JCBRってサブカルだよなPart4.5at SUBCAL
JCBRってサブカルだよなPart4.5 - 暇つぶし2ch350:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/13 01:21:32 UpynSyok
ろくでなしBLUESはよく知らんけど、それなら各スポーツもこんな感じかな?

テニヌ:トッププロ
バスケ:NBA
ミスフル:プロ


ところでBOYはどうなんだろう。
日比野がなんか凄かった気がするけど、
ブレーメンと混ざってるからかな?

351:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/13 07:44:52 d6rWK1Y3
桜木は一蹴りで敵を上空数メートルまで吹き飛ばしてるからかなり強い
超スピードの持ち主でもあるし
他のメンバーは流川が打たれ強いくらいで特筆する能力は無かったかな

前田はプロレスラーとガチで闘って勝利した男だから、単に喧嘩が強いってレベルでも無いよ
ボクシング技、プロレス技、テコンドー技と多彩な武器も使いこなせるのもちょっと普通のレベルではないかもしれん

香はトラップの腕はあるにしてもそれって知識の範囲だから微妙じゃね?
知識を縛るとなるならヒル魔の記憶力もLの頭の良さも対象になり得るんじゃないかと

352:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/13 13:14:14 UpynSyok
縛る話じゃなくて、何ができるかの話じゃないのかな。
縛る話なら、桜木や前田なんて入らないんじゃない?

ところで、ろくでなしBLUESの前田以外もスラダンの桜木以外と同じで大したこと無いの?
それと桜木だけど、上空数メートルまで飛ばした相手は死んだんだろうなぁ……
そんな蹴りを食らったら普通に死ぬよな……

353:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/13 13:43:03 d6rWK1Y3
コミック無いから正確じゃないけど、たしか川島が異常だったような
片手で10円玉曲げてみたり、蹴ってはガードした敵を後方五メートルに吹き飛ばしてみたりしてた
アイアンクローで相手を失神させたりも出来たかも知れない(うろだけど
CHを除けばパワーだけならロワ最強と言えそう

小平治はヘタレだけど二三人相手ならぎりぎり勝てるくらいの強さがあった
誇大妄想、虚言癖ってスペックも備えてるけど
ルーキーズの平塚と全く同じキャラだと思ってもいいかもしんないな

中島は・・・おそらくロワ最弱
女子合わせても一番非力だと思う

354:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/13 14:15:09 wz44pUXe
有名どころで言うと、海坊主の背筋か。
まぁ、CHのこいつらは存在そのものが人外だからなぁ

355:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/13 14:23:10 VW79sqmg
ん? ラジオは今夜じゃなくなるのかな?
個人的にはその方が都合がいいから来週でいいんだけれども。
次の土曜ってことだよね?

>>350
BOYは日々野以外は普通だと思うよ。
一条、神崎、イブはある程度強いけど、驚くほどのものじゃない。
キレてるって意味でなら神崎はやばいけど。


っていうかスレが伸びててビックリした。
自分が投下したあとだってここまで伸びてくれないのにw

356:R-0109 ◆eVB8arcato
07/05/13 16:35:51 hn+Ct9Fq
今日と来週土曜の二回に分けるという手があるんですが
来週土曜は下手すると予定埋まるかもしれないです……。

357:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/13 16:59:15 d6rWK1Y3
>>356
こちら側の要望はいくつか出てるので、そろそろ画鋲氏本人に判断して頂かないとこちら側としても困ってしまいます
時間になって急にさあ始めるぞと言われても人が集まらない可能性があるので、なるべく早く結論を欲しいです
お手数でしょうが宜しくお願いします

358:R-0109 ◆eVB8arcato
07/05/13 17:29:56 hn+Ct9Fq
んでは、今日と来週の土曜(または二週間後の土曜)二回に分ける感じで以降と思います。
バンド練が入らなければ来週にいけると思います。

359:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/13 17:35:08 d6rWK1Y3
了解しました
ご迷惑をかけてしまい申し訳ありません
時間になるの楽しみに待ってます

360:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/13 17:56:16 UpynSyok
>>355
wiki見た感じだと、神崎も凄そうだぞ

361:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/13 20:40:51 d6rWK1Y3
なんでもない普通の奴からすれば神崎は凄いよ
薬使えば一部の参加者抜かしてトップクラスの実力者だと思う
薬無くても強かったかな
でもねえ、それでも特別視する程のものじゃないんだよなぁ
価値観の違いもあるから自分で読んで確認してみるのが一番良いんだけど

362:R-0109 ◆eVB8arcato
07/05/13 21:03:42 hn+Ct9Fq
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)
URLリンク(121.112.183.56:8000)

お待たせしました、第一弾ラジオです。
来週の土曜もバンド練習の時間帯が被らないみたいなんで大丈夫です。

363:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/13 21:10:57 wz44pUXe
>>362
もう聞けないのか?

364:R-0109 ◆eVB8arcato
07/05/13 21:12:42 hn+Ct9Fq
あ、いつでもアドレスを入力していただければ大丈夫ですよ。
URLリンク(spill.jp)
こちらを参考にしていただければOKかと。

365:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/13 21:16:51 wz44pUXe
ふむ。
説明サンクス。

とりあえず、今から色々やって、それでから聞くことにしよう。

366:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/14 02:25:32 yarW4BYF
>>361
日々野が挙げられるレベルなら、神崎も挙げられるって感じじゃないのか?

367:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/14 12:29:05 WfaYvg2V
BOY格付け
日々野>>>元神様の壁>>>>>神崎>>>一条≧イブ

こんな感じじゃね?
日々野と神崎はいい勝負したけど勝ったのは日々野だったし、勝負したのは序盤の頃で
その後日々野もかなり強くなった(素潜り世界記録達成してみたり)から同等ということはない
日々野が人外扱いをされたとしても、神崎はそこから何段か劣ってる

368:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/14 13:20:27 SvSBdx53
「マンガの世界の『常人』基準は僕らの世界とは異なる」
でいいような気がしてきたよ

369:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/14 17:07:22 WfaYvg2V
早い話がそうなんだよな

370:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/14 18:21:32 GALSospO
でもそれを言ったら見も蓋もない

371:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/15 18:40:36 A3qyHWjD
・CH勢(冴羽リョウ、海坊主)は別格
・日々野晴矢は準超人扱い
・両津勘吉、ボルボ西郷もスペックは群を抜いて高い(ネタやギャグ描写は考慮せず)
・テニヌは異常
・Lはカポエラをやっていた
・桜木花道、神埼狂、前田太尊、川島清志郎、新庄慶は相当ケンカ慣れしている
・流川楓、宮城リョータ、伊部麗子、一条誠、中田小平次はそれなりに強い
・蛭魔妖一は記憶力は人外だが身体能力は普通
・ミスフル勢もギャグを考慮しない
・魚住純、夜神月、魅上照、御子柴徹はスポーツマンレベル
・ジャガーは自重
・三井寿はケンカが弱い
・野上冴子は女性参加者の中で一番戦闘術に長けている
・槇村香はtハンマーは使えないが(ほぼギャグ描写なので)トラップ知識が豊富
・なんだかんだでハマーは凄い
・その他は真の意味での一般人キャラ

思いつく限りのことを箇条書きにしてみた
間違いや認識違いはあろうが目安までに参考にして

372:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/15 19:36:41 xjMQ94M9
MCkwsk

373:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/15 20:11:33 A3qyHWjD
どこらへんを?

374:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/15 21:12:36 xjMQ94M9
なんだかんだって、たとえばどんなかんじ?

375:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/15 21:58:48 +cO68cPI
見て察しろよ
でなきゃ自分で単行本でもかって調べろ

376:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/15 22:22:59 xjMQ94M9
参考にしてってあるし、【どこらへんを?】って返答してくれてるんだから聞いても良いじゃないか

つーか、なんで違う人がキレてんの?

377:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/15 22:52:22 a8JuelUW
一晩で書きました。

378:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/15 23:32:57 a8JuelUW
っと、途中で送信してしまった。意味不明な文章スマン。


デスノートだが、後付設定でジェバンニの複製バージョンにできないかな?

379:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/15 23:41:10 2lH51e20
>>378
個人的には構わないと思う

380:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/16 14:11:45 4c5CoO1V
>>378
  /\___/\
/ ⌒   ⌒ ::: \
| (●), 、(●)、 |    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,,   |  < やるじゃん
|   ト‐=‐ァ'   .::::|    \_____
\  `ニニ´  .:::/
/`ー‐--‐‐―´´\

381:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/16 14:41:27 2iChiNHr
じゃ、6時間制限は要らないじゃないですか
まあ細かい問題だけど…

魅上か月がだまされたらオモロw

382:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/16 15:04:07 4c5CoO1V
オモロwwwwwwwww

383:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/16 17:49:06 5h8wB4bn
デスノ知らない俺にも解るように説明して

384:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/16 20:21:39 2iChiNHr
作中でデスノートが偽物にすり替えられるんだよ
偽ノートは人間が作ったものなので、当然殺傷能力はない

385:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/16 20:47:00 RsIjKzR7
俺の解釈ではこんな感じだけどお前らどう思うよ?

身体能力
1位.両津
2位.日々野
3位.冴羽

銃撃能力
1位.冴羽
2位.海坊主
3位.両津?ボルボ?

知識
1位.L
2位.両津
3位.月

打たれ強さ
1位.海坊主
2位.両津
3位.ハマー

格闘術
1位.冴羽
2位.日々野
3位.両津

386:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/16 21:02:43 CREEKg5n
>>384,385 乙


特殊能力の順位はどうなるんだろうか。

387: ◆7NffU3G94s
07/05/17 01:58:13 YZXv02+G
デスノですが、複製Verにするようでしたら今予約している内容に付け加えて描写入れることが可能なんですが、入れちゃってもよろしいでしょうか?

388:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 03:02:44 TZx9K7Tx
【名前】冴羽リョウ
【属性】新宿の種馬
【大きさ】190くらい
【攻撃力】拳銃(ワンオブサウザンド)とコルトパイソン357マグナム装備、その射撃能力
     ・暗闇で目が見えない状態でも、一瞬の火花だけで相手の位置を見極め、目を打ち抜く
     ・50mの距離で最初に空けた弾痕に弾を通せる
     ・抜き打ちに自身のある特殊部隊の奴に先に抜かせて
      そいつが撃つ前にそいつの銃の銃身の穴に弾を打ち込める
     ・他人が発射した弾丸に自分の弾を当てられる
     ・1km先の男の服のボタンだけを撃ち抜ける
     ・撃つ体制の6人を撃たせること無く一瞬で6人撃てる
     ・60cmくらいのコンクリートの壁越しに気配だけで壁ごと急所を外しつつ撃てる
     ・催眠術を喰らって相手が回りを分身して囲んでいるように見えても
      ナイフの飛んでくる音だけで、飛んでくるナイフごと相手を撃てる
     ・相手が望遠レンズ越しに狙ってる状況でも、察知して手だけを撃てる
【防御力】鍛えられた人間、防弾チョッキ装備
【素早さ】10mくらいの距離から6人に一斉に撃たれても軌道を見極め全て回避できる
     1km以上先から撃たれた弾丸を音が届く前に気配を感じて回避
     3、40mくらい離れて木の上から観察してる人がバッグから銃を出した隙に隣まで来ている
     背後から来た車に突然マシンガンを撃たれても回避して相手の額を狙える
     足元で手榴弾が爆発してもジャンプで回避
     ジャンプ力10mくらい
【長所】ちょっと頬にかすった程度の怪我と呼べないようなかすり傷含め
    全35巻で4回しか喰らったことしかない超反応&回避(除くギャグ)、速射と超精密射撃
【短所】女
【特殊能力】防弾ガラスも貫通する勃起力
【備考】今じゃ子持ち

389:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 03:05:14 TZx9K7Tx
×【素早さ】10mくらいの~ジャンプ力10mくらい
○【素早さ】警備システムの対人レーザー回避のため光速反応 ジャンプ力10mくらい


390:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 03:07:10 TZx9K7Tx
【中堅】伊集院隼人(海坊主)
【属性】タコ坊主
【大きさ】2m20くらい
【攻撃力】マシンガンとバズーカ装備、リョウ(後述)と互角の腕
【防御力】38口径の銃の弾丸2発を背中に受けてもちょっと血が出るだけで
     力を入れるだけで弾き出せる
【素早さ】光速反応するリョウと互角
【長所】射撃の腕と火力
【短所】照れ屋
【特殊能力】目が見えなくなっても何も変わらない
【備考】シリアスモードのリョウに実質的ラスボスの海原以外で唯一、傷と呼べるようなものを負わせた男

391:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 03:10:27 TZx9K7Tx
【名前】槙村香
【属性】ハンマー女
【大きさ】成人女性
【攻撃力】ロケットランチャー、バズーカ、ライフル、マシンガン、手榴弾装備
     適当に撃っても破片で相手を気絶させられる
【防御力】一般女性より少し硬いくらい
【素早さ】一流女性アスリートくらい
     至近距離から突然ナイフで襲われてもバッグで防御できる
【長所】火力
【短所】探したけど防弾チョッキ着てたことないのよね、着ろよ危ないな
【備考】ハンマーは無し

392:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 03:14:03 TZx9K7Tx
>>386
特殊能力らしい特殊能力があるのは、テニヌ勢とジャガーさんくらいじゃないか?
それも禁止っぽいけどな。

特殊な技能なら、こんな感じかな?
ヒルマ:ハッキング
両津:たくさん
本田:バイクの曲乗りとか
ボルボ:軍事関係片っ端から?
CH勢:重火器、罠
月:ハッキング
ジャガーさん:無茶振り、オーラ(なんだかんだで要求を通すとかそういう感じの)
ピヨヒコ:つっこみ
ハマー:忍者、ウザイ
高菜:テンパリ毒舌芸

393:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 03:15:40 TZx9K7Tx
>>387
個人的な良いと思うんですけど、他の書き手さんの見解が気になります。

394:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 12:34:54 4idUXcTk
>>387
いいんじゃない?
>>392
特殊技能ならミスフルもある
バッティング技とか絶対守備なんかが

395:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 14:06:49 TZx9K7Tx
>>394
kwsk

テニヌは、実際にある技は有りだよね?

396:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 16:43:45 4idUXcTk
詳しくって言われも覚えてないんだけどな、虎鉄や御柳が特殊な打撃法を持ってるってぐらいしか
絶対守備とかそんな名前の技は虎鉄が使えてどんな球でも捕球できるとかだったような
詳しい説明はミスフル好きな人に任せる

397:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 18:07:45 FLMRg93Z
そういう「一芸」みたいのはいいんじゃないかな

398:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 18:17:54 2LR3tnaJ
>>387
いいんじゃないか?
デスノはあれば問題になるのが目に見えてる支給品だから、解決策としては素晴らしい案だよそれ
んでもし投下が可能ならば土曜まで待ってラジオの時に披露してくれないか?
画鋲が話すネタが無いってぼやいてたから
無理に急がせるつもりは無いから可能ならでいいけど
>>397
「一芸」の線引きをどうするかでまたそれぞれ解釈が変わってきそうだな
俺は本田の曲乗り、ピヨヒコのつっこみ、高菜の毒舌なんかは「一芸」に含まれて来ると思う

399:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 18:19:47 2LR3tnaJ
話は変わるんだがwikiに繋がらなくなってるわけだが

データの取得に失敗しました。
大変お手数ですがご利用のURLを添えて@wikiにお問い合わせください。
support@atfreaks.com

って出る

400:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 18:38:38 2LR3tnaJ
繋がるようになったわ
なんだったんだろ?

401:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 18:42:12 TZx9K7Tx
>>398
本田はチャリとか自動二輪系でもありゃ使えるから入れてみた。
ピヨヒコと高菜はネタで入れてみた。

テニヌやミスフルの一芸って何かに活かせるのか?

402:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 18:49:18 2LR3tnaJ
活かせるんじゃね?
菊丸の残像拳なんて使われたら冴羽だって本体撃ち抜けないぞ
御柳のフルスイングなら両津だって頭かち割られる
虎鉄なら七原ばりに手榴弾キャッチだって余裕で出来ちゃう

403:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 19:53:03 glcsSnfz
思ったんだけど、一条組の時間表記弄らないか?
3人が出会って話し合ってるのに0時過ぎって微妙なんだよな
2時とか3時ぐらいにしとけば放送行くのに後1回も書いてやれば放送行けると思うんだがね
いまのままだとこいつらだけで2回も3回も書かないと話が進まない気がする
作者さんがまだ見ててくれたら話し合う余地もあるんだけど最近見ないから無理かな?

404:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 20:35:38 TZx9K7Tx
>>402
残像拳はアリなのかな、あれは特殊技じゃないか?
残像が見えるほどのスピードで移動ってwwww

両津の頭だろうとフルスイングすれば、誰でもかち割れるんじゃないか?

手榴弾キャッチは、運動神経が良いキャラは結構できそうな気がするな……


>>403
ROMってたり、鳥外してレスしてるかもしれんから分からんべ

405:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 20:37:12 glcsSnfz
どうでもいいけど、夜中からずっといるね

406:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 20:46:47 TZx9K7Tx
>>405
本当にどうでも良いなw
それに3時から14時、14時から18時と普通に間が空いてるだろ?

407:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/17 21:06:08 4idUXcTk
ニートだろうとただの暇人だろうと過疎スレにとって貴重な住人であることに変わりはない

>>403
続きを書くって人が現れて来ないからそれもありかもな
時間すっ飛ばせば周りと絡みやすくなるかもしれん
新庄とかさ

408: ◆7NffU3G94s
07/05/17 22:42:39 X5TXMwmY
>>393>>394>>398
もし後からデスノを使う人が出てきても修正はすぐ行える程度のことなので、それでは入れさせていただきたいと思います。
投下時期なんですが、一応金曜の深夜を予定していたので遅らせること自体は全然可能です。
ただ土曜は帰宅するのが遅くなるので、投下は早くて10時頃になってしまいそうですが・・・それでも大丈夫そうでしょうかね。
大丈夫そうでしたら、では投下の方は土曜日に行わせていただきたいと思います。

409:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/18 14:19:08 cRLoFRJr
早い分には投下は今日だっていいんじゃないか?
今日投下ならラジオのネタになるっしょ

410:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/18 17:45:13 rAxrUqmn
早く読みたいな

411:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/18 17:49:54 3NJZDhSV
我慢じゃ……
ここは一日我慢して、ラジオを盛り上げるべきじゃ……

412:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/18 18:02:53 rAxrUqmn
10時以降の投下じゃラジオが終わってる可能性も・・・
先週でネタなくなってたし

413:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/18 19:26:16 3NJZDhSV
そこをわしらの力で繋ぐのじゃ……
予め良作を選んでおいてラジオの時に紹介するのじゃ……

414:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/18 19:38:24 cRLoFRJr
誰だオッサンw

良作か…
ならやっぱオープニングとかかな
あれなら語って貰いやすいんじゃないかと思うが
数分で終りそうな気もするがw

415:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/18 20:14:25 0EMIi8Xt
爺さんだろ……

416:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/18 20:46:23 7GS+JJ2m
OPは原作のキャラ壊れすぎで……
あれだけ特別視されてる気がする。

417:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/18 21:28:01 6XBYI5fC
kwsk

418:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/18 21:34:09 cRLoFRJr
>>416
オープニングのキャラが原作のまんまだったら初めからロワにならんと思うが…

419:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/18 21:46:41 6XBYI5fC
言われてみれば原作のキャラを壊さないでロワを開催するのは不可能だよな
この一般人ばかりを集めた作品の面子では

420:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 00:17:46 OeGp/ZDJ
>>417
とりあえず、フリスローする前に安西先生が準備運動をしていない。

ところで、ホワイトヘアーデビルだっけ?
ホワイトヘアードデビルだっけ?

421:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 07:43:02 KdGtFjXN
ホワイトヘアーデビルだろ

しかし準備運動させなかった程度で原作のキャラが壊れすぎとまで言われてしまうとは・・・
重箱の隅つつくのはやめようぜ

422:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 09:34:42 mEnqPsNl
言いがかりに近い罠w

でさ、一条組みの時間の件はどうなるんだろ?

423:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 14:57:14 KdGtFjXN
たかが時間と言えど作者には意図や狙いがあって設定してるのだから、本来なら勝手に変えるのは不味い
が今回の場合、後が続かないことや他の組の時間の流れとの兼ね合いを考慮すると、変えた方がスムースに運ぶことも理解出来る
とりあえず暫く待ってみて、作者からリアクションがなかったら丁度良い時間帯に変えてはどうか

424:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 19:08:49 OeGp/ZDJ
>>421-422
ネタにマジレスなんて勘弁してくれよw

>>423
意図や狙いなんてあるのかな?

425:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 20:00:45 NX92ujtT
そりゃ大なり小なりあるだろ

426:R-0109 ◆eVB8arcato
07/05/19 21:06:57 4XvrU0xL
>>362

後半戦です。

427: ◆7NffU3G94s
07/05/19 21:45:08 t6cMp1n9
それでは予約していたパートを投下させてもらいたいと思います。
よろしくお願いします。

428:私怨
07/05/19 21:45:21 rI/J5E9f
 

429:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:45:30 4XvrU0xL
 

430:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 21:46:22 t6cMp1n9
「おーい! 平瀬村~~! ひ~ら~せ~む~ら~! 出てこーい!」

三井寿は、目の前の男が何を言っているのか全く理解できないでいた。

「……やっぱり出てこないか……ふぅ」
「いや、村は呼んで出てくるもんじゃないだろ」

奇抜なファッションに身を包み、片手には謎の黒いノートらしき物を手にしているその男の怪しさは正直計り知れないものがある。
しかし気がついたらいつもの癖か、三井は即座につっこんでいた。
……後悔先に立たずとはよく言ったものである。
本当に相手が安全な人物なのか確かめる前に行動を起こしてしまったということに対し、さすがの三井も焦りだす。
振り向いた男もこちらの様子を窺っているのか、無言のままじっと三井を見つめてきた。
正直その雰囲気にはただならぬものがあった、何か仕掛けてくるのではないかと三井は表情を固くする。
そしていつでも逃げられるようにと、三井は改めて構えを取った。
背後も一瞬だけ見やり退路もちゃんと確保する、しかしそんな三井にかけられた声は……あまりにも、能天気なものだった。

「やった~平瀬村が出てきたぞ~」
「は? 何だそりゃ」

全くもって意味の分からないその一言、自身の中で張り詰めていた緊張感が一気に萎んでいくのを三井は実感するしかなかった。
そんな肩透かしをくらい呆れ顔を浮かべている三井のもとまで、男は一気に駆けてくる。
正面まで来たところで、男はさりげなく三井へと右手を差し出してきた。

「探してたんだぞ、もう心配させるなよ……」
「何のことだよ」

白い歯を浮かべながら爽やかに言い放つ男こと、ジャガージュン市。
三井の送る胡散臭そうな眼差しを気にせず、ジャガーは左手でポンポンと三井の肩を叩くと状況を説明しだした。

431:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:46:51 4XvrU0xL
 

432:紫煙
07/05/19 21:46:55 rI/J5E9f
 

433:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:47:24 w9VivHU8
 

434:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:47:34 4XvrU0xL
 

435:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:47:35 +zeTFr3+
喫煙

436:私怨
07/05/19 21:48:04 rI/J5E9f
 

437:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 21:48:12 t6cMp1n9
「ほら、あれだよあれ。ボス郎が何かあっち行ったから俺は平瀬村に行きたくて、ピヨ彦のために葉書貼りまくったとりあえずはオッケーで」
「何のことだよ……」

身振り手振りで捲くし立てるジャガーに対し、三井は呆然となるしかない。
というよりも、余りにも不明慮過ぎる言葉の羅列に三井の中でジャガーに対する不信感は募る一方だった。
こんな危ないヤツに粘着されたらたまらない、三井は「じゃ!」と一言だけ呟きそのままジャガーに背を向ける。
さっさと逃げた方が賢明だ、それが三井の中で出された結論であった……が。
次の瞬間ガシッと肩を掴まれ進むことができなくなる、恐る恐る振り返ると……ジャガーが、真顔で三井のことを見つめていた。

「何だよ、離せ」

愛想のないぶっきらぼうな三井の言葉にも、ジャガーは反応しない。
ぎゅっと肩を握られることで感じる痛みに思わず顔をしかめる三井、ジャガーが口を開いたのはそれからすぐのことだった。

「…………んだよ……」
「は? 聞こえねーよ」
「だーかーらー、平瀬村を探してるって言ってるだろ! もうっ!!」
「知らねーよ?!」

何故自分が怒鳴られなければいけないのか……頭痛を感じ、三井は思わず眉間に皺を寄せる。

「えっとだな、だからピヨ彦はうんちゃらほんちゃらでボス郎が」
「あ? っていうか固有名詞だけ出されてもさっぱりなんだよ、お前だって知らない名前だけ出されても分からないだろ」
「そうか? そうだな、じゃあ……」

438:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:48:19 4XvrU0xL
 

439:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:48:38 w9VivHU8
 

440:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:49:05 4XvrU0xL
 

441:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 21:49:05 t6cMp1n9
【 前回までの相関図 】

    俺    ←協力関係→  ボス郎  ―捜索→  大量の子分
 (正義のヒーロー)      (ドM)

  |              ↑
  舎弟            似たもの同士(変態な所が)
  ↓              ↓

   ピヨ彦  ←似たもの同士 → ハマー
 (庇護の対象)        (人類の汚点)




「こんな感じだ!!」
「ハマーって誰だー?!!!」ガビーン

三井の頭痛がグレードアップした!
三井は偏頭痛持ちになった。

空気も読まずハマーの解説を始めようとするジャガーを寸止めると、三井は彼をどう対処するか考えるために痛む頭を使い出す。
このままでは埒が明かない、それにいくら三井がつっこんでも次から次へとその要素を作り出すジャガーとはある意味相性が良いのでそれはそれで具合が悪い。
とにかくこの危機的状況にあまりにも似つかわしくない変人に出会ってしまったこと自体が、三井にとっては不幸だった。
何とかして巻かなければ、痛む頭を抑えながらチラリと三井が横目で見ると、ジャガーも何故かウインクを返してくる。

「ひでぶっ?!」

442:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 21:49:49 t6cMp1n9
ガツンと一発、三井の放った右ストレートがジャガーの頬にクリーンヒットした。
それは三井が意識して取った行為ではなく、自然と出してしまうつっこみの一種だった。
が、つっこみとしては過激な部類に入るだろう。
勢いとは言え初対面の相手に対し拳を振るってしまったという事実に、三井の良心も少なからずとも痛み出す。
だがもう遅い、わなわなと震えながらジャガーはギロリと三井を睨みつけていた。

「ぶったな……オヤジにもぶたれたことないのに……」
「あ、謝らねーぞ。そっちがふざけてんのが悪いんだろうが」
「……」
「……」

険悪な空気が場を満たしだす。
そんな時だった。どうしたもんかと弄るには短すぎる自分の前髪をつまんでいた三井の中で、ふとした名案が思いつく。
このまま相手にせず放って置けば、ジャガーもさっさとこの場を去るかもしれないという可能性。
後味が悪いというだけでこの変な男と縁を切ることが出来るならば、それは必要な犠牲と呼べるかもしれないのだ。
勿論三井がそんな気兼ねなどすることなく、さっさと一人どこかに行ってしまえばこれはこれで済んだ話でもある。
だが何故か三井の中では先ほどのこともあり、ここできちんと拒否しておかないといつまで経っても付き纏われてしまうかもしれないという、謎めいた予感がふつふつと構築されていたのだった。
三井の中では現在、ジャガーは害虫レベルに性質の悪い物にまで成長していたことになる。

くるりと半回転、三井に背を向けるとジャガーはさっさと一人で歩き出した。
哀愁漂うその背中。これでこの男とは終わり、もう会うこともないだろうと三井もセンチメンタルになる。
これで良かったのだと、三井は黙ってそれを見送った。

「いいから平瀬村まで案内しろよ」ボソッ

見送らせてくれなかった。
ちらりと視線を送りながら呟いてきたジャガーのそれを受け、三井はさらにアンニュイになるのだった。

443:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:49:57 4XvrU0xL
 

444:四円
07/05/19 21:50:17 rI/J5E9f
 

445:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:50:37 w9VivHU8
 

446:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:50:39 4XvrU0xL
 

447:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 21:50:45 t6cMp1n9




そして今、二人は肩を並べて歩き出していた。
とりあえずあそこで問答し続けても仕方ないということで、三井も嫌々ながら強引なジャガーに引っ張られる形で同行することになったのである。

「フンフフフーン♪」

嫌味ったらしく鼻歌をかますジャガーに対し、少しは自重しろとつっこみたい気が高まるが……三井は、それを気合で堪えた。

(駄目だ駄目だ、こいつのペースにはまったら終わりだ……終わり、なんだ……)
「ん? どうした、ミッチー」
「ミッチー言うな」

お互いの自己紹介も無事済んだらしい。
妙に馴れ馴れしいジャガーの態度にも慣れたのか、三井の切り返しも大分自然なものになっている。

「それにしても三井ね~、ププッ! 平凡で覚えやすいったらありゃしないな」
「そういうお前はジャガーって何人なんだよ一体。……で、お前はその……ピヨ彦? ボス郎? を探してるのか」

先ほどの相関図の件が三井の頭の中を掠める、しかしジャガーはというと首を振って三井の言葉を否定した。

「いや、探しているのはピヨ彦の方だけだ。あと高菜君」
「また増えた……ハマーはいいのか、ハマーは」
「ハマー? ああ、あいつはいらない子だからいい。ちなみにボス郎は探されているんじゃなく探す方なのさ。だから、ボス郎も違う」

448:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 21:51:35 t6cMp1n9
……頭の中に浮かぶ疑問符は増える一方である、三井はさらに顔をしかめた。
そんな三井の手には今、支給された地図があった。
とりあえずはジャガーが向かうと言う平瀬村まで、あくまで「途中まで」同行するためである。
聞いた所ジャガーは鎌石村を経由したという、その後何故か南ではなく北に進路を取ったことで道に迷ってしまい……

「こうしてミッチーと出会えた訳だな」
「ミッチー言うなって。っていうかお前もちゃんと地図を見ろ、地図を……」
「しかし三井ね~、世の中にはありふれた名前だけどまさか一日も二度も聞くなんてね」

三井の言葉に対し聞く耳を持たないといった態度をジャガーは取る。
少し慣れたとはいえ、やはり三井にとって扱いづらい相手には変わりないようだった。

「ボス郎も三井ってヤツ探してるらしいからな~フフンッ♪ 偶然って恐ろしいね」
「それって俺のことじゃないのか?!」

……間。顔を見合わせる、ジャガーと三井。

「あ、そうかもしれないね」

ジャガーの顔は、いたって涼しげだった。

449:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:51:45 4XvrU0xL
 

450:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:51:56 w9VivHU8
 

451:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:52:27 4XvrU0xL
 

452:私怨
07/05/19 21:52:31 rI/J5E9f
 

453:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 21:52:45 t6cMp1n9
一方噂の元であるボス郎こと魚住純は、草むらに隠れ前方をじっと観察し続けていた。
彼の目の前には一人の巨漢が、その鋭い目つきを周囲に向けながらどかっと草地に座り込んでいる。
魚住の中で警報が鳴り響く。風貌から喧嘩に慣れている様子がありありと伝わってくるこの男からは、危険な臭いしか嗅ぎ取れない。
魚住は安全だと確認できない相手と鉢合わせになりそうならば回避した方が無難だと判断し、今は男がこの場から去るのをこの茂みの中で待つことにしていた。
下手に動き音を立て、相手に感づかれてしまったらそれこそ面倒なことになる可能性が出てくるからである。

「確かボス郎はこっちの方に行ったような~」
「お、おい! どこまで行くんだよ」

そんな時だった、背後から何やら騒がしい声が響き渡ったのは。
慌てて振り向くと、魚住の目には少し前に立ち話をしたジャガーの姿が鮮明に映った。

「あ、いた。お~い、ボス郎~」
「え、あれ、魚住さ…って、ボス郎?! 魚住さんがボス郎?!!」

手を振りながらパタパタと走るジャガーは、魚住の元まで一目散に駆けて来た。
そして呆然と見やる魚住を他所に、ジャガーはそのままポンポンと彼の肩を親しみを込め叩いてくる。

「よっ、ボス郎。相変わらず変態してるかい」
「お前、平瀬村に行ったんじゃ……ん?」

目立つ格好をしていたジャガーに気を取られていたため、魚住は今の今まで彼の後ろにいたもう一人の少年に気がつかなかった。
どこにでもある学ランを着た少年、しかし見覚えのあるその容姿に魚住は喜びの声を上げた。

「三井!!」

454:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:52:56 w9VivHU8
 

455:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:53:08 4XvrU0xL
 

456:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:53:36 igW2bJqv
.

457:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 21:53:37 t6cMp1n9
魚住が無残にも殺されてしまった赤木剛憲の代わりに守るべき存在と誓った湘北のメンバーの一人、三井寿。
三井は五体満足な無事な姿で、こうして魚住の前に現れた。
それは魚住にとっても心の底から喜ばしく思える事だった、そう、感動の再会である。
感動の再会の……はずで、ある。

「う、魚住さん、え、変態ってどうして……え、こいつと知り合い? え?」

三井の魚住を見る眼差しは、疑惑に満ちたものだった。
立ち上がり、慌ててジャガーを振りほどくと魚住は三井のもとへと進もうとする。
しかし魚住が一歩前に出れば、三井は一歩後退する。
戸惑いに満ちた三井の表情、魚住は慌てて弁明を図った。

「待て三井、それは誤解だ!」
「そうだそうだ、こんなドMと俺を一緒にするんじゃないやい! エンガチョ!」
「魚住さん……?」

三井の顔には悲壮さが増していく一方だった。
このままではまずい、魚住は何とか三井の解釈を変えなければと言葉を懸命に探し出す。
……ただ、こういう時に限って邪魔が入るものなのである。
チョンチョンと脇をつつかれ魚住が振り向くと、そこには厳つい顔をしたジャガーがいた。

「ボス郎気をつけろ、あいつ俺を殺そうとした」ボソッ
「何言ってるんだ、お前は?」
「嘘じゃないぞ、ほらコレコレ。殴られたんだぞっ」
「……大方、お前が三井を怒らせることを言ったからだろう」
「う、魚住さんそいつと仲いいんすね……」

458:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:54:01 w9VivHU8
 

459:ごめん、ここからネタ度が減るんだ
07/05/19 21:54:34 t6cMp1n9
解明どころか泥沼化する一方だった。
こうなってくると、魚住もいい加減頭を抱えたくなってきてしまう。
しかしここで誤解を与えたままで終わらせる訳にはいかない、今一度ジャガーを振りほどき魚住は三井と向かい合おうとした。
……が、それが叶うことはない。

「ほほーう、そんな所に隠れてたんかぁ……じゃかあしい」

一瞬で凍りつく周囲の空気。
ゆっくりと魚住が振り返ると、そこには鬼の形相をした一人の男が仁王立ちっていた。
はっとなるがもう遅い、男は先ほどまで魚住が様子を窺っていたあの人物である。
真っ白な学ランは月明かりでしか確認できない周囲の風景の中で、ずば抜けて目立つ要素になっていた。
腕を組み、男は鋭い目つきで魚住等三人のことを見やっている。
……川島清志郎。騒ぎを聞きつけ近寄ってきたのは、悪鬼と呼んでも過言ではない存在である。
魚住の中の警報が一際大きく鳴り響く、川島は口元を少しだけ緩めるとそのまま拳を振り上げた。

「お前等まとめて……ぶちのめしたるわあああ!!!」

咆哮。それと共に放たれた川島の繰り出す一撃が、始まりの合図となる。


    * * *


「成る程な。それで俺に協力を煽いだってことかよ」

その頃。
魚住達とは少し離れた場所、鎌石村内にてとある四人の参加者が会合を果たしていた。
一世代前のヤンキーと呼ばれるような学ランの着こなしをした男、前田太尊は胡散臭い眼差しを対峙する三人の男女に向けて送る。

460:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:54:34 4XvrU0xL
 

461:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:55:20 w9VivHU8
 

462:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 21:55:31 t6cMp1n9
「とにかく俺には関係ねーよ、他あたんな」
「ちょっと、そういう言い方はないんじゃない?」
「あぁ? 舐めた口聞いてんじゃねーぞ、このクソアマが」

すかさず雑言を浴びせる太尊、しかし恐らく同い年ぐらいであろうショートカットの少女が怯む様子はない。
西野つかさは太尊から目を逸らすことなく、まっすぐ彼の瞳を見つめながらもう一度口を開いた。

「主催側の連中を黙らせればこんな殺し合い止められるのよ? 私達が争う理由も消えて、万々歳なのに」
「うるせー、そんなことに関わってる暇はないんだ」

手を腰に当て不快そうに眉を寄せるつかさ、そんな彼女に対し聞く耳を持たないと太尊も顔を右方へ背ける。

「……おいおい、もう少し俺達の話も聞いてから結論を出して欲しいんだZe」
「知らねー知らねー、いい加減しつこいって言ってんだろうがぁ!!」

が、そしたらそしたらで今度は右からのつっこみが入る。
太尊の苛立ちは増すばかりであり、それは対面することになった虎鉄大河にも充分伝わったようであった。
どうしたものか。つかさと虎鉄が顔を見合わせる。
そして、その一歩後ろで……槙村香も、この少年をどう説得すべきか頭を悩ませていた。

彼等には時間がなかった。
第一回目の放送までにケリをつけなくてはいけないという焦りもあるだろう。
学校にて待機させている滝鈴音と酒留清彦の身だって気がかりだ、行動は早めに移すにこしたことはない。
それは彼等も分かりきっていることである。

463:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:55:33 4XvrU0xL
 

464:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:56:07 w9VivHU8
 

465:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:56:14 4XvrU0xL
 

466:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 21:56:26 t6cMp1n9
しかし状況がそれを許さない。
助力を得ようと訪れた鎌石村で出会ったのが、こんなにも意固地な男だったということ。
違う誰かを探そうにも、既に約束の第一回目の放送までの時間を考えるとぎりぎりだったということ。
今から村内を探索する時間は残されていなかった。

周辺民家から回収できたのがまな板に包丁、そして皿やフォークといったいくつかの台所雑貨、その他ロープや鋏、ライターといった武器と呼ぶにはあまりにも乏しい力道具のみだったことも影響しているであろう。
ここで太尊にまで逃げられてしまったら、三人が鎌石村まで足を運んだ意味すらも怪しくなってしまう。
彼だけが、太尊だけが三人にとっては次に繋がる希望の光と呼んでも過言ではなかった。

「あなた、その……千秋さん、でいいのかな。その子を守りたいって、言ったわよね」

頑ななまでに協力を拒否してくる太尊が、まず最初に断った理由を思い出し香は口を開く。
守りたい人がいるということ、それ以外の事に時間を割きたくないという太尊の言い分を香も分からないでもなかった。
しかし。

「千秋さんがどこにいるかっていう、目星はついてるのかしら?」
「そ、それは、だな……」

問題点をポイントで提議するだけで、太尊の動揺は目で見て伝わるくらい明らかなものになる。
大声を出しつかさや虎鉄を威嚇していた姿が霞んでいく、香は瞳にしっかりとした意思を込め今一度太尊に明確な言葉を突きつけた。

「時間を無駄に使って、気がついたら放送で名前が呼ばれるかもしれないっていう可能性もあるのよ。
 それを避けるためにも、この殺し合いを止めること自体が千秋さんを救うことにもなるかもしれないって考えられない?」

固まる太尊、一歩前に出た香は改めて彼と対峙しその出方を窺った。

467:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:57:12 w9VivHU8
 

468:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:57:13 RfyevJpS


469:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:57:18 4XvrU0xL
 

470:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 21:57:22 t6cMp1n9
「……本当に、この殺し合いを止められる、のか?」
「みんなで力を合わせれば、何とかできるかもしれないってレベルだけどね。
 あなたなんか見るからに喧嘩強そうだもの、戦力として考えるならピカイチだわ」
「そりゃ、まぁ……」
「ただ、偵察にやってる子のこともあって、事はかなり急を要してるってことは理解して欲しいかな」
「……」

つかさも虎鉄も、ただ黙って固唾をのんでいた。
受け入れてもらえるか、否か。その瀬戸際である。
俯き腕を組んだまま微動だにしない太尊の出方を香も静かに待ち続けた。
そしてついに観念したかのように溜息をつき……太尊も、小さく首を縦に振るのだった。

ほっと安堵の表情を浮かべるつかさ達を尻目に、香はその場で鞄の中から時計を取り出した。
辺りの薄暗さはかなりマシなものになっている、放送の始まる六時に近づいている証拠だった。
掲げ上げ、急いで現在時刻を確認する香。一応今すぐ学校へ向かえば、放送にならば間に合う程度の時間である。

「じゃあ戻りましょうか、時間を無駄にはできないからね」

三人となった仲間を見やり、香はすぐさま次の行動へと移ろうとする……が。
進路を学校にとろうとしたその瞬間、それは鳴り響いた。

「きゃっ!」
「い、今のはなんなんだZe?!」

一つの短い轟音、本物を聞いたことのない人間でも予測くらいはつくだろう。
銃声。そう表すことのできる攻撃的な音は、彼等の向かう鎌石小中学校とは逆の方面から響いたものだった。
不穏な空気が混じりだす、いきなりのことで慌てふためく彼らを押し止め香は音の出所に値する方角へと神経を集中させる。
第二発目はこない、争いは済んだのだろうか……それとも。

「……千秋!」

471:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:57:52 igW2bJqv
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472:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:57:59 4XvrU0xL
 

473:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:58:12 w9VivHU8
 

474:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 21:58:17 t6cMp1n9
叫び声、それは香の目の前にいた太尊の放ったものだった。
落ち着いてきたと思ったらその表情はまた一転している、余裕の欠いたそれで太尊の考えていることは香にもありありと伝わっただろう。
そのまま駆け出そうとする太尊の腕を、香は慌てて両手で掴み取った。
太尊が音の出所へと向かおうとしていると確信したからだろう。

「離せ! 千秋が襲われてんのかもしれねーだろっ?!!」
「軽率な行動を取ろうとしちゃ駄目よ、落ち着きなさいっ」

力任せに香の拘束を解こうとする太尊、しかし香も簡単にその手を離す気など毛頭ない。
太尊の様子は必死という言葉そのものだった、それほど意中の彼女が大切ということなのだろう。
虎鉄は、そんな二人のやり取りを手が出せないといった感じで後方から見つめていた。
つかさも同じである、ただ黙って見るだけだった。
しかし、虎鉄と違いつかさの胸を絞めているのは……太尊と同じ、かけがえのない大切な存在である一人の人物のことであった。

(……淳平君)

砂が混じったようなざらついた感触がつかさの口内に広がる、それは嫌な予感と表してもいいかもしれない。
太尊の言う「千秋が誰かに襲われているかもしれない」という可能性は、置き換えれば誰にでも代わることのできる一つの想像であった。
そう、「淳平が誰かに襲われているかもしれない」でも、しっくり当てはまるのである。

「……私、行ってきます」
「つ、つかさちゃん?!」

気づいたら、そうつかさは言葉に表し自分の行動を宣言していた。
確かめたいということ。万が一襲われているのが淳平であるならば、放っておくことなどつかさができるはずはなかった。

「香さん達は先に行っていてください、ちょっとだけ様子を見てすぐ戻ってきますから」
「そんな、駄目よ一人なんてっ」

475:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:58:54 w9VivHU8
 

476:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:58:57 4XvrU0xL
 

477:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 21:59:08 t6cMp1n9
だがそんなつかさに対しても、香は説得の言葉を口にするしかない。
……香だって、気にならないわけではなかった。
大事な知人達が危ない目にあっているのかもしれない、危機ならば形振り構わず助けに行きたい気持ちだって勿論ある。
しかし今それを行動に移してしまったら、せっかく立てた計画というものが潰れてしまうのだ。
鈴音やピヨ彦を置き去りにする訳にはいかない、それは一種の葛藤である。

「Fu ~、行動派なお姫様だZe。安心しなハニー、こちらのお姫様のことは俺が責任を持って守ってやるYo」

両者言葉が出ないらしく沈着状態になっていた場に響くのは、あくまで陽気な虎鉄の声。
香もつかさもはっとなり顔を上げると、虎鉄は口の端だけ吊り上げたような表面だけの笑みを湛えながらその心を見透かすかのごとく二人をじっと見やっていた。

「でも、勘違いして欲しくないんだZe。あくまで彼女の言う通り『見てくる』だけSa。
 直接ガチンコってくるわけじゃあない。そうだRo、御姫様?」
「え、えっと……」

どもるつかさを制し、虎鉄は香へと視点を固定させる。
どう答えるべきか、香は諮詢しているようだった。

「あぁ? それなら俺が行ってもいいだろうが」
「アンタ、沸点低いから下手したら手がでるんじゃないKa? それはそれで危険だRo、却下だZe」
「な……っ?!」

思わず言い返そうとするが、確かにそれも事実でるが故に太尊も言葉を詰まらせる。
虎鉄の主張は様子を見てくるという一点のみであり、危険な場に躍り出る類でないということを言い聞かせてくるものだった。
この主張を跳ね返せる言い分を、香は即座に口にすることができなかった。

「じゃ、そういうことDe! 荷物はそちらのダンディズムに頼むYo、行こうZe~」
「え、あ……待、待ちなさいっ」

478:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:59:35 igW2bJqv
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479:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 21:59:38 w9VivHU8
 

480:テラ\(^o^)/静か
07/05/19 22:00:10 t6cMp1n9
つかさの手を取り、さっさと走り出す虎鉄の背中は一気に遠いものへとなっていく。
香が漬け込む隙はなかった、太尊も呆然とそれを見送るしかない。
あっという間の出来事に二人ともしばしの間固まっていた。
残されたのは、先ほどの民家で回収したアイテムの詰まった虎鉄のデイバッグのみである。
溜息を吐きながらそれを手に取り、香も思わず声を漏らす。

