【古書屋 想鼠堂】at MUKASHI
【古書屋 想鼠堂】 - 暇つぶし2ch2:ハル
02/02/17 15:02
みなさん、今までに色んな本を読んできたと思います。

思い出に残っている本、漫画等があるでしょう。
雑誌、その他で言えば「歌詞カード」でもかまいません。
(横開きでページがめくれるなら、『本』って事にしてください(笑)
その中で「心に残るフレーズ」「好きな格言」
「ストーリーそのもの」でもかまいません。
それらを紹介して欲しいのです。

作者、本の題名なども載せてくれたら嬉しいです。

とは言っても、俺が気に入ったのを載せたいがために作ったスレなんですが、
「あ、それ見た事ある!」ってのでもいいんで、
ご協力くれた方には、もれなく俺からのレスが付きます(笑)

3:ハル
02/02/17 15:08
そして俺は「言葉」とそれに対する「想い」に
少し、こだわる所がある。
そんな想いゆえに立てた、俺の自スレ。

昔板
『[次世代突入] ~想~ part2』
スレリンク(mukashi板)

壁板
『鼠鼠鼠アノ日!アノ時!アイツの言葉!鼠鼠鼠』
スレリンク(wall板)

純情恋愛板
『~想~@名無し』
スレリンク(pure板)

4:ハル
02/02/17 15:09
ま、ここは壁以上にマターリしてるんで、
ゆるりといきます(笑)

5:ハル
02/02/17 15:20
貴志 雄介著『クリムゾンの迷宮』
ただいま、読書中・・・

人生を謳歌していた男が、ある日失業。
堕落した生活を送るが、気が付くと別世界にいる事に気づく。
その男の回想シーンより

『だが、気が付いたら失業者だった。
社宅からの退去期限の三日前に、杏子は家を出て行った。
子供もいなかったし、今から思えば、
会社が傾きかけたときには、すでに腹を決めてたに違いない。
世間体を気にして、時期を見計らっていたのだろう。

もともと、妻と心が通い合ったことは一度もなかった。
あの女はただ、ピーク時の俺の年収と、
安定した将来という幻想に、心惹かれただけだったのだ』

・・・、結婚って、やはりこんなもんなんだろうか。
悲しい事だ。

6:Kaz ◆wiiMOUSE
02/02/17 16:29
じゃ、マンガでいくで!
ハロルド作石著『BECK』4巻

何の取り得もない少年(中学生)が、
ひょんな事がキッカケでギタリストを目指す。
しかし、不良どもに目をつけられハブに。

ある日、転校生が話し掛けてくるんだが、
「自分に近づくと、キミもいじめられるよ」と忠告。
その時、転校生が言った主人公への励ましの言葉。

『この世の中には2種類の人間がいる』

『賢い人間と素直な人間だ』

『賢い人間は、誰かの作った規律と道徳が、
この世の中を動かす全てだと思っている』

『だがおれは、そんなもん屁とも思っちゃいない』

・・・、うーん、耳に痛い言葉やな!

7:NO.9
02/02/17 16:48
>6=Kazサン
今日、その『BECK』を買いに行ったけど、
売られてなかったよ・・・。
これ読んでもっと欲しくなったよ~

8:Kaz ◆wiiMOUSE
02/02/17 19:15
>7=ナイン
ん!ええぞ!このマンガは!

ハロルド 作石著『BECK』6巻

ついにはいじめて来てたヤツと、
ギターを通じて強敵と書いて「とも」と読む関係に。
本当に、共通の趣味ってすごいものがあるな。

俺もこんな風に堂々と人前で出来るものがあったらなぁ。

いや、今から作り出せばいいのか・・・。

9:ハル
02/02/17 22:41
すいません、わけあってここは
他の板に移転させます。

ホント、申し訳ない。
手前のミスです。

URLリンク(www7.big.or.jp)

移転先はこちら。
その名も「へたれ板」
へたれな俺に、もっとも相応しい・・・ってコルァ!

10:ハル
02/03/26 22:44
京極夏彦 著 『姑獲鳥の夏』

自分と関係の無い事件なのに、首を突っ込もうとする関口。
どうやら久遠時涼子に特別な思い入れがあるようだ。
それを一度は止める京極堂だったが・・・。

『いいか、関口。<主体と客体は完全に分離できない>、
 つまり完全な第三者というのはあり得ないのだ。
 君が関与する事で、事件もまた変容する。
 だから、君は善意の第三者では既になくなっているのだ。

 いや、むしろ君は、いまや当事者たらんとしている。
 探偵がいなければ、起きぬ事件もある。
 探偵などというものは、はなから当事者であるにもかかわらず、
 それに気付かぬ愚か者なのだ』



これまた・・・(w

11:ハル
02/03/26 22:45
うむ、誤爆した。
しかし、あっちの類似スレがレス数超えちゃったしな。
こっちでも続ける事に決めた。

ま、相も変わらずマターリいきます。

12:ももこ
02/03/26 23:36
「ソフィーの世界」

「世界一やさしい哲学書」として世界・日本でベストセラー。
昔は1冊の分厚いやつだったらしいけど、
私が買ってもらったのは上下に分かれた復刻版。
(それでも分厚い・・・)

はじめから最後まで1回読んだら、もう1度はじめから
読まないとダメな本。
はじめの方で思っていた先入観をひっくり返されます。

哲学の本でもあるしミステリーでもあるし、
とりあえず読んでみるとおもしろいですよ。

途中で飽きちゃったり最後までなかなか読み終わらない大人も
いるようですが・・・
私は2日で読んじゃったよ。夜中ベットの中で。
ほんのちょっと飛ばしたけどね。
ま、集中力と興味があれば難しくても読み進められるんだなと。



13:ハル
02/03/27 21:41
へー、ももこは>>12哲学とか読むのか。
「世界一やさしい」
それなら哲学でも読めるかもなぁ。

それに「ミステリーでもある」ってのが興味をそそる。
次は新ジャンルってのもアリだな。

ああ・・・、日に日に読みたい本が増えていく・・・。

14:ハル
02/03/27 23:29
田口雅之 画 『バトルロワイヤル』4巻
高見広春 著

孤島内でクラスメイト全員の殺し合いの中、仲間の典子が傷を負い高熱を出す。
手遅れにならない内に診療所へ運ぼうと言う秋也に対し、
川田は「今は動くべきではない」と冷たく言い放つ。
ついには別行動を起こす秋也だったが、
「いくら正しい判断でも、人の心が分からなければ正解ではない」
という言葉に動かされた川田に、今まさに殺されようとする所を救われる。
「オレがもっと考えて行動していれば。正しい答えを見つけていたら」
と謝罪する秋也に対して言った川田の言葉。

『もういい・・・、その事は言いっこ無しだ。
 俺もだ・・・、
 俺もお前も少しずつ間違っていたんだ。

 だから俺とお前でだ。
 俺の判断とお前の心が一つになって本当の正解だ』

と、譲り合って仲直り。
いいねぇ、友情ってヤツは・・・。

15:NO、9 ◆RDeE7N2o
02/03/29 11:25
本じゃ無いですけど、、。
中島みゆき『時代』

「そんな時代もあったねと
いつか、話せる日がくるわ
あんな時代もあったねと
きっと、笑って話せるわ
だから、今日はくよくよしないで
今日の風に吹かれましょう
廻る廻るよ時代は廻る
よろこび悲しみ繰り返し
今日は別れた恋人達も生まれ変わって巡り会うよ」

中島みゆきサンの曲は特に歌詩がイイです。
嫌な事が色々あった時にこの曲を聴くとすごく気持ちよかったです。
他の曲もメロディーと歌声、詩が良くあっててイイですよ。


16:ハル
02/03/30 21:07
ん、歌詞カードも本の形をしている。
と、いう事で。
古本屋で売れそうなのは何でもいいよ。
近頃ではゲームまで売ってるそうだしね(w

歌って、その時々のココロ、状況によってはまってしまうよね。
「ああ・・・、この歌詞、分かるなぁ」と。
その年でその歌詞は驚きだが(w

中島みゆきはあまり知らないけど、好きな歌はあるよ。
ひとつは「ひとり上手」
もう一つは・・・、

17:ハル
02/03/30 21:12
中島みゆき 『空と君のあいだに』

『君が涙のときには 僕はポプラの枝になる
 孤独な人につけこむようなことは言えなくて
 君を泣かせたあいつの正体を僕は知ってた
 ひきとめた僕を君は振りはらった遠い夜
 ここにいるよ 愛はまだ
 ここにいるよ いつまでも
 空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る
 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる
 空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る
 君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる』

これと同じ状況になった事があった。
でも俺はカッコツケだったんで、言えなかったんだ(w
「好きな子に告げ口」ってのがどうしてもダメで。
で、結局そのコは捨てられて俺は後悔して。
「言っとけばよかったのか」と。

それからそのコとしばらく遊んでたけど、
お互い忙しくなって段々疎遠になって。もう何年も会ってない。
元気にしてるかなぁ。

18:ももこ
02/03/30 21:48
おすすめアーティスト
小松未歩 DEEN

小松未歩の「君がいない夏」(をDEENに提供してる。小松verの方が好き)
『忘れかけてた甘い夏の日を
あれからどれくらいの時間がたつの?
大好きだったあの笑顔だけは
しばらく近くで重ねあう日々を
ahh もう戻れない時を小さく祈っている

忘れかけてた甘い夏の日も
いつかは二人の胸によみがえる
少し大人になれる気がしてた
それぞれ違う人生を選ぶことで
ahh もう戻らない時を小さく祈ってる

鮮やかすぎる 君がいない夏
あの声 あの仕草が 広がってく
言葉になんかできなくてもいい
こぼれた日差しに心がにじんだ
ahh もう戻れない時を小さく祈っている』

今日は暑くて夏みたい。
空気が暖かくなるとこの曲を思い出す。

小松未歩はいいねぇ・・・続く。

19:ももこ
02/03/30 21:57
「青い空に出会えた」小松未歩

『せいいっぱい愛した
でもあなたの夢については行けなかった
ほらあの夏が近づいてく
「願い事は叶うよ」そういつも話していたね
ああ笑って会える日がくるなんて寂しい』

夏の歌が圧倒的に多い気がする彼女の歌は。
私は特に夏に思い入れはないけど、でも好き。
春の歌を作って欲しいかも。

続く。

20:ももこ
02/03/30 22:14
またまた夏の歌、今度はDEEN。

「少年」
『どんな辛いこと起きたとしても
無口で逃げる真似はしたくない

遠い夏の日
探していた宝物は見つからないけど
家路を急ぐ少年たちを眺めていたなら
君の笑い声聞こえた気がして

何かをあきらめることが
大人になることじゃない
捨てる物ひとつもなかった
あの日の僕らのように
自由に…

遠い夏の日
探していた宝物は見つかったかい
都会の流れに
大切なこと忘れそうな時は
君のまっすぐな瞳が見つめてる』

夏の歌。しかも大人が少年時代を懐かしむ歌なんだよね。
「僕は週末以外ネクタイ締めてありきたりな日常」
とかあるし。
でもなんか好きな歌。
私も昔を懐かしんでるさ・・・まだ若いのに(w

以上。
今度は本も書かせてもらいますです。


21:珈琲紅茶 ◆dPyZXuuM
02/03/30 23:35
ネズミーマウスパレードより。

「(´∀`)ズコー(´∀`)ズコー(´∀`)ズコーズコーズコ」
感動した。

22:対対
02/03/31 23:57
菅浩江 著 『五人姉妹』収録「KAIGOの夜」

遠い未来、原因不明の疫病で人間が死に絶えた世界。
そこは中枢という名のコンピュータが人間(ロボット)を
シミュレートしている。
中枢が人間恋しさにロボット介護士に語らせる言葉。

「人間は、我儘で嘘つきな存在なんですよ」

SF界のせつなさの女王がせつなくさせてくれます。
他に「夜を駆けるドギー」という2ちゃんねるタッチの
短編も収録されていて吉。

23:ハル
02/04/03 17:26
DEENは俺も好きだよ。
というか、>>18それって・・・。
>少し大人になれる気がしてた
>それぞれ違う人生を選ぶことで
こんな歌をイイと思える人生をすでに送ってるんだね(w

その歌>>19、ここがいいな。
>せいいっぱい愛した
>でもあなたの夢については行けなかった

で、>>20ここ、最高。
>何かをあきらめることが 大人になることじゃない
これを胸に生きていきたいな。

24:ハル
02/04/03 17:29
・・・、どこをどう感動したのかわかり辛いが、
>>21確かにいいフレーズだな。
流行りそうだ。

その作者>>22、見た事あるな。
ほかに何か書いてたはず・・・。
いい言葉だ。
でも、そう思って人と付き合いたくはないね。

>SF界のせつなさの女王
これが激しく気になるな(w

25:ももこ
02/04/03 23:25
次は本を書こうかと思ったけどちょい後回し。
おすすめな歌詞、やっと見つけたんですよ。
カップリングだからなかなか歌詞載ってるサイトなくて・・・。
長くなるけど全部書かせてください。

「光色のかけら」愛内里菜
『何を守ろうとしていて 何を守りたかったのか
思いあぐねる胸を何度痛めただろう?
動けずに目に閉じてたよ ここに存在することに
おびえながら 何も見えないフリをつづけてた

真実を最初から疑い
確かな言葉は風に流され・・・

この涙の果てに見つけた光色のかけら
誰も奪うことはできない 守ってみせるよ
僕らは生きているんだから 悩んでゆけばいい
意味を見つけたいからこそ悩み
大切な痛みを知ってくよ

