JCBRってサブカルだよなPart4.5at SUBCAL
JCBRってサブカルだよなPart4.5 - 暇つぶし2ch886:883
07/06/05 08:39:57 QXnHOORr
>>884、885
“スカウトされて”の部分は借金で首が回らない人とか学級崩壊させられて若者を恨んでいる元教師と言った人たちがスカウトされてなったという意味です。
武装が自動小銃程度なのはこれまでの監視側が威嚇した描写からの推測して設定しました。
説明不足ですみません。


887:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/05 12:00:30 ultHDSh/
ああ、黒幕もゆとりだった、でいいのかww

888:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/05 12:03:16 eaiFybHp
戦中派最後の抵抗とか

889:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/05 12:21:35 n2nw/MVY
>>879-881


殺し合わせる理由は、精神的な成長とかそんなんで良いんじゃない
そこまで設定できてれば、ちょっと微妙でも勢いでなんとかなる気がする

何らかの才能×殺し合いをしても壊れない精神力=才気煥発の極み

>>883>>886
それってオリキャラになるような……
オリキャラってほどの描写はしないとしても、それならそれで必要無いような……
武装の方も、明確に制限する必要は無いと思う……

890:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/05 12:23:30 n2nw/MVY
>>887
ゆとりというか、狂ってる感じじゃね?

>>888
国じゃなくて、一部の狂った奴がやってるってこと?

891:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/05 12:29:17 eaiFybHp
もう少し若い世代は左寄りが多いと思うから

892:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/05 14:49:17 pe6uSmOm
ごめん、話を豚切るがスレ容量ってどこの板も同じ?
予約も2つ入ってるしそろそろ次スレの心配をした方がいい気がする

次スレもサブカルでいいのか?

893:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/05 15:57:55 pjw1TGj6
>>882
新作は大歓迎だけど、主催者の核心に触れる部分を書くなら場合によってはNGや修正になることを念頭に入れておいてくれ
まだ歴とした設定が決まってないから、後々取り返しのつかなくなる話とかを書かれてしまうと困ることもあるので
>>892
もう騒がれなくなったからサブカルに残っても問題無さそうな感じはする
他にここと同じような条件の板があれば話は別だが

894:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/05 18:31:09 fZHfDhVg
OP投下された時に同じ事言ってたらなぁ……


あと、ここにはもう残れんだろ

895:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/05 18:31:46 mIGuUQYp
あと100KB以上あるから1000までは持ちそう
その後はどっか移るか?
もう平気なら動きたくないけど

896:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/05 18:32:31 mIGuUQYp
>>894
>OP投下された時に同じ事言ってたらなぁ……

どのことだ?

897:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/05 19:19:44 qWbAE4AG
>>893
の事だと思う。

898:空に叫ぶ ◆z.M0DbQt/Q
07/06/05 20:38:55 QY7bVRfk
音がした。声だ。何か喋ってる。
気のせいかとも思ったけど、段々はっきりと聞こえてくる。―――近づいているんだ。
立ち上がった御子柴は、じっと自分の手を見つめた。
その手に握られているのはこの試合において自分に与えられた“力”。
そう、“力”はあるんだ。
後は俺の“心”だけ。
勝負に負けない、自分に負けない心を持っていられるか。
今俺はそれを試されている。
(先生……)
全てを変えてくれた、恩師の力強い笑顔を思い出す。
それだけで手の震えが止まって、緊張感が心地いい強さに緩まっていく。
場面は一回の表、ニコガクの攻撃。
1番の関川はその俊足を生かして2塁を踏んだ。
2番・セカンド、御子柴徹。
俺も、俺も、塁に出たい。
赤星に繋いで安仁屋に繋いで新庄に繋いで―――ホームベースを踏みたい。
そうして、ベンチから飛び出した先生と笑顔を交わすんだ。
バットの替わりに銃を握り、俺は架空のバッターボックスに向かう。
『様子見なんてダセーまねすんじゃねーぞ!!』
『ぜってー塁に出ろ!!俺まで回せよ!!』
ベンチから飛び出すみんなの声が、俺に勇気を与えてくれる。
木の葉が揺れる。声が近い。影が見える。

来た。

「あそこに誰かいる!」

女の子の声だ。
そういえば塔子ちゃんはどうしてるかな。
ちょっと気が強いけれど、彼女はニコガク野球部にとってなくてはならない有能なマネージャーだ。
無事だといいな。

「……俺たちはやる気はねぇ。あんたもそうなら出てきてくれ」

男の声。
やる気がないってどういうことだ?
やる気ないなら―――野球するなよ。
先生が来る前のどうしようもない日々を過ごしていた頃の気持ちが甦る。
野球がしたくて、でも全てを諦めていたあの頃の真っ暗な気持ちを塗り替えるために、俺は今、野球をしている。
真剣なんだよ、俺は。
俺たち、真剣に野球をしてるんだよ。
なのに「やる気はない」なんて……、なら、俺の前に立たないでくれよ。
姿の見えない声だけの男に対してちょっと――――――腹が立つ。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


899:空に叫ぶ ◆z.M0DbQt/Q
07/06/05 20:40:07 QY7bVRfk
1秒ごとに自分の神経が張り詰めていくのがわかる。
肌で感じてんだ。……生命の危険ってやつを。
小さな影は動かない。
この静けさの中、唯の声が聞こえなかったはずはないんだが反応はない。
2人を背中にかばいながら、一条はできるだけ落ち着かせた声でその影に話しかける。

「……俺たちはやる気はねぇ。あんたもそうなら出てきてくれ」

「…………」
吐き出す息さえ響いて聞こえちまうような静寂が続く。
グシャ、と唐突に草を踏み潰す音がした。
ビクリと体を震わせた唯が俺の背中のシャツをきつく掴む。
菊丸も身じろきをしたようだったが、さすがに俺にしがみついてくる様な真似はしなかった。
グシャ、と音が規則的なリズムを刻む。
頭上を覆う葉の隙間から差し込む月明かりが、そのヤローの輪郭を浮き出させる。
思ったよりも小柄なヤツだ。
だが体つきはしっかりしている。男だ。
どことなく岡本に似ている。
クソ真面目な顔をしたそいつは、無言のまま俺たち1人1人の顔を見つめていく。
視線が、俺で止まった。
いや、俺の持つバッドに、だ。
そこからゆっくりと視線を上げたそいつは、燃えるような目で俺を睨みつけている。
しばしの間睨み合う。
覚悟を決めた目だと、なんの根拠もねぇのにそう思った。
キ、と唇を結び俺を凝視するヤツの手に、何か光るものがある。

「よろしくお願いします!!」

突然男が叫んだ。
よろしく?何だ一体、何のことだ?!
いや、それよりも――――――!!