「……ふう、上手く言いくるめられちゃったわね」
「ああ?」

すかさず太尊が反応してくるが、香はそれを無視して今自分がすべきことを考えた。

「とにかく、私達は先に向かいましょ。向こうで待機してるあの子達のこともあるからね」

まだ渋ったままの表情である太尊に向けそれだけ言うと、香は黙って走り出す。
心配する思いは勿論ある、しかしここで駆けて行った二人を追いかけてしまえばそれまで築いた行動は全て無意味なことになってしまう。
あくまで香は「リーダー的立場」だった。
とにかく今できる最大限の反撃を主催側に対し食らわせることが香の役目でもあり、最優先と呼んでもいい事柄である。

(つかさちゃん、虎鉄君……本当に無理だけはするんじゃないわよ)

駆けて行く二人の背中が香の脳裏に蘇った。
そんな時、ふと荷物を背負っていた肩がいきなり軽くなり香は慌てて視線を横へと移動させる。
太尊だった。その面構えは不貞腐れたままであるが、どうやら重量的にはかなりきつい虎鉄の荷物を代わりに持とうとしてくれているらしい。

「勘違いすんじゃねーぞ。一刻も早く行こうとすんなら、こういうのは案内役の奴が持つべきじゃないからな」

素直じゃないお年頃な男の子といった台詞に、思わず香の頬が緩む。
それからは無言で、二人とも目的地に向かい必死に足を動かし続けるのだった。

481:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:00:18 4XvrU0xL
 

482:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:00:44 w9VivHU8
 

483:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:01:04 t6cMp1n9

    * * *


勢いに乗ったパンチが目の前にせまるさま、咄嗟のことに動けないでいた三井の肩を魚住が力いっぱい引き倒す。
ほぼ正面、空を切った川島の拳はそのまま地面に突き刺さりボコッっと嫌な音を立てた。

「ま、マジかよ……」
「呆けてる暇はないぞ、三井!」

魚住が叫ぶ。ゆっくりと体勢を整えてくる川島は薄ら笑いを浮かべながらも、狩人を彷彿させる鋭い目つきを変えることなくじっと三人を窺っていた。
握られた拳が嫌でも目に入る、その威力を見せ付けられてしまった三井は竦みそうになる足を何とか立たせようとするのに必死だった。

「くそーう、ならオレが相手だーー」
「おい、何を考えている?!」
「馬鹿! 戻れ!!」

そんな場の中で、冷たい仮面を身につけたまま表情を崩さない川島に向かって行くとてもじゃないが勇敢とは呼べない男がいた。
ジャガーは背後からかけられた静止の声をも無視し、ノートを片手に走りだす。

「オレの美技に酔え~~」
「……邪魔じゃ、クソが」

あまりにも相反するその雰囲気。
しかし川島は慌てることなく迫り来るジャガーの顔面に裏拳を叩き込み、一発で彼を地面に落とすのであった。
そのままジャガーが口を挟む間も与えず、川島は頬が膨れ上がっているジャガーの額に利き手をあて……得意のアレを、かまし出す。

「うおおおぉぉおおおおぉぉおお~~~」

484:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:01:14 igW2bJqv


485:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:01:23 w9VivHU8
 

486:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:01:25 4XvrU0xL
 

487:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:02:08 t6cMp1n9
アイアンクロー。ギチギチと力が込められていくそれは、沈んでいたジャガーの体をゆっくりと宙に浮かしていった。
片手で男一人抱え上げる川島の顔色に変化はない、余裕の表情で川島はそのままジャガーを本当の意味で落とそうとした。

「あんの、馬鹿……っ!」
「三井っ?!」

舌打ちをしながらも、三井は川島の元へと駆け出した。
喧嘩なら慣れている、人を殴り倒すことについて確かに三井は躊躇などしない。
……あるのは、川島に対する純粋な恐怖心だけだった。
それを必死で押さえながら、三井も拳を振り上げる。

「調子乗ってんじゃ……ねー、っよ!」

右ストレート、しっかりと体重を乗せた三井の渾身の一撃が川島の顔面を捉えようとする。
川島の手にはジャガーが、その上で俊敏な動きを取るのは難しいだろう。
三井の脳裏には、次の瞬間張り倒される川島のビジョンが映っていた。
万が一倒れなくても……捕らえられているジャガーさえ何とかすれば、まだ勝機を生むための策を考えられると三井は前向きに考えていた。
しかし次の瞬間、そんな予想は簡単に覆されてしまう。
三井に向かって構えを取ろうともしなかった川島が、持ち上げていたジャガーの体を……三井に向かって、投げ放ったのだ。

「なっ?!」

せまってくるジャガーの体が三井の視界を覆い隠す、振り切った拳が獲物を捕らえた感覚を得ることなども勿論ない。
正面から顔にぶつかってきたジャガーの体、三井は倒れぬようにとふんばるがそれでも体勢が崩れ川島に対する注意が散漫になってしまったのは確かだった。
三井に隙が生まれたということ。それが、決定打だった。

「……がはっ!」

488:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:02:14 w9VivHU8
 

489:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:02:32 4XvrU0xL
 

490:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:02:58 t6cMp1n9
腹部に感じた凄まじい衝撃、それと同時に浮遊感が三井の体を包みだす。
時間にすればコンマのレベルだろう、しかし三井は確かに宙に浮いていた。
そして。
勢いの乗った体が大木にぶつかる、背中を叩きつけられた衝撃で三井の呼吸は乱される。
圧倒的な、力だった。
痛みを堪え目を見開くと、振り上げた右足を下ろそうとしている川島の動作が三井の視界に入る。
蹴りをかまされたということ、しかしただ一発のキックでこのような目に合うのかと三井の中には混乱が生まれていた。

「何や、威勢だけやな」

嘲笑。しかし川島の余裕ぶる態度に対し、三井は反逆する意思すら持てなかった。
痛む背中、込み上げてくる嘔吐感、そして……途切れ途切れの、呼吸。
霞みかけた視界の中、近づいてくる川島から痛む体を動かすことの出来ない三井に逃げる術はない。
見上げた男の姿はあまりにも大きく、そして……貫禄に、満ちていた。

「三井ー!!!」

絶望に満ちた三井の思考、川島には勝てないと白く果てそうになるそれに一人の男の声が響き渡る。

(うおずみ、さん……?)

細くしか開けられていない三井の眼には、確かに駆けて来る仲間と呼んでいい知り合いの姿があった。
その手にはごつい鉈が、鈍い光を放つそれを振り回しながら魚住は川島へと向かっていた。
目の前で行われる問答、三井はそれをぼーっと眺め続ける。
体に力が入らなかった。
その光景も、圧倒的な力を持つ川島と互角に奮闘する魚住の姿というのに現実感を持てないでいた。

491:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:03:07 w9VivHU8
 

492:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:03:14 4XvrU0xL
 

493:私怨
07/05/19 22:03:59 rI/J5E9f
 

494:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:04:00 t6cMp1n9
川島のパンチをギリギリで避け、鉈で威嚇する魚住はひたすら何かを口にしていた。
しかし三井は聞き取れない。三井の頭に、伝わってこない。

(なん、だ……)

目をしぱしぱと瞬かせる。意識を耳に集中させ、三井は声を拾おうとした。

「逃げろ、いいから逃げるんだ、三井……っ!!」

川島との攻防を繰り返す魚住は、ひたすらそう叫んでいた。
何故魚住があんなにも必死になって争っているのか。簡単だ。
三井を……三井を、助けるためだ。川島の意識を自分に移し、魚住は三井を庇ったのだ。

何故だ。三井の中に疑問が生まれる。
確かに魚住との面識はあったが、それだけである。特別親しいわけでもない。
ここまで魚住が親身になり、自分のためにと身を犠牲にしている理由が三井には思いつかなかった。
他の湘北のメンバーならまだしも魚住は他校の選手である。
それほどのお人よしだった、というレベルの結論しか三井は出すことができない。

「うぎぃっ?!」

尋常じゃない苦痛に満ちた声ではっとなる、頭を振って慌てて魚住達の方に目をやる三井の瞳に映ったのは……真っ赤に染まり始めた、白い学ランの一部だった。
魚住も動揺している、まさか本当に当たるとは思わなかったのだろう。
三井もきちんと見ていたわけではないからそこは予測するしかないが、どうやら魚住の持つ鉈の切っ先が川島の左腕部分を裂いたようだった。
どれだけ喰い込んだかなども明確に分からないが、それでも滲み出る血の量はそれを吸い取る布地で判断できるだろう。

「舐めた真似、してくれたのう……遊びはここまでや」

495:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:04:06 4XvrU0xL
 

496:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:04:09 w9VivHU8
 

497:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:04:47 4XvrU0xL
 

498:私怨
07/05/19 22:04:52 rI/J5E9f
 

499:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:04:58 t6cMp1n9
川島の表情から余裕が消える、魚住も気を引き締めなおし改めて鉈を前に掲げ牽制した……が。
川島の取った行動は、魚住の想像の範疇を超えていた。
三井も、川島が何をしようとしているのか。すぐには理解できないでいた。

「消えろや」

ぼそっと囁かれたそれと、川島の指が動いたのはほぼ同時。
素早い動きでズボンのポケットから取り出されたモスバーグ、構えたと同時に川島はそれの引き金を引く。
轟音、静かな夜の森に似つかわしくない乱暴な響き。
見開かれていく三井の瞳、その先にはゆっくりと崩れ落ちていく魚住の姿が。
驚愕に満ちた魚住のそれに、三井の心が締め付けられる。
そして。
だんっ……とその巨体が崩れ落ち、地面に横たわると同時に。
じわじわと赤い泉が、その場で広がっていくのだった。
それが、全てを表していた。

「魚住……さ、ん……」

何が起きたのか。鈍い痛みを放ち続ける頭を抑えながらも、三井はフラフラと立ち上がる。
川島も、いつの間にかその強面を三井に対して向けていた。
そして魚住にしたのと同じように、川島はモスバーグの切っ先を三井へと突きつける。
三井はただ、黙ってその銃身を見つめ続けていた。
このまま撃ったとしても必ず当たるとは思えないその距離を、少しずつ縮めてくる川島に対しても三井は何か策を練ろうなど考えることができないでいた。

拳銃という道具の存在自体が、三井の日常ではファンタジー的要素のものであった。
いや、三井以外でも穏やかな日常を過ごす人間ならば誰だってそうであろう。

500:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:05:04 w9VivHU8
 

501:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:05:37 4XvrU0xL
 

502:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:05:52 t6cMp1n9
それが今、三井の目の前にあり。
自分を救うべく行動に出ていた知人の体を貫き。
今度は、三井自身を的にしていて。

「なん、で……」

あまりにも現実感のないそれ、三井の中の混乱はピークを迎えていた。
川島が何か言っている、しかし三井は聞き取れない。三井の頭に、伝わってこない。

拳銃に撃たれるということ、それは怪我で済むレベルの問題ではない。
命の危機だということ、目の前で命が失われたということ。
瞬間、三井の頭にフラッシュバックしてきた光景は……数時間前突きつけられた、あまりにも無残な形で晒されてしまった赤木の亡骸だった。

現実を表すには、それで充分だった。

「う、あ……うわあああああああっ!!」
「?!」

三井は全力で足を動かした、受けたダメージを全て跳ね返し一気に川島との距離を詰める。
そしてモスバーグの標準が合わされそうになると同時に、三井は肩に引っ掛けていたままであったデイバッグを手に取りそれを川島に向かって投げつけた。
こんな時でもコントロールだけは充分取れていたようで、三井の放った鞄は確かにモスバーグへと命中し川島の手からそれを離すことに成功する。
突然のことで川島も機敏な行動に移せなかったのであろう、迫ってくる三井の勢いに押される形で彼にも一瞬の隙が生まれる。
三井がその間を逃すこともなく、彼はそのまま川島の胸倉を掴みあげると押し倒すようにその体を地へと落とすのだった。

