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>>641
■ファン・グムジャさん、遺言書で「全財産を寄付」
「遺言者ファン・グムジャ名義の預金口座から葬儀の費用を支出する。残った預金は
全て、財団法人江西区奨学会に寄贈する」
元慰安婦のファン・グムジャさん(87)が、アパートの保証金(敷金に相当)や銀行
への預金などを合わせた全財産約3000万ウォン(約202万円)を、ソウル市江西区の奨学会に
寄付するという内容の遺言書を作成した。ファンさんは2006年に4000万ウォン(現在の
レートで約269万円)、08年と昨年にも各3000万ウォンを奨学金として寄付しており、
今年7月には国民勲章冬柏章を受章した。
ファンさんは政府の支援で賃貸アパートに住み、空き瓶や古紙を集めて売り、生計の
足しにしてきた。こうしてためた金や、政府が支給する月280万ウォン(約19万円)
ほどの生活安定支援金を集め、子どもたちのための奨学金として寄付した。
1924年に咸鏡道(現・北朝鮮領)で生まれたファンさんは、13歳のときに訳も分から
ないまま興南(現・咸鏡南道咸興市)のガラス工場へ連れていかれ、重労働を課せられた。
そして3年後、間島(旧満州〈現・中国東北部〉の韓民族〈朝鮮民族〉居住地域)へ連れて
いかれ、日本軍の慰安婦として屈辱に満ちた生活を余儀なくされた。
ファンさんは今夏以降、食べ物を飲み込めないほど健康状態が悪化し、入院した。
江西区の関係者は「今では水も飲めないほどで、危険な状態だ。亡くなった場合、区の
条例に従い、区民葬として葬儀を執り行う方針だ」と語った。
クォン・スンジュン記者朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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