:2016/12/15(木) 22:29:47.89
アトキンスはMcSより薄い代わりにページ当たりの密度がね
880 :あるケミストさん:2016/12/16(金) 13:41:15.46
>>878
選択肢が増えても、いい選択肢が増えた訳じゃないような気がする
296:あるケミストさん
21/11/07 16:31:36.94 .net
Becke88 交換汎関数
Slater 交換汎関数に密度勾配を用いて補正を加え、HF 交換エネルギーを出来るだけ再現できるようにしたもの。
Colle-Salvetti 相関汎関数
相関(電子間)Cusp 条件を満たすよう HF 波動関数に補正項を加え、それにより変化するエネルギーを相関エネルギーとしたもの。一般には二電子密度が必要になる。近距離における電子相関を取り入れる事ができる。
Lee-Yang-Parr 相関汎関数
CS 相関汎関数を密度と密度勾配を用いて近似したもの。
というわけで、BLYP は結構まともな手法になっている。Becke88 はちょっと微妙なところがあるけど。
CS 汎関数は無駄な近似があるので、そのあたりをもっとまともにした汎関数も開発されている。
Vosko-Wilk-Nusair 相関汎関数
電子ガスにおける高密度極限と低密度極限における相関エネルギーを Pade 補間し、全密度で使用できるようにしたもの。
Kohn-Sham DFT
Hohenberg-Kohn の定理に厳密に基づくなら、エネルギーは密度のみの汎関数として表されなければならない。しかし、実際にそうすると結合がうまく表現できないことが証明された。
その主たる原因は運動エネルギーにあるので、運動エネルギーを HF と同じ形にし、そうすることによるズレを相関項に全部押し付けるようにしたもの。当然この方法に賛否はあるが、結合も表せないよりは遥かにましであろう。
B3LYP
Becke88, HF 交換汎関数と VWN, LYP 相関汎関数をG2 データセットで良い結果を与えるように特定の比率で混ぜ合わせたもの。
KS-DFT で行っていたのは運動エネルギー項を2つに分解するものであったが、B3LYP では交換項も同様に2つに分解する。ただ、HF 交換項をそのまま全部は取り入れず、ある比率を持って導入する形になっている。
とはいえ、錬金術と言われるのも無理は無いきらいはある。しかし、現実問題大きな分子では B3LYP くらいしか使える手法は無く、内心は已むを得ず使ってる人が多いのが現状である。
297:あるケミストさん
21/11/07 16:32:17.74 .net
495 :あるケミストさん:2005/09/16(金) 10:58:13
『量子化学演習』(大野公一/著)の本で量子力学を勉強しなおそうと思うのですが、この本わかりやすいですか?
496 :あるケミストさん:2005/09/19(月) 22:09:16
>>495
悪い本ではないと思うよ。岩波のピンクの本でしょ?
院試の時に解いたなぁ。懐かしい。
ただ、卒研に入る前に片付けておきたい程度のことしか書いてないし、
「量子力学」をやりたいというならサクライとかの方がいい気もするが。
497 :あるケミストさん:2005/09/23(金) 02:49:34
そうです!ピンクのやつです!でっ、その本買っちゃいました~!!解説は丁寧なので助かりました。
でも、もともと物理分野は好きでないので思うように進みませんが・・・。
298:あるケミストさん
21/11/07 16:42:35.84 .net
81 :あるケミストさん:04/05/08 23:28
2000年ころの化学に連載されてたH先生の大学院講義。
86 :あるケミストさん:04/05/09 02:09
MOとは関係ないですが、
ポーリングの化学結合に圧倒されました。
古い本なのに、これだけの迫力があるのは、
やっぱり、ポーリングが天才だったからだと思いました。
MOの本よりもむしろ新鮮さを感じました。
299:あるケミストさん
21/11/07 16:43:57.85 .net
120 :あるケミストさん:04/05/13 19:18
>>117
ノーベル賞をとられたF先生によると、
「この学問分野のおもな任務とするところは、化学にとって有意義な近似法の探求にほかならないといいうる。」
(量子化学入門の序)
最初、この文章よんだとき、すこしがっかりしました。
しかし、研究を長くすればするほど、意味が良くわかるようになりました。
300:あるケミストさん
21/11/07 16:50:41.31 .net
418 :あるケミストさん:04/08/15 21:12
今さらながら、拡張ヒュッケル法を極めようと思うてます。これを詳細に
書いた本にはどんなもんがありまっか?
421 :あるケミストさん:04/08/16 20:50
>>418
・Lowe の Quantum Mechancs 10章
・Wolfsberg, Helmoholtz, J. Chem. Phys., 20, 837 (1952)
・R. Hoffmann, J..Chem.Phys., 39, 1397 (1963)
422 :あるケミストさん:04/08/16 20:51
間違えた
Lowe のは量子化学ね。
301:あるケミストさん
21/11/07 17:00:00.27 .net
799 :あるケミストさん:04/11/14 14:19:28
質問です。私は現在有機合成系のM1です。
先日、研究室の論文紹介で理論計算を使った論文(金属触媒反応)を紹介したところ、その方法(DFTでした)や基底関数がどういうものか
と言うような質問(というか指摘)を受け、うまく答えられませんでした。
そこで、量子化学について勉強しようと思ったのですが、私に分かる本がありませんorz
何かよい本を紹介してもらえないでしょうか?
正直、これから先量子化学を使う予定はないので、あまりヘビーなものは避けて頂けるとうれしいです。
800 :あるケミストさん:04/11/14 14:40:28
ザボかJJサクライあたりが古典的教科書。
801 :あるケミストさん:04/11/14 15:57:29
ザボは理論化学を専門にする人にとっては必読書だと思いますが,799さんのような合成屋さんには若干ヘビーかと….
また,JJサクライって量子化学じゃなくって,量子力学ですよね.
私は,内容は少なく詳細な説明とは言いがたいですが,岩波講座 現代化学への入門17 「分子理論の展開」永瀬 茂,平尾 公彦
をお勧めします.(理論の方にはベーシックすぎるのでお勧めしません.)
比較的コンパクトに現代の量子化学計算方法について紹介してあるので実験の合間に読むことも可能かと思います.
802 :あるケミストさん:04/11/14 16:00:48
JJサクライは名著じゃないか。
803 :あるケミストさん:04/11/14 16:47:29
古典的名著ってのはすでに学んだ人から見てもよく書けてる本だという認識なのですが、
初心者が独習するのに向いているのでしょうか?
既習者がインデックス的に用いる本ではなく、初学者が独習するのに適した本は無いでしょうか?
