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クローズアップ2009:北朝鮮武器密輸 東南アジアが中継地
北朝鮮からバンコクに今月11日到着した貨物機から大量の兵器が見つかった事件が、波紋を
広げている。国連制裁下にある北朝鮮の兵器の「買い手」については、イランとの見方が出ている
が、今なお謎に包まれた部分は多い。旧ソ連系の武器商人の影もちらつき、東南アジアを中継地
とする国際的な武器密輸ネットワークの存在が浮かび上がっている。
事件の最大の謎は、これらの「本格的な戦争用」(タイ当局者)の兵器を誰が買おうとしていた
かだ。アジアやアフリカの反政府勢力が、高度な兵器を必要とするかには疑問が残る。また、
一国の正規軍が国連安保理決議に反してまで北朝鮮から兵器を密輸したことが露見すれば、
国際的な非難を浴びることは避けられない。
貨物機は過去にも複数回、ウクライナと北朝鮮間を行き来し、途中バンコクで給油を受けている。
タイ当局は今回、事前に米国から得た情報に基づいて摘発した。米国主導で強化された北朝鮮の
武器輸出監視網が有効に機能した形だ。
だが貨物機が、なぜ北朝鮮とのつながりが深い近隣のミャンマーやカンボジアではなく、米国
との関係が強く密輸発覚の危険性が高いタイで給油したのかは不明だ。
◇旧ソ連の商人も暗躍
一方、昨年3月にバンコクで逮捕された、ロシアの武器密売業者で「死の商人」と呼ばれる
ビクトル・ブート容疑者(42)=バンコクで拘置中=との関連を疑う見方がある。旧ソ連軍の
パイロット出身のブート容疑者は、ソ連崩壊後に貨物機や船舶を使って世界の紛争地に武器を
密売するネットワークを築き、コロンビアの反政府ゲリラに武器を密輸した疑いで米国が
国際指名手配していた。
ブート容疑者自身は今回の事件とのかかわりを否定したとされる。しかし国際都市バンコクは
外国人の出入りが極めて多く、外国人の違法な活動が目につきにくい。旧ソ連の武器密売組織が
何らかの拠点を築いていた可能性は否定できない。
◇北朝鮮、世界11位の10億ドル 制裁決議を無視、販路拡大
国際社会の監視が強まる中、北朝鮮当局は従来の海路や空路にとどまらず、国際鉄道や
トラックなどの陸路による「密輸」を含め、なりふり構わず武器輸出ルートの確保を図るとみられる。
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