14/02/24 00:37:12.77
周りは絶対に 「 こいつが本当に一人で酸素使わずに登頂したのか? 」 疑問を抱いてた筈。
けど言えなかった。
賞賛を口にすることだけしか許されない空気、「 情緒のファシズム 」 が充満してたから。
障害者の努力も健常者の努力も、同じ努力で上下関係なんざないのに、
「 発達障害者という地獄の逆境で頑張ってる! あなた達よりも偉いのだ! 」 とテレビで扇動されると、
健常者は 「 心理的な負い目 」 を無理強いさせられる。
その瞬間、聖者としての特権を帯び、社会的弱者からとんでもない強者にひっくり返る。
栗城はそれを知り尽くして、更なる優位を求めて全て指貫きで過ごした。