804 :あるケミストさん:04/11/14 19:59:47
化学結合の量子論入門小笠原正明,田地川浩人三共出版(1993)
これがわかりやすい
302:あるケミストさん
21/11/07 17:23:53.19 .net
59 :あるケミストさん:03/12/18 09:29
gaussianの計算結果見たら、HOMO-LUMOのエネルギー差がたったの0.75kcalmol-1しかなかった。これだと伝導体になっちゃうよ(笑)
Optする時にSCF=VShift でLUMOの準位を上げて計算すればいいの?LUMOを引きげるエネルギー値によって、結果もだいぶ変わってしまうと思うんだけど~
60 :あるケミストさん:03/12/18 10:40
VShift は
ギャップが広がるように Fock 行列を変換
→ 対角化
→ ギャップを元に戻す
なので、最終的なギャップの値がどうこういうもんじゃない。今の奴が変なところへ収束してるんだったらもっとギャップの開いた解が出る可能性もあるけど。
あと、HOMO-LUMO のエネルギー差が小さいというのは静的電子相関が欲しいよーと訴えてるわけで、CAS でもした方がいい予感。もし正しい解に落ちてるなら
61 :59:03/12/18 11:09
>60
そうだったのか。gaussianの計算って、奥が深くて難しいなぁっていうか、そんな事とかってどこで知ったのマニュアルに書いてあるのかな
62 :あるケミストさん:03/12/18 11:49
>>61
そういうノウハウは、経験や人からいろいろと聞いて身につけていくものらしい・・・。
Gaussianの教科書って、ちゃんと使えるのは「電子構造論による化学の探究(第二版)」しかないけど、もっとこういうGaussianのノウハウが詰まった本がでてもいいと思うけどね。需要ありそうだし。
303:あるケミストさん
21/11/07 17:40:28.68 .net
594 :あるケミストさん:04/04/04 22:06
Cramer教授の本「Essential of Computational Chemistry]
では、RISM-SCFとONIOM法の事はかいてありますが、他の方法の記述はないです。
598 :あるケミストさん:04/04/04 23:42
>>594
Effectuve Fragment すらも書いていないのか、ひどいな。
まあ言っちゃ悪いが名著とは到底言えない代物だからな。
609 :あるケミストさん:04/04/05 05:12
>598のように大研究者よりも実力があると思ってる学生さんたち。
おいおい、あの著者に大はつかんだろさすがに。
615 :あるケミストさん:04/04/05 06:45
>>611
Cramer教授とYoung教授の本は役立ちました。
Handbookとして、読むべし。
304:あるケミストさん
21/11/07 17:52:23.98 .net
271 :あるケミストさん:01/12/09 20:19
量子力学は、自分は
小出昭一郎→J・J・サクライ→ランダウ、メシア、朝永
の順番で読みました。J・J・サクライくらいで、量子力学について少し分かった気がしました。そして、ランダウで潰されました・・・。
272 :あるケミストさん:01/12/09 22:49
原島鮮→小出(量子論→量力Ⅰ→Ⅱは挫折)→原田義也→マレル量子化学
一番読んだのは原田義也だな。ほぼ前頁そらんじてた。
274 :263:01/12/10 23:45
>271
J・J・サクライって入門書としてよいんでしょうか?ちょっと読んでみるとケットって記号が出てきてなんとなくわからないように思ってしまったのですが。
275 :あるケミストさん:01/12/11 16:58
>>274
ケットが出てきてわからないように思うなら、
(1)Diracを読んで状態ベクトルとその双対ベクトルについてちゃんと理解する。
(2)「ケットは波動関数、ブラは波動関数の複素共役、ブラケットで積分または和。但し、波動関数の変数は座標とは限らない。」との理解でよしとする。
の二つの方法が有ります。まあ(1)の方が良いとは思いますが。
276 :あるケミストさん:01/12/11 22:41
僕も(1)をおすすめします。
J・J・サクライはそこら辺りを、すっきりまとめてる気がします。角運動量とかって、量子化学で大事だと思うけど、そこらへんをちゃんと理解するのにも必要だと思います。
271で書いたようにそこらへんを勉強したいのなら、J・J・サクライは良いと思いました。スピン角運動量を電子がくるくる回ってる程度の理解で良いなら、別に量子力学勉強する必要もないと思うけど・・・。
282 :あるケミストさん:02/02/02 11:32
角運動量ならRoseがおすすめだけど。
305:あるケミストさん
21/11/07 17:55:34.22 .net
320 :あるケミストさん:02/03/28 17:51
量子力学のための解析力学入門 なんてのはどう?
322 :あるケミストさん:02/03/29 16:34
>>319
ランダウの力学が記述が簡潔で楽です。読書会をやってとてもゆっくりやって素人三人でもだいたい読み終わりました。とりあえずPoisson括弧の対応原理までくれば後は不要かも? Chap1,2はとりあえず覚えるくらいの意気込みでやれば、挫折は無いと思います。剛体も飛ばしてよいし。がんばってください。ゴールドシュタインは量が多すぎるのと練習問題もハードなので取捨選択しないと出来ないと思う。さらに、電磁気についても多少の知識を要求されるところがあるし、まともに「それだけ」読むのは厳しいと思った。しかし、問題を幾つか選択して解くというのは楽しくてよかったです。もし本気なら理学部系の演習にもぐりこむのもかなり力がつくのではないでしょうか。僕はレベルの高さに問題だけもらって挫折しましたが。
323 :263:02/03/29 17:03
どうもです.
>320ちょっと見てみます.
>322ランダウは物理の友達によると難しいので止めとけとのことでした.ですがちょっと読んで見ます.Poisson括弧のところでもかなり悩んだんです.ありがとうございます.
325 :あるケミストさん:02/04/01 22:34
>>323
Poisson括弧は運動方程式の表現のひとつ、そういう風に思えば悩まなくなる。量子力学はランダウより桜井の方が記述が簡単でいいと思う。電磁気と統計力学の勉強も平行してやるべし。絶対わけわかんなくなるよ。磁場と磁束密度の違いがわからないとしんどい。まぁ量子論の教科書ってそこらへんの知識を前提に書いてあるからな。
306:あるケミストさん
21/11/07 18:30:33.58 .net
349 :あるケミストさん:02/08/08 05:44
>>339
細谷治夫 量子化学 サイエンス社
(個人的にはいい本かと。ただ>>339の口振りから考えて難しいかも?)
井上晴夫 量子化学Ⅰ 丸善
(初歩から分かるように書いてあるけど、あやしい部分も多々あるので騙されないように。)
350 :あるケミストさん:02/08/08 05:49
読んでみた感想です。
ごく個人的なので、参考程度に。
結局なにがいいたいんだ~って感じの本ですた。
高校生にはちょっと難解だと思うし、かといって専門の人が読む本でもないかと。
学生実験で機器利用の分子軌道計算をするようなときに、事前の頭の整理に利用するが吉かと。
専門家には( ´_ゝ`)こんな顔されそうです。
351 :あるケミストさん:02/08/08 10:34
>>350
どの本のこと? ブルーバックス?
