14/03/06 03:18:57.58 Kj84s72h
>>753
オットーサイクルとディーゼルサイクルのPV曲線を見比べて貰えれば一目瞭然だが、
もし、両方とも同じ圧縮比であると仮定した場合、図線の天辺が尖がっている分、
オットーサイクルの方が熱効率が高い。
しかし、通常走行時に多用される部分負荷領域ではオットーサイクルはスロットルバルブが
半開きの状態にあり、これがスロットリングロス(ポンピングロス)を発生させてしまうので
現実的にはディーゼルの方が燃費が良くなる。
他にもディーゼルが燃費が良いのは、軽油の発熱量がガソリンより一割ほど高いとか、
構造上、作りがゴツくなってしまうため端から高回転まで回そうとしていないとか、
ノッキングの症状が出にくかったり、また、出たとしてもガソリンエンジンほど
深刻なダメージが出ないため、ターボとの相性が良いとか等々あるけど、
これらを差し引いてもオットーサイクル(ガソリンエンジン)が部分負荷領域での出力調節に
スロットルバルブを使用している限り通常走行領域でディーゼルに燃費で勝つことは難しい。
オットーサイクルからスロットリングロスを無くすことが出来れば燃費はディーゼルよりも良くなる。
BMWのバルブトロニックは野心的な試みではあるが出力調整時にバルブが半開きになって
しまっている時点でスロットリングロスが発生してしまい、手間の割には燃費は良くなっていない。
バルブの開口面積の加減に頼ることなく、完全にバルブの開口タイミングのみで出力調節が
可能なシステムの開発が望まれる。
現状、吸気バルブ直上に位相可変式のロータリーバルブを設けるとか、ポペットバルブそのものを
電磁駆動にするとかの試みがなされているが、その後の進展は見られていない。
この辺りの技術で大発明が出来たらビジネスチャンスにつながるかも…。
以上、長文失礼。引越し頑張ってください。