13/02/17 04:56:22.38 FWitUjNw0
>>889 「輪るピングドラム」について、山田正紀氏が考察
ようやく「輪るピングドラム」見おわった。まったくの偶然だが、いま私が加筆推敲している
「復活するは我にあり」にも「交響曲 蠍火」が出てくる。「輪る」のテーマソングは「少年よ我に返れ」。
「銀河鉄道の夜」を前提にしての話だろうが笠井潔はこれを「カラマーゾフの兄弟」だという。そうなのか?.
「子供を救え」は「カラマーゾフ」のテーマであるのと同時に
「銀河」のテーマでもある。冠葉、晶馬、陽鞠は「カラマーゾフの兄弟」である以上にジョパンニ、
カムパネルラ、幼い少女の姿だろう。これは書かれなかった「カラマーゾフ」の続編。
「それ以降の少年たちの物語」.
「ピングドラム」では「夢」と「幻想」と「消されてしまった運命軸」と「トラウマでゆがめられた偽り
の記憶」とそして「現実」とが混然と一体になってる。
何が「現実」なのかを見きわめる必要があるだろう。思うに池袋サンシャイン「水族館」のペンギンたちは
まず「現実」と見なしていいのではないか.
それは水族館のペンギンだけが異様にリアルなことからも推察される、タイトルは「ペンギン ドラム」
であってドラムはぐるぐる回転するのを意味する。それはドラム型洗濯機の存在で暗示される。
ペンギンは群れをなして輪る。水に入ることか水から出ることかどちらかが「現実」を象徴しているのだろう。