12/06/07 22:39:02.57 VogaSkTx0
憂「と、言うと?」
憂ちゃんは続きを待ちきれずに促します。
登「あの途切れた跡……」
登山者は唯ちゃんが転がって出来た跡の終点を指し示します。
登「あそこをよく見るとすごく凹んでいてね、これは怪しいと踏んで周囲を探索したら数十メートル離れた所にも同じ様な跡があったんだよ!」
登山者はまるで名探偵にでもなったかの様に息を荒くしてまくし立てます。
登「どういう原理かはわからないが君のお姉ちゃんは空を飛んだんだ、そして遠くまで移動し姿を消した、そうとしか考えられないんだよ!」
おもちゃを自慢する子供の様に目を輝かせています。
憂ちゃんはそのウザさに、冷たい視線でその目を射抜き登山者を黙らせた後、数秒の思考時間に入りました。
憂「……、姉のおならなら可能だと思います」
登「えええっ!おならってのはあのおならかい?」
憂「はい、姉は尋常でない池沼なので、体の構造も人間のそれとはかけ離れているんです」
登「そ、そうなのかい……」ハハハ…
登山者は憂ちゃんが錯乱して正気を失ってしまったのだと思いました。
それに気づいているのかいないのか、原因が分かったために憂ちゃんは落ち着きを取り戻し、跡をたどるために走り出しました。
登「き、君っ!どこへ行くんだ!走ると危ないぞ!!」
憂ちゃんは唯ちゃんとは違って運動神経がいいので山道でも転びません、
山道に慣れている筈の登山者がなんとかついて行ける程のスピードで駆け抜けます。
登「落ち着くんだ!お姉さんは我々が必ず見つけ出す!止まりなさい!!」
登山者からすると狂って居るように見える速度で飛ばす憂ちゃん、その足取りは吸い込まれるように唯ちゃんの着地点へ向かいます。
憂「はぁはぁ!」ズザザー
登「はぁはぁ、やっと止まった……」
憂「お姉ちゃんは確かにここに居たようです……」
登「ほ、本当かい?でもコレじゃあ……」
唯ちゃんの居た場所を見つめる二人の視線の先には、崩れ落ちた崖の淵があるのみでした。
------------------------------------------
本日の投稿は以上です。
>>73,92
文句があるなら自分で書いたらどうですか?