流れてく雲の行方は 分からないものだけれどね
まるで夢をのせて 運んでいるようだった
何が ”イイコト” かなんてね 終わってみなきゃ分からない
だからこそ そう僕らは いまを生きたいと思える

大きな流れの中のちっぽけな僕らを
とりまくものは多すぎるけど・・・

この涙の果てに見つけた光色のかけら
誰も奪うことはできない 守ってみせるよ
出来事は幸せなことばかりじゃないけれど
僕らにあたえられたとくべつなものだから
通りすぎないでいて

ここに見え、聞こえるものがすべてキレイゴトじゃないと僕らは知っているなら
目をそらさずに、強くあることだけだよ。

この涙の果てに見つけた光色のかけら
誰にも奪うことなんてできないけれども
きっと強くなった僕は これから出会ってく
大切な人に光色のかけらをずっとあたえてゆけるだろう』

いいフレーズが多いです!
私はこれ聞いて感動しましたね。
カップリング曲だから知ってる人少ないけど。

光色のかけら・・・関係ないけど光物は大好きです。
宝石とか目がないね(w
ダイヤとかピンクトパーズとかアクアマリンとか。クリスタルも。
う~ん光るものってステキ。

26:NO、9 ◆RDeE7N2o
02/04/04 00:26
>>25
何か深い詩ですね。個人的には
『何が ”イイコト” かなんてね 終わってみなきゃ分からない
だからこそ そう僕らは いまを生きたいと思える 』
って所が好きです。


27:NO、9 ◆RDeE7N2o
02/04/04 00:40
俺も詩をひとつ。。

「金もうけのために生まれたんじゃないぜ」RCサクセション

『金もうけのために生まれたんじゃないぜ 
金もうけのために働くのはいやなのさ
金もうけに疲れて
死んでいくなんて 悲しいことさ
金もうけのために したくない仕事に 
金もうけのために 一生かけるなんて
それで人間かよ ロボットと同じさ 虚しい事さ』

この詩を初めて聞いた時はスゴク驚きました。
こんな詩は今までの聞いてた歌に無かった詩で
すごく感動しました。

28:一万一千本の鞭 ◆RED1ZoK.
02/04/04 04:00
古いけど、心に残っている歌詞なので

「歩いていこう」JUN SKY WALKER(S)

言葉じゃたりなくて
気持ちじゃ見えなくて
から回りしている時の中
走って来た
なぜか君の目は
悲しく語ってた
自分を信じて
あせる事は何もない
WOO- 歩いていこう
WOO- これからもずっと
WOO- 歩いていこう
前が見えるように

分かった僕は今
おお金つまれたって
ただの紙切れに
火をつけて燃やしてやる
生まれ変わった僕は
何も恐れてない
こんなにきれいな
空だってちゃんと見える
WOO- 歩いていこう
WOO- 振り向かずずっと
WOO- 歩いていこう
前が見えるように

色々な意味で迷っていた時に聞いて、本当に大事な物って
なんだろうって考え直した歌です。

29:ハル
02/04/04 23:13
うっ、しまった。>>26先に言われたか(w
俺もそのフレーズが気に入ったな。
しかし>>25
>う~ん光るものってステキ。
これは・・・、女心ってやつか?難しい・・・。

しかし全てがいいね、その>>27歌詞。
けれどそれを見て「当たり前だろ」て思わなきゃいけないんだろうな、
本来ならば。

深い。>>28
『色々な意味で』ってのが、意味深長だ(w
きっと、大変な時期だったんだろうな。
しかし懐かしい・・・(w

30:YAN
02/04/04 23:32
三浦実子の「リターン」

主人公はいきなり事故で死んでしまう。
で、同時刻に死んでしまった女の子の体に憑依。
自分の家に向かうが、
葬式後、母は普通に買い物、
友人はナンパ、親友は笑って過ごしてる。
『人の死ってその程度の事なのか、
それとも自分がその程度の人間だったのか』と悩む主人公は、

「おれなんて いてもいなくてもよかったのかな。
おれの16年間て いったいなんだったんだ?
誰にも必要とされない事が、こんなにも寂しい事だったなんて。

今度生まれ変わったら誰かを愛したい。
心から愛して、愛されたい。
そんな人がいたら、その人さえいれば、
世界中の人から見捨てられても 寂しいなんて思わないのに」
と、泣く。

・・・、そして僕も泣きました(笑)

31:珈琲紅茶 ◆dPyZXuuM
02/04/06 22:06
夢野久作「ドグラ・マグラ」

読んだら一度は精神に異常をきたすといわれる
幻想怪奇小説。物語は主人公が精神病院らしきとこの中で
目覚めるところからはじまる。
まぁ単刀直入にいってしまえば基地外が主人公の探偵小説。
評価としても、表現・描写はそこらへんの小説と同じ。

だけど、これ、マジで夜中とか読めません。
流れが正常なハズなのに、ベクトルが極端に曲がっているらしく、
漏れの場合本から視点をハズしたまま
20分ぐらい思考停止してました。怖かった。

思いっきり"自分"という存在を見失える作品です。
最後まで読めませんでした。漏れ。

32:ハル
02/04/07 16:37
すごく読みたい・・・>>31
つーか、持ってきてくれなかった・・・(ナンテナw

言いたいことは伝わるけど、実際どんな心境になるのか想像もつかん。

今ある本を読んだら買いに行こう・・・。
(いつになるのか)

33:Kaz ◆wiiMOUSE
02/04/07 19:21
尾田栄一郎 著 『ONE PIECE』
ボン・クレー最高!!

ボン・クレーがいきなり現れていきなり去って行く時、
主人公達に言うたセリフ!

「アラ!もうお別れの時間!?残念ねい。
 悲しむんじゃないわよう、旅に別れはつきもの!!
 でもこれだけは忘れないで、

 (ここで親指を突き立て)
 友情ってヤツァ・・・、つきあった時間とは関係ナッスィング!!!」

カッコ良すぎ~!!

34:ももこ
02/04/08 20:29
「リターン」読みました。全部まとめて1時間ほどで(w

生まれ変わるのはずるいだろ(話として
と思ったけど泣けましたね。
男→女はいいかもしれないが
女→男はいやだなぁと思う私であります。

親友っていいなぁ・・・としみじみ思いましたにょろ。

生まれ変わりネタで思い出したのは、
アニメ「セイバーマリオネットJtoX」あかほりさとる原作
ですね。
原作は違うのかな?Jの方も話は違うみたい。
このアニメの最後、何度見ても号泣ものでした。
 解説は↓

35:ももこ
02/04/08 20:35
男しかいない惑星テラツー。地球環境悪化で
新しい星を探しに出た何百年も前の宇宙船。
それがテラツーに不時着。生き残ったのは男たちと一人の女。
 
テラツーにはその女性のみが唯一生きた女性で
あとはクローン?によって生まれた男性のみ。
意志をもたないマリオネットが女性のかわりとされている。
そんな中、乙女回路という意志をもったマリオネット3体が
目覚め・・・。


最後だけみてもそれまでのあらすじ知ってれば泣けます。
涙ぼろぼろです。
OPとEDは主人公の声優、林原さんの歌ですが
この歌詞も今聞くと話と合ってて良いです。
おすすめにょろ!!

JtoXはあんまりいい評価がないみたいだけど
私は好きです!!

36:ハル
02/04/08 21:06
う~ん、ごめんな、>>34友情物で(w
けど良かったろ?

今、「これが一番」ってのを思い出したんで、また紹介するよ。

セイバーマリオネットか~。
それは実は見た事ある。
というよりも、思い出に残っている(w

友人に勧められて見たんだ。
最初はバカにしてたんだが、なかなかどうして良くてな。

『あやつり人形な毎日の中で、ゼロと無限の狭間を迷ってる。
からまった糸を断ち切る力は、キミの心の中にまだ眠っている』

だっけ?なぜか覚えているよ。すごく内容と合ってていい歌だった。
エンディングは・・・、どんなだっけな・・・?

37:ももこ
02/04/08 21:15
>>36
その歌詞知らない・・・Jの方では?
EDは
「信じている 信じられる これから歩くこの道を
君がいるよ 僕がいるよ これ以上何もいらない
生まれた意味探すよりも 今生きてること感じて
答よりも大事なもの ひとつひとつ見つけてゆく」
ってやつ。OPの方がマリオネットっぽいかも??
懐かしいなぁ・・・。

38:ハル
02/04/08 21:16
しまった。検索してみたらJの歌詞だった。
すまん(w

39:NO、9 ◆RDeE7N2o
02/04/12 00:29
RCサクセション『イマジン』
天国はない ただ空があるだけ
国境もない ただ地球があるだけ
みんながそう思えば簡単なことさ
社会主義も 資本主義も
偉い人も 貧しい人も
みんなが同じならば 簡単なことさ
夢かもしれない でもその夢を見てるのは
一人だけじゃない 世界中にいるのさ
誰かを憎んでも 派閥を作っても
頭の上には ただ空があるだけ
みんながそう思うさ 簡単なこと言う
 夢かもしれない でもその夢を見てるのは
きみ一人じゃない 仲間がいるのさ

ジョンレノンのイマジンの日本語バージョンです。
簡単そうな歌詞に見えて、凄く深いです。
いろんな事が起きている今にふさわしい曲だと思います。
個人的には『みんながそう思うさ 簡単なことさ』ってのが好きです。

40:ハル
02/04/12 21:09
おお、それは>>39すごく有名なやつじゃないか。
そんな歌詞だったんだね。

俺はキミの
>いろんな事が起きている今にふさわしい曲だと思います。
このセリフが気に入ったよ(w

41:NO、9 ◆RDeE7N2o
02/04/13 16:31
>>40
そこにツッコまれると、恐ろしく恥かしいです(w

42:日本昔名無し
02/05/27 22:18
島田荘司 著「アトポス」

読んでから、三つ目の作品だと知った・・・。
意地でも1、2、を読まなければ・・・。

43:影。
02/06/16 03:20
GAKU-MC 「昨日のNo,明日のYes」


ほっとくといつも君は全てを一人で背負うようなトコがある
だからそういう意味だ 頑張りすぎのようだ どことなく
さぁ 感じるこのビートに その身を委ねてもいいのに
もっと Take It Easy 気楽に行けばいい
寝不足のそのまぶた 隠そうとする帽子目深にかぶって
歩く かなり脇目も振らずガムシャラに
心配事は尽きないほうだね いつのまにか社会人と呼ばれ
君を理解する人はNo Body 不条理なこの町にもうダメ
たまの休み あの子とすれ違って する事も無く寝ちまって
しまいにゃ寝違えて なんかパッとしねぇな まるで三日目の二日酔いみてぇだ
あの日描いてた大人の理想 かけ離れて流れてここにそう
たどり着いた場所で己に問う
「鏡の中のキミは誰でしょう?」

昨日のOh!No は明日のYes 変えるのは君なのです 君なのです
こけるのは何度だってかまわねぇのです
昨日のOh!No は明日のYes 変えるのは君なのです 君なのです
最後に笑っていればそれでいいのです

サイコー。てか泣いた(ワラ


44:日本昔名無し
02/06/16 22:20
少し毛色のかわった旅行ガイド本を、
紹介させていただいてもよろしいでしょうか・・・。

     望遠郷:同朋舎出版

一冊1都市紹介で、内容は500頁弱あります。
(もとは外国の出版社のガイドで、それを日本語訳したもののようです。
情報は最新のものではないと思いますが、
想像力をかきたててくれる構成になってます。
都市の町並みや、産業、建築物の縦断図等、
挿絵入りでとても美しい本です。

本屋サンでも置いてるところは少ないのですが、
見つけたら立ち読み(いや、立ち眺めヵナ・・・)してみてください。
どんな旅行ガイドとも違います。(多分
旅行に行かない人が欲しくなる旅行ガイドです。

旅行に行ったつもりで・・・・・・・・旅行本。(ハハ;;
という方にはうってつけの本です。

45:日本昔名無し
02/06/20 22:01
>>43
>昨日のOh!No は明日のYes 変えるのは君なのです 君なのです
>こけるのは何度だってかまわねぇのです
>昨日のOh!No は明日のYes 変えるのは君なのです 君なのです
>最後に笑っていればそれでいいのです
ここがすごくいいな。
いろいろあるだろうけど、がんばってください。

>>44
題名がいいな。
しかし・・・高そうだ(w
読みたいけど、本当に立ち読みになりそうだよ。

46:日本昔名無し
02/06/25 14:05
『詳しい地名は・・・、ま・・・いいだろう。
 そこにとある牧場があってなあ。
 牧場っつーても、そんなに大きくないんだけど
 そこの夫婦は齷齪働いてたよ。
 そしてその一人息子はそんな生活が嫌だった。

 朝早くから 「さあ 仕事だ」
 休日?んなもんあるか。
 同級生のどの親よりも自分の親は老けて見えた。

 多分・・・、息子が最も嫌になったのは、
 母親の霜焼けで真っ赤になった指を見た時だと思う。
 ぱんぱんに膨れ上がった指の皮は、
 その膨らみに追いつかずピシピシと割れた。
 血と汁が滲み出、指もよく曲がらない。
 でも母親はそれを当然のように受け入れる。

 息子はたまらなくなり、18の時に家を出て、
 東京での悠々自適な生活を夢見る。
 「俺は」「こんな所で一生を終わらせる気はないね」

 しかし現実は甘くなかったね。
 そいつは東京で落ちぶれていたのさ。

 望郷の想いが募り、仲間にぽつぽつと語る。
 次第に帰郷の念に駆られるんだけど、息子には家を出た意地がある。

 そんな中。

 数年ぶりに田舎へと連絡を取ってみると、電話の向こうから母親が言う。
 「父さんの具合が芳しくない―――― 」』

47:日本昔名無し
02/07/07 12:07
浦沢直樹 著 「20世紀少年」

一九六九年に、
ウッドストックフェスティバルっていうのが開催されてな・・・。
40万人以上の人間がコンサートに集まったんだ。

愛と平和の祭典なんて言われてるけど、
しょせん世の中、金だ。
金がなけりゃ、あんなすごいメンツそろえられるわけがない。

ところが、
押し寄せた大群衆にゲートもフェンスもなぎ倒されて・・・
いつの間にかフリーコンサートになっちまった。

しょせんは世の中 金だが、
それがすべてじゃない・・・




本気で勝負すると。






何かが決壊するんだ。

48:日本昔名無し
02/07/14 11:14
『仏様の罰(バチ)って当たった事あるかい?

