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愛知の病院で呼吸器具外れ男児死亡
2012年3月17日 08時55分
愛知県春日井市の県心身障害者コロニー中央病院で1月、脳性まひの9カ月の男児が死亡する医療事故が発生した。
病院側は、装着していた医療器具が気管内で外れたためにうまく心肺蘇生ができなかったとみている。
2月に外部の医師らによる医療事故調査委員会を設置し、原因や対応の適正さを調べている。
病院によると、男児は自力で呼吸ができず、人工呼吸器を使用。
1月17日に気管切開手術を受け、術後は気道確保のために医療器具「気管カニューレ」を装着していた。
22日午後6時すぎ、男児が低酸素状態になった。
看護師らが体をほぐしてあやしたが呼吸は回復せず、カニューレに手動ポンプを取り付けて人工呼吸したり、カニューレを取り換えたりしたが、反応がなく15分後に心停止した。
50分後に撮影したエックス線写真で、肺以外の部位に空気が流れ込み、肺が圧迫されて呼吸できなかったことが判明。
胸に穴を開け、心臓マッサージなどをして2時間20分後に心拍が戻ったが、23日早朝に死亡した。死因は低酸素症による心不全だった。
男児は脳性まひのため、たびたび体を後ろへ反り返らせて硬直し、呼吸も止まって低酸素状態になることがあった。
エックス線写真などから、病院は男児が体を激しく動かし、カニューレが気道から外れたのではないかと推測している。
病院側は、男児はカニューレが外れる危険性が高かったことや、気管内でカニューレが外れた状態をとっさに想定できなかった点には問題があったとしている。
医療安全担当の加藤純爾副院長(55)は「気管切開した患者の対応には慣れていたが、カニューレが外れているという発想はなかった。
事故を100パーセント防ぐ方法はないが、発生時に適切に対応できるようにしたい」と話している。
(中日新聞)