14/05/11 01:32:02.55 urFHoWOH0
224夜「求愛」
シバ「私とお付き合いしてください！」
シバ「付き合ってください！」
シバ「ちょっとだけでも！」
「だが、シバの熱烈なアピールがソロモンに真剣に受け取られる事はなかった」
ウゴ「冷たすぎるよソロモン！」
ウゴ「ところで、どうしてソロモンはあんなに頑固なんだい？
シバを迎え入れた、彼女がまだ12歳の子供だった頃みたいに、今も彼女を扱うのはソロモンだけだろう？」
アル「うん。たぶんソロモンはシバのいい父親みたいに振舞いたいのさ」
ウゴ「え？どういう事だい？」
アル「ソロモンが父親の元を離れたのは、ちょうど12歳の時だったからね」
ウゴ「…ああ、そういう事か…」
アル「でも、そんな風にシバを扱うのをやめるべき時がもうすぐ来るって、ソロモンはきっと分かるよ。
ずっと魔法を使い続けてきたシバは、ソロモンとわたしに次ぐ強力な魔導士に成長したからね」
ゾハル大陸 シャマル地方 第二絶縁結界
シバ「結界の中の暮らしはどう？みんな」
豹頭「はい！ご覧の通りです、シバ様」
？「シバ様のボルグが…」
シバ（様子がおかしいわ。この町は敵意に満ちてる）
シバ「ヤヌユ、マルッキオ。私は族長に会いに行くわ。その間に武器庫を調べてちょうだい」
マル「了解しました」
シバ「絶縁結界の中では私達は魔法は使えないわ。最悪の事態が起きて戦いになったら、B1ルートを使って撤退しましょう。
アブリル、サムベル。一時間経っても私が戻らなければ、本部のソロモンに連絡してちょうだい」
アブ「了解しました」
シバ（いったいここで何が起こってるの…？）
本部
イス「なに！？異種族間の内紛だと！？」
？「はい。精神破壊魔法から身を守るためには、異種族達は三本の神杖によって作られる結界の中で
暮らす必要があるのですが…。その中で摩擦が起こっています」
イス「以前にも同じ事が起こった事がある。だから、互いに怨恨のある種族や異なる信条を持つ種族は遠い地方に離してるだろ」
セタ「でも兄さん。神杖の数には限りがある。その一方で異種族の数は絶え間無く増え続けているんだ」
？「その通りです。ですが、報告によると近頃急に暴動が激化したのは、異種族が原因ではありません。
…抵抗軍の魔導士が起こしたことです…！」
イス「俺達の仲間の魔導士が…どういう事だ？」
魔導士「馬人族を追い出せ！奴らには牙も爪も無い。たとえ我々の『聖戦』に役に立たなくとも、
ずる賢さと商取引のため、奴らはソロモン様からお前達豹頭族と同等に目をかけられている。不公平じゃないか！？」
豹頭「そうだ！」「そうだ！」
魔導士「豹頭族を追い出せ！奴らは厳粛な禁忌である肉食を犯す獰猛な種族だ！
奴らがいつの日かソロモン様に牙を剥かない保障はあるのか？そんなものは無い！奴らは排除されるべきだ！」
馬人「そうだ！」「魔導士様に従おう！」