***テニミュキャストの噂***at UWASA
***テニミュキャストの噂*** - 暇つぶし2ch850:九、ジョバンニの切符《きっぷ》 (34)
08/07/02 23:32:06
>849
「ハルレヤハルレヤ。」
明るくたのしくみんなの声はひびきみんなはそのそらの遠くからつめたいそらの遠くから
すきとおった何とも云えずさわやかなラッパの声をききました。
そしてたくさんのシグナルや電燈の灯《あかり》のなかで
汽車はだんだんゆるやかになりとうとう十字架のちょうどま向いに行ってすっかりとまりました。

(*´ー`*)「さあ、下りるんですよ。」青年は男の子の手をひきだんだん向うの出口の方へ歩き出しました。
(´≧_≦)「じゃさよなら。」女の子がふりかえって二人に云いました。
(●ё●。´)「さよなら。」
ジョバンニはまるで泣き出したいのをこらえて怒《おこ》ったようにぶっきり棒に云いました。
女の子はいかにもつらそうに眼《め》を大きくし、
           ___
    ∧_∧  _l≡__|_ 
   (  ≧_)  (    ∧_∧
   (  つ ) ...( O (    )
   | | |   | | と   )
   (__)_)  (_(__)∪∪

も一度こっちをふりかえってそれからあとはもうだまって出て行ってしまいました。
汽車の中はもう半分以上も空いてしまい俄《にわ》かにがらんとしてさびしくなり風がいっぱいに
吹《ふ》き込《こ》みました。そして見ているとみんなはつつましく列を組んで
あの十字架の前の天の川のなぎさにひざまずいていました。
そしてその見えない天の川の水をわたってひとりの神々《こうごう》しい白いきものの人が
手をのばしてこっちへ来るのを二人は見ました。けれどもそのときはもう硝子《ガラス》の呼子《よびこ》が
鳴らされ汽車はうごき出しと思ううちに銀いろの霧《きり》が川下の方からすうっと流れて来て
もうそっちは何も見えなくなりました。ただたくさんのくるみの木が葉をさんさんと光らし、
その霧の中に立ち黄金《きん》の円光をもった電気栗鼠《りす》が可愛《かあい》い顔を
その中からちらちらのぞいているだけでした。

                                      ☆☆つづく☆☆

851:九、ジョバンニの切符《きっぷ》 (35)
08/07/02 23:32:56
>850

そのときすうっと霧がはれかかりました。
どこかへ行く街道らしく小さな電燈の一列についた通りがありました。
それはしばらく線路に沿って進んでいました。
そして二人がそのあかしの前を通って行くときはその小さな豆いろの火は
ちょうど挨拶《あいさつ》でもするようにぽかっと消え二人が過ぎて行くときまた点《つ》くのでした。

ふりかえって見るとさっきの十字架はすっかり小さくなってしまい
ほんとうにもうそのまま胸にも吊《つる》されそうになり、
さっきの女の子や青年たちがその前の白い渚《なぎさ》にまだひざまずいているのか
それともどこか方角もわからないその天上へ行ったのかぼんやりして見分けられませんでした。

ジョバンニはああと深く息しました。

(●ё●)「カムパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ、
       どこまでもどこまでも一緒に行こう。
       僕はもうあのさそりのようにほんとうにみんなの幸《さいわい》のためならば
       僕のからだなんか百ぺん灼《や》いてもかまわない。」

