15/05/03 23:14:48.25 GX3ys6Ve.net
小説版:
おとりの車を運転していた銀行員たちは自分たちがおとりであるという自覚を
まったく持たずに、明るいあしたを作る西芝府中工場へのボーナスの金を運ぼ
うとしていて、偽警官Sひっかかった。頭の中にあったのは、最近おかしな
脅迫電話や手紙が届いているという店長の警告で、爆弾が仕掛けられていると
聞いて、即座にカギも抜かずに待避したのである。
しかし、Sは成功したと思って居たが、トランクの中身は実は空であった。
直ちに警戒線が貼られてSは自分が3億円を強奪したということにされている
のを腹立たしく思ったが、それを口外することはできるはずも無い話しだった。
それで諦めて実家にまた潜むことにした。しかし、その家には何者かから
電話がかかってきたのだった。「お宅の院を脱走した御長男さんは、
3億円とはたいそうなことをされましたね。これが明らかになったら、
あなたも一家全員破滅です。わかっていますね。」
早速強く問いただすと、Sはことの次第を正直に話したがもとより
信じて貰えない部分があり、そうしてSは手にかかって死に、口は
ふさがれた。盗まれたとされる3億円は保険によって銀行に支払われ、
西芝の従業員にも無事にボーナスが出た。めでたしめでたし。
宙に浮いた3億円は計画どおり闇の金となり、
少年Sに犯行をそそのかしたのは何者なのか、事件の闇は深い。