確かに量子化学の入門書、って選びづらいんだよなあ。「基礎の基礎」は
間が抜けてるような感じがあるし。まあ、あの薄さで全てを説明するのが
難しいのはわかるが。
吉助先生の「すすめ」はどう?
352 :351:02/08/08 10:35
ごめん、「まがぬけてる」じゃなくて「あいだがぬけてる」と読んでくれ。
353 :あるケミストさん:02/08/08 17:15
>>351
ブルーバックスです。
307:あるケミストさん
21/11/07 18:34:33.70 .net
436 :あるケミストさん:02/11/30 01:04
おい!お前らどんな本で勉強しましたか?漏れはJJサクライ読んでるが、難しいので全然進みません。
438 :あるケミストさん:02/11/30 11:55
わーい!すごいスレ発見!『はじめて学ぶ量子化学』と『基本の16章』とかを参考に勉強してますよ~
439 :あるケミストさん:02/11/30 13:30
A.ザボの新しい量子化学ってどうなんですか?
440 :あるケミストさん:02/12/02 03:20
>>439量子化学を大雑把に理解するには適当かと。Gaussian とか使いたい実験屋さんが読むとか、量子化学の初学者が読む分にはいいんじゃないでしょうか。ただ、厳密性はある程度はしょってるので、そのあたりは別の本で補完するのがいいかと。例えば、ブラケットと波動関数は本当は別物ですよ!あと、Green 関数の章はオマケみたいなもんだそうです。
441 :あるケミストさん:02/12/02 03:24
あと、Slater行列式をまともに考えるより第2量子化使った方が慣れると遥かに分かり易いので、ある程度分かってきたらそのあたりも勉強するといいかと。ザボの第2量子化は紹介程度なので、あんまり役に立ちません。
442 :あるケミストさん:02/12/02 08:45
>>440本当の初学者にはお薦めできないと思うが…。量子化学というよりは、どっちかというと計算化学の本だし。
443 :あるケミストさん:02/12/02 08:48
Lecture Notes in Quantum Chemistry, Lecture Notes in Quantum Chemistry II
444 :あるケミストさん:02/12/02 14:50
ザボはどうかと聞く人は、計算化学を要求してると思うがね。
445 :あるケミストさん:02/12/08 09:16
おまいら、米澤他「量子化学入門(上、下)」は読まんの?
446 :あるケミストさん:02/12/08 09:25
>>439RHF, UHF, CI, MCSCF, CC, MP2 とかって何だよ?と思うが教科書は日本語しか読めないヤシには薦められる。
>>442計算化学というよりは、量子化学計算の本だな。計算化学はもっと広い。
308:あるケミストさん
21/11/07 18:35:08.28 .net
450 :あるケミストさん:02/12/19 01:10
Hartree-Fock法
波動関数を1電子軌道(分子軌道)を使った単一Slater行列式で表現し、
厳密なハミルトニアンを使ってエネルギーを求める。
そのエネルギーを最小化するように分子軌道を最適化する。
単一Slater行列式を使うため、
ハミルトニアンは厳密でも結果は厳密ではない。
密度汎関数法
エネルギーを密度の汎関数で表現し、
密度を最適化することでエネルギーを求める。
しかし、正確な形は分からないので、
エネルギーの形は近似せざるを得ない。
厳密には基底状態にしか適用できない。
密度汎関数法を分子軌道法ライクにしたのがKohn-Sham方程式。
Slater行列式から得られる密度を使い、
軌道を最適化することで状態を得る。
出発点は全く違うが、
Hartree-Fockも密度を最適化していると表現できるので、
密度汎関数法の一部と見做すこともできる。
が、普通はHartree-Fockでは得られない効果を含めたものを
密度汎関数法と呼ぶ。
309:あるケミストさん
21/11/07 18:36:58.15 .net
525 :あるケミストさん:03/02/10 11:30
量子化学or量子力学をいちから勉強しようと
思っているのですが、いい教科書はないでしょうか?
526 :あるケミストさん:03/02/10 12:46
僕はほんと馬鹿だったので、物理学の入門コースとかの量子力学も
全然理解できなかったんですが、ポーリングの「量子化学序論」で
かなり目覚めることができました。参考までに>>525
527 :あるケミストさん:03/02/10 13:18
>>525
小出の1と2
これだけで十分
310:あるケミストさん
21/11/07 18:38:10.89 .net
580 :あるケミストさん:03/03/31 19:40
学部生ですー。
四月からGaussian98を使って構造とかエネルギー計算とかをやるっぽいのですが、量子化学などの知識はどのくらい要るんでしょうか?
研究室も専門でないので1からのスタートです。
今アトキンズを使ってるのですがこれで大丈夫ですか?
581 :あるケミストさん:03/03/31 20:18
マッカーリでやり直せ。
582 :あるケミストさん:03/04/01 08:13
>>580
分子軌道法 計算化学シリーズ
講談社
311:あるケミストさん
21/11/07 18:39:13.80 .net
588 :あるケミストさん:03/04/09 01:27
>>584
MCSCF についてこれでもかというくらい詳しく書いて下さい。
おながいします。
590 :584:03/04/11 22:08
>>588 とりあえず次の四つでも読んどけ。
J Olsen, DL Yeager, P Jorgensen, Adv Chem Phys 54 (1983) 1.
H-J Werner, Adv Chem Phys 69 (1987) 1
R Shepard, Adv Chem Phys 69 (1987) 63
BO Roos, Adv Chem Phys 69 (1987) 399
593 :あるケミストさん:03/04/13 20:16
M.W. Schmidt and M.S. Gordon, Ann. Rev. Phys. Chem. 49, 233 (1998)
"The Construction and Interpretation of MCSCF Wavefunctions"
のことか?
312:あるケミストさん
21/11/07 18:40:52.10 .net
648 :あるケミストさん:03/05/29 17:19
すみません、物理板の者ですが、場の量子論から始まる量子化学の書籍いいのありませんか?
649 :あるケミストさん:03/05/29 19:29
>>648
分子科学講座5「分子の電子状態」-分子理論の展開-第5~11章(青野茂行)共立出版(1986)
がいいでしょう。古い本なので、図書館で探してください。
651 :あるケミストさん:03/05/29 20:47
>>649
絶版のようですが、Amazonで目次を見ることができました。今から20年近くも以前に、場の理論の方法を取り入れた
そんな良さそうな本があったんですね。Green関数の方法がどんなふうに応用されているのか興味のあるところです。ぜひ図書館で探してみます。ありがとうございました!
652 :あるケミストさん:03/05/29 20:49
J Linderberg and Y Ohrn, Propagators in Quantum Chemistry, Academic Press 1973
というのもあるな。
653 :あるケミストさん:03/05/29 21:17
>>652
実に魅力的な題名ですね。30年も前の出版とは思えません。しかし、似たようなアプローチで最近の書籍はないですかね?