「な、んで……何で殺したんだ! 何で、そんなことができるんだ!!」

余りにもストレートな感情の込められた三井の叫びに、川島も冷静さを取り戻す。

503:私怨
07/05/19 22:05:56 rI/J5E9f
 

504:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:06:01 w9VivHU8
 

505:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:06:43 4XvrU0xL
 

506:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:06:48 t6cMp1n9
「何じゃ、なんもできんクセに口だけは達者やな」
「どうして、人を殺すなんてことが……あんただって死にたくないだろ! 何で手に取れるんだ、あんな凶器がっ」
「どけ、離せ。また吹っ飛ばされたいんか」
「魚住さんは俺を助けようとしてただけだろ、正当防衛だろ?! それに対してあんたは何なんだ、あんたは……あんたって、奴は……」
「甘いんじゃ、ボケが」

川島の言葉はあくまで冷たく、そこから人の温もりを窺うことはできない。
三井はそれでも止まらない憤りを発散した、とにかく喚き散らしていた。
……が、それも急に止められることになる。川島が武力行使に出たからだ。

「黙らんかい」

言葉と共に振るわれた拳が三井の顔面を確実に捉える。
横に払われたことで三井自身も地面に転がされる形になり、川島の身はあっという間に自由になった。
むくりと起き上がり、手放したモスバーグの軌跡を思い出し視線をやる川島。
投げ出されている三井の鞄のその奥の茂み、そこにあるであろうことは川島も簡単に憶測がついたようだった。
……しかし、歩みを遮る障害が川島の前に再び現れる。

「答えろ、答えろよ……」

唇の端を切ったらしく血を垂らしながらも、三井は川島の前へと回りこんできていた。
その執念だけは評価に値するかもしれないが、またそれは「だからどうした」という一言で片付けられることでもある。

「……ぐっ?!」

507:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:06:52 w9VivHU8
 

508:私怨
07/05/19 22:06:58 rI/J5E9f
 

509:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:07:27 4XvrU0xL
 

510:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:07:44 t6cMp1n9
もう一度、川島は無言で張り手を食らわせた。
よろける三井の体を見やり、起き上がってくるようなら今度は裏拳をかますつもりで構えをとる。
案の定、三井は両の足で踏ん張り何とか倒れることを阻止していた。
落ちない、そう判断した直後に川島はまた手を上げる。

そんな動作が、しばらく続いた。
腫れ上がる三井の顔が物語る暴力、それでもいくら川島が手を上げようとも三井は起き上がってくる。
気味が悪い。川島の中では、そんな感情すらも沸いていた。
それと同時にじくじくと痛覚を刺激する左腕の感触が、川島は気になって仕方なかった。
裂かれたとは言え傷自体はそこまで深くないのかもしれない、しかし三井と揉みあった際に収まりかけていた出血が再びひどくなっていることに対し川島の中でも懸念が走る。
放っておいて、後に明確な問題を抱えるようになってからでは遅い。
川島の中に迷いが生まれる、その時だった。

「淳平君っ!!」
「お、おい! 飛び出しちゃ意味がないんだZe」

人の声、複数の第三者がこちらに向かって来るその様子が次の瞬間川島の視界に入る。
思わず舌を打つ川島、この状態で新手と見えようとするほど彼も猪突猛進な訳ではない。
モスバーグは……駄目だ、拾いに行っている暇はなさそうだろう。
息を一つ吐くと、川島は今だ荒い息を立てながらも立ちふさがっている三井に改めて視線をやる。

「運がよかったの、今回はここまでじゃ」

三井の顔に戸惑いが生まれる、恐らく意味を把握できていないのかもしれない。

「川島清志郎じゃ、覚えとけ。お前がのほほんとしてる時、俺は誰かを手にかけとる。
 覚悟せえ、次会うたらその首必ず落としてやるさかい」
「ま、待て! 行かせるか」

511:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:08:04 w9VivHU8
 

512:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:08:10 4XvrU0xL
 

513:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:08:46 t6cMp1n9
その場から離脱を図るべく駆け出す川島を、慌てて追おうと三井も動こうとする。
しかし蓄積されたダメージがそれを許さない、ガクンと膝が崩れ三井はその場に尻餅をついてしまった。

「ちっく、しょー……」

遠ざかる川島の背中、しかし三井が追跡することは叶わない。
悔しさだけが込みあがる、何も出来なかったという無念の思いだけが三井の胸中を締めていた。

「み……つ、い……」

それは、小さな小さな呟きだった。
三井も最初は幻聴であると、そう思い込みそうになってしまったほどである。

「みつ、い……」

しかし、声は再度投げかけられた。誰に対してか。勿論、三井に対してである。

「魚住さんっ!!」

重い体を擦るようにして、三井は横たわっている魚住のもとまですぐさま駆け寄った。
表面が乾きかけた赤い土の上、その生臭さがあまりにも悲しく思えるそんな状態で魚住は薄く目を開け虚空を見つめていた。

「魚住さん……」

慌ててその手を取る三井、そうすることで魚住に自分が傍にいることを気づかせようとしたのだろう。
ゆっくりと眼球が動き、魚住のそれが三井の視線と重なり合った。
同時に緩められた頬を見て、三井の中に何とも言い難いせつなさが込みあがってくる。

514:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:09:05 k9r5qj1e
 

515:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:09:07 w9VivHU8
 

516:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:09:39 t6cMp1n9
「逃げればよかったんだ、俺なんかのこと気にしないで……」
「お前、だって……あいつのこと、見捨てなかったじゃ、ないか……それと、一緒……さ」

魚住の言葉の表す男、ジャガーの存在を三井はここに来て思い出した。
振り返り後方を確認すると、ぐでんと草の上に寝転んだまま微動だにしないジャガーの姿が三井の目に入る。
川島のアイアンクローをくらったことで、そのまま気絶したのかもしれない。
だが今はそんなことを考えている場合ではない、三井はかぶりを振って頭の中からジャガーのことを除外した。

「それにな……」

魚住の声、何かを紡ごうとしている掠れたそれを聞き逃さないよう三井はとにかく耳をすませる。
そして、言葉をせかさぬようにと魚住に次の言葉を静かに待った。

「は、はは……俺ぁ誓ったんだ……よか、ったよ、お前が無事で……」
「魚住、さん……?」

この状況で笑顔を浮かべる、魚住の意図が三井には分からなかった。

「赤木の代わりに……守れて、良かった……」
「えっ?!」
「あんな目に、あったあいつが……一番、苦しかったろう……三井ぃ、俺達の分も生きろ……それ、で……」
「あ、諦めないでくださいよ! そんなこと言わないでくださいよ……っ!」

徐々に白くなっていく魚住の顔が、唇が、物語っていた。
しかし今の彼の状況を、それを三井が認めるわけにはいかなかった。

517:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:09:45 k9r5qj1e
 

518:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:09:52 w9VivHU8
 

519:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:10:17 4XvrU0xL
 

520:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:10:48 t6cMp1n9
「一緒に帰りましょうよ! そんな、ここで終わりだなんて……諦めないで、くださいよ……」
「お前は……諦めんなよ」
「魚住さん!!」

閉じられた瞼、呼吸を繰り返していた口の動作も消えていく。
三井は両手で、ただただ強く魚住の右手を握っていた。
目を開けて、また言葉を綴ってくれと。ただただそれを願いまた魚住の名も呼んだ。

途端ぎゅっと痛むくらいの感覚が手に伝わる、魚住のごつい手が三井の手を握り締めていた。
握り、返していた。
三井の表情に希望が灯る、しかしそれは一瞬のこと。
それが、魚住の最期だった。





『諦めたらそこで試合終了ですよ』

誰の言葉だったか。
不意に蘇ったのは、三井がもう一度バスケットボールを手にすることになった際安西から言われた台詞だった。
しかし今、その安西こそが問題の渦中にもなっている。

『優勝を成し遂げたいのなら、もはや何が起きても揺らぐことのない断固たる決意が必要だ。最後まで……希望を捨てちゃいかん。諦めたらそこで試合終了だよ』

521:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:11:02 w9VivHU8
 

522:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:11:11 4XvrU0xL
 

523:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:11:15 rI/J5E9f
 

524:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:11:38 t6cMp1n9
あの時の言葉は、既に形を変え違う目標を強要している。
どうして安西があのような立場にいるのか、どうして安西はこんなことを自分達にさせているのか。
三井が分かるはずもない。理解できる、範疇ではない。
しかし、これだけは三井の中でもはっきりとしている事実だった。

「安西先生……」

何故魚住が死んだのか。
何故、川島という男が魚住を殺したのか。
このような状況を作り上げたのは、誰か。

仕掛けた側の人間……つまり安西達が、諸悪の根源であった。

川島に対する怒りが消えた訳ではない、何であれ人を殺す側に回った人間を許せるほど三井も懐が大きいわけではない。
憎かった。何の罪もない魚住を手にかけた川島のことが。
憎かった。そんな川島のような男を島に放った安西達のことが。

三井の中に憎悪と呼べるはっきりとした感情が、生まれだす。
それはしんしんと降る雪のように積み重なっていき、三井の心を埋めていった。

「……今、あなたにできる最善のこと。教えてあげようか?」

背後から投げかけられた言葉。
三井も気づいていたが、敢えて無視を決め込んでいたその気配がついに自己主張を始めてくる。
三井は振り向くことなく、黙ってそれを聞いていた。

「こんな殺し合いを止められれば、もう誰も悲しまないって思わない?」

525:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:11:51 w9VivHU8
 

526:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:11:57 4XvrU0xL
 

527:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:12:32 w9VivHU8
 

528:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:12:37 t6cMp1n9
静かな問いかけ、少女の声に聞き覚えはなく「ああ、この子は晴子ではない」程度のことしか三井は思えないでいた。
次の、一言までは。

「鎌石村小中学校、そこに主催側の人間がいるの。そこを陥落させれば、この殺し合いを終わらせることができるのよ」

ゆっくりと振り返る三井の目に、短いスカートと細くとも健康的な太ももが目に入る。
視線を上げれば、風に揺れる短い栗色の髪が印象的な同じ年頃の少女の姿が確認できた。
少女の表情は硬かった。しかしその深い決意が伝わってくる意志の強い瞳は、三井の全てを覗こうとするかのごとく真っ直ぐに彼の姿を射っていた。

「……お願い、一緒に来て。あなたにも協力して欲しい」

少女が言う、そしてそのまま頭を下げる。
三井はその一部始終を眺め、少女の必死さを噛み砕くように憎悪の隙間へと浸透させた。

「この人のような犠牲を、もう出したくないの」

頭を上げた少女が、三井の後方を見やりながら言葉を吐く。
三井も振り返る。そこにあるのは、身動きを止め冷たくなりかけた魚住の遺体が横たわるだけだ。
……しかし、それが決定打だった。

もはやいくら三井が力を込めても、魚住がその手を握り返してくる気配はない。
三井は静かに魚住の手を胸の前に持っていき、もう片方の手と組ませるようにそれを置いた。
痛む体を起こし、三井はそのまま少女を無視して茂みの方へと進んでいく。
あの時川島目掛けて投げた自身のデイバッグは、変わらぬ姿で主君である三井を出迎えた。
肩にしょいなおすと慣れた感覚が蘇る、足を止めず三井はそのまま茂みの奥へと踏み入った。
そこには、川島の手から離れたモスバーグが所在無さげに転がっていた。
ゆっくりと屈み回収し、銃を自身のデイバッグへと仕舞おうとする三井。
バッグを開けた瞬間三井の目に飛び込んで来たのは……三井自身へと支給された、一つのバスケットボールだった。

529:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:12:56 4XvrU0xL
 

530:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:13:10 k9r5qj1e
 

531:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:13:14 w9VivHU8
 

532:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:13:37 t6cMp1n9
そう、バスケットボール。
三井とあの輝かしい日々を繋ぐ、唯一の絆。
……この殺し合いを終わらせることで、本当にあの日々に戻れるのか。
赤木のいない湘北が、魚住のいない陵南が三井の望んだ日常な訳はない。
しかし、それは既に起きてしまったことである。
もう取り戻せない、欠けたピースは永遠に今三井の存在する世界にはめ込まれることは無い。
最初からそうだった、この島に放り投げられた時点で赤木はもう……世界から、弾かれていたのだから。

その上で、何を望むか。
今だ会えぬ仲間達を、晴子を救おうとするならば何をするべきなのか。

「行くさ、行ってやるさ。……さっさと終わらせてやるよ、こんな馬鹿げたこと」

呟かれた言葉は、今の三井の心情を吐き捨てたものである。
拳を握り締め、決意を露にした三井は振り返り……迷うことなく、少女の下へと歩みだすのだった。





軽い自己紹介の後、虎鉄が三井に事の説明をしている間つかさは少しだけ物思いに耽っていた。
銃声のした辺りまで駆けて来て、争う三井達の姿を発見した時つかさは襲われている側の人間が真中淳平であると判断してしまった。
遠目から黒の学ランが視界に入ったことで誤認してしまったのだろう、飛び出しそれが淳平でなかったことに対しつかさは自分の浅はかな行動をひどく後悔した。

しかし、それで得たものはこんなにも大きかった。
魚住と三井のやり取りを、つかさは隣にて佇む虎鉄と共に黙って眺め続けていた。
彼等に何が起きたのか、途中から輪に入ることになったつかさが知る由もない。
それでも、失われていく命を目の前に必死に抗おうとする三井の姿はつかさの心に響くものであった。

533:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:14:18 w9VivHU8
 

534:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:14:27 k9r5qj1e
 

535:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:14:27 t6cMp1n9
苦渋に満ちた嘆きが慟哭の塊と化す前にと……気づいたら、つかさはその手を差し伸べていた。
一緒に戦って欲しい、確かにそれも勿論あっただろう。
だがそれ以上に、つかさにとっては彼がこのまま悲しみに潰れてしまったらといった心配する思いの方が強かった。
亡くなった男が三井とどのような関係にあるかは分からない、でもそれがつかさにとっての淳平的存在であるならば……想像しただけて、つかさの涙腺は緩みだすほどのことだった。

そして同時に思ったこと。
ああ、本当に人が死ぬようなことがあるのだとつかさは再認識させられる。
殺し合わせられているということ、それに乗ってしまう人間もいるということ。
一刻も早く、こんな殺し合いを終わらせたいとつかさは心の底から思うようになっていた。
それは自然と、筋は違うものであるが三井の思いとも最終的に重なり合うことになる。

「ん? どうしたんDa、ぼーっとしてるZe?」

はっとなるつかさ、気づいたら虎鉄も三井もこちらに顔を向けていた。
慌てて笑顔を取り繕うつかさに近づき、虎鉄はそっと耳打ちする。

「いやいやかっこよかったZe、お姫様。危うく惚れ直すところだったYo」

虎鉄の賛辞を素直に嬉しく思うつかさだが、一緒に飛んできたウインクに対しては思わず苦笑いを零してしまう。

「それじゃ行くZe、早くしねーとハニー達が待ちくたびれちまうYo」
「あ、ちょっと待ってくれ。あいつがまだ気絶したままで……あれ?」

536:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:14:30 4XvrU0xL
 

537:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:15:09 w9VivHU8
 

538:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:15:12 4XvrU0xL
 

539:私怨
07/05/19 22:15:31 rI/J5E9f
 

540:ここからまたアイツのターン!!
07/05/19 22:15:33 t6cMp1n9
少し離れた場所にて倒れていたジャガーの姿は、いつの間にか掻き消えていた。
おかしい、三井が慌ててその近辺へと足を運ぶものの人の気配は全く感じられなかった。
その時、くしゃっと三井の靴が何か紙のような物をを踏みしめる。
慌てて地面を確認する三井、そこには一枚の葉書が落ちていた。


『ミッチーへ

 ボス郎の敵を取ってくる。
 あと、先に平瀬村行ってる。
 あと、俺の分の海老カツは取って置いてくれ。
         
                あなたのジャガーより』


「……」
「どうしたのKa?」
「いや、何でもない。急ごう、時間がないんだろ?」

くしゃっと葉書を握り締めズボンのポケットにつっこむと、三井はそれを無視して爽やかな笑顔を二人へと送った。
そして、いつの間にか魚住の振るっていた鉈を手にしていた虎鉄を先頭に、三人は一斉に走り出す。
勿論目的地は鎌石村小中学校。主催する側の人間が、いるはずの場所である。


    * * *


「はて。ここはどこだろうな」

541:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:16:06 k9r5qj1e
 

542:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:16:31 4XvrU0xL
  

543:でも1レスで終了だけどさwww
07/05/19 22:16:47 t6cMp1n9
高原池にてノート片手に立ち尽くす男、ジャガーは辺りを見渡しボソッと呟いた。
っていうか、ここでもまたジャガーは道に迷っていた。

「おーい! カワシマ~~! か~わ~し~ま~! 出てこーい!」

呼んでも出てくる気配はない、ジャガーはポツンと一人残されている。
前を向いても、後ろを向いても、横を向いても。誰も現れる気配はない。

「くそっ、けしからんヤツだな……カワシマめ、どれどれ早速この呪いのノートに書いてやる!!」

― 一分後。

「よし! これであいつも終わったな」

ジャガーは満足そうに微笑みながらノートを閉じ、今度こそ本当に平瀬村を目指し歩き出すのだった。
ちなみに、ノートは一度使用を試みると六時間の制限があるので、勿論これで川島が死ぬわけはなかった。
その上ジャガーがノートに書いた名詞は「カワシマ」というフルネームでもなければ漢字にすら変換されていない文字だったので、絶対これで川島が死ぬわけはなかった。
っていうか実はこのノートはジョバンニの複製バージョンなので、人を殺すという行為自体がそもそもできるわけなかったのだ。
とりあえず、ジャガーの行為は全て無駄の一言で片付くことになる。

「フ~、さっぱりさっぱり」

表面だけの爽快感に酔いしれるジャガーがその真実を知る気配は、今の所……全く、なかった。





そして、そんなはた迷惑な男にまで名前を知られてしまった男、川島はというと。

544:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:17:10 w9VivHU8
 

545:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:17:51 t6cMp1n9
「ふ~。あたいとしたことが恐怖のあまりウン時間も無駄にしちゃうなんて、これじゃ犬っコロにも笑われてってうわあぁ?!」

こっちはこっちで、また厄介な輩に出会ってしまっていた。
あの場を離脱することに成功した川島は、進路を南西に取り平瀬村へと向かおうとしていた。
とにかく今彼が優先すべきことは、魚住に切られた左腕の怪我を治療することである。
鎌石村から新手の参加者が現れたことであの村を探索することを諦めた川島が、次に狙いを定めたのが平瀬村だった。
医療の道具があるならば場所はどこでも良かったというのが、川島の出した結論なのだろう。
気配を消しながら、川島はただ黙々と足を動かしていた。
治療もそうだが、失くした獲物の存在も大きい。
殺し合いをする上での道具の確保も必要となり、川島はその悪すぎる幸先に苛立つ思いを隠せないようで小さく舌を一つ打つのだった。

ちょうどその時だった、偶然と呼ぶしかない神様の与えたカウンターヒットが川島に直撃する。
目の前には同世代の男子高校生が、よく分からないことををブツブツ呟いていたと思ったら川島を見やるなりいきなり大声を上げてきた。
見通しの悪い森林地帯ということもあり、お互い目で見える範囲に近づくまで気づかなかったのが原因であろう。
二人はかなりの近距離でばったりと会うことになった。
川島は顔をしかめながら、すぐに構えを取り現れた少年にいつでも殴りかかれるよう準備する。
怪我をしている身では無理はできない、最低限の動きで相手を止める必要があると川島は改めて気を引き締める……が。

「って、おい?! 何だその怪我はどうした誰にやられた、救急車救急車参加者の中に医者はいませんかーー!!!」

少年は無防備にも、川島が殴りかかろうとしているにも関わらず彼の元へとすぐさま駆け寄って行った。
血に染まった白い学ランというのも確かに目立つ、朝焼けの中主張する赤の大きさが少年を焦らせる原因にもなったのかもしれない。

「騒ぐな、黙らんかい」

顔をしかめドス声を上げる川島、だがそれでも少年が怯む様子は無い。

「うげ、結構切れてんな」

546:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:18:23 w9VivHU8
 

547:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:18:48 t6cMp1n9
川島の断りも無く、少年はいきなりその傷を覗き込んできた。
余りにも大胆な行動、この少年が何を考えているのか川島の中でも疑問は膨らんでいくばかりである。

「血はもう乾いてんのな。傷洗ったりしたか、ちょっとコレ脱いでみろよ」
「……」
「おら、早く早く」

何やら自身のデイバッグを漁りだす少年、ここで油断させておき仕留めようとしてくるか……川島は隙を作らず、少年の動きを見つめ続けた。

「あ? 早くしろって」

しかし次の瞬間彼が取り出したのは、川島にも支給されているデイバッグに詰められていた飲み水の入っているペットボトルだった。
……どうにも、この少年は人を疑おうとする気配が無い。
それでもおかしな動作をしないか見張りながら、川島は詰襟を開け傷のある片腕をさらけ出す。
生地と擦れることで痛みを感じるものの、傷の出血自体は既に止まっているようだった。

「ああん、美味しそうな上腕二等筋。明美、思わずかぶりつきたくなっちゃう♪」
「……」
「じょ、冗談だって。そんな怖い顔すんなよ……。ほれ、ちょっと沁みるかもしんないけど我慢してくれ」

熱。直に空気にさらけだすことで感じた肌寒さの中で与えられた温かさは、川島の腕を固定するためにと添えられた少年の手の温度だった。
しかしそれも一瞬で掻き消える、次の瞬間ドパドパと水をかけられその感触に思わず川島も顔をしかめる。

「ちょっと待ってろよ」

半分ほど減ったペットボトルに蓋をした後、少年は川島の目の前で着ていたシャツを脱ぎだした。
そして、そのまま左腕部分の布地を裂く。

548:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:19:31 4XvrU0xL
 

549:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:19:35 w9VivHU8
 

550:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:19:40 t6cMp1n9
「こうして、こうしてっと……うーむ。とりあえずさっさと清潔なもんに取り替える必要はあるだろうけど、今はこれで勘弁な」

川島が何か言う前に患部に布地を巻き上げると、少年は満足そうに笑った。
そんな、一連の流れ。川島は呆然となっていた。
殺し合いに投げ込まれた状況でこんなにもお人よしな行動を取るこの少年の存在が、川島にとって想定の範囲外なのだろう。
あくまで少年のペースに乗せられ、呆気に取られながらも川島はこのような応急手当を受けたことになる。

「俺は猿野天国。あんたは?」
「……川島清志郎じゃ」

反射的に名乗ってしまう川島、しまったと思うもののもう遅い。
人懐っこい笑顔を浮かべながら、猿野は自分のことを話してくる。
参加者の中には知り合いでもある心強い仲間がいるということ、そして最後はこの主催であるオッサン共を倒してやりたいと猿野は語った。