「―――走れ!!」

そう叫ぶのと同時に、俺は唯の腕を掴み駆け出していた。
転びかける唯を半ば抱えるようにして山道を走る。
ドン、と低い音が鳴り、すぐ側の木の根が弾け飛ぶ。
(撃ちやがった!!)
マジかよ、と一人ごち、なるべく標的になりにくいようにとジグザグに木の間を抜ける。
「……うそ」
呆然と呟く唯の言葉に答えている余裕はない。
草を踏む音が迫る。追ってきている。
(菊丸はどうした……?!)
もう一人の同行者の姿がない。
どこに行った?はぐれた?……殺られた?!
嫌な予想が脳裏を占める。
2度目のドン、という音が頭上で響いた。
弾丸に煽られたらしい木の葉が不規則に舞い落ちてくる。
「唯!菊丸探せ!!」
ナイトビジョンを装着したままの唯を大声で急かす。
「う、うん。でも……!」
唯が木の根につまづく。
こいつに逃げながら誰かを探すなんてマネできっこねーだろ、と自分を叱り付け、俺は唯の頭からナイトビジョンを引き抜いた。
「ちょっと一条くん!」
唯の抗議を無視し後ろを向く。
人がこっちに向かっている。
菊丸か?いや違う。ヤツの方だ!
ヤツが銃口をこちらに向けたのがはっきりと見える。
ヤベェと思った瞬間に、左腕に鋭い熱が走った。
唯の手が離れる。

900:空に叫ぶ ◆z.M0DbQt/Q
07/06/05 20:41:23 QY7bVRfk

「きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

森を切り裂くような唯の悲鳴が響く。
少し遅れて、鉄の匂いが鼻腔に届く。
いや、鉄じゃねぇ。
血だ。何度も嗅いだことのある―――血の、匂いだ。
「一条くん!!」
こっちに駆け寄ってこようとした唯が銃声と共に崩れ落ちる。
斜面をずり落ちていく唯を、男が追う。
「――――――唯!!」
腹から叫んだ俺の声は、何かが倒れる音を掻き消していた。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
あまりの痛みに声が出せない。
木の幹にぶつかった背中も痛いけど、何よりも足が痛くて堪らない。
右足の膝から下が濡れている感じがする。
唯、撃たれたんだって気がつくまでに少し時間がかかった。
「唯!」
一条くんの声がする。
でも痛くて痛くて、声を出しただけでも痛みが増しそうでただうずくまることしかできなくて。
本当は怖かった。目が覚めてからずっと。
笑っていつもの唯をやっていないとどうしていいかわからないくらい怖かった。
それでも一条くんも菊丸くんもいいヤツなんだって思ったから、大丈夫って自分に言い聞かせてた。
2人がいいヤツだっていうのは勘だけどさ。
唯の勘は当たるんだよ?
だから一緒にいたいと思ったんだ。
1人は怖い。でもこの2人と一緒ならちょっとはマシかな、って。
唯が1番に会いたい人はじゅんぺーだ。
でも、じゅんぺーはきっと唯のことも探してくれるけど……西野さんに1番に会いたいんだろうな。
2番目でもいい。ううん、最後でもいいよ。
でも絶対にじゅんぺーが唯を迎えに来て。
かくれんぼをした時は、いっつもどこに隠れてもじゅんペーが唯を見つけてくれたよね。
だから信じてる。じゅんペーは唯を絶対に見つけてくれるって信じてる。
だってじゅんぺーはいつだって唯のヒーローだもん。
早く来てよ、じゅんぺー。
早く唯を見つけてよ。
でないと唯―――――――――、死んじゃうよ…………!!
ふ、と視界が暗くなった気がした。
顔を上げると、知らない男の子が唯を見下ろしている。
「逃げろ!!」
一条くんが叫ぶ。
唯に言ってるんだ、ってちょっと間をおいて気がついた。
でもごめん。唯、動けないよ。
痛くて痛くて―――後、たぶん怖くって……体が動かない。
死にたくない、とか逃げなきゃ、とか……そんなことももう考えられない。
ただ、じゅんぺーの名前を心の中で何度も何度も呼び続けるだけ。

「うるァ――――――!!」

一条くんが叫び声をあげながら、唯とその人の間に入り込む。
その瞬間に銃声がして、一条くんが崩れ落ちた。

「一条くん!!」

901:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/05 20:42:09 eaiFybHp


902:空に叫ぶ ◆z.M0DbQt/Q
07/06/05 20:42:44 QY7bVRfk

やっと出せた声は、涙交じりで。
「やめろ―――!!」
一条くんの叫び声に、その人はピクリと手を止める。
その人がもう一度手を動かして唯に銃口を向けた時、何かが風を切る音を聞いたような気がした。
それを最後に――――――唯の視界は真っ暗になった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


一条くんが「走れ」って叫んだとき、頭の中が真っ白になった。
反射的に足が動いてていつのまにか走ってて。
気がついたときには俺は1人だったんだ。
木の根っこにつまづいて、絶妙のバランスで転倒をまぬがれた時にそう気がついた。
でも、音がする。
誰かが走ってる。草を踏み潰して葉を揺らして土を巻き上げながら走ってる。
「……どこ?!」
慌てて周囲を見回しても、いくつかの動き回る影と舞い落ちる木の葉が見えるだけ。
いくら俺の動体視力がいいからって、こう暗くっちゃ何もわからないよ。
(どうしようどうしようどうしよう?!)
混乱する頭でもう一回周囲を見ても何もわからない。
(そうだ!)
まだ見てなかった俺の支給品。
唯ちゃんのと同じようなものが合ったら見つけられるかもしれない。
リュックの中身を放りながら手探りで硬いものを引き出す。
「なにこれ……」
何か……映画とかテレビとかで見たことある。
ボウガン、ってやつだよね、これ。
俺が記憶を引っ張り出している間にも、爆発するような音―――たぶん、銃声ってヤツ―――は続いている。

「きゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

唯ちゃんの声?どこから?あっち?
馬鹿みたいにその場をグルグルと回ると、斜面の上のほうに人影が見えた。
誰だろう。一条くん?唯ちゃん?それとも。
どうしようどうしたの何があったの?!
草を掻き分ける。木の幹を避けて斜面を転がるように登る。
数メートル先。木の下に誰かいる。
一人は―――倒れてる。
「――――――唯!!」
一条くんの悲鳴が響く。
倒れてるのは唯ちゃん?
やられた?あの人に…………殺された?!
まさかまさかまさかって頭を振る。
「……ぃ……た……」
微かに唯ちゃんの声がした。
よ、よかった。死んでない、生きてるんだ!
「逃げろ!!」
一条くんが叫ぶ。
え、と思って目を凝らすと、誰かが唯ちゃんに近づこうとしてる。
さっきの人だ。唯ちゃんを―――殺そうとしてる?!
(だ、ダメだよそんなの!助けなきゃ!!)
ダメだよ殺すなんてそんなのダメだよ!!
は、っと思いついて手の中のボウガンを見つめる。
(で、でも……これ、当たったら痛い、よね……?)
明らかに鋭くて痛そうな矢が、俺の手を震えさせる。
使い方はなんとなくわかるけど……でも……!

「うるァ――――――!!」

903:空に叫ぶ ◆z.M0DbQt/Q
07/06/05 20:44:50 QY7bVRfk

唯ちゃんを庇うように飛び出した一条くんが、大きな音と共に崩れ落ちた。

「一条くん!!」

迷ってる場合じゃない。やらなきゃ。やらなきゃ。やらなきゃ。でないと――――――みんな殺される!!
「やめろ―――!!」
一条くんの絶叫が俺の腕を動かした。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


ナイトビジョン越しに唯の足から血が出ているのが見えた。
怪我してやがんか。だから逃げられないのか。
男が唯に近づく。
俺から唯とヤツをはさんで数メートル先の斜面の下にいるのは、菊丸か?
暗い上に離れているここからでもわかるくらい、何かに怯えている。
無理もねぇ。
俺だって―――ちょっとビビッてるしな。
だが、それでも俺の体は本能に従って動く。
俺の目の前で誰も―――死なせやしねぇ!!