313:あるケミストさん
21/11/07 18:44:46.73 .net
866 :あるケミストさん:03/11/03 00:33
量子化学勉強しようと思うけど難しすぎ
散々このスレでも参考書はどれがいいかというレスがなされてるけど
やっぱ難しいっていう証拠なんだね。。
で、1からはじめる人に向いてる本を教えてくらはい。。
一応まとめとして。。
867 :あるケミストさん:03/11/03 05:06
>>866
量子化学ってこーいうもんかーって全体像をすばやく理解できるのは
「講談社サイエンティフィック 入門分子軌道法」
じゃないかなー。たいてい図書館においてあるよ。
881 :あるケミストさん:03/11/07 00:08
ココで紹介されてた簡単そうな本読んだけど
ワカラネーヨ
シュレディんがーが出てくるあたりで?ってかんじ
微分とかも記号の羅列でサパーリ
ヽ(`Д´)ノウワァァァン
883 :あるケミストさん:03/11/07 05:08
>>881
>>867+「物理入門コース. 10 物理のための数学. 和達 三樹著」だなー
314:あるケミストさん
21/11/07 18:45:49.19 .net
890 :あるケミストさん:03/11/08 13:17
「量子化学入門」(上)と(下)化学同人発行って本は
ムチャ難しい (ToT)
毎週の勉強会で強制的に読まされている
日本語が書いてあるハズなのに、日本語じゃないみたい
だよ
891 :あるケミストさん:03/11/08 22:45
>>890
それはひょっとして「三訂」?
「入門」とは付いていますが、あれは入門書ではないですよ。
893 :890:03/11/09 15:40
>>891
そうそう、「三訂」です
894 :あるケミストさん:03/11/09 18:27
>>893
量子の先生は若い頃やってたりするので、やったほうがいいかもね。
315:あるケミストさん
21/11/07 18:47:18.11 .net
897 :あるケミストさん:03/11/11 08:00
>>896
GAMESSの使い方の本を出したら(学術書としては)そこそこ売れる
んじゃないか、とは前から思ってたけどね。
使われてるわりには、日本語文書はそろってないね。
898 :あるケミストさん:03/11/11 12:59
>>897
本を出すからには、マニュアルをただ訳しただけでなく「計算科学ガイドブック」
なみの濃さを要求されるからなー
もしかしたら
「計算科学シリーズ 分子軌道法」 木原、内田、生田
講談社サイエンティフィック, 1994, 212頁, \2500
にげーむすの使い方ものっているかもしんねーな。「計算科学ガイドブック」より
新しい本だから。これも町の図書館にあったりする。
ネットで検索すると、「 GAMESS(日本語マニュアル) GAMESSの紹介とマニュアル。
三重大学の小関史郎さんの作ったページです。 」なんてのがあるけど、卒業した
のか消されとる。
URLリンク(w3.kinjo.ac.jp)
なんか親切だけど、入力ファイルはわからんな。
900 :あるケミストさん:03/11/11 15:34
小関先生は学生じゃないぞ。GAMESSの開発にも関与していたはず。大阪方面の大学に移ったと思う。
ただし、GAMESSのマニュアルを訳していたのは学生だろう。ところどころおかしかった。
316:あるケミストさん
21/11/07 18:53:06.19 .net
12 : :01/09/20 17:06
すばらしいスレだ!量子化学を知りたいっす!
どんなことやってんのか教えてくれ!
ところでDFTって何?Hartree-Fockの基底の種類?
Gaussian はそのまま基底っぽいけど…?
略語がわからん…
14 :あるケミストさん:01/09/20 17:16
>>12
たとえばもう大昔の本だけど、
Parr, Yang "Density-Funtional Theory of Atoms and Molecules", Oxford
でもみてみるとか。
この本って、古いせいか例えばスピン多重度あたりのことが、
教科書としては、はっきりとしてないような気がする。
もっと新しい、しかもしっかりした本は無いですかね?
16 :8=10:01/09/20 17:39
>>14
初心者にパーやんは厳しいでしょう。とはいえ、確かにDFTの(化学よりの)いい教科書はないですねえ。
317:あるケミストさん
21/11/07 18:57:20.59 .net
44 :あるケミストさん:01/09/23 10:52
HFとDFTは本来全然違うものです。HFなどの手法がSchrodinger方程式からスタートするのに対して、DFTではHohenberg-Kohn式からスタートしています。
前者は波動関数に関する方程式ですが、後者は電子密度関数に関する方程式です。また、相関交換をポテンシャルの形で与えてる点も後者の特徴でしょう。
ただ、実際の計算の際にHohenberg-Kohn式をKohn-Sham式という一電子密度関数を使った式に変換するので、結局「電子密度」を用いていた式が「電子」を用いた式のようになって、HFとDFTが似たような形になっています。
というところですが、私もDFTはあまり詳しくないので、間違いがあれば指摘して下さい。
45 :あるケミストさん:01/09/23 11:34
>>44
Hohenberg-Kohnの定理は、鉄壁だとおもう。しかし、Kohn-Sham方程式へ行く時、仮定が入っているけどあまり本(Parrのやつとか)には、露に書いていないように思う。
このあたりから、個人的には理解が弱くなっている。(なんだかDFTが胡散臭く思えてくる。)
50 :あるケミストさん:01/09/23 18:52
Hohenberg-Kohnの第一定理は“基底状態において(v表示可能な)電子密度と波動関数には一対一の対応関係がある”ことを保証しているだけです。
一方、Kohn-Sham方程式は全エネルギーを直行化の束縛条件のもとで変分してでてくる方程式なのでべつものです。(外部有効ポテンシャルveffの中でN個の電子が互いに相互作用なく活動する系を仮定していますが)
318:あるケミストさん
21/11/07 19:00:00.75 .net
48 :あるケミストさん:01/09/23 14:06
HFの相関については、確か「電子相関」という用語自体が電子間相互作用のうちでHFに含まれていないもの、という定義だったと思うので、HFには電子相関は含まれてないのではないか?
55 :馬鹿博士と呼ばれてはや1年(w:01/09/24 22:08
>>48さん
HFでの相関「エネルギー」の定義は、真の全エネルギー値とHFで得られた全エネルギー値の差だったと思います
HF法は、N電子系波動関数を1電子波動関数の積(Slater行列式)で書けると「近似」していて、さらに電子間に働くクーロン相互作用も無理やりSlater行列式で書いてしまっており、定義そのものから近似的・・・という理解をしていました。
Kohn-Sham法に関しては、仮にこの世の中に「電子間相互作用がない」とすれば、Kohn-Sham有効ポテンシャルのつくる場の中でひとつひとつの電子軌道は「独立に存在する」ものと見なすことが出来、したがって「近似」ではなく"exact"になる・・・という理解をしていましたが・・・これで合ってます?どなたかご指摘くださいませ。
319:あるケミストさん
21/11/07 19:07:07.65 .net
24 :12:01/09/21 21:09
DFTって密度汎関数法だったのね。いろいろ想像してしまった…HFとはやっぱり違うのか…
でも、HFもHamiltnianを密度の関数で表現してそれで変分してるよね?(つーか、そういうふうにも計算できるよね)
HFと何が違うかというと、ポテンシャルをより経験的?に与えているってことで理解していい?
