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「余命半年のFP」
保険会社の外交員として、妻として、母として毎日を過ごして来た〇子。
彼女の人生は、大変ではあったが、充実した日々であった。
そんなある日、〇子の体に異変が…
不審に思い、病院で精密検査を受けた〇子であったが、なんと彼女は末期の胃癌であった…
日頃から夫に、「万が一の時は教えてね」と言っていた〇子。
ある夜、彼女は夫からその事実を聞かされた。
ショックでないわけはなかった。
今後の夫や子供の世話、明るい未来…
頭が真っ白になった。
彼女はがん保険と、医療特約付死亡保険に加入し、リビングニーズ特約も付けていた。
保険金を受け取った彼女は、「こんなお金、受け取ったってうれしくないわよ!どうせ半年後に私は骨になっちゃうんだから!」と、号泣した。
それを優しい眼差しで見つめる夫。
「なあ〇子、せっかくの残された命、そんなにヤケになったらもったいないよ。どうだい?今までの経験を生かしてFP資格を取って、皆さんの役に立ったらどうだろう。きっと君みたいに苦しんでる人が君を必要としているよ…」。
「あなたー!(号泣)」
翌日〇子は受け取った保険金で、夫に付き添われて、FP資格試験講座を申し込んだ。
玄関を出る時に、小学6年の娘と、3年になる息子が見送りに来た。
「お母さん、頑張って!」
〇子は、「もう泣き言なんて言わない。」と、固く心に誓った。
※この物語は、フィクションです。
脳内配役
〇子:木村多江
夫:江口洋介