19/12/21 04:19:30 Fft1fuWs.net
ある森のそばに、貧しい木こりの夫婦とその子であるヘンゼルとグレーテルの兄妹が暮らしていた。
その日のパンに事欠くほど貧しかった一家は、あるときからまったくパンが手に入らなくなり、どうしようもなくなった。
そんな夜、お母さんは木こりに子供を森の中に捨ててくるように提案する。
お父さんはためらうが、お母さんに押し切られて承知してしまう。
両親の会話を漏れ聞き、妹のグレーテルは泣き始めるが、兄のヘンゼルは自分がなんとかするからと妹をなだめ、
ひとり外に出て月の光を受けて光る白い石をポケットいっぱいに集めた。
翌日、両親に連れられて兄妹は森の中へ入っていくが、帰りの道しるべとしてヘンゼルは道々白い石を落としていった。
森の真ん中で両親はあとで迎えに来ると言い残して去って行き、そのまま夜となった。
泣き出すグレーテルの手を引いて、白い石を辿りながら夜通し森を歩き、朝になってふたりは家にたどり着いた。