それと、Dirac方程式でやったら結構評価高いです?それともそんな程度は問題外
29 :あるケミストさん:01/09/22 00:10
>>24
交換項って密度でちゃんと求められたっけ?求められたら DFT で苦労して近似する必要もないと思うんだけど。俺が知らんだけ?
軽原子ばかりの分子なら、Dirac のずれは些細なもんで、ずれがある場合でも他の要因ずれの方が圧倒的に大きい。重原子が入ってくる系だと重要になるみたい。前に見たのは金原子の計算結果だったけど、結果に結構差があった。
Schroedinger のレベルでは、重原子に対してはECP(有効クーロンポテンシャル)近似した基底関数を使う。内殻電子をポテンシャルで近似してしまうというもんだったはず。でも、内殻電子のエネルギーが求められないとか、それがどこまで有効なのかとか、いろいろ問題もある。まだまだ素人なので違うところあったらスマソ。
36 :12=24:01/09/22 10:33
>>29
できると思ったけど…まずHFとDFTの違いを理解したいね。だれか簡単にでも説明できん?
不思議だねーそうなんだ。重くなると相対論的な効果が結構出てくるのか。SchroedingerにはL・S項(に対応するもの)が入ってるんでしょ?その辺が電子が多くなるとうまく記述できていないとか
43 :29:01/09/23 07:37
>>36
重原子は核の電荷が大きくなるから、軌道半径が小さくなって電子が速くなる。そのために相対論的な効果が重要になってくる。そうでないときも確かに補正になると思うけど、それ以外のずれの方が(多分)大きくてあんまり意味がない(はず)。合った合ったといっても、実際結構ずれることも多いしね。Dirac 使うよりも、別の改善を行った方がいいということかな?
実際に計算はしてないので、もしかしたら Dirac がかなりの補正になるのかも知れないんですけど...とりあえず今まで問題になったことがないので多分大丈夫なんでしょう
320:あるケミストさん
21/11/07 19:07:29.30 .net
55 :馬鹿博士と呼ばれてはや1年(w:01/09/24 22:08
>>15, 29さん
学生のときの研究では貴金属を扱いましたのでコメントさせて頂きますと・・・ずばり、Auよりもやや軽い貴金属でも、elativistic correctionは効いてきました。1996年あたりの、確かJPCあたりにPd, Pt, Auあたりの計算を相対論効果の補正あり・なしで比較した研究例があったと思います。自分の印象でも、Pdよりちょっと手前あたりからは補正を入れておいたほうが、他のペーパーの結果とも比較しやすかったという感じでした。
69 :12=24=36:01/09/26 01:45
HFは理解できているつもりなんです。Slaterを使う限りにおいて、HFが最良の結果を与えることは変分法によって証明されます。また、HFはFeynman diagramによってどの相関が考慮されているのかも明白なため、拡張もしやすいと思います。(例えば拾われていないdiagramを加えてiterationする、など。計算はかなり大変になると思うけど)
DFTについての書き込みを見ての理解は、Hohenberg-Kohnの定理によってSlaterにとどまらない電子密度による多粒子系の理論を与えてくれること、しかしながら、3体系でも厳密に解ける方法がないように、Kohn-Shamの近似を使うことによって計算が可能になるってこと…でいい?
>>50、55さんの「電子相関がない」として一体ポテンシャルを解くのはHFでもおこなっています。やっぱり一体ポテンシャルの違いなんじゃ…?
>>43、55
Relative correctionの話、なるほどです。
83 :あるケミストさん:01/09/27 13:34
>>69
これはHartree-FockとKohn-Shamを比較した場合ですよね。それは大体正しいと思います。電子間の相互作用(「電子相関」という用語は誤解を招きます)がないとして作った一電子方程式の中に、半ば別枠としてクーロン項と交換相関項を入れたのがKohn-Shamになります。HFも同様に一電子方程式からなりますが、55さんも書いていらっしゃる通りそれらが全てSlater行列式に納められています。その意味でDFTのほうがexactかつsemiempirical的ともいえます。ただ、どちらも多体→一体という点では同じです。DFTがHFと大きく違っているような気がするのは、ab initioかsemiempiricalかがこの分野では非常に重視されるためではないかな、と思っています。
321:あるケミストさん
21/11/07 19:07:45.87 .net
84 :馬鹿博士と呼ばれてはや1年(w:01/09/27 22:17
>>83さん
55です。大変参考になりました! 自分も、ab initioなのかsemi-empiricalなのかという点について悩みました。学生のときはこのことが原因でチクリとやられたこともあります(学会などでの発表で)。しかし今となっては、より使いやすくかつ低コストな方法に興味がでてきました(苦笑)
85 :69:01/09/28 00:54
>>83
オッケーっす!なんとなく「そうかな~」って思っていたとおりでした。ありがとうございました。
86 :あるケミストさん:01/09/28 22:05
83のおっしゃるように交換相関項がすべてだね。HFはいかにfull CIに少ない計算量で近似していくかを模索しているのにたいしDFTは 交換相関項をひたすら改善していくという方向がとられているね。
322:あるケミストさん
21/11/07 19:13:13.83 .net
「メタンの MO は混成なんかしてない」というのは間違い。sp3 混成で各結合に局在した軌道ができるが、それを基底にして
a1対称とt2対称の分子軌道をつくればいいのです。分子軌道が混成軌道から構成されていることになります。そういう意味ではベンゼンもメタンも違いがありません。閉殻基底状態の化学結合を語るのにカノニカル軌道を使う必然性はありません。もちろん、電荷移動、光励起、イオン化など電子を閉殻から抜くようなケースでは、軌道概念やHOMO-LUMO理論が近似理論として利用できます。分子軌道というのは観測量ではないことに注意して下さい。
154 :あるケミストさん:01/10/02 19:32
>>151Koopmansの定理からそれなりに実験と対応がついてるんじゃないの?
156 :あるケミストさん:01/10/03 00:31
>>154 もっと量子化学を研究して下さい。イオン化で観測される量はN電子系からN-1電子系へ変化する際の差であって、Koopmansの定理が適用できるカノニカル軌道のことではない。分子軌道が観測できるというのは大きな誤解。
159 :あるケミストさん:01/10/03 12:22
>>156まだ、よくわからないです。結局言ってることは、電子相関とか緩和の効果が入ってないから厳密にはKoopmansの定理が成り立たないと言いたい?