「うるァ――――――!!」

無我夢中で叫びながら俺は唯の前に飛び出した。
痛みと血とか、そんなモンはどうでもよかった。
ここで動かなかったら、こんな傷よりもっと酷ぇ傷を心に負っちまうって理屈抜きにわかってんだ。
一瞬視線が合ったクロヤローが驚いた表情をしたのがわかって、俺は無意識に口角を上げていた。
次の瞬間、轟音とほぼ同時に俺の膝が意志に反して崩れ落ちる。
「一条くん!!」
さっきまで馬鹿みたいにはしゃいでた唯の涙声が痛々しくて、心の中が軋んだ気がした。
撃たれた足を引きずりながら腕の力だけで無理やり体を引き起こす。
男が唯に銃口を向けるのが見え、動かせる右腕で男の足を力いっぱい引く。
「やめろ―――!!」

鈍い音がしたのはその時だった。

引きずり倒した男を右腕と左足の力で押さえつける。
膝を腹に沈め、呼吸の自由を奪う。
マウントポジションを取ろうと右手で首を押さえると、思ったよりも強い力で跳ね除けられた。
間髪いれず男の顔を殴りつける。
片腕と片足が動かないせいでいまいち上手く力が入らないが、それは確実に効いてるようだった。
「……か……はぁっ……」
突然、後頭部に衝撃が走り、目の前がチラつく。
「テメェ……!」
俺がさっき放り投げたバットで殴られたらしい。
カチャリという金属音で銃の存在を思い出す。
そういや唯は、唯はどうした?!
「……唯!唯!」
何度呼んでも反応はない。
まさか、ってイヤな考えが浮かんじまって俺は這いずりながら必死に後ろに首を回した。


「……んだ、これ……」



904:空に叫ぶ ◆z.M0DbQt/Q
07/06/05 20:45:48 QY7bVRfk
ナイトビジョンを通して見えたものは、完全に予想外の状況だった。
唯の右目から何か長いものが生えている。
口から血を流した唯は、左目を見開いたまま身動き一つしない。
その様子は、生者のそれではなく。
「あ……」
俺が力を抜いた隙をついて男が俺を跳ね除ける。
だけど完全に俺の頭ん中は目前の光景で一杯だった。
「あ……う……あ……」
無意識にこぼれた声が、言葉になることなくただの雑音となって流れていく。

「あ……あ……うあ……ああああああああああああああああああああああ――――――――――――!!」

叫んでるのは俺なのか他の誰かなのか。
それすらも―――何もかもが、わからなかった。
そして俺の頭に何か硬いものが振り下ろされ―――俺の意識が飛んでいった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


風が雲を攫う。
だいぶ薄くなった月明かりが葉の隙間からスポットライトみたいに差し込んでくる。
ちらりと視界に入ったお月様がテニスボールみたいだって、なんとなくそう思った。
こんな状況でも、まだテニスがしたいって思う俺って本当にテニス馬鹿。
でも馬鹿でも何でもいいや。
テニスが出来れば―――できれば大石やタカさんや不二や乾や……手塚と、みんなと一緒にやれれば、俺、幸せだし。
薄い光が地面を照らす。
それでわかった。
木の下に3人の人間がいて……みんな倒れている。
目を凝らすと、ぐったりとした唯ちゃんの顔に何か刺さってるのがわかった。
「あ……れ……?」
それは矢、だった。
さっきまで俺の手元にあって……俺がコレで放った金属の細い棒。
違う人に向けたはずなのにどうして唯ちゃんに刺さってるんだろう?
なんでなんでなんでなんで――――――。
一条くんが誰かと組み合っている。
組み敷かれた人が何か棒を持って一条くんの頭を殴るのがスローモーションみたいにはっきりと見えた。
でも俺は唯ちゃんから目を逸らすことが出来なくて。
「おれ……?おれが……?」
まさか、って思っても否定したくても……唯ちゃんは動かない。
助けたかっただけなのに。
ただ、死にたくなかった……死なせたくなかっただけなのに。
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして―――――――――。

「あ……あ……うあ……ああああああああああああああああああああああ――――――――――――!!」

咆哮が響く。
それは俺の声なのか一条くんの声なのか。
額に冷たい感触を感じてもそれはわからなくて。
顔から矢を生やす唯ちゃんの姿しか俺には見えなくて。
そして。

俺は、何もわからなくなった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


905:空に叫ぶ ◆z.M0DbQt/Q
07/06/05 20:46:54 QY7bVRfk


息が苦しい。
何がなんだかわからないっていうのが正直なところだった。
俺は確かにあのバッドをもったヤツに向けて銃を撃った。
そいつが倒れたから俺は倒れた女の子を撃とうとして。
でも目をいっぱいに見開いて俺を見つめるその子を撃つには俺の手は震えすぎていたんだ。
(何があっても成し遂げるって決めたんだろう!)
女の子だろうと何だろうと、これは勝負なんだから。
そう自分を叱咤して引き金を引いたら、なぜか撃ったはずの男が目の前で崩れ落ちて。
ああ、彼女を庇ったんだ、って思ったら俺の手はまた震え始めてしまった。
それでもがんばってがんばって銃口を向けたんだ。
そうしたら―――急にすごい力で地面に引き倒された。
膝で腹を蹴られて息が詰まる。
それでもこの“力”だけは手放すわけにはいかないから、俺は必死に抵抗した。
これでもそこそこ殴られ慣れてるんだ。
口の中に感じた血の味も、こういう風に味わうのは初めてじゃない。
俺たちは馬鹿で……馬鹿だったから、言葉だけじゃわかりあえなかったから。
先生の顔が浮かぶ。
安仁屋や新庄や……、みんなの顔が浮かぶ。
俺が、がんばらなきゃ。
俺は……ニコガク野球部のキャプテンなんだから……!!
必死で体を捻って手を伸ばして、……何か棒に触れたから、それを思いっきりそいつの頭に叩き付けた。
ちょっと前の俺だったら、考えられないよ。こんな風に相手を殴るなんて。
俺―――俺、少しは強くなれたのかな、先生。
何度も棒で殴るけど、怪我をしているはずなのにそいつはすごい力で俺を押さえつけようとしてくる。
だけど突然そいつの力が緩まって……その隙にそいつの下から這い出した俺は、すぐ目前にすごく奇妙なものがあることに気がついた。
人が、目から棒を生やしている。
それがあの女の子だって気がついたのは、少し経ってからだった。
初めて見た人の死に顔が、何かを超えた恐怖で俺を染めていて……その恐怖を振り払うために俺は棒を男に何度も振り下ろした。
男が動かなくなったのを見て、震える足を励ましながら俺は走り出す。
でもその足はすぐに止めることになった。
行く先に人が立っていたからだ。
さっき、あの男と女の子と一緒にいたヤツだってすぐにわかった。
瞬きもせずに呆然と立っているそいつの手には、どこかで見たことがある武器がある。
「おれ……?おれが……?」
そいつの呟きに、我に返る。
脳裏から離れない光景。女の子の目に刺さった棒。見開いた光のない一つだけの瞳。初めて見た人の死に顔。
そして、こいつが手にしている武器。