 ほら、子供の頃よく言ったろ?
 "いい子になりますから願いをかなえてください"

 だけど本当は、いい子にしてたって叶わない願いは叶わないし、
 叶う願いは何やってたって叶うわけだ。

 俺だって、
 決して優しくも友達思いでも無かったし、
 バレなかっただけでいい子じゃなかってけど、他の子供よりずっと恵まれてたし、
 俺より正しく優しく生きてる奴らと争っても、俺は勝ててしまうんだ。

 いくらでもあることだよな。
 世の中はものすごく不公平に出来ていて、成功不成功は善悪に関わってこない。
 悪い方向でなきゃ、成功しない奴だっているかもしれない。
 天上の人達は下界からの願いを無視し続ける。
 人は自分に向いた生き方をすればいいんだ』

そんなアイツに言いたかったんだ、
世界中で一番自分自身を嫌ってるアイツに。

『悪い奴は、いずれちゃんと負けるし、
 善い奴は貧しくても幸せになるし。

 世の中は不公平でも、お前が心配してるほど悪くない。
 お前が自ら不幸になる必要なんか無いんだから』って・・・。

49:1
02/07/14 21:46
うーん、俺ばっか書いてるな・・・。
いや、まあ別にいいんだけど・・・。

50:1
02/07/17 21:30
東野圭吾 著 『悪意』

浜岡少年がいじめの標的になった理由は明確になっていない。
浜岡少年によれば、
「ある日突然悪霊の封印をはがしてしまったかのように」
いじめは始まったのだ。
これは昨今のいじめ事件にも共通していえることである。
彼は負けまいとするが、やはり次第に恐怖と絶望が胸の中を支配するようになる。

『彼が恐ろしいと思ったのは、暴力そのものではなく、
 自分を嫌うものたちが発する負のエネルギーだった。
 彼は今まで、
 世の中にこれほどの悪意が存在するとは、想像もしていなかったのだ』

51:日本昔名無し
02/07/18 01:04
身近な悪意の最も恐ろしい部分は、
連鎖によって生まれるのかもしれないね。


52:日本昔名無し
02/07/19 04:34
岡倉天心 著  「茶の本」より

『茶道は美を見出さんがために美を隠す術であり、
 あらわす事をはばかるることをほのめかす術である。』


こういう視点に慣れておくと、
自分の今ある環境の中に、救いを見つけやすいように思う。
田舎に逃げ出さなくても、都会の中の自然、ガラクタの中に埋もれた宝物、
・・・自分のココロ救うものに敏感になる極意だと思う。

是は人間が相手でもそうだろう。
現状が辛い時は、つい遠くのゴール(?)ばかりに
目が行ってしまう(逃避?)ものだが、
「遠い」ということは「現在」の自分の身の丈には
あってない答えということだ。
そういう時に、実は現在の自分に馴染む答えは、
足元にあったりするもの。
いい意味でアラサガシ。(w

ええ、座右の銘です。(w

53:1
02/07/19 15:14
おや、珍しい。お客さんか(w

>>51
でも自分が出来る事は、
それを恐れたり警戒する事じゃなく、
自ら出る突発的な悪意を どうにか封じ込める事だと想ってる。

>>52
「風流」ってやつだね?(w
>そういう時に、実は現在の自分に馴染む答えは、
>足元にあったりするもの。
「望む答え」じゃなく「馴染む」って所に共感。

54:1
02/07/19 15:16
真船一雄 著

初めて患者に死なれ、落ち込む若い医者。
それに対して冷静な先輩を 若い医者は「冷たい」と罵るが―――


お前・・・、いっぺんに二人死なれた事あるか?

オレはある。
オレがまだ医者になりたてで、
寺沢病院に入ったばかりの時、患者に死なれてな。
脳腫瘍だった。
オレが初めて受け持った患者だった。

悔しくて、やるせなくて、オレは自分の非力を責めた。

今のお前みたいに荒れてな、オレは病院を脱け出した。
とにかくオレは病院にはいたくなかったんだ。
その日、当直であったことも忘れてな。

街を五、六時間歩いただろうか。
オレは当直であった事を思い出し、走った。
急患が運び込まれていない事を願いつつ。

55:1@続
02/07/19 15:16
「それで急患は?」

いたんだ。
オレが着いた時、先輩が・・・・

『交通事故だ、全身打撲に内臓破裂。
 それに脳内出血もあったからなぁ。たった今、息を引き取ったよ』

脳内出血。
オレの専門の分野だ。

『お前のせいじゃないよ。
 お前がいたとしても結果は変わっちゃいなかったさ』

オレは一日に二人も死なれたんだ。
確かに先輩の言うとおり、オレがいたとしても助けられなかったかもしれん。
だが、オレは今でも夢に見る。
オレが最初からいれば、なんとかなったんじゃないか・・・と。

何よりも、オレが前の患者の死を引きずり過ぎた為に、
医者としてその患者を看取ってやる事ができなかった。
その事が今でもオレの心に深く突き刺さっている。

56:1@続
02/07/19 15:17
確かに患者が死ぬのは辛い。
だが、医者であるオレ達が泣きぬれていてどうする?
周囲の人間は、泣いている医者をいい人だとは思ってくれるだろうが・・・、
果たして患者が自分の身を任せようとするだろうか?
看護婦が必死にサポートしようと思うだろうか?

オレ達は平凡な町医者だ。
お前の知り合いの先生のような、スーパーマンとは違う。
だから、せめて。
自分の手の届く範囲の患者だけは、
確実に治してやれるように万全の準備をしておこうじゃないか。

さあて!12時を回った!!
これでようやく二人とも晴れて非番となったわけだ!
今日は飲むぞ!オレがおごってやる!



良き先輩がいると、それだけで財産になるね。

57:1
02/07/21 02:32
荒木飛呂彦 著

小学校教師
『○○さん、お宅の典明君は友達を全く作ろうとしません。
 そう、嫌われているというより、まったく人と打ち解けないのです。
 担任教師として、とても心配です』

『それが・・・、恥ずかしい事ですが・・・。
 親であるわたしにも何が原因なのか・・・』

子供の時から思っていた。
町に住んでいると、それはたくさんの人と出会う。
しかし、普通の人達は一生で真に気持ちが通い合う人が、
一体何人いるのだろうか・・・?

58:1@続
02/07/21 02:33
小学校の●●くんのアドレス帳は、友人の名前と電話番号でいっぱいだ。
50人ぐらいはいるのだろうか?100人ぐらいだろうか?
母には父がいる。父には母がいる。
『自分は違う』
TVに出ている人とかロックスターはきっと何万人といるんだろうな。
『自分は違う』

『自分にはきっと一生誰一人として現れないだろう』
『なぜなら、これが見える友達は誰もいないのだから』
『見えない人間と真に気持ちが通うはずがない』

みんなに出会うまで、ずっとそう思っていた。
彼らの事を考えると背中に鳥肌が立つのは何故だろう。
それは、目的が一致した始めての仲間だったからだ。
数十日の間だったが、気持ちが通い合っていた仲間だったからだ。



さて・・・。

59:1
02/07/23 20:42
藤田和日朗 著 「うしおととら」

常に偽者の笑顔で過ごして来た少年が、
災難に会い、また逃げようとする。そこで・・・

『まーた逃げるんかー?

 生きてりゃさ・・・
 なんでこんな目に会うんだ――とか
 なんでオレばっかり――とかいう目にゃ、山ほど会うわなァ。

 事故とか病気とかな。

 なんでかなァ?

 現に今、私らがこんな恐ろしい目に会ってるのに、
 のほほんとメシ食ってる人間もいるんだよなァ。

 不公平だよな。なんでだと思う?

60:1@続
02/07/23 20:43

 わかんねえのさ。

 いろんな不幸が、なんで自分に起きるのか・・・なーんて、
 先生にも私にも・・・誰にもわからんのさ。

 でも・・・、抵抗するしかないもんなァ。
 そのなんだから分からんもんにスネてみても・・・
 逃げてみても・・・仕方ねえもんなァ。
 みんな、自分(てめえ)の為、家族の為、抵抗すんだよなァ。

「そんなコト・・・分かってる・・・」

 なら一緒に抵抗してくれる、
 自分っちゅうパートナーを好きんなってやらんとなァ。
 そのカオは、自分(てめえ)がキライでキライでしょうがねえってツラだなァ。

 野村くんよ。

 トンネルってよ、いやあな時みたいだなァ。
 一人っきりで・・・寒くてよ。
 でもな。


 


        いつかは抜けるんだぜ!?』

61:日本昔名無し
02/07/26 02:51
今日は罪の話を・・・
私の最も好きな日本映画と原作本。
日本映画中の名作中の名作だと、
個人的には評価しています。(オーバー w

松本清張 原作「砂の器」

ある老巡査が、国鉄の操車場で殺された。
刑事が被害者を調査しても、出て来るのは、
彼の素晴らしい人格を裏付けるものばかり。
彼の生前の人格を知れば知るほど、刑事は
その殺人に疑問をもつ・・・
なぜ彼は殺されなければならなかったのか。

ある病についての、認識の薄い時代の日本がよくわかります。
是非楽しんでいただきたいので、
こんなありきたりのあらすじしか書けません。(スマン

VIDEO化もされていますが、何と言っても後半の映像が圧巻です。
科白ナシ、音楽のみで、美しい四季をバックに苦しい遍路の旅を続ける親子の姿は、
見ているだけで号泣ものです。
映画を見て泣くということが殆どない私ですが、
このシーンばかりは泣きました。(苦笑

私はVIDEOで感動して、後で本を読みました。
設定は少し違いますが、どちらも間違いなくお奨めです。
本の方も読み応えはすごいです。
長い夏休み中に是非一度読んで欲しい本ですね。


62:1
02/07/27 23:38
>>61
オーバーではないよ。
清張はそれは良い作品が多い。
(と、慣れ慣れしい呼び方をしてみようか(w

しかし、それも読んでいるはずなんだけど、
小学生の頃とはいえ、内容も題名もあやふやで・・・。
読み返しすべきかなぁ・・・。

うーむ、素敵なあらすじのせいで、楽しめそうだよ(w

63:1
02/07/27 23:39


『きっと・・・、気付かないものなんだろう、そういう事は。

 今、自分がどれぐらい幸せかとか、
 どれぐらい愛されてるかとか。

 気付いたその時には・・・』

64:1
02/08/06 22:23
島田荘司 『アトポス』

「私はあなたが好き。
 花が雨を欲するように、
 不治の病が、それでもつかの間の薬を欲するように、
 あなたが好き。
 この想いが忘れられたら、どんなに楽でしょう」

65:1
02/08/06 22:28
藤田和日朗 『うしおととら』

『咳をする・・・
 風を捲いてへばりついた犬の遠吠えが・・・
 ぼくの外套(コート)にべったりと・・・
 こすってもこすっても三日月の形に落ち込んでゆく・・・

 真直ぐな深淵は・・・
 ななめに歪む夜に・・・
 虚しく咳こんでぼくをうつす・・・

 ぼくは浅ましくない・・・
 もう一人の家にいこう・・・

 母さん・・・母さん・・・

 ぼくは病んでいるんだね・・・』

66:1
02/08/07 21:10
『頼り方』

あれは9歳の頃だ。
学校から帰ると、父はもう帰ってきてたんだ。

驚いたよ。
夜の7時前に薬局を閉めるなんてなかった人だったから。

母は一生懸命、風呂に入れるようにと父のシャツを脱がせようとしてたが、
父は払いのけて・・・、かなりの痛みがあるようだったのに。
父は、俺が見ているのに気付くと「あっちへ行け!」と怒鳴った。

父はもう何年も関節炎を患っていたんだ。
知らなかったがね。
でもそれが父の信念だったんだろうなあ・・・。

男たるもの、泣いてはならぬ。
男は、不平不満を零してはならぬ。
頼ってはならぬ。

心配する家族まで遠ざけて・・・

俺は、そんな父を見て、大きくなったんだ。

67:1
02/08/09 14:29
『優しいという事』


「でも・・・。でもやっぱり僕は、
 お兄さんだったら、
 小さい妹や弟は大事に守ってあげなきゃと思うけど・・・」



「守られてばっかりいたら弱くなるのは当たり前だろう!!
 他人がやっちゃいけない事なのに、
 お前がやらなかったら、一体誰がこいつを泣かすんだよ!