160 :あるケミストさん:01/10/03 12:27
>>159書いてる事がおかしいなあ。えーと、結局言ってることは、電子相関とか緩和の効果が入ってないからKoopmansの定理は近似だと言いたいの?
161 :あるケミストさん:01/10/03 13:23
KoopmansってもともとはHFだけだよね? もちろん緩和もないし、近似であることは確かなのでは。あと、あれはエネルギーについて語っているのであって、軌道について語っているわけではないように思うのだが。
162 :154=159=160:01/10/03 15:11
>>161その通りだと思う。あえて、”分子軌道というのは観測量ではないことに注意して下さい。”と書いてるから、なんか特別なことがあるのかなあと思って。
163 :154=159=160:01/10/03 15:17
そうだね、軌道が観測できないということを言いたかったんだね。軌道で議論する事自体を否定してるように誤解してしまった。よく前のカキコみたらちゃんと書いてましたね。お騒がせしてスマソ。
323:あるケミストさん
21/11/07 19:15:56.51 .net
168 :あるケミストさん:01/10/03 23:06
「Koopmansの定理はエネルギーについて語っているのであって、 軌道について語っているわけではないように思うのだが。」
藤永茂先生の「分子軌道論」を読んで勉強して下さい。N電子系をHF近似で記述したときに占有空間の中だけでN-1電子系を最適化したときに1電子軌道とエネルギーが得られるわけです。これがKoopmans定理の語るところです。よって励起状態には適した軌道にはなっていません。そのため、励起状態の軌道はnatural orbitalなどで定義するわけです。もちろん、natiral orbitalも観測量ではありません。
169 :あるケミストさん:01/10/03 23:44
>>168
ごめん、マジでわからないんだけど、>N-1電子系を最適化したときに
KoopmansってN-1電子軌道の最適化したっけ?HFで得られた結果から、そのまま電子一個(という表現が適切かどうかはわからないが)取るだけじゃなかった?「占有空間の中だけで」というのを見ると、軌道は最適化してないのだろうか。それならわかるけど、そうすると今度は何を最適化しているのかわからなくなる。あと、得られる1電子軌道というのは、どれのこと?
MOやNOが観測量じゃないというのはわかるんだけど、その辺がどうも。私の勉強不足か理解力不足で申し訳ないが、教えて欲しい。
170 :あるケミストさん:01/10/04 00:16
N電子系(閉殻)の占有空間の中で軌道はどのように選ぼうと自由。適当に局在化した軌道でもよいし、適当な演算子を対角化する軌道でもよい。系のエネルギーは変わらないし電子密度も変わらない。N-1電子系のFock演算子を作ってそれを占有空間の中で対角化するのがKoopmansの定理の正しい理解。単に軌道のエネルギーの逆符号がイオン化エネルギーになるというのではない。軌道をN-1電子系向きに最適化しないとKoopmansの定理ではない。CIを知っている人ならN電子系にはN/2個の軌道があるがN/2個の軌道(局在化軌道でもよいし定義はどうでもよい)から電子を抜いた2重項の電子配置はN/2個できる。その間でCIをしてnatural orbitalを求めればKoopmansの定理で求まったすべての1電子軌道と同じになる。
324:あるケミストさん
21/11/07 19:16:24.16 .net
171 :あるケミストさん:01/10/04 01:22
Koopmans の定理は「HF占有軌道のエネルギーの逆符号がイオン化エネルギーになる」ってのじゃなかったっけ?
N電子のMOを使ってN-1電子状態を近似して、そこから計算していくとそうなるとかだったと思う。電子相関と緩和の効果が微妙に相殺しあってなんかそこそこの値を与えるという感じで。N-1まで最適化したら delta SCF になるのでは?HFでやると電子相関が入らないから、微妙な相殺が消えて値が悪くなるという。
172 :171:01/10/04 01:25
追加。Koopmans の定理の中には仮想軌道のエネルギーが電子親和力に対応する、というのも入ってるけど、
これは電子相関と緩和の効果が同符号に効いて使い物にならない。
173 :あるケミストさん:01/10/04 01:36
>>171, 172
いや、例えばB-O近似みたいに、普段使ってるときに漠然と考えていることと、その定理(近似)の本質とが違っている例もあるから、ひょっとすると原論文ではそこまで論じてるのかもよ。B-O近似って、「核は(常に)止まっていると見なす近似」だと思ってなかった?俺だけか?M1のころ、none B-Oの人の話を聞いて感動した覚えがある。
325:あるケミストさん
21/11/07 19:16:59.91 .net
174 :171:01/10/04 02:19
>>173
うーん。確かにそれもあるかも知れませんね。ところで、本当の BO 近似は何個か摂動も取り込むんでしたっけ?(うろ覚え)
175 :軌道理論教授:01/10/04 11:16
もし皆さんが理論化学者、量子化学者のはしくれならKoopmansの原論文を読まなくてもよいから、藤永先生の「分子軌道法」(丸善)を読むように。軌道理論が判っていない方が多すぎます。
×「N-1まで最適化したら delta SCF 」
○ Koopmans の定理では占有空間の中だけで最適化するのがミソ
△「電子親和力に対応するKoopmans の定理は使い物にならない」
○ 使い物になる場合もあるので、使いようです。例えば、NOラジカルの
π*電子の励起の議論にはπ*電子を取ったNO+の空軌道が有用
176 :あるケミストさん:01/10/04 12:43
>>173
面白そうな話しですね。もう少し御願いします。
326:あるケミストさん
21/11/07 19:17:46.89 .net
177 :あるケミストさん:01/10/04 12:46
うちには藤永先生の本は「入門分子軌道法」(講談社)と「分子軌道法」(岩波書店・絶版)しかないけど、後者の5.4節に、
「Koopmansの定理の近似度について,後に残る電子の軌道が‘固定’されている点がしばしば言及されるが,これは始めから固定してかかったわけでは決してなく,{ψi}の中での変換(5.4.29)をやってみても,元のN電子系の正準軌道が最良の選択として
残るということである」とあった。この(5.4.29)の変換が175のいう「占有空間の中だけでの最適化」だね。つまるところ、確かに固定されてはいるけど、最初からそう仮定していたわけではない、ということかな。
しかし、175がこれまでの人と同一かどうかはわからないし、本当に教授かどうかもわからないけど、ここまで辛抱強く付き合ってくれる教官がいてくれたらいいね。
178 :177:01/10/04 12:55
しかし、藤永先生はさすがに文系の著作もあるだけのことはあって、文章がわかりやすい。ただ、Szaboあたりが教科書として使われていて(もちろんSzaboもいい本ではあるが)、藤永先生の本は入手困難なのが問題だな。実際、SzaboだとKoopmansの定理をここまでは書いてないからね。藤永先生の本でも、「入門」のほうは「固定」に対して問題を提起していないし。入門だから当たり前だが。
179 :あるケミストさん:01/10/04 15:03
DFTの軌道エネルギーはどれくらい使い物になるのだろう?