「あ……あ……うあ……ああああああああああああああああああああああ――――――――――――!!」

叫び声が響き渡る。
「仲間を……殺したのかよ……」
俺の言葉にソイツは何も答えない。
「仲間を裏切るなんて最低だ!」
野球は1人じゃ出来ないんだ。
9人いないと出来ないんだよ。
だから―――ONE FOR ALL、 ALL FOR ONE……一人はみんなの為に、みんなは一人の為に戦うんだ。
それがチームってヤツなんだよ。
なのに、なのにコイツ…………!!
ソイツの額に銃口を当てて引き金を引くのに、さっきのような躊躇いは何一つ感じなかった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

906:空に叫ぶ ◆z.M0DbQt/Q
07/06/05 20:47:41 QY7bVRfk


ドン、という音で急激に意識が戻る。
顔を上げると、コマ送りのように菊丸が倒れていくのが見えた。
「……っ!菊丸っ!!」
男が、走っていく。
「待……ちやが……れ……!!」
男を追おうとして、バランスを崩して木にもたれかかる。
男の後姿はまだナイトビジョンを通して確認できるのに、体がいうことをきかない。
「菊丸!菊丸!!」
感覚のない右足を引きずりながら菊丸の元へと向かう。
その間に男の姿は完全に見えなくなった。
倒れている菊丸の側に屈み、力いっぱい揺さぶる。
額に穴を開けた菊丸は、そのでかい目を見開いたまま瞬き一つしない。
心臓に耳を当ててみても何の音も感じられない。
左腕を抑えながら唯のところまで戻り、同じように胸に耳を当てる。
それでも俺の耳に聞こえてくるのは葉擦れの音だけで。

「……ク……ショウ……」

拳が木の幹を叩く。
出会ってたった数時間。
ガキのお守りは鬱陶しくてごめんだと思っていた。
それでもこの2人を結構気に入っていた自分に今更気がつく。
俺は―――。
力を失った膝が地面につく。
形容しようのないほど色んな気持ちが入り乱れ、俺はただ拳を叩きつけることしかできない。
「チクショウ……」
右の拳が土を叩く。
皮膚が破れて血が滲み出しても、俺はそれに気がつくこともなく何度も何度も同じ行為を繰り返す。
「チクショウ……」
力を失った体が地面に転がる。
仰向けになった俺の視界に、葉の隙間から明るくなり始めた空が広がった。
守ってやれなかった。
女とガキを見殺しにした。
俺は俺は俺は――――――!!
この気持ちをどうすればいい?
この怒りを、悔しさを、悲しみをどうすればいい?!
唯と菊丸を殺したあの男を殺すか?
それともこんな舞台に俺たちを放り込んだあのジジイ共を殺すか?
それとも、2人を守りきれなった俺自身に始末をつけるのか?
どれもこれも……じぶんがどうしたいのかすらわからねぇ……。
俺は……俺は、無力だ……!!
「チクショウ……!」
寝転がったまま拳が再度地面を叩く。
このままで終わっていいのかよ。いいはずがねぇだろ。
ギリ……と音がするほど唇を噛み締め、ボロボロになった自分の拳を空に突き出す。
こんな腐ったゲームが許せねぇ。
許さねぇ。許せるわけがねぇ。
アイツも、あのジジイ共も。
そしてこの腐った殺し合いに乗るやつらも、全員。
何よりも―――俺が、俺を許せねぇ。
絶対に止めてやる。
俺の命に代えてでも絶対にこんなくだらねぇ殺し合いを止めてやる!!

「チクショォォォォォォォォォォ――――――――――――――――――!!」

怒りに狂った頭でそれだけを思いながら、俺はただ自分の無力さに叫ぶことしか出来ずに。
俺の叫びを吸い込んだ空からは、もう月はいなくなっていた。

907:空に叫ぶ ◆z.M0DbQt/Q
07/06/05 20:48:30 QY7bVRfk

【E-06/神塚山麓付近/1日目・午前5時ごろ】

【男子03番 一条誠@BOY】
状態:左腕上腕部、右足大腿部に銃創、こめかみから出血
装備:NightOptics D-321-G Goggle
道具:支給品一式、蛇神のバット@Mr.FULLSWING
思考:1.自分、襲ってきた男(御子柴)、主催者達、殺し合いに乗っている全員に強い怒り
   2.殺し合いを止める
   3.日々野、イブ、春香を捜す(春香優先)
   4.神崎を見つけたら止める



【F-06/神塚山麓付近/1日目・午前5時ごろ】

【男子36番 御子柴徹@ルーキーズ】
状態:疲労度中、顔に打撲
装備:9mm拳銃(4/10発)
道具:支給品一式、菊丸の支給品一式、ボウガン(残矢9本)
   (予備弾、矢の支給: 無し)
思考:1.勝負の厳しさを知る(ゲームに乗る)
   2.生き残って川藤を甲子園に連れて行く
   3.女の子(唯)の死に顔が脳裏から離れない


【備考】
1.E-06に銃声が6回と男の叫び声が響きました。
2.唯の支給品一式は、唯の遺体の側に転がっています。


【女子13番 南戸唯@いちご100%  死亡確認】
【男子10番 菊丸英二@テニスの王子様  死亡確認】

【残り49人】



908:空に叫ぶ ◆z.M0DbQt/Q
07/06/05 20:50:21 QY7bVRfk
投下終了です。
板移転の際は誘導だけは必ずお願いします。

後、自己リレーは避けた方がいいですよね?

909:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/05 21:12:23 eaiFybHp
乙です
ちょっと視点ごとの状況が
わかりにくいところもありますが
混乱した現場の様子が出てます

910:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/05 21:28:56 pjw1TGj6
前回と今回で御子柴がいいキャラに育ったな~
塔矢とは違った勘違いっぷりが御子柴らしいっちゃらしいのか
カオスしてて緊迫感出てて楽しめた
GJ!

911:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/06 15:52:26 Llvms9+f
いつの間にやら新作来てるじゃん!
しかも死人出てるし!
御子柴ヤバいな、あれはキてるよ
おしむらくは菊丸が死んだことか
ハマーと分身対決を夢見てたんだけどなw
唯は死ぬ間際で真中を信じきってたのが切なかった

912:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/06 19:13:19 k/FYOuho
ついに50人切ったな
ここまで来るのに一年がかりかw

913:一行感想
07/06/07 02:13:41 b0SLt9eQ
041:ハガキは盗んだ
ジャガーがどこまでいってもジャガーなことに感動wタイトルも素晴らしいwジャガーに振りまわれる魚住を応援したくなった。

042:覗き小平次
殺人を目撃してしまった小平次の今後はどうなる?疑心暗鬼からゲームに乗るかそれとも……。

043:序曲
月の策士っぷりがよく出ていると思う。会話をしながら別のことを考えてるところが月っぽい。本田は月にかかれば本当にころっと騙されるだろうな。

044:Moonlight Crisis
風景の描写が綺麗で印象的だったが拡声器……wボルボは真中に銃のことを打ち明けるのか騙し通すのか。それにしても真中気絶しすぎw

