10/09/19 23:57:22 6snakY+10
■ 縄文時代は、土坑底部から犬の全身骨格が出土する例があり、これを埋葬と解釈し、縄文時代
の犬は狩猟犬として飼育され、丁重に埋葬されたとする説が一般的になっていた。
■ しかし近年、通説を覆すような発見があった。霞ヶ浦沿岸の茨城県麻生町(現 行方市)で発掘
調査された縄文時代中期から後期の於下貝塚(おした・かいづか)からは、犬の各部位の骨が散
乱した状態で出土し、特に1点の犬の上腕骨には、解体痕の可能性が高い切痕が確認された。調
査報告では、当時犬を食用として解体していた事を示す物的証拠と評価しており、日本列島に
おける犬食の起源がさらに遡る可能性が高い。
■ 弥生時代では、遺跡から出土する犬の骨格も縄文期とは異なっている。また現代の日本列島在来
犬のDNA解析によると、北海道と沖縄の在来犬は南方系の系統で近縁だが、その中間地帯の本州、
四国、九州の在来犬は北方系の系統の犬に由来するとする研究結果が報告され、またこの時代は
その犬の解体遺棄された骨格の出土例の報告が多くなる。 (つづく)