 そんでその時は、嫌われても憎まれても、
 ほんとの気持ちはいつかは伝わるんだから・・・」

68:1
02/08/10 22:24
『僕から君へ』

友人が死ぬ間際に残した詩。


≪ありがとう ありがとう
 
 話してくれて ありがとう
 遊んでくれて ありがとう
 怒ってくれて ありがとう
 笑ってくれて ありがとう

 僕は言葉を選ぶのが下手だから 上手く言えないけど

 僕から君へ
 
 親友の君へ

 ありがとう≫

69:1
02/08/12 17:59
東野圭吾 著 『秘密』


この夜の食事は、直子と結婚して以来最悪の食事となった。
どちらも一言も口を利かず、ただ黙々と箸を動かした。
かつて何度か夫婦喧嘩をした時と決定的に違っていたのは、
気まずさの底にあるのが、怒りではなく悲しみだという点だった。

平介は腹を立ててはいなかった。
直子と自分との間にある、未来永劫埋まる事の無い溝の存在を認識し、
たまらなく悲しくなっていた。
そして同様の思いを彼女も抱いていることは、
身体から発せられる雰囲気でわかった。
皮肉な事に、こんな時だけ夫婦特有の以心伝心というのものが働くのだった。

70:1
02/08/14 11:13
『懐想』

子供だった頃 毎日毎日驚きの連続だった

子供だった頃 僕はよく 露の降りた芝生に寝ッ転がり
果てしない夜空を横切って飛ぶ流れ星を待ち受けた

子供だった頃 友達と森の奥深くに探検に行き 死神の話しをしたものだ
片手に鎌を持って 次の犠牲者を冷酷に探す
でも怖くはなかった 死ぬのは年寄りだ 僕らじゃない

子供だった頃 寂しい時は母の腕に飛び込んだものだ
何かに迷った時は父の目を見た

子供だった頃 不思議だった いつ大人になるのか

きっとあの頃から
僕は「いまのうちに いまのうちに」って焦って生きてきたんだ


でも 大人になった今
    
      もう一度子供に戻れる気がする・・・

71:1
02/08/19 16:49
きたがわ翔 著 『HOTMAN』

「ねえ ゆうやけって
 どうして あんなにきれいなのかなあ」

「・・・・それはだな、きっと・・・・
 お別れする時が何でも 一番きれいだからさ」

「おわかれ?」

「そう・・・今、空のお日さまが、
 俺や七海やみんなのいるこの地球に
    別れの挨拶をしているところなんだ・・・」

72:1
02/08/22 16:40
綺麗、
キレイ、
きれい。

ひらがなで書くのが一番「きれい」に見えるのは俺だけだろうか。


さて、相変わらず客のいない本屋だが(w

続いて営業していこう・・・。

73:1
02/08/22 16:42
船橋タケル 著 『ほんとう(幸せ)を探して』より


ぼくは探してる

ほんとうを探してる

それは遠くに
きっと遠くにあるのだろう


ぼくは旅に出る
見つかるまで旅をする

だけど ぼくは帰りたい

ほんとうは―――

ほんとうのことは

とても近いところにあるかもしれない

とても普通のところに

          あったらいいなと思う・・・

74:1
02/08/25 19:18
『別々の進路』


「なあ、女って何考えてるか分かるか?
 
 俺はさー、思った事がすぐ態度に出るんだけど、
 女はさ、その態度の裏の裏に気持ちがあるわけよ。

 そんなのわかんねーよなー。俺バカだしさー・・・」

75:1
02/08/26 20:08
東野圭吾 著 『秘密』

「世の中には、素晴らしい物が本当に沢山あるのよね。
 そんなにお金をかけなくても幸せになれるものだとか、
 世界観が変わっちゃうものだとかが、簡単に手に入る。
 どうして今まで気がつかなかったのかなと思っちゃう」

感動する本や音楽に出会った時など、彼女は目を輝かせてこう言うのだった。

76:1
02/08/31 22:36
『後継ぎ』

「――お父さんのお蔭だ。この恩は絶対忘れない」

「・・・なあ、だからここに来たいのか?
 急に「病院を継ぎたい」なんて・・・恩返しのつもりか?」

「違うよ!そんなんじゃないよ。
 僕はただ・・・僕がこの病院を継げばお父さんも喜ぶかと想って・・・。


 ・・・何?」

「ふふ、今、急に、昔の事を思い出してね。
 10歳の時、お前は何を思ったかヨットに乗りたいと言い出した。
 小さいから無理だと言っても耳を貸さないし・・・。
 基本を教えてやって、いよいよ一人で海に出した。
 最初の何時間かは酷かったよ。全然ヨットが進まないんだ」

「覚えてるよ(w
 それでも僕は意地を張ってた」

77:1@続
02/08/31 22:37
「そうやって散々悪戦苦闘して、ついにお前は勝った。
 風をヨットの帆にいっぱいはらませて、
 すべる様に走り出した時のあの笑顔といったら・・・。

 俺は浜に座って、お前がいくのをただ、眺めてた。

 ・
 ・
 ・
 お前の人生なんだ。思うとおりにやりなさい」

「お父さん!!」

「いいかい?子には親から受けた恩は返せない。
 返さなくていいんだ。
 お前が俺に感謝してくれるというなら、
 その気持ちを自分の子供に与えてやりなさい。

 さあ。
 母さんが待っている。帰ろうか」

「お父さん・・・」

78:1
02/09/03 18:37
東野圭吾 著 『同級生』

由紀子の死を知ったときの事を、俺は何度も振り返ってみるのだった。
あの時の感情の起伏が、恋人を失った男のものとしてふさわしかったかどうか、
俺にはさっぱり自信がない。

そして、そんな自分をもう一人の自分が見ていて、そういう計算をする事自体、
お前が最低の人間だという証拠だと、耳元で囁きかけてくるのだった。

79: ◆FsM/0AQ.
02/09/06 13:33
tesuto

80:1
02/09/06 17:42
>>79
おや?お客さんじゃない・・よな?

なにかあったらどうぞ。

81:1
02/09/06 17:43
『11年前』

彼女は

最後まで 昨夜の俺の行動を責めなかった

だから俺は気付かなかったんだ
彼女が酷くキズついていたことを


結婚後もそういう事が 多々あった

なぜだろう?
今なら分かる

彼女は人をキズつける言動を恐れていた

それ位だったら自分が耐えればいい
そう想っていたようだ

それに気付いた俺は
ショックと自分の無神経さに腹が立ったが

後に彼女が俺へと甘えてくれた事が せめてもの救いだった

82:1
02/09/06 17:44
あとで、人を傷つけてた事を知るのって・・・、ほんとツライよな。

83:1
02/09/08 21:13
『9時52分』


「そう・・・人形は変わらない。死にもしない・・・。

 だが、人間は違う。
 彼は・・・私が手当てをしなければ死んでしまうのだ。

 ああ・・・なんて愛しいのだろう、人間という生命は。
 
 いくら年を経ても、赤子のまま、
 儚く、頼りなくて・・・。

 他人がいなければ生きてゆけないのだ」

84:1
02/09/08 21:14
「それ」をちゃんと理解出来る者こそが、本当に強い人間なんだろうね。

85:1
02/09/10 04:40
あれ?
スレのシャッフルがあった・・・?

ま、いいか。

86:1
02/09/10 04:40
インド古代叙事詩『ラーマーヤナ』より


その昔・・・、
国を追われ、この森で生活していた、英雄ラーマとその最愛の妻シータがいました。

しかし、それが魔王ラヴァナに見つかり・・・
ラーマが目を離した隙に、シータだけが連れ去られてしまったのです。

ラーマは嘆き、悲しみました。
そして、その事を彼に知らそうともしなかった森の全ての精霊に言いました。


「この森の全てよ、呪われてしまえ!!」

87:1
02/09/10 04:41
気持ちは解らんでもないが、勝手なやつだな(w

88:1
02/09/12 19:37
『かわらない明日』

「俺 キミがほんとに好きだった。
 一緒にいるにはどうすればいいか、ってことばかり考えていた。
 キミのことばかり考えていた。

 キミの気持ちが俺に向かないのが理解できなかった。

 でも、そういうこともあるって、ほんとは気がついてた。


 だから、もう、会わないよ・・・」

89:1
02/09/12 19:38
自惚れた奴だ。
だがしかし、この切なさは一体・・・。

90: ◆RDeE7N2o
02/09/14 14:20
作詞・バリー・マクガイア。訳詞・高石ともや『明日なき世界』

「東の空が燃えてるぜ 大砲の弾が破裂してるぜ
お前は殺しの出来る歳 でも選挙権も持たせれちゃいねぇ
鉄砲かついで得意になって これじゃ世界が死人の山さ
でもよぉ 何度でも何度でもオイラにいってくれよぉ
世界が破滅の前夜だなんてウソだろぉ!!」

いつ聴いても、これはホントにすごい。

91:1
02/09/19 20:17
>>90
うん、すごく、「強い」「力のある」言葉だね。
そういうセリフは、俺からは出てこない・・・(w

92:1
02/09/19 20:21
東野圭吾 著 『同級生』

だが俺はこいつらでさえ、
やはり心の片隅には、俺を疑う気持ちを持っているだろうなと思っていた。
もちろん、だから誰も信用できないというのではない。
俺が彼らの立場でも、そうであろうと思うし、それが当然なのだ。

ただ彼らはそのことで、無意識のうちに俺に対して後ろめたさを感じてくれている。
そしてそれが俺への気遣いとなって現れているのだ。

93:1
02/09/19 20:22
「信頼」、「信用」か。
難しいね。

94:1
02/09/25 10:09
東野圭吾 著 『トキオ』

「変な奴だな。まあいいや。
 でもそうすると、お前の事を何て紹介すればいい?」

「友達でいいじゃないか。それとも、友達じゃ駄目かい?」

「構わねぇよ、俺は。じゃ、友達って事で」

拓実は頬杖をついていた腕を外し、首の後ろを掻いた。
友達という響きは彼を落ち着かなくさせていた。
久しく自分にはそういう存在がいなかったことを思い出していた。
親しくなった人間に対しても、決して心を許すまいと思って生きてきたのだ。

95:1
02/09/25 10:09
しかし「それ」を得ることが出来れば・・・

96:1
02/09/28 14:41
藤田和日朗 著 『Au revoir, ルシール』


時間切れさ。
人生は、そういうものだよ。

生まれた時、人は白い画用紙と色とりどりのクレヨンを渡されて、
「なんでも描いていいよ」と言われる。

さて、何を描こうか考えてるうち・・・
たっぷりあったはずの時間は過ぎてゆく・・・。

97:1@続
02/09/28 14:41
ようやく描きたいものが決まった時には。
もう帰る時間さ。
描きかけの紙とクレヨンは、取り上げられてしまうんだ。

私はね、ずっと、紙の端を黒く塗っていたよ。
ウサギを描きたかったんだけど、気付いた時には・・・、
もう、白い所は全て塗り潰していた。

大切な人を守って、守り抜いて、ずっとその人を愛するがいい。
自分の持ち時間は決して、憎む事に使ってはいけないよ。
愛する事に使うんだ。

そうすれば逝く時が来ても、

きっと。

後悔はしない。

98:1
02/09/28 14:41
特に
>自分の持ち時間は決して、憎む事に使ってはいけないよ。
>愛する事に使うんだ。

ここが好きだな。

99:日本昔名無し
02/09/29 21:15
――想いを返してもらうことだけが恋じゃないよ

追いかけて追いかけて
最後までわがまま言って

それでも駄目で
下を向くことがあっても

それは絶対 かっこ悪いことなんかじゃないよ

前を向かずに大切な物なんて
手に入るわけないから――

某漫画より。

100:1
02/09/30 15:57
このスレは、上がらなくていいんだが。

>>99
いいね。何の漫画なのか気になる所だ(w
先入観を持って欲しくなくて書いてない事が多いが、
上には漫画ネタも多いんだよ?

101:1
02/09/30 15:58
東野圭吾 著 『トキオ』

名古屋行きの電車の入ってくる時刻が近付いていた。

「お引き留めして申し訳ありませんでした。
 もしもまたこちらにいらっしゃることがあれば」
そこまで言ったところで彼女はかぶりを振り、微笑んだ。
「いいえ、やめておきます。どうかお元気で」

拓実は答えず、トキオに向かって「行くぜ」と声をかけた。
そしてまだ何か躊躇っているトキオを残し、改札口を通った。

102:1@続
02/09/30 15:59
東条淳子の声が後ろからした。「拓実さん」
彼は足を止め、振り向いた。
彼女は呼吸を整えるように胸を上下させながら言った。

「義母が今よりまだ少し元気だった頃、あたしに言った事があります。
 この病気は天罰だって。受けて当然の報いだって」

拓実の胸で何かが固まりになった。
しかし彼はそれを腹に呑み込んだ。
唇を固く結ぶと、淳子に向かって一礼し、再び歩き始めた。

103:1
02/09/30 15:59
人を許せる時というのは・・・。

104:1
02/10/01 21:50


『夢というものはですね、自分がつくり出した話で、
 痛みを感じなかったり、ゆめの世界の出来事ではあるが、
 頭の中で精神的なダメージや喜びや感覚があるからして、
 夢の中でとっぴょうしのないことやありえないことがあったとしても、
 それは常に現実になりうる可能性を多大に秘めている』


105:1
02/10/01 21:51
うむ、いいね(w
夢、か・・・。

106:1
02/10/05 23:03
尾田栄一郎 著 『ご記憶下さいますように』

「逸れちまったら、それも巡り合わせだろう?」

「その通り。
 運命とは常に人間の存在価値を計るもの・・・・・」

107:1
02/10/05 23:05
人と人との出会いが
存在価値によってもたらされてるのだとしたら。


俺は・・・自惚れていいのだろうか(w

108:test
02/10/10 07:58
test

109:1
02/10/22 19:58
ダニエル・キイス 著 『アルジャーノンに花束を』



疑いない。僕は恋をしている。

110:1
02/10/22 20:00
その確信を得る時ってのは、いつでも「ある日突然」だ。

いや、そうじゃない。
「いつの間にか」って時もあったっけ・・・(w

111:1
02/10/23 10:38
『恐怖』

「先生、その手術中の事故だが、どのようにして起こったのかな?」

「その時患者はかなり大量の出血を起こしており、輸血も早められて、
 執刀医から出血箇所を電気凝固するように指示されたのです。
 ところが凝固の間、間違えて小腸に穴を開けてしまいました」

