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「片づけられた監禁の家」
(週刊文春1989年4月20日号192頁)
「監禁の家」となった湊家はどうか。両親は、二階で順子さんがどういう目にあっているの
かを本当に知らなかったのか。
「順子さんと食事をしたと言っている父親の供述がクルクル変わって、どうも信用できな
い。そもそもあの家は、トイレが一階にしかないんです。二階で失禁をくりかえした様子
はないから、順子さんは一応トイレを使っていたと思う。それに気づかないわけがないで
しょう。だいいち、母親は看護婦です。ゲッソリやせた順子さんを見て、不思議に思わな
いわけがありません」(警視庁詰めの記者)
すでに報じられているように、湊靖人氏(49)、ます子氏(48)夫妻は共産党員。
「赤旗」は四月七日付の紙面で「(事件)は日本共産党とは、いっさい関係ありません」
とした上で、「両親は、党員でしたが、事件後、本人の希望にもとづき日本共産党を離党
しています」と、何とも奇妙な認め方をしている。
夫妻の事件後の対応も筋金入りで、「家宅捜索も、弁護士立会いのもとで認め
た」(前出・社会部記者)というが、その時すでに問題の部屋は「きれいに片づけていて、
監禁の痕跡はなかった」(捜査関係者)という。
その後、夫妻が姿を消したのは他の親と同じ。謝罪コメントもいかにも形式的で、
「被害者のご家族にたいして心から申し訳なく償いきれない思いで、自分たちができるこ
とは、被害者にたいしても、社会にたいしてもなんでもやるという心境です」
しかもこれは「赤旗」だけに掲載され、おまけに弁護士を通じて、というのでは血の通
ったものとは言いかねる。