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1968年、世界で初めて開催されたヨットの単独無寄港世界一周レースに、電気技師の英国人が
自らの事業の起死回生のPRも兼ねて挑戦した。元々週末に趣味でヨットに乗る程度の技量だった
その男は、マスコミに取り上げられたこともあって人気者となってしまい、準備不足にも関わらず、
大観衆に見送られて期限ぎりぎりに出港した。
リタイアする艇が続出する中、男の無線での報告は順調であり、なんとトップでゴールする
勢いだった。しかし、最後の無線連絡の後、3ヶ月音沙汰の無いまま、彼の艇は無人で大西洋を
漂っているところを発見された。彼が書き残した航海日誌には、無線で虚偽の報告を行っていたこと、
艇の修理のため寄港したこと、ただ大西洋を漂っていたこと、最後には精神異常をきたした様子などが
綴られていた。