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教育評論家の森口朗氏が2009年5月20日に書いたブログが、再び注目されている。
同氏がパネラーとして参加したシンポジウムで取り上げられた長野県のある中学校で
実践している「いじめ対策」で、これが「目から鱗が落ちる素晴らしいもの」だというのだ。
「事実、これを参考にしてみますという声を多くの現役の先生から頂いた」ともいう。
紹介された「いじめ対策」の概要はこうだ。
(1)いじめの認知は、本人、親、友人の誰からの報告であっても「この事態を心配して
いる人から報告があった」こととして統一する。
これは、いじめ加害者やその親は「誰がそんなこと言った」と言いがちなので、教師側
の対応を統一しておく。
(2)必ず教師は一人ではなくチームで対応。複数いる加害者と複数の教師が別々の
部屋で、1対1で対応する。
(3)15分後に部屋に加害者を残して教師が集合し、(2)でわかった加害者それぞれの
発言の矛盾点や情報について分析する。
(4)(2)(3)を繰り返すことで、加害者に「いじめの事実」を認識させる。
(5)事実を認めた加害者に対し「泣くまで」反省を迫る。教師が、加害者が頑張ってきた
ことの写真(部活動や体育祭・文化祭ほか)などをみせて、「なのにお前は、今、何を
やってるんだ」みたいな感じで迫るとのこと。
(6)いじめの事実を認め、「泣くまで」反省した加害者は、通常、被害者に謝りたくなる
のが、すぐに謝らせることをさせず、少なくとも一週間の時間をおいて加害者に謝るこ
とを許す。
これは、すぐに謝ると加害者が「すっきり」するからという。
(7)保護者を交えて、いじめの事実を報告する。