(○-○。)「うん。僕だってそうだ。」カムパネルラの眼にはきれいな涙《なみだ》がうかんでいました。

(●ё●)「けれどもほんとうのさいわいは一体何だろう。」ジョバンニが云いました。

(´○-○)「僕わからない。」カムパネルラがぼんやり云いました。

(●ё●)「僕たちしっかりやろうねえ。」

ジョバンニが胸いっぱい新らしい力が湧《わ》くようにふうと息をしながら云いました。


852:九、ジョバンニの切符《きっぷ》 (36)
08/07/02 23:33:31
>851

ρ(○-○`)「あ、あすこ石炭袋《ぶくろ》だよ。そらの孔《あな》だよ。」
カムパネルラが少しそっちを避《さ》けるようにしながら天の川のひととこを指さしました。

ジョバンニはそっちを見てまるでΣ(◎ё◎)ぎくっとしてしまいました。

天の川の一とこに大きなまっくらな孔がどほんとあいているのです。
その底がどれほど深いかその奥《おく》に何があるか
いくら眼をこすってのぞいても(´●ё⊂ヾ
なんにも見えず(●ё<。)ただ眼がしんしんと痛むのでした。
ジョバンニが云いました。

(●ё●;)「僕もうあんな大きな暗《やみ》の中だってこわくない。
       きっとみんなのほんとうのさいわいをさがしに行く。
       どこまでもどこまでも僕たち一緒に進んで行こう。」

(´○-○)「ああきっと行くよ。ああ、あすこの野原はなんてきれいだろう。
       みんな集ってるねえ。あすこがほんとうの天上なんだ。

       あっあすこにいるのぼくのお母さんだよ。」

カムパネルラは俄《にわ》かに窓の遠くに見える
きれいな野原を指して叫《さけ》びました。

(●ё●`)ジョバンニもそっちを見ましたけれどもそこはぼんやり白くけむっているばかり
どうしてもカムパネルラが云ったように思われませんでした。
何とも云えずさびしい気がしてぼんやりそっちを見ていましたら向うの河岸に
二本の電信ばしらが丁度両方から腕《うで》を組んだように赤い腕木をつらねて立っていました。


853:九、ジョバンニの切符《きっぷ》 (37)
08/07/02 23:34:02
>852


(;´●ё●)「カムパネルラ、僕たち一緒に行こうねえ。」
ジョバンニが斯《こ》う云いながらふりかえって見ましたら
        _______________
       |______________|
       |          |           . |
       |          |           . |
       |. ∧_∧      |         ._ |
      / ( ●ё)..   |         |\\|
     // /   つ二二二二二二二二|  \\
    ||||  (___⌒))        .. .__|    ||||
    ||||  ./ /し'______.|\  \......||||
    ||||/ /               \  .\||||
    |||| ̄||||  ..              |||| ̄..||||

そのいままでカムパネルラの座《すわ》っていた席に
もうカムパネルラの形は見えずただ黒いびろうどばかりひかっていました。

ジョバンニはまるで鉄砲丸《てっぽうだま》のように立ちあがりました。

________|
         ∧_∧ |
        (◎ё◎)|
  ___(⊃  ⊂)|
___ミ_| | |_\
        (__)_)  |



854:九、ジョバンニの切符《きっぷ》 (38)
08/07/02 23:34:50
>853



そして誰《たれ》にも聞えないように窓の外へからだを乗り出して


    ┌────‐.o 。 * .゚ + 。☆ ゚。。. 。,゚.。。゚。゚ 。
    │∧,_∧   。゚ *。,゚,+ 。. o ゚, 。*     , o 。. 。。,゚.。。゚。゚ 。
    (>Д<゚)゚.゚ .゚。゚ ゚。゚ 。。゜  ゚   . , o 。゚. ,゚ +  。 
    │(     ヽ      ...|    。 .   +  ゚   。  。゚ . ゚。, ☆ * 。゚. o.゚
    └‐∪─∪──┘      .。    o   .. 。 ゚  ゚ , 。. o 。* 。 . o. 。 .


