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＜尼崎連続変死＞「美代子被告に会い、全て狂わされた」
毎日新聞 11月2日(金)15時1分配信
兵庫県尼崎市の連続変死事件で、同市の民家から遺体で見つかった安藤みつゑさん（７１）の弟（６４）が
毎日新聞の取材に応じた。安藤さんは、ドラム缶詰め遺体事件で起訴された角田（すみだ）美代子被告（６４）と
２０代で出会った後、実家を飛び出した。以後、何度か姿を見せては金を無心、説得も拒んで家族の元に戻ることは
なかった。弟は「美代子被告に会って全てが変わり、全てが狂わされた」とやりきれない思いを語った。
◇安藤みつゑさんの弟、無念の思い
弟によると、安藤さんは尼崎市で生まれ育った。５人きょうだいの３番目の次女で「みっちゃん」と呼ばれ、両親も含め
計７人の仲の良い家族だった。中学卒業後、大阪の機械製作会社に自宅から通っていたが、２０代半ばだった１９６０年代に
様子が変わる。次第に外泊が増え、月に１度しか帰らなくなった。母親が「角田」の名を挙げて「付き合わんとき」と説いていた
というが、３０歳ごろには消息を絶った。
十数年後、安藤さんは同県宝塚市に転居していた家族の前に、突然姿を現した。「お金を貸して」と求める安藤さんを、
両親や兄弟が「絶対に戻ったらあかん。こっちに帰ってこい」と説得したが、聞き入れなかった。
再び音信が途絶え、安藤さんのことをずっと心配していた両親はその後、亡くなった。葬式の連絡すらできなかった。
弟は「姉は本来、朗らかな性格だった。美代子被告と会った後、友人関係も全て断ち切り、変わってしまった。しっかり者で
人にだまされるような性格ではなかったが、よっぽど怖くて抜け出せなかったのだろう」と無念の思いを語った。
【向畑泰司、村上正】
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