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1980年のスキャンダルを思い出してみましょう。
その年にも、イタリアのサッカー界を震撼させる不正行為が摘発されました。
八百長ゲームを仕組んだということで、有名な選手の何人かと、なんと当時のACミラン会長までが、イタリアの警察に逮捕されたのです。
つかまった人物たちは、ゲームの勝敗をあらかじめ秘密裏にを決めておいて、それに賭けるように合意していました。
もっとも注目された関係者のひとり、パオロ・ロッシは、ペルージャとナショナル・チーム(アズーリ)のセンター・フォワード選手でした。
逮捕されたACミランの会長は有罪でした。そしてその時のスポーツ裁判では、ACミランとラツィオがセリエBに降格され、選手数人も5年間の資格剥奪に処せられました。
件のパオロ・ロッシですが、資格剥奪のたった2年後にもう復帰を許され、このことは大いに世間を騒がせました。
彼を復帰させたフェデレーションの意図はみえみえでした。
事件の2年後、つまり1982年にはW杯スペイン大会がありましたからね。
当時のアズーリがW杯で大活躍し勝利を納められたのは、まさにパオロ・ロッシのゴールのおかげでした。
彼を復帰させる以外は考えられなかったのです。
さて、イタリアには、みなさんもご存じでしょうが、サッカーくじ、トト・カルチョがあります。
ですからサッカーの試合の結果に一般人が賭けることは、イタリアでは全く合法なのですが、
選手たちが試合の結果に賭けることは、もちろん禁止されてます。
そして、あれから24年後、またもや八百長の悪夢が戻って来てしまいました。
悪夢としか言いようがありません。