力いっぱいはげしく胸をうって叫びそれからもう咽喉《のど》いっぱい泣きだしました。


もうそこらが一ぺんにまっくらになったように思いました。


                                      ☆☆つづく☆☆

855:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/03 02:17:24
ホウ…としか言えないお…
ケンジタンとAA職人タンは素晴らしいお…

856:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/03 04:00:37
ああ…切なすぎるお

857:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/03 04:32:52
ザ・レギュラー
月 和/風/総/本/家 マキタ
  オジサンズ カズキ
水 ゴンゾー アコ
  GW ポポタン・小さくないリョウ
木 4つのウン アド
金 ポチたま タキ
  ルリ エンド
  ドラマ24 ハラマサ
土 ルキズ 太夫 / 変空 セト
日 キバ セト・スレチ束
  厚姫 JR

不定期 野苺 ネラ・ガウチ


ゲスト
T-TIME 7/2 禿
チィ散歩 7/4 ネラ
キラキラ 7/5 ネルケ松田・ネラ
シバトラ 7/8 OG
四角請負人 7/18 八代目
アンドーナシ 7/28 ズキ
ゴーオン ? ヤスカ

顔が残念なルイルイ
午前3時~4時のどこかで2分
毎週放映時間が公式で告知される
TBSで関東のみ放映
今日は3時16分から 明日は4時24分から

不明 学/園/男/子 ヤスカ・ズリ・チンペ・M介

858:九、ジョバンニの切符《きっぷ》 (39)
08/07/03 21:20:50
>854

ジョバンニは眼をひらきました。
もとの丘《おか》の草の中につかれてねむっていたのでした。
胸は何だかおかしく熱《ほて》り頬《ほほ》には(●ё●。)つめたい涙がながれていました。

;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;
;:;:;:;;;::li;:;:;:;:;:;:;:'
;:;::|i! ll|,,|;:;:;:;''
  | li!Hi|
  |li!i!li |
,.,.;;;ll;;,.,,.ヽ,,,,,......,.,,..,....,,,.,,,.,,.,,,.,.,.,,,,.,,...,,,.,.,,,....,..,..,..,..,.,..,.,.,.,,,..,.,..,
               )ノノ)ノノ
           ∧_∧           )ノノ
          (●ё●;)ミ
         ノ⌒ノ⌒ヽヽ
        (_(,.,__)_)つ
             viハ

ジョバンニはばねのようにはね起きました。
町はすっかりさっきの通りに下でたくさんの灯を綴《つづ》ってはいましたが
その光はなんだかさっきよりは熱したという風でした。
そしてたったいま夢《ゆめ》であるいた天の川もやっぱりさっきの通りに
白くぼんやりかかりまっ黒な南の地平線の上では殊《こと》にけむったようになって
その右には蠍座《さそりざ》の赤い星がうつくしくきらめき、
そらぜんたいの位置はそんなに変ってもいないようでした。

859:九、ジョバンニの切符《きっぷ》 (40)
08/07/03 21:21:26
>858

ジョバンニは一さんに丘を走って下りました。
まだ夕ごはんをたべないで待っているお母さんのことが胸いっぱいに思いだされたのです。

    ( ヽ^ё^)  )o。 Σ(●ё●)

どんどん黒い松《まつ》の林の中を通ってそれからほの白い牧場の柵《さく》をまわって
さっきの入口から暗い牛舎の前へまた来ました。
そこには誰かがいま帰ったらしくさっきなかった一つの車が
何かの樽《たる》を二つ乗っけて置いてありました。
(●ё●)「今晩は、」ジョバンニは叫びました。

( `ш´ )「はい。」白い太いずぼんをはいた人がすぐ出て来て立ちました。「何のご用ですか。」

(●ё●)「今日牛乳がぼくのところへ来なかったのですが」
Σ( `ш´ )「あ済みませんでした。」
その人はすぐ奥へ行って一本の牛乳瓶《ぎゅうにゅうびん》をもって来て
ジョバンニに渡《わた》しながらまた云いました。

( `ш´ ; )「ほんとうに、済みませんでした。今日はひるすぎうっかりして
       こうしの棚をあけて置いたもんですから大将早速親牛のところへ行って
       半分ばかり呑んでしまいましてね……」その人はわらいました。
(●ё●)「そうですか。ではいただいて行きます。」
( `ш´ )「ええ、どうも済みませんでした。」
(●ё●)「いいえ。」

