12/02/23 15:37:56.41 tJzCGtYD0
>>57
>>60
>>69
戦国時代の戦争の目的はいったいなんだったのでしょうか? この時代のポルトガル出身の
宣教師、ルイス=フロイスは自身の著作である 『日本史』 のなかでこう記述しています。
「我らにおいては、土地や都市や村落、及びその富を奪うために、戦いがおこなわれる。
日本での戦さは、ほとんどいつも、小麦や米や大麦を奪うためのものである」
国を家庭として考えるとわかりやすいかもしれません。家長は 「家族に如何にして
飯を食わせるか」 が重点でした。そのために、隣の家に侵略する。目的は、
何よりもまず飯であり 「隣の家」 そのものは二の次であったのです。
実際にこの時代の九州南部の戦国大名島津氏の日記や覚書には、戦争に伴う
牛馬の略奪や田畠の作荒しといった行為が多数記載されています。
すなわち、戦争の過程に略奪があるのでなく、略奪そのものを目的とした戦争が
数多く存在した時代でした。
まずこの時代、戦争において戦闘員と非戦闘員を別けて考えるという区分がまず
存在しません。したがって、敵国の 「村落」 や 「城下町」 は、攻撃側の将士による放火、
打ち壊し、虐殺、略奪が当たり前のものとして行われ、それらは攻撃側にとって
報酬の一環でした。戦術的な勝利がそのまま戦略的な勝利に繋がることも多かった
時代でもありました。そして 「戦術的勝者の論理」 が全てでした。 (つづく)