「・・・、とういうことは、どういうことかな?
 先生、電気メスに意識を集中していたのなら、どうして小腸に穴を開けるのかね?」

「・・恐らくブレードの手前の方が謝って接触してしまったんだと思いますが」

「恐らく?いいか、電流はブレードの先端だけじゃなく手前にも流れているんだぞ?」

「知っています」

112:1@続
02/10/23 10:38

「ならどうして小腸に穴を開けてしまったんだ?」

「・・・・わかりません」

「分からない。そうかね。ありがとう。大変参考になったよ。
 患者が私のところに来て、
 何故小腸に穴があいたのかと聞かれたらこう答えればいいわけだ。
 『担当した医師は解らないそうです。』
 ・
 ・
 ・
 いいか!先生!覚えておきなさい!!
 知識として頭で知っているのと、実際にできるのとは、違うんだ!!」

113:1
02/10/23 10:42
その後、その違いの距離があまりに開いている事に気付き、
この若き医師はどんどん自信を失っていく・・・。

114:日本昔名無し
02/11/25 00:32
東野圭吾 著 『トキオ』

トキオが言う。
「すごいな。でも竹美さんって、そんな苦労をしてるように見えませんよね」

「苦労が顔に出たら惨めやからね。それに悲観しててもしょうがない。
 そら誰でも恵まれた家庭に生まれたいけど、
 自分では親を選ばれへん。
 配られたカードで精一杯勝負するしかないやろ」

彼女は拓実を見た。

「小学校で英語を習わせてもらえるかどうか程度のことが何やの。
 そんな事で人の人生が変わるかいな」

115:《続》
02/11/25 00:32
拓実は俯いた。
彼女はさっきの話を聞いていたのだ。

「あたし、千鶴からいろいろと聞かされた。
 確かにあんたも可哀想やと想うよ。
 けど、あんたに配られたカードは、そう悪い手やないと想うけどな」

こう言った彼女の口調は、それまでよりは少し穏やかなものだった。
拓実は何も言えず、無精髭の伸びた顎をこすっていた。

116:1
02/11/25 00:33
そう。「自分」って、意外と悪くないものだ(w

117:日本昔名無し
02/11/25 21:07
き ら 著 「まっすぐにいこう。」

照:百合子さんは ダンナにベタボレだったか。

岡田:おーーーう!ベタボレもベタボレ!
    自分のダンナ以外目に入りませんって感じだね!
    仕事も順調!家庭も円満!
    輝いてたね。昔よりいい女になってた。ダンナの為に女磨いてんだろうなあ(w

照:で、「想いは冷めた」か。
  岡ぽんは、昔から自分に惚れない女には興味持てないんだよな?

岡田:その通り!さすがだね照ちゃん、よくわかってる!
    おれに惚れた女におれが惚れる!合理的だろ?(w

照:お前に惚れてる牛なら山ほどいるがな。

岡田:照ちゃーん、どっかにいい女いねーかな~~おれにベタボレしてる女~~
    牛じゃなくってさ~~・・・…...


*****************************

照:荷物は出来たかい?

郁:照ちゃん・・・。

照:これで。

  これで終わりにしよう。
  あいつなりに片をつけたんだ。

118:1
02/11/25 21:08
激しく切ない話だったな、これは(w

119:日本昔名無し
02/12/01 11:08
ダニエル・キイス 著 『アルジャーノンに花束を』

他人に対する振舞い方を 人はどうやって学ぶのだろうか。
女の扱い方を 男はどうやって学ぶのだろうか。

書物はたいして役にたたない。

だが今度こそ、彼女におやすみのキスをしよう。

120:1
02/12/01 11:09
そう、授業の内容なんて、なおさら役に立たなくて(w

121:山崎渉
03/01/05 05:59
(^^)

122:1
03/01/06 01:16
>>121


123:日本昔名無し
03/01/06 01:17
東野圭吾 著 『同級生』

一応筋が通ってるとも言えなくも無い。
しかし、こんなに単純な動機で次々に人を殺すものだろうかという気もした。
また一方で思う。
いいや、こいつらをまともな人間だと決め付ける根拠は何もないぞ、と。

考えてみれば、俺たち生徒は教師の事を何も知らないのだ。
人権無視と言いたくなるほど、教師は生徒のプライバシーを侵害するが、
こちらから向こうは全然見えない。そういう仕組みになっている。

その仕組みを、ぶっ壊してやるか、と俺は思った。

124:1
03/01/06 01:19
好感を持てる教師の方が多かった俺は・・・、運が良かったんだろうな。

125:日本昔名無し
03/01/15 00:39
『ぼくの夢』 広瀬努

ぼくの夢は、お金持ちになる事です。

お金がいっぱいあったら、欲しいものがたくさん買えるからです。
ぼくは今、欲しい物がいっぱいあります。

そしてお父さんとお母さんに楽をさせてあげます。

お父さんには夢をかなえて欲しいです。
お母さんにはひまだと怒るくらい休ませたいです。

だから、ぼくは、お金持ちになりたいです。
それが、ぼくの夢です。

126:山崎渉
03/01/17 13:13
(^^;

127:日本昔名無し
03/02/02 11:31
浦沢直樹 著 「20世紀少年」

『いいか、
 ボウリングでストライク狙おうとして、
 ド真ん中に、力いっぱい投げるとな・・・、
 両端にピンが残って、ビッグ2っていうスプリットになるんだ。

 あれは、めったなことじゃスペアは取れない。

 真ん中から外れたって気にすんな。
 ちょっとズレてるぐらいがいいんだよ』

128:山崎渉
03/02/13 21:07

----------------------------------------------------------------
                                      山発第250号
                                   平成15年2月13日
 2ちゃんねる
 関係者各位
                               山崎渉実行委員会
                                 実行委員長 山崎渉

             【(^^)山崎渉再開のお知らせ(^^)】

  拝啓 余寒の候、毎々格別のご厚情を賜り、まことに有り難うございます。
平素は山崎渉をひとかたならぬご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。
  さて、早速ではございますが、先日サービスを終了させていただきました
山崎渉を皆様からのご声援とご要望にお応えして、再びサービスを再開する
運びとなりましたのでお知らせいたします。
  つきましては、関係者の皆様には既に山崎渉の使用をお止めになった
方もいらっしゃると思いますので、この機会に再度ご使用いただけますよう
お願い申し上げます。

  これからも何卒変わらぬご愛顧を賜りますよう、お願い申し上げます。(^^)

                                           敬具
----------------------------------------------------------------

129:日本昔名無し
03/03/08 21:20

別に勝ち組になろうとしてるわけじゃない。

これといって欲しい物は無いし、何かを目指してるわけでもないさ。


ただ、たまらなく「今」が厭なんだ。

130:山崎渉
03/03/13 17:26
(^^)

131:日本昔名無し
03/03/29 20:14
東野圭吾 著 『トキオ』

「あんた・・・・あんた一体この手紙のどこを読んだんだよ!」

トキオが顔を歪め、巧みの襟首を掴んできた。かなり強い力だった。

「どんな思いであんたのお父さんがおかあさんのことを逃がしたと想う?
 最後の言葉を読んでないのか!?
 今この瞬間でも僕は未来を感じることが出来るから――
 この言葉の意味がどうしてわからないんだよ!!」

「死ぬ前だから、ちょっとは格好のいい台詞を吐こうと想っただけだろ」

「馬鹿やろうっ!!」

132:続
03/03/29 20:15
トキオの声と共に拓実の眼前が一瞬暗くなった。
と同時に衝撃を受け、彼は後ろにひっくり返っていた。
殴られたのだと解った時には、トキオに乗りかかられていた。
トキオは拓実の襟を掴み、激しく揺すってきた。

「死を前にしてる人間の気持ちがあんたにわかるのかよ!
 ふざけるんじゃねぇよ!!炎がすぐそこまで迫ってきてるんだぞ!?
 そんな時にあんた、未来なんて言葉を使えるのか?
 それを感じられるなんて、口先だけで言えるのか!!」

トキオの目から涙が溢れているのを拓実は見た。
その涙は彼からへらず口を叩く気力を奪った。

133:続
03/03/29 20:16
「好きな人が生きていると確信できれば、死の直前まで夢を見られるってことなんだよ。
 あんたのお父さんにとって、おかあさんは未来だったんだ。
 人間はどんな時でも未来を感じられるんだよ。
 どんなに短い人生でも、例えほんの一瞬でも、
 生きているという実感さえあれば未来はあるんだよ。

 あんたに言っておく。
 明日だけが未来じゃないんだ。それは心の中にある。
 それさえあれば人は幸せになれる。
 それを教えられたから、あんたのおかあさんはあんたを生んだんだ。
 それをなんだ!?あんたはなんだ!!
 文句ばっかりいって、自分で何かを勝ち取ろうともしない!!
 あんたが未来を感じられないのは誰のせいでもない。
 あんたのせいだ!!あんたが馬鹿だからだ!!」

必死で怒鳴り続けるトキオの顔から、拓実は目をそらす事ができなかった。
トキオの言葉の一つ一つが拓実の体に鎖のようにからみつき、彼を動けなくしていた。

134:日本昔名無し
03/03/30 15:48
皆川亮二 著  『ARMS』


『その腕が掴むものは・・・
 神の未来か、悪魔の過去か・・・』

135:日本昔名無し
03/03/31 20:37
貴志 祐介 著『クリムゾンの迷宮』

『結局、どうにも耐え難かったのは、
 ひもじさでも、夜の寒さでも、風呂に入れないことでもなかった。

 目の前を行き過ぎる無数の、無関心な脚。
 ちゃんと行き先を持っている脚。
 こつこつと堅い靴底のたてる音が、絶えず、
 お前は誰からも必要とされていないんだと告げる。

 こっちは、生きるために苦闘している。
 だが、あの足音が、おまえは敗残者だ、
 おまえのやっている事は何もかも無意味だと言い続けるんだ』

136:日本昔名無し
03/04/01 20:14
尾田栄一郎 著 『受け継がれる意志』

『人は、いつ死ぬと思う・・・?
 心臓を銃で撃たれた時・・・、違う・・・。
 不治の病に犯された時・・・、違う・・・。
 猛毒のキノコのスープを飲んだ時・・・、違う!!!


 人に忘れられた時さ・・・』

137:日本昔名無し
03/04/02 22:22
皆川亮二 著 『SPRIGGAN』

「世界は一見何の変哲も無いように見えますが、
 すでに以前の状況とは一変し、情勢は予断を許さない。

 一見愚かな行為でも、
 あらゆる価値観は主観の相違によって変わるもの・・・。
 "賢者"か"愚者"か、"正義"か"悪"かの判断は、後の人間がする事です。

 従って真の結論は最後まで分からない。

 他人には愚かに見える行為でも、
 常にあなたにとって一番いい選択をしなさい・・・」

138:日本昔名無し
03/04/03 18:47
田村由美 著 『BASARA』

「本当のこともあったさ・・・。

 多くが嘘で知らない事だらけでも、
 自分が惚れた少しの部分は真実(ほんとう)だったと信じてやれよ」

139:日本昔名無し
03/04/04 18:02
尾田栄一郎 著 『ドクロと桜』

聞け。こんな話しがある。

遠い西の国に一人・・・、大泥棒がいた。

そいつは心臓に重い病を持っていたんだ。
だが幸運にも金は有る。
ありとあらゆる名医を尋ね回り治療を受けたが、
誰一人その病気を治すことはできなかった。
"不治の病"ってやつだ。

ついに死を宣告され、
苛立ち荒れる男は通りかかったある山で、
見たこともない息をのむ程の美しい風景を目にした。

何を見たと思う?

『桜』だ!
『山いっぱいの鮮やかな桜』を見た・・・。

そして再び医者にかかって男は驚く。
こう言われたからだ。
「まるで健康体だよ」と。
治ったんだ!!

これが"奇跡"・・!!
確かに"奇跡"だ。
だがそうじゃない!これは立派な"医学"だ!
感動によって男の体に何らかの変化が起きたんだ!