ジョバンニはまだ熱い乳の瓶を両方のてのひらで包むようにもって牧場の柵を出ました。


860:九、ジョバンニの切符《きっぷ》 (41)
08/07/03 21:22:06
>859

そしてしばらく木のある町を通って大通りへ出てまたしばらく行きますと
みちは十文字になってその右手の方、通りのはずれに
さっきカムパネルラたちのあかりを流しに行った川へかかった大きな橋のやぐらが
夜のそらにぼんやり立っていました。

  ∧_∧  ∧_∧ ∧_∧
 ( ;´へ`) (    )(Дの )
 ( つ  ) (  o ) (   つ
 | | | | | | || |
 (__)_) (_(_)(__(__)

ところがその十字になった町かどや店の前に女たちが七八人ぐらいずつ集って
橋の方を見ながら何かひそひそ談《はな》しているのです。
それから橋の上にもいろいろなあかりがいっぱいなのでした。
ジョバンニはなぜかさあっ (◎ё◎) と胸が冷たくなったように思いました。
そしていきなり近くの人たちへ

(;●Д●)「何かあったんですか。」と叫ぶようにききました。

「こどもが水へ落ちたんですよ。」一人が云いますと
その人たちは一斉《いっせい》にジョバンニの方を見ました。

861:九、ジョバンニの切符《きっぷ》 (42)
08/07/03 21:23:03
>860

ジョバンニはまるで夢中で橋の方へ走りました。
橋の上は人でいっぱいで河が見えませんでした。白い服を着た巡査《じゅんさ》も出ていました。
ジョバンニは橋の袂《たもと》から飛ぶように下の広い河原へおりました。
その河原の水際《みずぎわ》に沿ってたくさんのあかりがせわしくのぼったり下ったりしていました。
向う岸の暗いどてにも火が七つ八つうごいていました。
そのまん中をもう烏瓜《からすうり》のあかりもない川が、
わずかに音をたてて灰いろにしずかに流れていたのでした。

    ∧_∧
,.、、iiw(δДδ).,,,、,.、、iiw、,.、、.、、,.,,,、wi,、∧_∧、iiw.、、,,、,∧_∧w,,、,
.;;..;..⊂   て)  ∧_∧';';...;..;:..:;,.,:;.:,;(●ё●;) :;.,;:.;.:,;.(´Д` )::;.:.,:..;.;..;
.:.;.;.;..;.;人  Y. .;.;:,( ∩゚Д゚∩.;.;..;..;:.,.,.,:;.(つ  て).;:..:;. ...(つ   ,ノつ .;.,.,::
:;.,;:.;.:,;し (_),..::;( ノ    ノ.:.::;.:.;.;.;..; ..; Y  人 ::;.:. ;,:;/ ゝ 〉´.:,;.:.::;.:.
:.;.;.;.,:;.;.:,;.:.::;.:,;.:.::.;.と__)_);..;:.,.,:;.;.;..;..;:..,: し'` J.:.;.;.;..(_(__)::;.:.;.;.;..;:,;.:.:..
""゙'""゙""゙'"''"゙'""゙゙"""'""゙'"∧_∧ '""゙'"''"゙'""゙'"""゙""゙'"''"゙'""゙'"
─ニ─   ̄   __   ̄ (@Д@) ─   = ─二 ─ニ_
                と    つ

河原のいちばん下流の方へ州《す》のようになって出たところに人の集りが
くっきりまっ黒に立っていました。ジョバンニはどんどんそっちへ走りました。
するとジョバンニはいきなりさっきカムパネルラといっしょだったマルソに会いました。