180 :あるケミストさん:01/10/04 22:43
もし皆さんが理論化学者、量子化学者のはしくれなら使い物という結果オーライの議論ではなく、軌道エネルギーと軌道関数の
定義に戻るのが筋でしょう。DFTが必ずしも信用されてるわけでないのは理屈はどうであれ結果オーライの世界という認識があるからでしょう。DFTの結果が実測と合わなかったときに次にどうするかという理論もないしね。
327:あるケミストさん
21/11/07 19:19:28.19 .net
181 :あるケミストさん:01/10/04 23:54
>>180
DFTの場合実用上のスタートのKSから結果オーライ的な部分があるからね。KSの(原理的な意味での)責任ではないけど。
ただ、有機実験系の人から未だにAM1が支持されていたり、それどころか原子電荷の計算には「なんとなくあうから」という理由でMNDO(最初聞いたときは信じられなかった)が使われていることを考えると、結果オーライの世界を否定するのも狭量すぎはしないか?量子化学・理論化学、そしてなにより計算化学の人間が結果オーライの世界を捨ててしまうと、それこそ「詳しくないけど使っている」という人たちがどこへ行ってしまうかわからないよ。彼らが計算に求めていることのうち、一つは確実に「結果オーライ」なんだから。率直に言って、象牙の塔にこもる人間が一人もいない分野もダメだと思うし、象牙の塔にこもる人間ばかりの分野もダメだと思うけどな。そのへんは、偉い先生方でも議論がわかれていることなので、あまりアジテートしないほうがよくないかな。もしかすると、正体がばれるかもね(笑)
187 :あるケミストさん:01/10/05 16:08
>>181
Hohenberg-Kohnは、Shroedinger方程式から仮定無に導けるけど、Kohn-Shamは仮説が入っているような気がする。全然間違っていますか?Parr-Yangの本の導出だと、そんな気がするんですけど。もっとわかりやすい文献があったら教えてください。
188 :あるケミストさん:01/10/05 17:13
>>180
DFTに対する姿勢に関する話しはいいですから、結局のところDFTの軌道エネルギーはどんな問題点があるのでしょうか。軌道エネルギーと軌道関数の定義とかについてもうちょっと詳しく話してもらいたいです。
189 :あるケミストさん:01/10/05 23:19
DFTは”分子軌道”法ではないということに尽きるのですが、GAUSSIANなどに組み込まれているので、誤解されてしまっています。GAUSSIANのdefaultではHF計算でも分子軌道の情報はあまり得ることはできませんので、GAUSSIANとしては首尾一貫しているのかも知れませんが。
328:あるケミストさん
21/11/07 19:20:45.79 .net
193 :188:01/10/07 09:11
>>188
誰も答えてくれないのでとりあえず、自分で少し書こう。
Koopmans定理のあたるものはDFTでは成り立たない。よって、近似的にでも軌道を使って議論する正当性あまりないように見える。Exで自己相互作用の部分をきちんと取り除いてやれば、近似的にKoopmans定理は成立する。(Ecは無しね)これは、昔Perdewとかが研究を行っている。HOMO-LUMOギャップに関しては、LDAで60%の過小評価、HFはかなり大きく見積もる、といわれている。B3LYPを使うと、合ってしまう。まあ、当たり前にも見えなくはない。
194 :188:01/10/07 11:44
>>187
Hohenberg-Kohnの定理が成り立つのはv-Rep条件が満たされているときだけとParrの本に書いてあると思います。この条件は正確には知られていません。いまも、Kohnのグループの人とかが研究してたりします。
329:あるケミストさん
21/11/07 19:23:42.56 .net
456 :??:02/12/21 20:30
初歩的な質問ですが、ガウシアンって完全系をはっていないのになぜ基底関数につかってもOKなんですか?
458 :あるケミストさん:02/12/22 05:45
>>456
非直交基底の線形結合から規格化直交基底を作ることができるからです。
非直交基底を φ_i(r) と、行列 S を
S_ij = ∫dr φ_i^*(r) φ_j(r)
として、規格化直交基底を
φ'_i(r) = Σ_j X_ji φ_j(r)
とできるすると、
∫dr φ'_i^*(r) φ'_j(r)
= Σ_kl X_ki^* X_lj ∫dr φ_k^*(r) φ_l(r)
= Σ_kl X_ki^* S_kl X_lj
よって、
X^† S X = 1
なる行列 X が存在すればよい。例えば
X = S^(-1/2)
を使えば、S のエルミート性から
[S^(-1/2)]^† S S^(-1/2) = S^(-1/2) S^(1/2) = 1
となる。あとは X に右からユニタリー行列をかけても
(XU)^† S (XU) = U^† (X^† S X) U = U^† U = 1
となるので、一般に
X = S^(-1/2) U
は規格化直交基底への変換行列となる。
実際は重なり積分を対角化して、
s = U^† S U
X = S^(-1/2) U = (U s^(-1/2) U^†) U = U s^(-1/2)
としたものを使うことが多いです。
330:あるケミストさん
21/11/07 19:24:15.58 .net
463 :458:02/12/24 17:52
>>461
変換後の規格化直交基底は、
その基底を使って表現できる、ヒルベルト空間の「部分空間」内で
完全系を張ってるわけです。
無限基底は実際に計算する上では使えないので
(係数が解析関数になるわけではないので、
各基底に対する係数をそれぞれ保存しないといけないのです)、
仕方なしに部分空間内で計算するのです。
仰る通り基底関数を上手に決めないとpoorな結果しか与えてくれないので、
水素原子の厳密解であるSlater関数(計算量が多い)か、
それにによく似たGaussian関数の線形結合(比較的計算量が少ない)をよく使います。
どの幅のGaussian関数にどの異方性をつけてどう線形結合するかによって
STO-3G, 6-311G(2p,2d), aug-cc-pVTZ, MIDIなど、いろんな名前がついてます。
どれを使うかは、計算量と要求される計算精度から経験的に決めます。
>>462
本なら、上にあるザボとか。
本は疎いのでこれ以上は勘弁。
多分標準的な量子化学の教科書なら何にでも書いてあるのでは?
