13/11/22 20:06:00.41 QHQif2BM0
>>540
ドイツ、イギリス、ウクライナの研究者達による共同研究。
「チェルノブイリ組織バンク」という団体が存在し、そこに甲状腺癌の手術で摘出された
甲状腺が冷凍保存されていて、それらサンプルの遺伝子を解析した。
違う2つのサンプルセットを用いて、2回同じような解析をして、結果の堅牢性を高めた。
チェルノブイリ原発から出た放射性ヨウ素に被曝した患者の染色体では、被曝していない
患者の染色体と比べて、7番染色体の11.22-11.23番地にコピー数増加(gain)が多く
みられた。被曝者の39%にそのgainがみられたが、非被曝者ではゼロ%だった。
つまり、染色体のこの領域にgainが観察されれば、「被曝が原因の甲状腺癌である」との
判断材料となるということ。
ちなみに、この領域にある遺伝子で、放射性ヨウ素被曝性甲状腺癌と関係ありそうなものは、
・CLDN3, CLDN4 (細胞間接着に関連する遺伝子。タイトジャンクションの構成蛋白をコード)
・PMS2L2, PMS2L3, PMS2L11 (DNAミスマッチ修復に関連する遺伝子か)
・LIMK1 (アクチンの動きを制御する遺伝子。癌の転移に関連)
・STAG3L3 (遺伝子の機能未解明。細胞分裂に関連か)
・CLIP2 (細胞小器官と微小管を接合する蛋白をコードする遺伝子。染色体分配に関連か)