12/05/03 00:15:53.21 E0KFEpVd
>>295の続き
LMのスラスタは一辺3.75mの正方形に並んでいます。
LMの重心周りの慣性モーメントを求める必要がありますが、取り敢えず、LMを4つのスラスタを経線上に並べた
厚みの無い球殻としてしまいます。このモデルでの値は実際のLMの重心周りの慣性モーメントよりも不当に
大きくなる筈なので、これで首尾良くピッチの変更が出来るならば、実際のLMはもっと楽に回転ができる事
になります。
RCSの噴射時間は大変に短いので、推薬減少によるLMの質量の変化は考えない事にします。この球殻を中心軸周り
に回転させて見ましょう。
この時、球殻の半径:2.65m、質量はLMのデータを引っ張ってきて、4547kg、スラスタの推力が1基440N
回転軸の向きを旨く取ってやれば4基のスラスタが回転に寄与できて、そのモーメントの大きさがN=4*(440*3.75/2)
=3300N.m
中心軸周りの球殻の慣性モーメントI=2/3*4547*2.65^2=21287kg.m^2
これから、回転の角加速度の大きさはα=3300/21287=0.155rad.s^-2=8.88deg.s^-2
最初のピッチの調整がピッチを10deg/sの速さで変更していく事ですから、スラスタの噴射時間は10.0/8.88=1.12s
先にも述べた様に、この慣性モーメントは現実のLMより大きく出ている筈なので、実際の噴射はもっと短時間で
済みます。(例えばLMが同じ大きさの中身が一様に詰まった球体ならば噴射時間は0.68sで済みます)
元々、LMにしてもSMにしてもRCSは二重化されていて、一系統が死んでも何とか遣り繰りが付く設計になっています。
RCSの性能は寧ろ"余裕がある"のです。
>重心調整の話しもスルー。
それについては>>281で
着陸船が傾いていて、吊るすタイプのバネばかりが使えない意味が判りません。これもまた何か勘違いしてますよ?
と答えを返した筈ですが。