331:あるケミストさん
21/11/07 19:24:35.20 .net
464 :456:02/12/25 01:14
>>463
詳しくかいてくれてありがとう。おっしゃるところの部分空間がどういうもので、
なぜその空間で考えれば経験的にもうまくいくのかピンときませんが、話の大筋
が見渡せました。
465 :456:02/12/25 02:30
>>464
について自己フォロー。有限個の基底という意味での部分空間というところ
を読み飛ばしていました。464は無視してください。とすると、話は
戻ってしまって恐縮ですが、規格直交基底がガウス関数で展開できるという
仮定がなぜ正当化できるのかが浅学で理解できません。
332:あるケミストさん
21/11/07 19:24:48.57 .net
466 :458:02/12/25 03:15
>>465
規格化直交基底に変換することのできる条件は、
変換行列 X が存在するということです。
S^(-1/2) U が存在すればそれは X の要求される性質を満たすので、
即ち S^(-1/2) が存在すれば必ず変換できるわけです。
(これだけでは必要条件しか示せてませんが、勘弁)
S^(-1/2) が存在する条件というのは、
即ち S が正則(逆行列が存在すること)であることです。
S の逆行列は S のエルミート性を使えば(>>458を参照)
S^(-1) = U s^(-1) U^†
求められるので、要するに S がゼロ固有値を持たなければ正則なわけです。
S がゼロ固有値を持つというのは、
非直交基底関数が線形従属だということに他なりません。
結論としては、非直交でも線形独立ならば
X で1次変換を行うことによって
直交基底に変換することができるというわけです。
実際には s が非ゼロでも小さくなりすぎると
対角化の場合の数値誤差のせいで使い物にならなくなります。
原子間距離が狭くなりすぎるとそういう状態になりますが、
普通の結合距離程度ではそれ程問題にはなりません。
333:あるケミストさん
21/11/07 19:25:01.53 .net
467 :458:02/12/25 03:38
補足。
2次元平面で考えてみると分かりやすいと思います。
平面は平行でない非直交な2つのベクトルの線形結合で張ることができます。
で、そのベクトルの適当な線形結合2つを選べば、
直交する2つのベクトルも表現できるはずですよね?
そういうことです。
直交基底が完全系を成すことはわかりますよね?
また、最初に選んだベクトルが平行(線形従属)な場合は
1次元直線しか表現できなくなってしまうわけです。
この場合は2次元平面の完全系を成さなくなってしまうのです。
で、変換後の基底が完全系を成すのに元の非直交基底は完全系を成さないのか?
ということですが、元の非直交基底は
ある計量を持った歪んだ完全系を成しています。
規格化直交基底の完備性条件はブラケット記法を使うなら
Σ_i |ψ_i><ψ_i|=1
ですが、歪んでいる場合は
Σ_ij |φ_i> M_ij <φ_j|=1
となります。
基底関数
φ_i(r) ≡ <r|φ_i>/√K (K は基底の数)
を導入すれば
1 = <r|1|r> = ∫Σ_ij <r|φ_i> M_ij <φ_j|r>
1 = Σ_ij M_ij ∫φ_j^*(r) φ_i(r) / K
= Σ_ij M_ij S_ji / K
= Tr(MS)/K
となるので、M = S^(-1) であることが分かります。
(相変わらず必要条件ですが、勘弁)
334:あるケミストさん
21/11/07 19:25:15.62 .net
468 :456:02/12/26 01:46
>>466,467
なるほど。適当なガウス関数を複数とってきたら、よほど変なことしないかぎり
線形独立にはなるので、御説明通り直交基底はほぼ表現できますね。
クリアな説明ありがとう。
469 :あるケミストさん:02/12/26 02:51
誤植
× φ_i(r) ≡ <r|φ_i>/√K
○ φ_i(r)/√K ≡ <r|φ_i>
335:あるケミストさん
21/11/07 19:26:06.42 .net
410 :あるケミストさん:02/10/17 22:02
摂動法について教えてください。
1次の証明は簡単ですけど2次以上になるとわけわかりません。
というか2次以上やったことないんですが・・・・。
413 :あるケミストさん:02/10/19 04:07
>>412
先ず、ハミルトニアンを
H=H0+λV
ってするよ。
H0は運動エネルギーと外場との相互作用(1粒子演算子)の和で、
Vは電子同士の相互作用(2粒子演算子)の部分ね。
λはそうだね、次数を表すための目印のようなもんだね。
摂動次数っていうんだけど。
で、ケットとエネルギーを展開するのね。
|Φ>=|Φ0>+λ|Φ1>+λ^2|Φ2>+λ^3|Φ3>+…
E=E0+λE1+λ^2E2+λ^3E3+…
|Φ1>,|Φ2>,…とかE1,E2,…は順に小さくなってくと思ってね。
そう。|Φ1>,E1は1次の効果、|Φ2>,E2は2次の効果ってね。
あぁ、|Φ0>とE0はH0の固有状態と固有エネルギーね。
H0|Φ0>=E0|Φ0>
それから、|Φ>と|Φ0>の間に
<Φ|Φ0>=1
っていう条件を加えるのね。
これ、中間規格化。
これから分かるように、|Φ1>以降は全部|Φ0>と直交するのね。
336:あるケミストさん
21/11/07 19:26:20.57 .net
414 :あるケミストさん:02/10/19 04:08
で、あとはこれを固有値方程式に放りこむ、と。
H|Φ> = E|Φ>
(H0+λV)(Σ[n=0,∞]λ^n|Φn>) = (Σ[n,m=0,∞]λ^mλ^nEm|Φn>)
Σ[n=0,∞]λ^nH0|Φn> + Σ[n=0,∞]λ^(n+1)V|Φn> = Σ[n=0,∞]λ^n(Σ[m=0,n]En-m|Φm>)
E0|Φ0> + Σ[n=1,∞]λ^n(H0|Φn> + V|Φn-1>) = E0|Φ0> + Σ[n=1,∞]λ^n(Σ[m=0,n]En-m|Φm>)
Σ[n=1,∞]λ^n(H0|Φn> + V|Φn-1>) = Σ[n=1,∞]λ^n(Σ[m=0,n]En-m|Φm>)
で、これをλに関する恒等式と見なして、
H0|Φn>+V|Φn-1>=Σ[m=0,n]En-m|Φm>
ってするわけ。
摂動次数ごとに方程式を分けるってことね。
これに<Φ0|をかけると、|Φm>と|Φ0>の直交性から簡単になるわけ。
<Φ0|H0|Φn>+<Φ0|V|Φn-1>=En
=E0<Φ0|Φn>+<Φ0|V|Φn-1>
∴En=<Φ0|V|Φn-1> [n=1,∞]
で、実際のハミルトニアンはλ=1なわけでしょ?
そういうことで、MPnのエネルギーは
E=Σ[n=0,∞]λ^nEn=Σ[n=0,∞]En
=E0+Σ[n=1,∞]<Φ0|V|Φn-1>
=E0+Σ[n=0,∞]<Φ0|V|Φn>
って訳。Are you okey?
337:あるケミストさん
21/11/07 19:26:37.70 .net
415 :あるケミストさん:02/10/19 04:12
> 順に小さくなってくと思ってね。
もちろん、この部分はそうなると保証される訳じゃぁない。
そう仮定すると上の話は成り立つけど、
そうなってないと摂動法は破綻するのね。
いつまでたっても収束しない。