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大雪の首都圏、映画館や高圧鉄塔も倒壊 停電による断水も (1986年3月24日新聞朝刊)
春分の日も過ぎた連休最終日の23日、日曜の首都圏は春の大雪に見舞われ、各地で
家屋や送電線の鉄塔が倒壊、雪道の転倒事故などによる死傷者が続出した。
同日午後3時17分ごろ、東京都八王子市元横山町2丁目の映画館「八王子にっかつ」
(根本悌二代表)で、上映中、大雪の重みで亜鉛めっき鉄板の屋根が崩れ落ちた。
場内にいた観客18人のうち、逃げ遅れた同市内の会社員(28)が屋根の下敷きに
なって両足に1週間のけがをした。
大雪のためガラ空きで、異常な音がし始めてから崩れ落ちるまで5分間近くあり、
大半の客は外へ逃げて無事だった。
また、同市上恩方町の小川養魚場付近の納屋では、積雪70cmを越す春の湿った
大雪の重みに屋根が耐えきれず全壊した。
神奈川県厚木市戸田では、同日午後零時10分ごろ、県道と並行に立っている東京電力
の6万6000ボルトの高圧送電線の鉄塔(高さ80メートル)4本が約1キロに
わたって次々に倒れた。この事故で、県道を走っていた乗用車に鉄柱が直撃、運転して
いた同県高座郡寒川町、会社員棚橋伸一さん(28)は胸の骨などが折れ重傷を負った。
付近の住宅にも鉄柱や送電線(直径35ミリ)が当たり民家の屋根や神社の本堂など
26棟の各一部が壊れた。
浦和市内でも、自転車置き場の屋根が崩れ、中にいた主婦(30)が下敷きになって
大けがをした。
東京電力によると、雪の重みによる送配電線の切断やショートなどのため、神奈川県で
正午ごろ、停電し始めたのを皮切りに、首都圏で被害が相次いだ。
停電のため、浄水場の送水ポンプがストップし、鎌倉、相模原市などで断水になった。
東京都内でも、調布、府中、小金井などの各変電所が午後3時から3時半にかけて断線
や電柱の傾く事故が起きて送電できなくなり、午後6時過ぎまで調布市内でほぼ全世帯
にあたる5万世帯が停電したのをはじめ、府中、小金井市など各地で停電が相次いだ。