045:罪と罰
ヒロトと寺谷の疑心暗鬼がすばらしかった。こういう心理を丁寧に書けるのは凄い。今までの中で1番好きな話だ。そして魅上が相変わらず怖い……。

047:銀色の刃
晴子と伊織の心情が切ない。泥だらけになりながら必死に一貴を探す伊織が健気だ。晴子はこれからどうなるんだろうな。

048:天測終了
天測計算をするLがすごい賢くかけてて凄い。「正義は必ずry」の台詞が効果的でよかった。

049:怖くなんてない
思いつめていくあかりが痛々しい。でもサラマンダーになりつつあるな……。晴矢をツッコミ役なしに晴矢らしく書けるのはすごいと思った。

050:結成!?対主催チーム
虎鉄の手の早さはどうにかならないのかw今後、この学校フラグが脱出フラグになるのか。ロワ自体の核になりそう。

914:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/07 12:40:35 WWMW2AWY
SSといい、全感想といい、wikiといい、今日は現人神が多く現れる日だ。

915:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/07 14:15:02 K+sJjk/6
wikiすげぇ!!マジ乙。
ところで、wikiのキャラクター紹介の所にロワ内での経緯や呼称などを追記するのってあり?
あったら便利かな、と思ったんだが。

916:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/07 14:30:26 rj0/W8Iu
wikiマジで乙です
ただ「俺達にできること」がまだ編集されないのはなぜ?

>>915
あるとかなりありがたいです

917:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/07 15:17:02 K+sJjk/6
おk、暇見て追記する。
あと、何故って思ったら自分でページ作ればいいと思うんだぜ。

918:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/07 15:50:51 tMc73j1u
書き手紹介ページ作りたいな
人物や作風についてをキャラクター紹介と同じように
けどこのスレか前スレで言われてたと思ったけど、誉めすぎちゃいけないんだっけ?
それだと淡白になりそうだからやらない方がいいのかな?

919:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/07 17:50:38 rj0/W8Iu
>>917
ごめん
家帰ったら編集挑戦してみるよ

>>918
おもしろそうだからやってみたいけど加減が難しいな
試しにここでSz神に対する印象とSz神のSSに対する印象を募集してみる?


920:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/07 17:58:54 6CVRwagC
追従にならないように、かと言って辛口にならず、それでいて一目で人物が知れる紹介文か
難しいが、あったら書き手のモチベーションは確実に上がるよな
やってみる価値は十二分にあるはずだ
じゃあ神からやってみよう

921:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/07 21:48:38 48dJZZPN
今日の神っぷりは一体なんだったんだ?

922:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/08 19:52:19 59UVzrgS
流れ止まっちゃってるよ

923:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/08 21:49:31 1SBksq4x
wiki更新や全感想があったと思ったら今日は1レスしか付いてない
なんなんだよw

924:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/08 21:56:00 cYYXgnQC
Sz神に対する印象。

・ SSの投下量が多い。
・ 最近忙しそう。
・ 実は女の子っぽい。

925:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/08 22:01:24 1SBksq4x
>・ 実は女の子っぽい。
kwsk

926:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/08 22:03:54 cYYXgnQC
いや、あくまで俺の願望だよ

927:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/08 23:03:35 5dYaD+YG
女神のいるロワはここですか?

928:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/08 23:56:25 EY9SyrjH
>>924-926
書き手ロワでは海坊主の外見だけどなw

929:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 00:22:39 Z8uCRqu3
まとめると

SSの投下量が多い、・最近忙しそうな、女の子っぽい海坊主か

どんな印象だよwwwwwwwwwwwww

930:生存表
07/06/09 10:16:03 lpgEQsrX
2/3【アイシールド21】●小早川瀬那 /○蛭魔妖一 /○滝鈴音
3/4【I''s (アイズ)】○瀬戸一貴 /○葦月伊織 /○磯崎泉 /●寺谷靖雅
2/4【いちご100%】○真中淳平 /○西野つかさ /●外村美鈴 /●南戸唯
3/3【こちら葛飾区亀有公園前派出所】○両津勘吉 /○本田速人 /○ボルボ西郷
4/4【CITY HUNTER】○冴羽リョウ /○槇村香 /○伊集院隼人 /○野上冴子
6/7【SLAM DUNK】○桜木花道 /○流川楓 /○三井寿 /○宮城リョータ /○赤木晴子 /○田岡茂一 /●魚住純
3/3【DEATH NOTE】○夜神月 /○L /○魅上照
3/4【テニスの王子様】○越前リョーマ /○竜崎桜乃 /○手塚国光 /●菊丸英二
2/3【ヒカルの碁】●進藤ヒカル /○塔矢アキラ /○藤崎あかり
4/4【ピューと吹く!ジャガー】○ジャガージュン市 /○酒留清彦 /○浜渡浩満 /○白川高菜
5/5【BOY】○日々野晴矢 /○一条誠 /○伊部麗子 /○神崎狂 /○山ノ上春香
3/4【Mr.FULLSWING】○猿野天国 /○虎鉄大河 /●清熊もみじ /○御柳芭唐
4/5【ルーキーズ】●安仁屋恵壹 /○御子柴徹 /○新庄慶 /○平塚平 /○八木塔子
5/6【ろくでなしBLUES】○前田太尊 /○七瀬千秋 /○中田小平次 /○中島淳一 /●大場浩人 /○川島清志郎
49/59 (○生存/●死亡)
死亡10

931:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 10:17:34 lpgEQsrX
第一放送までにあと5人は減らしたい
なるべく全作品満遍なく死者出てた方がいい

932:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 11:14:34 Ce+DDwp0
>>930
乙です


Sz神に対する印象
・このスレの現人神
・キャラをらしく書くのが上手い。だから心理描写や思考に説得力がある
・わりとどの作品も満遍なく書ける(その中でもスラムダンク好き?)
・今後バトルに期待してるが「罪と罰」みたいなのも待ってる

最後のは印象じゃないな……

933:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 12:14:44 yV4zTRaY
今だから言うが、『俺達にできること』の一条の喋り方(台詞じゃなくて、一人称の部分)
には結構違和感があった。

934:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 12:45:17 bNOacxb0
何故今になって言うんだよ

935:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 13:13:50 oVTEjG19
神の作品に修正要求は出したくねぇって思ったから。
神ってのは冗談としても、ほとんど一人で回しているような状態だったのに、周りからイチャモン付けられたら、
気分害すると思って……

936:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 13:29:53 hGTE1g+g
適切な指摘だったら、逆に書き手側は嬉しいもんじゃない?

