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①実業界
明治大学が日本の産業社会のエリートの供給という面についていえば、私学のなかで大きな役割を演じ、全国的にも文字どおり
早・慶・明の地位をえていたことである。
『日本現今人名事典』『実業家人名事典』『現代実業家大観』『財界人物選集』『実業人傑伝』の文献をベースに、
ここに採録された明治大学の出身者は八十七人に上っている。この数は、早稲田の九十四人と大差がない。
もちろん実業を中心とした人名録の性格から、慶応義塾の出身者は非常に多く三百人を超えることとなる。
しかし、早・慶・明の三校は他の私学とかけ離れた上位グループを形成していることは明らかである。
四位の中央大学は二十人台であり、その他の諸校は十数人以下にとどまっている。
関連する興味深い事実として、明治から早稲田、早稲田から明治、明治から慶応、慶応から明治という経歴の持主が
少なからず発見されたことである。中央以下の私学の早・慶との組み合わせは非常に少ない。
②法曹界
明治大学は、その数が少なくない衆議院議員を別として、職業としては弁護士が非常に多いことである。
「代言人」の実体と特質については、すでに中村論文が発表されている。
明治大学の卒業生は、司法官を最大として、行政官がこれについでおります。これに弁護士が続き、銀行・会社員も
資本主義社会の展開にともなって急増しています。
明治大学は、弁護士、判事・検事への登竜門としての位置であった。
判事検事試験、弁護士試験の全国合格者中の、実に半数近くが、明治大学に学んだ者である。
『明治大学史紀要』