140:日本昔名無し
03/04/06 16:03
『日記篇』

6月17日月曜日

今日、息子にゲームをねだられた。
ゲームなんて、社会に出たら、
なんの役にも立たんからダメだ、と言ったら、
役に立たないものは世の中に必要ないの?
と聞かれてしまった。ううむ。


141:日本昔名無し
03/04/07 19:37
『未来のボクへ』

『未来のボクへ。
 どんな大人になってますか?
 なりたかったパイロットにはなってますか?
 もし、なってなくても、ボクは怒りませんから』

142:日本昔名無し
03/04/08 20:03
岩明均 著 『寄生獣』

ある日道で・・・

道で出会って知り合いになった生き物が
ふと見ると死んでいた。

そんな時、なんで悲しくなるんだろう

「そりゃ人間がそれだけヒマな動物だからさ。
 だがな、それこそが人間の最大の取り柄なんだ。
 心に余裕(ヒマ)がある生物。
 なんとすばらしい。
 
 だからなぁ・・・・
 いつまでもメソメソしてるんじゃない」

143:日本昔名無し
03/04/10 19:21
J.K.ローリング 著『ハリーポッターと賢者の石』

「勇気にもいろいろある」

ダンブルドアは微笑んだ。

「敵に立ち向かっていくのにも大いなる勇気がいる。
 しかし、
 味方の友人に立ち向かっていくのにも同じぐらい勇気が必要じゃ」

144:日本昔名無し
03/04/12 22:26
『日記篇』

ボク:「ねえ、おじちゃん。おじちゃん、将来何になりたいの?」

おじちゃん:「え?」


145:日本昔名無し
03/04/13 22:22
GARNET CROW 『Mysterious Eyes』

目に映るもの
手に触れたり 感じるもの
それが僕らの世界のすべて
どんなに夢を見ても

幼き日々の
両手に溢れていた小さな a pebble
誰にも見えない
宝のように輝いた時間の中で

気が付けば 求めていて
同じじゃない 愛 すれ違う
形の無いものに焦がれて
true heart for mystery eyes

146:日本昔名無し
03/04/14 17:42

『馬鹿になれ とことん馬鹿になれ
 恥をかけ とことん恥をかけ
  
 かいてかいて恥かいて 裸になったら見えてくる 
 本当の自分が見えてくる


 本当の自分も笑ってた・・・ それくらい 馬鹿になれ』

147:日本昔名無し
03/04/15 19:14

――「すこし」、というのは、この世でいちばん優しい言葉、だと思う。

だってそうだろう。
もし、「さびしい」という感情に「すこし」と付かなかったら、
それは絶望的な孤独である。
あるいは、「かなしい」という心に、「すこし」が寄り添えないなら、
それは救いようのない「不幸」
「あやまち」への自覚が「すこし」を無くしたら、もう取り返しのつかない「悔恨」となる。
いやいや、「うれしい」という気持ちだって、
もし「すこし」を忘れたら、燥ぎ過ぎてその悦びの本当の意味を見失ってしまうだろう。

そのように、ぼくたちは「すこし」の御蔭で、傷つかず、驕らす、
自らの「幸福」を信じて暮らしていくことが出来るのだ。

「すこし」とは真に大切な、人生の智恵の果実としての、言葉ではないだろうか。

148:日本昔名無し
03/04/15 19:16
つーか、誤字が多いな、俺は(w

149:日本昔名無し
03/04/16 21:06
尾田栄一郎 著 『雪物語』

「いいかい!優しいだけじゃ人は救えないんだ!!
 人の命を救いたきゃ、それなりの知識と医術を身につけな!!

 腕がなけりゃ誰一人救えないんだよ!!」

150:山崎渉
03/04/17 12:18
(^^)

151:山崎渉
03/04/20 06:08
   ∧_∧
  (  ^^ )< ぬるぽ(^^)

152:日本昔名無し
03/04/20 09:47
東野圭吾 著 『悪意』

結果的には作家になったが、
教師という職業について彼がどう思っていたかはわからない。

ただ、当時彼が私に、こんなふうに言ったことがある。
「教師と生徒の関係なんてのはね、錯覚の上で成り立ってるんだ。
 教師は何かを教えていると錯覚し、生徒は何かを教えられていると錯覚してる。
 そして大事なことは、そうやって錯覚してるのがお互いにとって幸せだということだ。
 真実を見たって、いいことなんて何もないからね。
 我々のしてることは、教育ごっこにすぎないんだ」

どういう体験に基づいてこのようなことを言ったのか、それについては分からない。

153:日本昔名無し
03/04/21 21:13
『僕から君へ』


《なあ、俺たち友達だよな?》

「・・・親友だよ」

《よかった(w  俺だけがそう思ってたらいやじゃん?》

154:日本昔名無し
03/04/22 18:02
『泣いてみた』


「泣いてみた

 真夜中に悲しみを心に集めて泣いてみた

 涙の流れが川となり
 岩にぶつかり砕け散っても
 いつかは大河へと流れ行く

 悲しみに心を浸して真夜中に泣いてみた・・・」

155:日本昔名無し
03/04/23 18:48
『日記篇 6月分』


■ 6月26日水曜日
思いがけず、ケンちゃんと再会。
小学校の同級生だ。夢中で3時間も話し込む。
気づくと、自分のことをボクなんて言っていた。
思わぬ開放感。夏休み、また会おうぜ。


156:日本昔名無し
03/04/24 19:56
王維


『渭城の朝雨 軽塵を潤す

  客舎青々として 柳色新たなり


 君に勧む 更(ことさら)に尽くせ一杯の酒

  西のかた陽関を出ずれば故人無からん』

157:日本昔名無し
03/04/28 19:12
皆川亮二 著 『ARMS』


「確かにあなたは私がお腹を痛めた子じゃない。
 
 でも・・・、これだけは覚えておいてね。
 あなたは私が生涯でもっとも心を痛めた自慢の息子よ」

158:日本昔名無し
03/05/04 09:30
『雨宿り』

一里塚ってあるじゃない。
昔の街道に一里ごとに作られた。

そこには木が植えてあったんだ。
冬でも葉の落ちない常緑樹。

その下で旅人たちは出会って、雨や日差しをしのぎながら、
お互いの旅の話しをしたんだろうね。

例え雨がやまなくたって、
日暮れまでそこにいる訳にはいかないんだけれど。
だけどそこは、とても居心地が良くて・・・。

あの時、祈ってしまったんだ。誰にだか分からないけれど、心から。

『どうかもう少しの間、ここにいられますように』って―――――

159:山崎渉
03/05/22 02:17
━―━―━―━―━―━―━―━―━[JR山崎駅(^^)]━―━―━―━―━―━―━―━―━―

160:山崎渉
03/05/28 17:09
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎―◎                      山崎渉

161:日本昔名無し
03/05/30 18:15
『ノーランドの日誌』

1122年5月21日

――その島に着き我々が耳にしたのは
森の中から聞こえる奇妙な鳥の鳴き声と、大きなそれは大きな鐘の音だ。

巨大な黄金からなるその鐘の音はどこまでもどこまでも鳴り響き
あたかも過去の都市の繁栄を誇示するかの様でもあった。

広い海の長い時間に咲く文明の儚きによせて
たかだか数十年生きて全てを知る風な我らには、それはあまりにも重く言葉をつまらせる。

我々はしばしその鐘の音に立ち尽くした――――

162:わむて ◆zImIqLDhik
03/06/05 19:18
 

163:日本昔名無し
03/06/08 21:49
山田 詠美 著 『賢者の皮むき』

山野舞子は、傷ついた表情を浮かべながら
ハンカチで口を押さえていた。
可愛い花模様のハンカチ。
どうしてそんな仕草をするのだろう。
そのハンカチをどけて見ろと、僕は言いたかった。
ハンカチの下の唇がどのように醜く歪んでいるのか、見せてもらいたいものだ。

「山野さん、自分のこと可愛いって思ってるでしょ。
 自分を好きじゃない人なんているわけないと思ってるでしょう。
 でも、それを口に出したら格好悪いから黙ってる。
 本当はきみ、色々なことを知ってる。物知りだよ。
 人が自分をどう見るかってことに関してね。
 男がどういう女を好きかってことについては、きみは熟知してるよ。
 
 完璧に美しく、けれども完璧が上手く働かないのを知ってるから、
 いつもちょっとした失敗と隣り合わせになってることをアピールしてる。
 
 確かに、そういうきみに誰もが心を奪われてるよ。
 だけど僕はそうじゃない。
 きみは自分を『自然に振舞うのに何故か人を引き付けてしまう』
 そういう位置に置こうとしてるけど、
 僕は『心ならずも』という難しい演技をしてる風にしか見えないんだよ」

山野は無言で立ち尽くしたきりだった。
顔はいっそう青ざめていたが、
もうそれは背後の紫陽花のせいばかりではなかった。

164:日本昔名無し
03/06/12 23:00
z

165:日本昔名無し
03/06/22 13:21
こんなスレがあったとは。

166:日本昔名無し
03/06/23 17:17
このレスを見た人間は十三日以内に死にます。
      ※あなたに訪れる死を回避する方法が一つだけあります。
     それはこのコピペを一時間以内に7つ、別の板に貼り付ける事です
    /\___/ヽ   ヽ
   /    ::::::::::::::::\ つ
  . |  ,,-‐‐   ‐‐-、 .:::| わ
  |  、_(゜)_,:  _(゜)_, :::|ぁぁ
.   |    ::<      .::|あぁ
   \  /( [三] )ヽ ::/ああ
   /`ー‐--‐‐―´\ぁあ


167:日本昔名無し
03/06/30 01:20
『新陽』

高速増殖炉は、現在日本の商業用原発で採用されている軽水炉とは、
あらゆる面で大きく違っている。その最も大きな違いは燃料だろう。
軽水炉で使われるのはウラン235という物質であり、
高速増殖炉ではプルトニウム239というものが使われる。

なぜプルトニウムを使おうとするのか。
それはウラン235は天然ウランの中に0.7パーセントしか含まれておらず、
恒久的に必要量を確保できる保証がないからである。
天然ウランの残り99.3パーセントはウラン238という物質だが、
これは殆ど燃料としては役に立たないのだ。
今のままで世界的に原発が増え、そこでウラン235が燃やされ続ければ、
七十五年ほどで枯渇するというのが科学技術庁での試算結果である。

168:《続》
03/06/30 01:21
では、プルトニウム239なら大量にあるかというと、じつはそうではない。
それどころかこの物質は、自然界には全く存在しない。
プルトニウム239は、前述のウラン238が中性子を吸収した時に、成り代わる物質である。
そしてこのプルトニウム239ならば、燃料として使うことが出来るのだ。
もちろん燃料が変われば、原子炉の仕組みも違ってくる。
軽水炉では、燃料は水の中に浸されている。
ウラン235を核分裂させるためには、
燃料間を飛び交う中性子の速度を落としてやる必要があるからだ。
だからこの場合、水は減速材とも呼ばれる。

一方プルトニウム239を核分裂させるのに、中性子の速度は落とさない。
だから水の代わりに、液体ナトリウムが入れられている。
飛び交う中性子は高速のままだ。高速炉、といわれるのは、ここからきている。

169:《続》
03/06/30 01:22
では「増殖」とはどういうことか。
これは燃料を燃やすと同時に、それ以上に多くの燃料を得ようとすることである。
具体的には、プルトニウム239の周りにウラン238を並べた状態で、
原子炉の中に入れて核反応を起こさせる。
するとどうなるか。
プルトニウム239は核分裂し、熱と高速中性子を出す。
その中性子をウラン238が受け取って、プルトニウム239に変身する。
最初にセットしておくウラン238の量を増やせば、
消費した以上のプルトニウム239が生み出されるわけだ。

高速増殖炉、という名前は、こういう仕組みからつけられたものである。
そして科学技術庁での計算では、この方式を使えば、向こう数千年は原子炉燃料に困らないはずだった。

来世紀には必ずやってくるエネルギー危機を乗り切るには、
この素晴らしい仕組みを使うしかない。
自分たちの研究は、今生きてる人間たちのためのものではない。
未来に生まれてくる子供たちに捧げられるべきものなのだ。
こんなところで挫折などしてはいられないのだ。
なぜそれを理解してもらえないのだろう――――――

170:日本昔名無し
03/07/04 17:37
浦沢直樹 著 『旧交』


「ガキの頃なら、今日あたりから
 夏休みの宿題でヒーヒー言ってるな・・・

 早く宿題なんかない大人になりたいと想ったもんさ。

 ところが大間違い。
 大人になったら宿題だらけだ!ハッハッハッ!」

171:日本昔名無し
03/07/07 17:52
山田詠美 著 『時差ぼけ回復』

田嶋の言った片山の話とは、こういうことだ。
彼が何かの本で読んだことには、人間とは本来、
25時間を1日の周期として生きる動物だというのである。
それを24時間に合わせて行くと、どうしても1時間の時差が出る。
その1時間を、それではどのようにして解消していくのか。
普通の人間は、食事や仕事や遊びなど日常の動作を繰り返す内に少しずつ体をだまして、
小刻みに時間を振り分けて行く内に、つじつまを合わせて行くのだそうだ。
しかし、中にはそれがどうしても出来ない人間たちがいる。
そういう人たちが、体をだませずに不眠症になったり、日常に支障をきたしたりするのだそうだ。

「で、ぼくは生まれたときから時差ぼけなんだよって続けたんだよな、あいつ」

田嶋は、僕の足許の布団のところを枕にして、ごろりと横になって言った。
ぼくはその時の片山の表情を思い浮かべた。
皮肉そうに、片頬を歪めて笑っていたっけ。
確か、ぼくは彼の話しを聞いて、
海外旅行の時差ぼけに比べりゃどうってことないぜとか何とか軽く言ったと思う。
もちろん、ぼくたちは誰も海外に旅行したことなどなかったのだが。

172:《続》
03/07/07 17:52
「時差ぼけで死んだってのか?」
「うん。うちの姉貴、旅行から帰るといつも変な時間に起きて困ってるもん。
 あれが続いたら、大変だと思うよ」
「でも、正常なら、すぐ治るんだろ」
「正常ならね。でも、生まれた時から、そうだったら、ぼけてるのが普通だと、体は思うよ。
 その普通が世の中では、まかり通らなかったりするんだから、やっかいじゃん」
「そんな苦労をしてるようには見えなかったけどな、あいつ」
「そう見えてたら、誰かが救ってたよ」
「本当に遺書とかなかったのかな」
「なかったって聞いたけどね。おれ思うんだけど、あいつ、死ぬ願望なんて、本当にあったのかな。
 そういうこととは違うことで、飛び降りちゃったんじゃねえのか?」