このキャラはこんな行動しないもん!的な指摘は困るけど、
喋り方に違和感みたいなのなら対応しやすいし。

937:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 13:46:17 oVTEjG19
うーん……

一条は、あまり小難しい言い回しをしないと思う。
>>763だけでも
>歓声を上げてはしゃいでいる。
>明るく鮮明に見せてくれるという
>大変便利な機械だ。
>俺はいささか困り果てていた。
etc

と、若干気になる言葉が連続して出ている。一つ一つは気にならないが、
連続してやられると、どうもね。

これで、4行目の
俺の横で中坊が2人……
が、『俺』になってさえいなければ、違和感もなかったんだろうけど……

938:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 14:16:29 oVTEjG19
まぁ、違和感つっても、この程度のものだったから、ってのも指摘しなかった理由なんだけどな

939:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 15:17:41 bNOacxb0
どれにしろ今になって言うなよ
言わないなら最後まで言わない、言うなら投下後すぐかリレーされる前にする
これくらいのマナーは持とうぜ
でなきゃ毒吐きスレでも立ててそっちで言ってくれ
意味の無い愚痴で空気変えられるのはまじで困る

940:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 15:31:51 v978ZHyM
>>926
そういうの気持ちが悪いからチラシの裏で頼む

941:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 17:17:25 Dwvw2wrw
話題変えようか
もう次スレのことを考える時期になった
で何処に行こうか?

942:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 18:36:35 Ce+DDwp0
サブカルはもう流石に厳しい気がする……
クラウンくらいしか思い付かない

943:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 19:30:06 ogAtfdSr
文字規制は今よか厳しくなるが、ジョジョロワが移ったイベント企画に行くのもいい
交流所でも前に推奨されてたしさ

944:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 20:01:39 D0kz7xND
交流所のあるクラウンはちょっと移りたくないな。
イベント企画でいいんじゃない。

945:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/09 23:45:15 9CXHN3NP
立てるのは950?970?

946:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/10 03:45:57 urii6dDm
 【審議中】
       ∧,,∧  ∧,,∧         ∧,,∧  ∧,,∧
    ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧  ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
   ( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
   | U (  ´・) (・`  ) と ノ | U (  ´・) (・`  ) と ノ
    u-u (l     ∧,,∧  ∧,,∧ u-u (l    ) (∧,,∧  ∧,,∧
        `u-∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧`u-∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
         ( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
         | U (  ´・) (・`  ) と ノ| U (  ´・) (・`  ) と ノ
          u-u (l    ) (   ノu-u  u-u (l    ) (   ノu-u
              `u-u'. `u-u'         `u-u'. `u-u'

947:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/10 04:05:34 czOGc9H6
イベント企画に一票
今度こそ安住したいな……

948:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/10 09:48:19 GUbrrECc
いつもに比べたら随分早く埋まったなあ
イベント企画は32行だから今の勢いのまま行けばもっと早く埋まりそう

949:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/10 12:07:14 uwBJiPbu
イベント企画ってかなり規制厳しかったような
何度も連投するようなリレー小説やるには不向きかもよ?
ジョジョロワ見ても代理投下なんてよくあるみたいだし

950:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/10 12:45:51 TvztJ3GT
かと言って他に行けそうな板はないしな……
イベント企画でいいんじゃないかな

951:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/10 14:57:31 fAG6nl+Q
建てちゃっていい?

952:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/10 15:46:47 TvztJ3GT
次の投下待ってからでもいいんじゃない?
今週は放送局こないのかな……
楽しみにしてたのに(・ω・)

953:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/10 15:47:55 ACMZ/JwR
(・3・)

954:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/10 15:52:15 fAG6nl+Q
投下の際に引越しとかでまごつかない方が良くない?
もし埋まってしまってもすぐに移行出来るようにしたいんだが

955: ◆AAxoi1ysvg
07/06/10 19:46:19 bwtwQOut
越前、海坊図、桜乃、中田予約
プロットお借ります。少々、アレンジするのでその点もご了承下さい。
来週までには投下

956:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/10 20:07:33 fAG6nl+Q
立てました
ここが埋まってから移住してください

JUMP CHARACTER BATTLE ROYALE 2nd -Part.5-
スレリンク(event板)

957:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/10 21:00:11 TvztJ3GT
>>955
楽しみにしてます

>>956
乙です

958:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/10 23:42:18 PQVQHaYh
「つかさと」
「唯の」
「「わくわく2nd放送局~」」

つかさ「こんにちは、一週間ぶりだね。司会は前回と同じく女子9番、西野つかさでお送りします」
唯  「やっほう、13番の唯だよ! 一週間唯に会えなくて寂しかった?」
つかさ「温かいお言葉に支えられまして、この放送も二回目を行う運びになりました」
唯  「本当にありがとね!」
つかさ「でも、前回の分にて大変見苦しい誤植を発見してしまいました、お詫びの言葉申し上げます。
    川籐さんじゃなくって御子柴君だったね……」
唯  「本当にごめんなさい!!」
つかさ「さてさて。予約が入っていなかったもので危惧もあった一週間だったけど」
唯  「みんなやるじゃん! 唯は絶対何かやってくれるって信じてたよっ」
つかさ「憧れの第一回放送まで、着実に進んでる証拠だね」
唯  「でも無理するのだけは絶対ダメなんだからね、唯との約束だよ!」
つかさ「ああ、でも……これで、いちご勢は残り二人なんだね」
唯  「ダメじゃん! 下男唯守れてないじゃん!!」
菊丸 「ごめんにゃー」
つかさ「胸が痛いね……あそこで菊丸君が暗視スコープを持っていれば、って考えちゃうよ」
唯  「残り一人となった下男は惨劇を胸にどう成長するか?! 唯の喪失がじゅんぺーに何を残すか見物だね!」
つかさ「そうだね、ではキリの良い所で先週のピックアップを見てみましょう」

959:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/10 23:43:12 PQVQHaYh
『なんじゃらほいほい! ピックアップ担当の男子10番、菊丸英二だよ~』
『先週、6/3(日)の最初の書き込みはコレらしいよ?』

853 :名無しさん@お腹いっぱい。 :2007/06/03(日) 01:35:45 ID:wC0l0vRH
スレ作りました、それに合わせて二個投下させてもらいました。
使ってもらえたら嬉しいけど、勿論使わなくっても全然いいです。
アレンジもどうぞご自由に。どうせ俺は手出しできないから。

・・・っていうか、普通に悔しくなってきた。
くそ、絶対暇見て資料集めたら書き手復帰してやる。

『流されかたとも思われたプロットスレだけど、無事予約も入ったようで安心安心!』
『その他の出来事一覧は以下だよーん』

・結構空いている支給品の枠、何が出てくるかワクワクしちゃうっ
・主催側についての案が出ました。これをベースにするのかね?
・全感想氏頑張ってます、ゴールまであと一息
・Wiki編集氏も頑張ってます、俺も時間見つけて手伝うよ!!
・皆神愛しすぎ! でも妄想もほどほどにね☆
・つっこみは早め早めの方向でお願いしますm(_ _)m

今週投下された新作:1本・・・◆z.M0DbQt/Q氏:空に叫ぶ

『……こんな形で退場しちゃった俺が言うのも何なんだけど』
『何だろ。二人には、もっと違う形で会いたかったな』
『絶対さ、楽しい時間過ごせたと思う! 俺がテニスやってる所も見せたかったな~、二人ともびっくりして腰抜かしちゃうよ?』
『にゃはは、俺ってばこう見えてもすっごい頼りになるんだからね! ……試合、見て欲しかったなぁ』
『やり直し……効くわけないもんね……何言ってんだろ、俺……』
『ぐずっ……今週の、ぴっくあっぷ……きくまる、でした……』

960:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/10 23:44:05 PQVQHaYh
つかさ「カメラさん、戻ってきました」
唯  「……やるせない事なんて、これからもどんどん出てくるよ」
つかさ「そうだね」
唯  「唯達が巻き込まれたの、殺し合いなんだもんね」
つかさ「……」
唯  「唯は何が残せたか分かんない。何も残されなかったかもしんない。
    でもさ、唯があいつ等と少しの間でも一緒にいれたってこと、絶対意味が無い訳ないんだから!」
つかさ「……そうだね。いきなり二人もの仲間に先立たれちゃって一条君も大変だろうけど、頑張って欲しいな」
唯  「板も新しいところに移ったし、今週は心機一転ノリノリで行こうねっ」
つかさ「今週は二本の予約が入ってるよ、どんな話が来るのかな?」
唯  「それは投下されてからのお楽しみっ」

「「それでは、新しい一週間を存分に楽しみましょう!!」」

961:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/11 00:47:56 pd7hWZdc
放送局北!!!
こうやって一週間振り返るのおもしろいな
今週も唯だったらどういうコメントになるんだろうと思ってたんだけど、ちょっと切ない感じだった
また待ってるよ

予約2件入ってるし放送も近いし、なんだかんだ言って安泰だ

962:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/11 14:47:25 7lePmOrc
放送が近いって言っても
リョウ&春香、ピヨ彦&鈴音
の二組だけは最低限動いてくれないと無理だぞ

まあ逆を言えばこの二組が動けば放送に行ってもおかしくないって事だが

963:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/11 18:19:56 V/dtpJva
あと冴子&一貴、神崎も

964:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/11 20:09:56 wr4fyfpE
個人的には晴矢も動いて欲しいところ。
必要ないっちゃ無いけど、主人公だし、一話しか出てないし、欲を言えばって感じかな。

965:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/11 20:19:32 9P2cCIZp
暇さえあればリョウ&春香はプロットスレのプロット借りて動かせるんだけど……。
どうにもSS書いてる余裕がない。
携帯に少しずつ書き溜めてるものも纏められないでいるし。
嗚呼、勤務時間は今のままでいいから1日60時間ぐらい欲しいぜ。

966: ◆7NffU3G94s
07/06/11 22:45:05 uTIsffmk
遅くなってしまいすみません、予約していた磯崎泉と流川楓を投下します。

967:ストロベリー・パニック! ◆7NffU3G94s
07/06/11 22:46:08 uTIsffmk
「……誰だ、お前」

つっけんどんなその言葉、恐怖心を与える類のものではないが状況が状況である。
磯崎泉はかけられたそれに対し、思わず肩を震わせた。
月の光に照らされた男の面影、何の表情も浮かべていないクールな眼差しに射られ泉はごくりと息を飲む。

「……」

晒された端正な顔立ちには切れ長の瞳と高い作りの鼻があしらわれており、男の高い容姿を一目で分かる具合に表していた。
泉とて、女の子だ。このような異性を相手に全くときめかない、ということもないだろう。
だがやはりこの緊張に包まれた舞台が、それらの感情を泉に沸かさぬよう補正をかけていた。

(! スタンガンは……っ)

自衛できる唯一の武器、咄嗟にそれを思い出すもののそれは先ほど泉が手落としたままだった。
何処に行ったか、慌てて周囲に目をやり泉。
転がっているスタンガンを発見すること自体はすぐにできた、安堵の息を漏らす泉だがそれは長くは続かない。
男の存在が、泉の行動範囲を狭めてしまっている。
そう、スタンガンは距離的に、ちょうど男と泉の真ん中辺りにまで転がっていってしまっていた。
取りに行くには男との距離を縮めなければいけない、男は尚も泉を見やるままである。
男の様子が不気味で仕方なく、泉は足を前に踏み出すことができなかった。
不意に男の腕が上げられる、と同時にひっと小さい悲鳴を上げ泉は一歩後退した。

(嘘ヤダ! どうし、どうし……え?)

男はそのまま、泉から目線を外すと自分の頭をポリポリと掻いた。
それだけだった。
そして再び泉の方を見やることもなく、男はぼーっと虚空を見つめるようにしながらゆっくりとした動きで目を細めていく。
男が泉に対し声かけ以上のアクションを取ってくることも、以来一切なかった。

968:ストロベリー・パニック! ◆7NffU3G94s
07/06/11 22:47:13 uTIsffmk
ただ刻々と時間だけが過ぎていくという場、その間で泉も大分精神的に余裕を取り戻すことができているようだった。
男は相変わらずの様子である、まだ距離を縮めることに対し躊躇を持つ泉であるが初期に感じた恐怖心というのはほぼ拭えてしまっていると言っていいだろう。

泉は黙って、自分の取るべき行動を考えていた。
この島に放られた泉が生き残るには、力ある者から庇護を受けるぐらいしか術はない。
では、その相手というのはどうやって探すのか。
勿論本当は誰よりも信頼を置いている瀬戸一貴が傍についていてくれることが、泉にとってはベストであったろう。
特別能力がある訳ではない、しかしそれでも一貴は泉の恋焦がれる存在である。
それだけで、一貴という存在は泉にとって特別以外の何物ではない。

しかし、今この場に一貴はいない。
島に投げ込まれた泉を守ってくれる可能性のある人物は見当たらない、そう、目の前のこの男以外。
明らかに非力にしか見えない自分に対し、攻撃性を一切見せてこない男の様子に泉は可能性を見出した。
助けて欲しい、守って欲しい、一緒に一貴を探すのを手伝って欲しい……緊張により塞き止められていた泉の欲望が、ここぞとばかりに溢れ出す。
次の機会を考える余裕などない、チャンスは一度きりかもしれないという考えも泉の心を焦らせた。

「あ、あの!」

一度瞼を閉じ決意を新たにし、泉は男に向かって話しかける……が。

「え?! ちょ、ちょっと何してるのよっ」

それは、本当に一瞬のことであった。
先ほどまで起き上がっていた男の体、それは泉が瞼を開けたと同時に再びゴロリと床に横たわっていた。
男は、再び惰眠を貪ろうとしていた。

「ね、ねえ! 人の話を聞きなさいよ」

慌てて男に駆け寄っていく泉、混乱しかけた彼女の思考の中に浮かび上がる数々の疑問符に対し、男が突きつける言葉はただ一つ。

969:ストロベリー・パニック! ◆7NffU3G94s
07/06/11 22:48:35 uTIsffmk
「寝る」
「は、はあ?!!」

男、流川楓の優先した欲望はあまりにも呑気であり、泉もそれをすぐには信じられなかった。
そう、しばらく経ってから漏れてきた流川の寝息を聞くまでは。





「し、信じらんない……本当に寝ちゃってる……」

へなへなと座り込だ泉は、そのまま流川の寝顔を見つめていた。
いくら揺さぶっても再び目を開ける気配はない、泉は途方に暮れるばかりである。

「……ふんだ、気を抜いて居眠りなんかしてるのがいけないのよ」

そんな中、ふと泉の中で沸いた一つの妙案。
眠る流川の横には、彼に支給されたデイバッグが無造作に転がっていた。
そろり、そろりと流川のデイバッグを掴み取り、泉はその中を確認する。
食料に水、地図、コンパス、参加者の名簿……中身はほとんど泉に支給されたものと同じだった。
その中で、今後絶対必要になるであろう食料と水を泉は自分のデイバッグへと移し変える。
しかし、本命にあたる物が見当たらない。

