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空海が唐の青龍寺恵果に受法して請来し、
真言密教として体系付けた真言宗
(東密。即身成仏と鎮護国家を二大テーゼとしている)と、
最澄によって創始され、円仁、円珍、安然らによって完成された日本天台宗
(台密とも呼ばれる)が密教に分類される。
真言宗が密教専修であるのに対し、
天台宗は天台・密教・戒律・禅の四宗相承である点が異なっている。
なお、東密とは「東寺(教王護国寺)の密教」、
台密は「天台密教」の意味である。
体系的に請来された東密、台密を純密というのに対し、
純密以前に断片的に請来され信仰された密教を雑密という。
日本の密教は霊山を神聖視する在来の山岳信仰とも結びつき、
修験道など後の神仏習合の主体ともなった。
各地の寺院・権現に伝わる山岳曼荼羅には両方の要素や浄土信仰の影響が認められる。