12/04/09 22:29:57.57 3mPwhBHT0
翌朝。いつものフライング妹プレス、それも椅子の上からひときわ強烈に。
そしてドア近くの、もういつものところを見たが、そこに長門(小)の
姿はなかった。
わかってはいた。だが、凄まじい空虚感を感じる。
妹も、なんだかすごく寂しそうだ。両親も。シャミまで。
何があったのか、言うことができない。
恐ろしく重い足を引きずり学校に行くと、昇降口近くで、いつもどおりの
長門が待っていた。
「バグの処理が完了し、復帰した」
俺はしばらく、何もいえなかった。
「迷惑をか」
「迷惑じゃない。いつでも」
それだけ、口からほとばしった。
なにか、俺にできることがあったら。助けてやりたい。そばにいて
やりたい。
「おっはよー!こらキョン、なに有希と見つめあってるのこのスケベ」
ハルヒに背中をどやされ、とっさに叫んでしまう。
「ハルヒ!」
びっくりした、少し怯えたようなハルヒを見つめる。
「なによ」
「もっと、楽しくやろうぜ」
「あ、あったりまえじゃない!世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団、
それがSOS団なんだから!いつもみたいにサボってないで、もっともーっと
盛り上げるわよ!世界をぶっ壊すぐらいに!」
「ああ」
いつものハルヒの無茶が、今は無性に嬉しかった。
おしまい。