既に回収してある自身に支給されたスタンガン、泉はそのような武器に値するものを探していた。
自分の身を守るには絶対必要な物である、またそれはいくらあっても困るものではないだろう。
全ては、泉自身が生き残るためである。
流川自身がこの調子では泉も庇護を求めるという行為自体に疑問を感じてしまっていた、泉はこの時点で流川に対し「使えない男」というレッテルを貼ってしまっていたのだろう。
勿論良心が痛まない訳ではない、それでも泉は黙々と流川のデイバッグを漁った。

970:ストロベリー・パニック! ◆7NffU3G94s
07/06/11 22:49:28 uTIsffmk
「……え?」

そして、バッグの底から出てきた最後の支給物であろうものに泉の目は点になる。
泉にとっても馴染み深いそれ、ぴらっとした布地を掴みあげる彼女の表情は正に素であった。
柔らかい質感、散りばめられたいちご模様が幼く可愛らしいデザインにはどこか幼稚さが窺える。
それは……間違いなく、女物のパンツだった。

「うっそ、何このデザイン……こんなの中学生でも履かな……」

そこで泉は、ふと気づく。
何故流川が女物の下着などを持っているのか。
慌てて月の光を当てながらしげしげと見つめてみるものの、泉が見た所パンツに使用感はない。
しかし。それでも。
隣ですやすやと眠っている流川の横顔と、手にするいちごパンツの間で泉の思考が錯誤する。

イケメンとパンツ。その間で揺れる泉。
冷静になれるはずもなく、わなわなと自然に震えだす体を泉が止めることもできず。
それこそ、まさかこのパンツが流川に与えられた支給物だったなどという事実に泉が気づけるはずもなく。

「いやああぁぁぁーーーー!! 変態ーーー!!!」

静かな部屋に響くかなきり声、いちごパンツを放り出すと同時に泉は寺を飛び出した。
殺し合いという舞台、その中でもあくまでマイペースな少年の存在自体が泉の中では異端だった。
そんな少年の荷物にはパンツが、幼稚なデザインな女性物のそれが。
……色々考えをめぐらせていた泉の頭がついに爆発した瞬間である。

「……」

971:ストロベリー・パニック! ◆7NffU3G94s
07/06/11 22:50:38 uTIsffmk
そんな彼女、遠ざかっていく泉の姿に流川が気づく様子はない。
泉の混乱が、流川の誤解がいつ解けるかは分からない。
それが解けぬまま、ふたりともあっさりと命を落としてしまうかもしれない。

「いやいやいや!!! センパイ! センパイ助けてぇ、もうイヤァ!!」

パニックに陥った泉。

「……」

あくまで自分の欲望に忠実である流川。
バトル・ロワイアルというゲームの中で、二人はまだ恐怖の意味を本当には理解していなかった。

972:ストロベリー・パニック! ◆7NffU3G94s
07/06/11 22:51:34 uTIsffmk
【F-08 無学寺本堂内/1日目・午前3時半ごろ】

【女子02番 磯崎泉@I''s (アイズ)】
状態:健康 混乱
装備:100万Vスタンガン
道具:支給品一式 (食料と水2人分)
思考:1.無学寺から全力で逃げる
   2.一貴と合流する
   3.安全そうな人がいたら守ってもらいたい

※流川楓を変態と判断


【男子42番 流川楓@SLAM DUNK】
状態:健康 寝た
装備:なし
道具:いちごパンツ@いちご100%、支給品一式 (食料と水無し)
思考:1.Zzz……

流川の支給品一式は、全て中身が外に出ています。

973: ◆7NffU3G94s
07/06/11 22:52:25 uTIsffmk
投下の方終了しました。何か問題ありましたら指摘してください、よろしくお願いします。

974:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/11 22:58:19 GfBY3Vfl
乙です
いちごぱんつデタw

水を移したときにスタンガンも拾ったということですか?

975:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/11 23:57:39 pd7hWZdc
投下乙です
ちょwww流川www
どこにいても流川は流川だ
いちごパンツを発見した瞬間の泉の表情が浮かんで笑った

976: ◆7NffU3G94s
07/06/12 00:05:09 JBgARfPc
すみません、拾わせていたつもりが直接的な描写なかったです……
以下に修正させてください、すみませんでした

>>968
×
慌てて男に駆け寄っていく泉、混乱しかけた彼女の思考の中に浮かび上がる数々の疑問符に対し、男が突きつける言葉はただ一つ。


>>968
慌てて男へと近づこうとする泉、道中思いついたように転がっているスタンガンを拾い上げながらも真っ直ぐに駆けて行く。
そんな、混乱しかけた泉の思考の中に浮かび上がる数々の疑問符に対し、男が突きつける言葉はただ一つ。

977:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/12 08:22:50 1GSJr1k4
乙!
つか流川w
何もしないまま禁止エリアに指定されて爆死とかなりそうw

978:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/12 13:41:06 338wQ2bO
食料がないので腹が減ったら移動するでしょうw
でないとマジで>>977になりかねないw

979:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/12 17:34:48 MAlgss9S
寝る → 食う を繰り返してたら最後の一人でした

これだな

980:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/12 18:23:49 rHZz4duQ
>何処に行ったか、慌てて周囲に目をやり泉。

細かいけど、「やり」じゃなくて「やる」だと思う


>>978
目が覚める前に禁止エリアになってしまえばあぼ(ry

981:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/12 21:05:38 NQpnRX0M
wikiの支給品一覧を編集したいんだけど、分かるとこってもう無いんだよな
あと残ってるのは原作持ってないと詳しく書けなかったりするから
書ける人は書いてくれるか、ここに簡単な説明を載せてくれたら纏めるよ

それから菊丸のボウガンは具体的にさせなくていいの?
ボウガンって記述だと、拳銃だとかナイフだとかと同じ漠然としたものなんだけど

982:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/12 21:28:17 LIrtkXz5
>>981
wiki神様乙


うーん、確かにボウガンは具体的にしたほうが良いかも知れんが、
支給品なんだから、後々具体化されていくかも知れんね。

983:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 15:16:30 ZF7II2kb
埋めて新スレ移らない?
残り少ないスレを残してたって投下も出来んだろうよ

984:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 15:18:17 L7zVV/Xj


985:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 15:19:02 L7zVV/Xj


986:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 15:19:51 L7zVV/Xj


987:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 15:21:04 L7zVV/Xj


988:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 17:00:54 4v4tpRpk


989:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 17:01:36 4v4tpRpk


990:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 17:02:16 4v4tpRpk


991:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 17:04:16 4v4tpRpk


992:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 18:27:16 YJ7Gw0Wg


993:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 18:28:18 YJ7Gw0Wg


994:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 18:29:34 YJ7Gw0Wg


995:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 19:07:51 xuLvMQxX


996:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 19:55:41 vCZiVpOn
ume

997:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 19:56:24 vCZiVpOn
ume

998:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 19:57:16 vCZiVpOn
ume

999:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 19:57:58 vCZiVpOn
ume

1000:名無しさん@お腹いっぱい。
07/06/13 19:58:39 vCZiVpOn
1000なら近いうちにも第一放送突破!

1001:1001
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。


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