田嶋の言葉に、ぼくは首を傾げた。
飛び降りれば死ぬと解っていた筈だ。
目的と結果が一致していなかったとでも彼は言いたいのだろうか。
尋ねようとして、ぼくは彼の顔を覗き込んで、ぎょっとした。泣いていたのだ。

173:《続》
03/07/07 17:53
「なんだよ、泣くなよ。そこまで親しくなかっただろ」

田嶋は、ごしごしと目を擦った。

「なんでかな。なんか、悲しいじゃん。あいつ、悪い奴じゃなかっただろ。
 皆に嫌われてた訳じゃないし、登校拒否してた訳でもなし。
 目立たない男だったのに。そうならないように努力してたみたいだったのに、
 自殺なんかで、皆の注目、浴びることになっちゃって」

そりゃあ可哀相だと、ぼくも思った。
でも、ぼくは泣けない。どうしてだろう。
風邪を引いているからに違いない。熱があるから、心が、あるべきように反応しないのだ。
と、すると、悲しみとは健康体の特権なのか。

「あいつの親、悲しんでるだろうな」
「うん。でも、あいつは、そんなの予想出来なかったんだよ。
 でなきゃ、飛び降り自殺なんて」
「そうかな」
「そうだよ。死んだ後がどうなるかなんて、どうでも良かったんだよ。
 だって、なんたって、時田、片山の奴、時差ぼけだったんだぜ」

174:日本昔名無し
03/07/08 23:26


175:日本昔名無し
03/07/09 22:33
藤田和日朗 著 『一時閉幕』

―――男がな、全部ハラにしまって
たった一人で歩かにゃならん時はな

ぎゅっと手をにぎってそれを見ろ。


それがこの世でたったひとつ

お前と大事な人を守る 力強いこぶしなのだ。

176:日本昔名無し
03/07/13 08:07
URLリンク(members.tripod.co.jp)

177:日本昔名無し
03/07/14 04:13
         / ̄ ̄ ̄ ̄\
        (  人____)
         |ミ/  ー◎-◎-)
        (6     (_ _) )
         |/ ∴ ノ  3 ノ
         \_____ノ,,
           /,.   つ
          (_(_, )
            しし'

178:山崎 渉
03/07/15 11:04

 __∧_∧_
 |(  ^^ )| <寝るぽ(^^)
 |\⌒⌒⌒\
 \ |⌒⌒⌒~|         山崎渉
   ~ ̄ ̄ ̄ ̄

179:日本昔名無し
03/07/21 22:50
丸山真男 著 『日本の思想』

民主主義というものは、人民が本来制度の自己目的化――物神化――
を不断に警戒し、制度の現実の働き方を絶えず監視批判する姿勢によっ
て、はじめて生きたものとなりうるのです。それは民主主義という名の制
度自体について何よりあてはまる。つまり自由と同じように民主主義も、
不断の民主化によって辛うじて民主主義でありうるような、そうした性格
を本質的に持っています。民主主義的思考とは、定義や結論よりもプロセ
スを重視することだといわれることの、もっとも内奥の意味がそこにあるわけです。

180:なまえをいれてください
03/07/22 13:45
ハッキリ言ってアメリカなどの多民族国家では黒人の方がアジア人よりもずっと立場は上だよ。
貧弱で弱弱しく、アグレッシブさに欠け、醜いアジア人は黒人のストレス解消のいい的。
黒人は有名スポーツ選手、ミュージシャンを多数輩出してるし、アジア人はかなり彼らに見下されている。
(黒人は白人には頭があがらないため日系料理天などの日本人店員相手に威張り散らしてストレス解消する。
また、日本女はすぐヤラせてくれる肉便器としてとおっている。
「○ドルでどうだ?(俺を買え)」と逆売春を持ちかける黒人男性も多い。)
彼らの見ていないところでこそこそ陰口しか叩けない日本人は滑稽。

181:日本昔名無し
03/07/22 21:06
『おまえはもう死んでいる』


ほらを吹く、という言葉がある。
意味としては「実際よりおおげさに言うこと、まるででたらめな嘘を言うこと」
であるところのこの言葉、現在では広く「法螺を吹く」という字を宛てて使われている。
ほら貝の「法螺」だ。
が、実のところこれは誤用に伴う借字であって、
本来この言葉は「鯔を吹く」と表記するのだ。ボラを吹く。そう魚のボラだ。

つまり、出世魚であるボラのごとく次から次へと
どんどん嘘が大きくなっていくところからして「鯔の大言を吹く」になり、
そこから「鯔を吹く」とこういった具合に派生していったのである。
それがいつの頃からかボラが「ホラ」になってしまい、
法螺の字が宛てられたのだろう。
ほら貝を実際にブオーと吹くことと「おおげさに言うこと」は
どう考えても繋がらないが、これが「鯔を吹く」になればすんなりと説明がつく。
ちょっと聞くと何だか嘘みたいな話だが、その通り、嘘だ。

182:日本昔名無し
03/07/24 21:32
浦沢直樹 著 『しんよげんの書』


ケンヂおじちゃん言ってた・・・。

ライブに出る直前は、いつも心臓が口からとび出そうになるって。
何度やっても吐きそうになったって。
だけどそれがいいんだって・・・・。



   《それがなきゃ、ライブなんてやんないさ》

183:日本昔名無し
03/07/27 18:50
『天声人語』

先輩記者が女子大生達から招待状を受け取った。
「枯れ木も山のにぎわいと存じます。ぜひご出席を。」
枯れ木としては、山をにぎわせるべきかどうかに迷う。
「情けは人のためならず」といったら
「なるほど情けをかけてはかえって人を傷つけるのか」とうなずく若者がいたそうだ。
「学研」が集めた誤字・当て字優秀作?に
「ご立派な低宅をお建てになり」という新築祝いの手紙があった。
むろん邸宅の間違いだが、低宅には妙な実感がある。
「やはり脳力がなかったようです」とは、受験に失敗した若者の便りだ。独創的能力はあるのに。

こういう実例を並べては国語力の低下を嘆き、国語の乱れをなじるのが世の常だが、
そのなじるご当人が、順風満帆をマンポと読んだり、
不祝儀をフシュウギと読んだりするのだから、日本語というのはややこしい。
青筋をたてて、国語の乱れに警鐘を打ち鳴らす人がいるのはいいことだ。
でも、そういう「けしからん派」だけでは息がつまるとは思いませんか。
山本周五郎の代表作「おたふく物語」の主人公おしずは、山本作品の中の、
最も魅力的な女性の一人だが、このおしずさんのしゃべる言葉は、ずっとんきょうで、
そそっかしくて、いつも間違いばかりしている。
「金時の火事見舞い」を「金時のカゼ見舞い」などと平気でいい、周囲を笑わせる。
目黒の茶店へ行けば本気で名物のサンマをと注文し、店の老夫婦を喜ばせる。
その言葉はとんまなようで情があり、間違ったいい回しがかえって、
あたたかい笑いを呼ぶ。ただひとつ、どんなでたらめをいってもおしずは
絶対に人を傷つける言葉は使わない。「枯れ木」といえば相手がどう思う
か、を常に考える心配りがある。周五郎はおしずという人物像を描きながら、
本当の生きた言葉とは何かを考えていたのだろう。
私たちはどうやら、枝葉末節の間違いにこだわりすぎているように思う。

184:日本昔名無し
03/07/29 02:02
尾田栄一郎 著 『突き上げる海流』


「小僧!!おれァ、ここでお別れだ!!
 
 一つだけ。これだけは間違いねェ事だ・・・。

 "黄金郷"も"空島"も!!
 過去誰一人"無い"と証明できた奴ァいねェ!!!

 バカげた理屈だと人は笑うだろうが、結構じゃねェか!!

 それでこそ!!"ロマン"だ!!!」

185:日本昔名無し
03/08/01 21:07
山田詠美 著 『時差ぼけ回復』


景色は次第に、のどかさを増して行った。
隣りの座席では、おばあちゃんが居眠りをしていた。車内は暖かかった。
眠るのに、これほど気持ちの良い場所はないように思われた。
ぼくは、ふと、片山のことを思い出した。ここで寝てりゃ良かったのに。
そんなふうに思いついて、ぼくは口惜しい気持ちになった。一時間ぐらい、あっと言う間じゃないか。

でも、本当にそうだろうか。片山のように自覚しなくても、
人は誰でも、気付かない所で時差を引きずっているのかもしれない。
人は遅かれ早かれ、誰でも死に至るのだ。
片山は、ここで寝ることすら出来ずに、
早目に一生分の時差を清算したかったのかもしれない。
彼の自殺が幸福だったのか不幸だったのかを他人が言い当てることなど出来ない。

しかし、しかしだよ。
こんなふうにぼんやりと電車に乗って、春が来たと思うのは、
ささやかだけれど、やはり、楽しいことなんじゃないのか?
微笑を口許に刻める瞬間てのは、やはり、必要なんじゃないのか?
他愛のない喜び、それが日々のひずみを埋めて行く場合もあると、ぼくは思うのだ。

186:《続》
03/08/01 21:07
考えることを考える、と片山は言った。
彼はやり切れなかったのかもしれない。
けれども、そのことを彼にさせていたのは、彼自身だ。
彼の皮膚、彼の瞳、彼の舌、感じる器官を持ったすべての体の部分が彼自身を作っていたのだ。
そよ風が、もし、彼の皮膚を心地良く撫で、そしてそれを受け入れることが出来ていたなら、
彼の考えは、あるいは、違った方向へと進み、
彼の足は地面に向けて飛ぶより別な動きを選んだかもしれない。

片山はぼくたちを笑わせることだって出来たのだ。
彼の唇は、そういう言葉を紡ぐことだって出来ていたのだ。
もったいないじゃないか。
春の空気はこんなに気持ち良く、そしてその春は、毎年、裏切らずに巡って来るというのに。

「おにいさん、大丈夫かね」
眠っていた筈のおばあちゃんが、いつのまにか心配そうに、ぼくを覗き込んでいた。
「これで、涙、拭いたらいいよ」
「はい、すいません」
「何があったか知らんがね、元気出しなさいよ」
「はい」
ぼくは照れ笑いをして、おばあちゃんのハンカチで顔を覆った。

187:ぼるじょあ ◆ySd1dMH5Gk
03/08/02 04:45
     ∧_∧  ∧_∧
ピュ.ー (  ・3・) (  ^^ ) <これからも僕たちを応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄ ̄∪ ̄ ̄〕
  = ◎―――◎                      山崎渉&ぼるじょあ

188:日本昔名無し
03/08/02 22:31
尾田栄一郎 著 『Last waltz』


「命を懸けてダチを迎えに行くダチを・・・、

 見捨てておめぇら明日食うメシが美味ぇかよ!!!」

189:日本昔名無し
03/08/07 19:57
小池真理子 著 『仮面のマドンナ』


その夜、その店を肩を並べて出てから、ふたりは居酒屋に入り、
焼酎を飲みながらいわしのつみれを食べた。
彼は自分のとっておきの失恋話を話してくれた。
役者の卵だった時、少し売れ出した新米女優に猛烈な恋をした。
彼女もまんざらではなさそうで、ふたりはしょっ中、デートをした。
初めてのクリスマス夜、
彼は自分の四畳半のアパートに大きな本物のもみの木を置き、
デパートで買ったデコレーションセットを飾った。

クリスマスケーキもシャンペンも、フライドチキンも揃え、
彼女が好きだった水玉模様のテーブルクロスの上に並べた。

190:《続》
03/08/07 19:57
彼女へのクリスマスプレゼントは、以前、
彼が仕事でスリランカに寄った時に買っておいた
天然石を加工したペンダントだった。加工してもらうのに十日もかかったが、
見事な仕上がりであった。奮発して、純銀のチェーンもつけた。

彼はそのペンダントを箱に入れ、大きなもみの木に吊るした。
真っ赤なオーバーを着た彼女は、やってくるなりそのプレゼントに気付いた。
箱を開け、わあ、と言ったものの、すぐに表情が曇った。

「その石がエメラルドだと思ったんだ、その子」
と、彼は私に言った。
「ただの加工した石だとわかると、ケーキも食べずに帰っちゃった。
 他に男がいたんだ。多分ね」

191:山崎 渉
03/08/15 22:42
    (⌒V⌒)
   │ ^ ^ │<これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  ⊂|    |つ
   (_)(_)                      山崎パン

192:日本昔名無し
03/08/24 20:00
『男の世界』

主人公は大学野球の外野手で、確実な打棒と強肩を生かした
正確な返球を売り物にしていた。
その選手がある試合で大きなミスを犯す。

ワンアウト一塁三塁というピンチで、相手打者の放った当たりは
ヒット性のライナー、それを主人公はダイビングキャッチした。
そこまではファインプレーだ。
だがその後がよくなかった。
三塁ランナーのタッチアップを防ぐため、彼はバックホームしてしまうのだ。
じつは一塁ランナーが飛び出していたため、
一塁に投げればダブルプレーが成立して試合終了だった。
彼のミスでこの試合を落としたチームは優勝争いから後退してしまう。
その試合でのミスはしばらく語りぐさとなった。

193:《続》
03/08/24 20:01
プロ入り確実と見られていた彼だが、プロには進まず就職した。
同時に野球からも離れてしまう。
大学時代から交際していた女性と結婚したのも、そういう時だった。

だが時が経つにつれて妻はなぜかよそよそしくなっていった。
前のように完全に心を開いてくれているようには思えない。
不自然さを感じつつ、彼は生活を続けていく。

194:《続》
03/08/24 20:01
それから三十年後、彼は病床についていた。
枕元には妻がいる。
不治の病であることを知っている彼は彼女の手を取り、礼の言葉を述べる。
するとそんな彼に妻は、意外なことをいう。

「礼なんかよりも、私にいうことがあるんじゃないですか。
 それとも、死ぬまで私をその世界には入れてくださらないのですか」

どういう世界だと訊く彼に、彼女は答える。
「男の世界、とかいうところです」

何のことかわからない、と彼はいう。
すると彼女は耐えかねたように叫ぶのだ。
どうして私にいってくださらないのですか。左目が見えないのだと。
だから一塁ランナーのことも見えなかったのだと。
それで夢を捨てたのだと――――。

195:日本昔名無し
03/09/03 20:38
尾田栄一郎 著 『4』


「いいかチョッパー、男には!!!
 たとえ死ぬほどおっかねぇ敵でもよ!!
 たとえ到底勝ち目のねぇ相手だろうともよ!!