マルソがジョバンニに走り寄ってきました。
w(゜o゜)w「ジョバンニ、カムパネルラが川へはいったよ。」
(●ё◎)「どうして、いつ。」


862:九、ジョバンニの切符《きっぷ》 (43)
08/07/03 21:24:33
>861

w(゜o゜)w                            ..     ∧_∧
「ザネリがね、舟の上から烏うりのあかりを        .    (`.∀´*)
水の流れる方へ押《お》してやろうとしたんだ。     ...    と  と ヽ
そのとき舟がゆれたもんだから水へ落っこったろう。     □ \ ̄ ̄ ̄ ̄
                                 ~~~~~~~^^^~~^~~~^^^~~^~~
       ///  ∩        するとカムパネルラがすぐ飛びこんだんだ。
       ∩_∩⌒ヽつ       そしてザネリを舟の方へ押してよこした。
   c゚。゚。(○-○´) ゚ ゚。 っ     ザネリはカトウにつかまった。
  。 c゚゚。(/  (/゚ ゚。 っ ゚        けれどもあとカムパネルラが見えないんだ。」

(;●ё●)「みんな探してるんだろう。」

w(゜o゜)w「ああすぐみんな来た。カムパネルラのお父さんも来た。
      けれども見附《みつ》からないんだ。ザネリはうちへ連れられてった。」

  ∧_∧   ジョバンニはみんなの居るそっちの方へ行きました。
 (´゚_,゚`)   そこに学生たち町の人たちに囲まれて青じろい
 (  ○と)   尖《とが》ったあごをしたカムパネルラのお父さんが
 | | |   黒い服を着てまっすぐに立って右手に持った時計を
 (__)_)   じっと見つめていたのです。

みんなもじっと河を見ていました。
誰《たれ》も一言も物を云う人もありませんでした。
ジョバンニはわくわくわくわく足がふるえました。
魚をとるときのアセチレンランプがたくさんせわしく行ったり来たりして
黒い川の水はちらちら小さな波をたてて流れているのが見えるのでした。


863:九、ジョバンニの切符《きっぷ》 (44)
08/07/03 21:25:32
>862

下流の方は川はば一ぱい銀河が巨《おお》きく写って
まるで水のないそのままのそらのように見えました。
ジョバンニはそのカムパネルラはもうあの銀河のはずれにしかいない
というような気がしてしかたなかったのです。

けれどもみんなはまだ、どこかの波の間から、
「ぼくずいぶん泳いだぞ。」と云いながらカムパネルラが出て来るか

          ∧_∧
         (´○∀○)
          と    つ
          | | |
          (__)_)

或《ある》いはカムパネルラがどこかの人の知らない洲にでも着いて立っていて
誰かの来るのを待っているかというような気がして仕方ないらしいのでした。
けれども俄《にわ》かにカムパネルラのお父さんがきっぱり云いました。


( ´゚_,゚ )「もう駄目《だめ》です。落ちてから四十五分たちましたから。」



864:九、ジョバンニの切符《きっぷ》 (45)
08/07/03 21:27:04
>863

   ∧_∧    ∧_∧
  (;●ё●)   (゚_,゚* )   ジョバンニは思わずかけよって博士の前に立って、
  (   つっ   (  ○と)   ぼくはカムパネルラの行った方を知っています
  人  Y     | | |    ぼくはカムパネルラといっしょに歩いていたのです
  し'(__)    (_(__)   と云おうとしましたがもうのどがつまって何とも云えませんでした。

すると博士はジョバンニが挨拶《あいさつ》に来たとでも思ったものですか、
しばらくしげしげ (*゚_,゚*) ジョバンニを見ていましたが
(*゚_,゚*)「あなたはジョバンニさんでしたね。どうも今晩はありがとう。」
と叮《てい》ねいに云いました。
ジョバンニは何も云えずに (;●ё●)゙ ただおじぎをしました。
                                     ∧_∧
「あなたのお父さんはもう帰っていますか。」           (*゚_,゚*)
博士は堅《かた》く時計を握《にぎ》ったまままたききました。 (  ○と)

