07/09/07 20:06:23
≪離婚した家庭≫
家庭裁判所の調査官などは、離婚した親の子が
また離婚する現象を「チェーン化(連鎖)」と呼んでいる。
離婚した親の子というのは、愛情に不足を感じ、多かれ少なかれ
自分は親のようになりたくないと心のどこかで思いながら
成長していくことになりがちだ。
そして、親あるいは再婚した親をとても厳しく見ている。
厳しく見ながら、心の中で、自分が家庭を作ったらこうしようと思い続ける。
あんな親には絶対になるまい、こんな辛い思いを自分の子供には
絶対にさせたくないと思い続ける。そのように強く思うことが、
自分もまた離婚してしまう原因になる。
親の離婚を経験したことのない子供は、まずそんなことは思わない。
離婚家庭で育った子供は、それを頭で知るだけになりがちだ。
自分の頭の中で、いい家庭のイメージを構成してしまっている。
そういう子供は、理想像に近い男性なり女性というものも
頭の中で作り上げて、それに近い相手を選び、結婚し、
たちまち理想とは程遠い現実に遭遇することになる。
そして結婚生活というものに、次第に幻滅していく。
こんなはずではなかったと悩み、こんな家庭を作るつもりでは
なかったはずだと悔やむ。そして、自分は離婚しまい、
離婚するべきではないと思っていたのに、結局は離婚する。
理想の自分、結婚、家庭像の意識が強ければ強いほど、
皮肉なことに破綻してしまう。
普通の家庭で育った子供は、親のでたらめでいい加減なところや、
喧嘩の絶えない夫婦であってもやっていけるものだということを悟って、
生活の中で自然に受容できることが多い。