 男にゃあ!!!
 どうしても戦いを避けちゃならねぇ時がある!!

 
 ーーー仲間の夢を笑われた時だ!!!」

196:日本昔名無し
03/09/04 09:09
尾田栄一郎 著 『貝バトル』


ン~~ンンンン~~♪

みなみのし~~まは あったけえ~~♪
あたまポカポカアホばっか~~~♪

き~た~のし~~まは さ~~む~い~~~♪
あたまブルブルアホばっか~~~♪

197:日本昔名無し
03/09/11 21:54
東野圭吾 著 『美しき凶器』


「何を読んでるんだ」
有介が訊くと彼女は、「これ」といって表紙を見せた。妊婦用の月刊誌だった。
「もうそんなものを読んでるのか」
「だって、今読まなきゃ読むときがないわ」
「・・・・・・それもそうかな」
チーズケーキをフォークで切りながら、有介は小夜子の腹部を見た。
三ヶ月ということだが、彼の目にはその変化がわからなかった。

彼が小夜子と結婚したのは一年前だった。
彼女は出版社のアルバイトをしていて、そこで顔を合わせるうちに親しくなったのだ。

結婚と同時に、三鷹にあるこのマンションを買った。
それまでは吉祥寺にいたので多少不便を感じなくもないが、
3LDKの広さはそれを差し引いてもおつりがくるほどだった。
スポーツライターとしての地位も固まってきており、まずは不安のない生活が続きそうな気配だった。

守らなければな、と有介は思った。
この生活を何としてでも守らなければならない。
幸せそうににしてる小夜子に、自分との結婚を後悔させるようなことだけは、
決して起こしてはならない。どんなことをしてでも・・・。

198:日本昔名無し
03/09/15 19:38
京極夏彦 著 『姑獲鳥の夏』


「面白い、面白くないという君の尺度にもよるが、
 だいたいこの世に面白くない本などはない。どんな本でも面白いのだ。
 だから読んだ事がない本は大抵面白いが、一度読んだ本は
 それより少し面白がるのに手間がかかるという、ただそれだけのことだ」

199:日本昔名無し
03/09/20 20:54
東野圭吾 著 『美しき凶器』


「悪いけど、また出てくる。編集者と会うんだ」
いい捨てて玄関に向かった。だがその彼を小夜子は追ってきた。「あなた」

有介は靴を履いてから妻のほうを振り返り、少しどきりとした。
彼女の真摯な目に、一瞬たじろいだ。

「何だい?」
「あなた・・・・・・あたしには何もかも話してね」

有介は苦笑を作った。
「話してるよ。変な心配するな」

だが彼がドアのノブを掴んだとき、小夜子はいった。
「さっき刑事さんから訊かれたの。
 九月九日の夜、ご主人はどちらに出かけられましたかって」

有介はゆっくりと小夜子の顔を見た。彼女の目の縁が赤くなっていた。

「だからあたし、いったの。ずっと家にいましたって。それでよかったのよね」
「小夜子・・・・」

有介は胸の中を激しくかき乱されていた。
九日の夜、彼は取材に行くといって家を空けたのだった。

「行ってくる。少し遅くなるかもしれない」
そういって彼はドアを開けた。「行ってらっしゃい」という細い声が、背中から聞こえた。

200:日本昔名無し
03/09/23 22:19
『最終章・縹―愛と書く―』


「心を受けとる」と書いて「愛」と読むのだ。

201:日本昔名無し
03/09/28 23:20
東野圭吾 著 『魔球』


「宮本が主将をやることに、おまえは反対すると思ったけどな」

武志の背中を押しながら田島は小声でいった。
武志の身体は柔らかい。足を百二十度以上開いても、胸がぴったりと地面につく。
抵抗が少なくて、押している田島が物足りないほどだ。
田島は続けた。
「宮本たちは北岡のやり方に不満を感じてた。たぶんずいぶん方針が変わると思う。
 そうすれば須田としてもやりにくくなるんじゃないか」

武志は目を閉じて、田島が押す方向に身体を曲げながら、
「何も変わらないさ」
感情のない声を出した。

202:《続》
03/09/28 23:20
「そうかな、どうして?」
田島が訊いたが、武志は答えなかった。

交代して、今度は田島が柔軟体操をする番になった。
彼は身体が固いので、これが苦手だった。
足を開いて背中を押されると、大腿の裏側に痺れるような痛みが走る。
彼の固い身体を押しながら、武志が静かにいった。

「別に何も変わりゃしないさ。ここの連中はただ待ってるだけだ。
 待っていれば、いつかは点が入るだろうと思っている。相手投手が甘い球を投げるのを待っている。
 エラーしてくれるのを待っている。誰かが打つのを待っている。
 あげくの果てに、自軍の投手が相手打線を完封してくれるのを待っている。
 そんな連中が何かを変えたりできるものか。変わるのは一つだけだ。もう勝てなくなる」

田島は顔をしかめて身体を曲げながら、彼の言葉を聞いていた。
聞きながら、この男は何かを待つなんてことはないのだろうなと思った。

203:日本昔名無し
03/10/18 22:35
鈴木志保著 『船を建てる』

いろんなことが あったね
そうね でも もう おしまい

そうさ パーティは いつか 終わるけれど
終わるから また パーティ しましょ

ねえ そして あの パレードが

永遠に つづく だろ?
永遠に つづく でしょ?

新しい 船を 建てるの

204:日本昔名無し
03/10/24 21:32
『I will come to you』

When you have no light to guide you
And no one to walk to walk beside you

I will come to you
Oh I will come to you

205:日本昔名無し
03/11/08 22:24
『哀歌』


「人から何かを奪う時は、相手の価値観ってのを考えなきゃな」
変わらず自信たっぷりの顔で男は続ける。
「解らないか?宝石に執着の無い相手から宝石を盗っても無駄だろ?
 せいぜい、お前の自己満足を埋める事が出来るくらいだ。
 結局、相手は全てを手に入れ、日々を楽しく過ごす」

「でも、それでも・・・・」
後に出そうになった言葉を私は必死に飲み込んだ。

206: ◆sz/lfG9LqA
03/12/24 00:29
身人

207:日本昔名無し
04/01/01 12:30


208:3 ◆3vbZXXfjiE
04/02/26 06:18
>>184
駄目でした。
・・ハァ。新しいPS2買って来ようかなあ。

はなし変わるけど、携帯ゲーム機"プレイステーションポータブル(PSP)

 久夛良木氏は,“PSPはゲーム業界が待ち望んだ究極の携帯機”として説明。「ここまでやるかと言われるスペックを投入した」という。
 発表によれば「PSP」は,曲面描画エンジン機能を有し,3Dグラフィックでゲームが楽しめる。
7.1chによるサラウンド,E3での発表以来,クリエイターたちにリクエストが高かった無線LANも搭載(802.11)。
MPEG-4(ACV)による美しい動画も楽しめるという。これによりゲーム以外の映画などでのニーズも期待する。
 外部端子で将来,GPSやデジタルチューナーにも接続したいとする。
また,久夛良木氏は,繰り返し「コピープロテクトがしっかりしていること」と力説。会場に集まった開発者たちにアピールしていた。
 さらに,ボタン設定なども明らかにされ,PS同様「○△□×」ボタン,R1・L1,アナログスティックが採用される。

この際、スク・エニもGBAからPSPに乗り換えたらどうでしょう。スク・エニの場合、PSPの方が実力を出しやすいような気がするんですが。
任天堂が携帯ゲーム機で圧倒的なシェアをもってるなら、スク・エニがそれを崩してみるのもおもしろいですし。かつて、PS人気の引き金となったFF7のように。

突然変なこと言い出してすまそ……
GBAと比べてみてどうなんでしょうか?(シェアの事は抜きで)

209:日本昔名無し
04/09/24 17:30:55
簡単に捨てられたすれやね

210:日本昔名無し
05/01/29 14:53:52
坊やだからね

211:日本昔名無し
05/03/05 02:55:28
あけ

212:日本昔名無し
05/06/08 14:56:01
伊藤は俺と同じだな

213:日本昔名無し
05/10/06 13:46:25
o(><;)(;><)o

214:チャリ ◆Chari3bXpk
06/08/04 23:27:13
怪人二十面相(エドガー・ア・ランポー)

215:日本昔名無し
07/05/18 23:55:08
o(≧∇≦)o ◆zelfa5.w6U

216:o(≧∇≦)o ◇zelfa5.w6U
07/05/18 23:56:22


217:日本昔名無し
07/06/20 05:56:01
2006年のレスはひとつかよォィ

218:日本昔名無し
07/06/23 15:39:51
上前津にある古本屋だっけ??
勇者特急マイトガインの絵本が350円で売っていました。

219:日本昔名無し
07/10/29 10:46:35
えいっ!

220:日本昔名無し
08/07/14 23:49:22
あけましておめでとうございます

221:日本昔名無し
08/08/18 22:43:50
[[AS18-YSJ0LF0J-BD]]

222:日本昔名無し
08/08/31 19:08:26
11a

223:日本昔名無し
10/01/05 20:38:29
堀井雄二(ドラクエの作者)が大昔、文筆業を始めたころ書いた本「いたずら魔」
捨てちゃったのは惜しいことしたなぁ・・・今でも持ってる人いるのだろうか。
内容はもう憶えてないけど、その中のあるページの「個室での空想と思考」
というサブタイトルだけは覚えている。
要はトイレでのいたずら集だけど、「空想と思考」の文字のフリガナが「クソとシッコ」だったww

224:日本昔名無し
10/05/22 00:21:38
マルクス・アウレリウス 著 『自省録』

遠からず君はあらゆるものを忘れ、遠からずあらゆるものは君を忘れてしまうであろう。

225:日本昔名無し
10/05/24 13:18:17
ジョン・ホーガン 著 『科学の終焉』

もちろん、カントも知識の限界に挑んだ。スコットランドの偉大な物理学者マックスウェルも、
同じように限界に挑んだ。(中略) マックスウェルが想像した悪魔の本当の意味は、我々は
熱力学の監獄の中にいて逃げ出すことができないということなのだ。我々がこの世界から
情報を集めるとき、我々はそのエントロピーとその不可知性に寄与することになる。我々は
無常にも熱的な死へと向かっている。「科学の限界についてのすべての話題は、悪魔たち
の話題でもあるのだ」。
ここでロスラーはしーっと言ってあたりを見回した。「私たちは悪魔たちと闘っているんだ」。

226:日本昔名無し
10/05/24 17:18:33
ダニロ・キシュ 著 『死者の百科事典』

なぜなら―それこそ『百科事典』の編者が言わんとするところだと思うのですけど―
人間の歴史には何ひとつ繰り返されるものはない、一見同じに見えるものも、せいぜい
似ているかどうか、人は誰でも自分自身の星であり、すべてはいつでも起きることで二度
と起きないことなのです、すべては繰り返される、限りなく、類なく。(だから、この壮大な
相違の記念碑、『死者の百科事典』の編者たちは個なるものにこだわるのです、だから、
編者たちにとっては一人ひとりの人間が神聖なのです。)

227:日本昔名無し
10/05/25 20:15:18
田上太秀 著 『禅語散策』

 禅宗では「さとり、迷い、涅槃、修行、仏性、煩悩、仏、凡夫」などを万事という。(中略)
いったんことばで表現されると、人はそのことばの意味に支配され、そのことばを手がかりと
して信仰するようになる。また、そのことばに左右されて、ことばそのものの意味がいかにも
存在するかのように思い込む。それが人の迷いとなる。心が落ち着かなくなる。一つの目的
に執心するという事態に陥る。
 そこで禅宗では、ことばによって表されたものは本来「空」であると観察して、それらに対す
る執着を捨てることを「万事を休息する」といったのである。(中略)万事休すの意味には悲観
的絶望的な意味は含まれていない。日常使っている意味とは正反対である。

228:日本昔名無し
10/05/26 16:35:47
夏目漱石 著 『草枕』

「西洋の本ですか、六ずかしい事が書いてあるんでしょうね」
「なあに」
「じゃ何が書いてあるんです」
「そうですね。実はわたしにも、よく分らないんです」
「ホホホホ。それで御勉強なの」
「勉強じゃありません。ただ机の上へ、こう開けて、開いたところをいい加減に読んでるんです」
「それで面白いんですか」
「それが面白いんです」
「何故?」
「何故って、小説なんか、そうして読む方が面白いです」
「よっぽど変っていらっしゃるのね」
「ええ、些(ちつ)と変ってます」
「初から読んじゃ、どうして悪いでしょう」
「初から読まなけりゃならないとすると、しまいまで読まなけりゃならない訳になりましょう」
「妙な理屈だ事。しまいまで読んだっていいじゃありませんか」
「無論わるくは、ありませんよ。筋を読む気なら、わたしだって、そうします」
「筋を読まなけりゃ何を読むんです。筋の外に何か読むものがありますか」
余は、やはり女だなと思った。


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