(;●ё●)「いいえ。」ジョバンニはかすかに頭をふりました。

(*゚_,゚`*)「どうしたのかなあ。ぼくには一昨日《おととい》大へん元気な便りがあったんだが。
       今日あたりもう着くころなんだが。船が遅《おく》れたんだな。
       ジョバンニさん。あした放課後みなさんとうちへ遊びに来てくださいね。」





  ∧_∧
 ( *゚_,゚)     そう云いながら博士はまた川下の
 (    )     銀河のいっぱいにうつった方へじっと眼を送りました。
 | | |
 (__)_)

865:九、ジョバンニの切符《きっぷ》 (46)
08/07/03 21:28:32
>864
ジョバンニはもういろいろなことで胸がいっぱいで
なんにも云えずに博士の前をはなれて早くお母さんに牛乳を持って行って
お父さんの帰ることを知らせようと思うともう一目散に河原を街の方へ走りました。

                                      ☆☆☆おわり☆☆☆



底本:「新編 銀河鉄道の夜」新/潮/文/庫、新/潮/社
   1989(平成元)年6月15日発行
   1994(平成6)年6月5日13刷
底本の親本:「新修宮沢賢治全集 第十二巻」筑/摩/書/房
   1980(昭和55)年1月
入力:中/村/隆/生、野/口/英/司
校正:野/口/英/司
1997年10月28日公開
2004年3月2日修正
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、
青空文庫(URLリンク(www.aozora.gr.jp))で作られました。
入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。

866:ギンテツまとめ
08/07/03 21:33:11
(´○-○`)カンパネルラ  (●ё●)ジョバンニ

(*´ー`*)家庭教師  (≧_≦)女の子  (≧▽≦)男の子

( ・α・ )鳥捕り  (●ゝ●)燈台看守  (´・ω・`)車掌さん  (□∀□)<ww 学士

(*^ё^*)ジョバンニ母  (`(∞)´)ジョバンニ父  (*゚_,゚*)ブルカニロ博士・先生

(*`.∀´*)ザネリ  (*`ш´*)サソリ・牛乳屋さん  w(゜o゜)wマルソ


>640-645 一、午后《ごご》の授業
>686-689 二、活版所
>699-704 三、家
>705-710 四、ケンタウル祭の夜
>723-726 五、天気輪《てんきりん》の柱
>732    六、銀河ステーション (1)
>735-740 六、銀河ステーション(2)~
>744-754 七、北十字とプリオシン海岸 ~(11)
>760    七、北十字とプリオシン海岸 (12)
>761-765 八、鳥を捕《と》る人 ~(5)
>773-778 八、鳥を捕《と》る人 (6)~
>795-800 九、ジョバンニの切符《きっぷ》 ~(6)
>804-808 九、ジョバンニの切符《きっぷ》 ~(11)
>813-816 九、ジョバンニの切符《きっぷ》 ~(15)
>823-827 九、ジョバンニの切符《きっぷ》 ~(20)
>833-838 九、ジョバンニの切符《きっぷ》 ~(26)
>839-841 九、ジョバンニの切符《きっぷ》 ~(29)
>846-850 九、ジョバンニの切符《きっぷ》 ~(34)
>851-854 九、ジョバンニの切符《きっぷ》 ~(38)
>858-865 九、ジョバンニの切符《きっぷ》 (39)~

867:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/03 22:55:35
おおおおおおおおおおおおおお
長大編だったお乙だおすごいお…

868:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/04 00:48:51
乙乙乙乙!!!!
ついに終わってしまったお…

869:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/04 03:15:49
楽しかったおおおおおお
保存しておくお

870:名無しさん@お腹いっぱい。
08/07/04 09:32:59
涙出てきた
やっぱり銀鉄名作だわ
顔文字で楽しく読めたわ編集乙


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