「なあなあ、あんたも協力してくれよ。人手は少しでもあるとありがたいからよ~」
「……好きにせい」

答えたと同時に喜びを表す猿野の姿、それを見つめる川島の瞳はあくまで冷め切っていた。
夢を語るということ、それは昔の川島の姿とも重なる所がある。
自覚のないその愚かな様、吐き気がする程前向きな姿勢を前に川島の心は邪悪な考えに染まっていた。

― ああ、汚してみたいと。その希望を、目の前で折り曲げてやりたいと。

気づかせてやりたかった、仲間を集めるという行為が弱者の持つ群集心理の塊であることを。
見せつけてやりたかった、本当に力ある者が行える覚悟の違いを。

『何が起きても揺らぐことのない断固たる決意が必要だ』

551:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:20:22 k9r5qj1e
 

552:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:20:23 4XvrU0xL
 

553:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:20:35 w9VivHU8
 

554:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:20:55 t6cMp1n9
今一度、あの最初に集められた場所で聞いた台詞を川島は反芻する。
そう、一度固められた川島の決意は揺ぎ無く、今もこうして彼の行動理念の一つとなっていた。
それは決して破られることのない、川島の意思の強さでもある。

「そういえば、その傷誰にやられたんだ?」
「知らん」
「……あー、さいですか」

三井も猿野も、川島からしてみれば皆同じだった。
仲間が何だ、目の前の事態を整理した上で優先順位を誤る人間を川島は認めようとは考えない。
主催を倒すだの、そんなことはどうでもいいのだ。
ただ生き残るために武力を振るえるかどうか、その覚悟がないならば身をもって教えてやるだけである。

「こっからだったら平瀬村が行きやすいのか? とりあえず、そこで改めて手当てし直そうな」

走り出す猿野の言葉に頷き、とりあえずは傷を癒すことを先決とし川島は彼と行動を取ることを決意する。
大きく深呼吸をすると、川島も先導する猿野の背中を追いかけるべく駆け出した。
いつかは討つことになるだろう幼さの残るあどけない後姿へと追いつくことは、あまりにも容易かった。

555:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:21:11 4XvrU0xL
 

556:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:21:15 k9r5qj1e
 

557:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:21:32 w9VivHU8
 

558:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:21:47 t6cMp1n9
【C-04/1日目・午前5時前】

【女子12番 槇村香@CITY HUNTER】
状態:健康
装備:ラケット(テニスボール×3)@テニスの王子様
道具:支給品一式
思考:1.鎌石村小中学校へ太尊と向かう
   2.リョウと合流
   3.虎鉄、つかさと協力
   4.冴子、海坊主を捜す

【男子33番 前田太尊@ろくでなしBLUES】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式(※ランダムアイテムは不明)
   虎鉄のデイバッグ(包丁、まな板、皿、フォーク、ロープ、鋏、ライター、支給品一式、ランダムアイテム(不明)入り)
思考:1.鎌石村小中学校へ香と向かう
   2.千秋を見つけ、守り抜く
   3.ヒロト、小平次、中島と合流

559:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:21:54 4XvrU0xL
 

560:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:22:15 w9VivHU8
 

561:支援ありがとうございました、後は状態表だけなんでもう大丈夫です
07/05/19 22:22:37 t6cMp1n9
【C-03南部/一日目・午前5時半ごろ】

【男子37番 三井寿@SLAM DUNK】
[状態]:満身創痍
[装備]:無し
[道具]:モスバーグM590(弾数8+1)、バスケットボール@SLAM DUNK、支給品一式 、ジャガーからのメッセージ入り葉書
[思考]:ゲームに乗った参加者、主催した面子に対し激しい憎悪を抱いている
    1.つかさ、虎鉄と共に鎌石村小中学校へ向かう
    2.湘北メンバーと晴子を探す
    3.生き残って、バスケのある日常へと帰る

※川島清志郎を危険人物と判断


【女子09番 西野つかさ@いちご100%】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式(※ランダムアイテムは不明)
思考:淳平やほかの参加者を守るためにも、早く殺し合いを止めさせたい
   1.鎌石村小中学校へ虎鉄、三井と向かう
   2.真中と合流
   3.香、虎鉄と協力

※川島清志郎を危険人物と判断

562:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:22:53 4XvrU0xL
 

563:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:23:23 w9VivHU8
 

564:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:23:32 t6cMp1n9
【男子11番 虎鉄大河@Mr.FULLSWING】
状態:健康
装備:大きめの鉈
道具:無し
思考:1.鎌石村小中学校へつかさ、三井と向かう
   2.香、つかさに協力
   3.可愛い女の子と仲良くする

※川島清志郎を危険人物と判断



【D-04高原池/1日目・午前6時前】

【男子17番 ジャガージュン市@ピューと吹く!ジャガー】
状態:健康
装備:なし
道具:支給品一式 DEATH NOTE(複製ver) ハガキ19枚
思考:1.平瀬村へ向かいピヨ彦と高菜を探す
   2.湘北メンバーに会ったら魚住のことを伝える

備考:DEATH NOTEについて
DEATH NOTEはジェバンニの複製バージョンです、なので人を殺す機能などは一切ありません。

※川島清志郎は死んだと思っている

565:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:23:53 4XvrU0xL
 

566:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:24:11 w9VivHU8
 

567:会合 × ボス郎 × DEATH NOTE ~そして対主催へ
07/05/19 22:24:22 t6cMp1n9
【D-02/1日目・午前6時前】

【男子16番 猿野天国@Mr.FULLSWING】
状態:健康、シャツの左腕部分の袖がない
装備:縦笛@ピューと吹く!ジャガー
道具:支給品一式 (水半分程消費)
思考:1.平瀬村へ向かい川島の手当てをする
   2.虎鉄、もみじ、御柳と合流する
   (自衛できる武器を持っていてゲームに乗ってない奴とも合流したい)
   3.主催者を潰す


【男子08番 川島清志郎@ろくでなしBLUES】
状態:左腕に切り傷あり(現在猿野のシャツの布が巻かれている)
装備:モスバーグM590の予備弾20
道具:支給品一式
思考:ゲームに乗っている
   1.猿野についていく
   2.タイミングを見計らって猿野は殺す

※三井寿を要注意人物と判断(容姿のみの情報)
※猿野天国の知人の情報を得ている


【男子4番 魚住純@SLAM DUNK 死亡確認】

【 残り51人 】

568:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:24:57 4XvrU0xL
 

569: ◆7NffU3G94s
07/05/19 22:25:21 t6cMp1n9
以上です。支援してくれた皆さんも、見てくれた方も本当にどうもありがとうございました。
感電さんもありがと、音読テラハズカシスwwww一生もんの経験できたよ~

570:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:26:51 4XvrU0xL
投下乙

名シーンの使い方が凄い上手かった。
あとボス郎の退場シーンが……。
ピースっていう表現も凄い上手いと思う。

あとジャガーは自重wwwwwwwwwww

571:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:27:21 rI/J5E9f
投下

572:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:28:03 k9r5qj1e
乙です

ジャガーさんけろっとしてるしw
これからも間違った名前を書き続けて欲しいw

細かいことですが>>543
本文中ジョバンニになってました

573:571
07/05/19 22:28:26 rI/J5E9f
送信ミスった……
投下乙
ボス朗の退場シーンと三井の回想が良かった
ジャガーの空気嫁なさは異常

574:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:30:14 w9VivHU8
おつー。

ボ、ボス郎ーーー!
回想シーンうまいなあ。
そしてジャガー自重しろww

575: ◆7NffU3G94s
07/05/19 22:37:24 t6cMp1n9
ジョバンニ\(^o^)/何それ。
最後の最後で俺かっこわりーー!!!

576:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 22:44:36 k9r5qj1e
どんまい

力作でしたね
追いながらワクワクしてました

577:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/19 23:44:08 tj6jWMxz
気になってとこが幾つかあるんだが

魚住と三井はタメなのに三井が魚住に対して敬語になってるんだが原作でそういう設定になってたか?
それから川島ってこんな奴だっけ?
当時の連載読んだっきりだから何とも言えんのだけど記憶にあるのとキャラがちと違ってるような
大阪弁と広島弁とヤクザ映画の台詞みたいなのが混ざった言い回しも気になった
直せる部分は直して欲しい
長編だけに一度気になると最後まで疑問に感じてしまって勿体ない

578: ◆7NffU3G94s
07/05/19 23:59:47 t6cMp1n9
コミックスを参考にしてたつもりだけど、勘違いがあったかもしれません。
確認後訂正します。
川島の口調については、ニュアンスでしたためた面が強いのでおかしな所は指摘してくださると助かります・・・
申し訳ないです、大阪弁、広島弁、ヤクザ映画のような口調の違い自体があまり分かってなかったです。
川島のキャラに関しても自分ではこう解釈してしまったので、具体的に指していただければ訂正案は出しますのでよろしくお願いします。

579:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/20 00:06:16 kSEHD4He
キャラに関してはこっちも自信無いんで明日にでもブクオフ行って確認して来てから再度指摘するよ
口調については細かく言うと川島の台詞のほとんど全部が混じりっ気ありの方言になってる
判りやすいとこで「○○じゃ」ってのは広島っつーか竹原語だから直した方が良い

580: ◆7NffU3G94s
07/05/20 02:14:01 s151cRC4
お、ありがとうございます!
あと今スラダン確認してきました。
コミックスが妹の故この時間じゃ手が出せなかったため、ようつべさらってきました。
直接の会話らしい会話は見つからなかったのですが、68話のVS陵南戦にてシュート止められた三井が魚住に対し暴言吐くシーン発見。
敬語は勘違いでした、本当にすみませんでした。指摘してもらえて良かったです。
修正期間ってどれくらいでしょうかね?川島の件含め何とか期間中に間に合わせるよう努力します。

581:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/20 02:23:48 Ot/yvrHE
>>580
乙です。この時間まで、確認してるなんて書き手の鑑。

582:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/20 02:30:05 Ot/yvrHE
おっと、質問に答えてなかったな。

>>4
【NGについて】
・SSが投下された後、
 ①10日以内に正当な理由あるNG審議要請が出され、
 ②その要請に基づいて皆で議論し、NGが妥当とされた場合、作者は72時間以内に意思表明をする。
そして修正する意思があるならそこから1週間以内に修正SSを投下。
規定時間内に意思表示がなされなかった場合、該当SSをNG認定とする。
・ただしNG認定後、当該SS登場キャラに新しい動きがないうちに修正SSを書き上げたなら自由に投下可能。
・スレの意志の大半に支持されて修正要請がされて、1週間以内なら何回でも修正は可。
・修正要請、もしくはNG申請の期間は絶対厳守であり、期間を過ぎてからの異議申し立ては受け入れられるものではない。

これが、一応の指針になるんじゃないか?

583:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/20 04:34:13 cCf1Wvcp
予約の期限なんて無いようなもんだし、それも期限を作らなくても良いんじゃね?
たまに連絡でもしてくれさえすればさ

584:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/20 09:06:22 HxWPj2j4
昨日のラジオ聞いて新作も読んだら、俺も何か手伝いたいって気がしてきた
そこで質問をばさせて頂きたか
放送までにどうしても書かなきゃいけない、優先していかなきゃいけないキャラがあれば教えて欲しい
なるたけそこから着手してみたい

585:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/20 11:40:11 K8gZiPlB
ピヨ彦・鈴音 必要度S、難易度B
学校へ着いた後の描写が必要
内容的には無難な繋ぎで構わないが、サプライズがあればなお良し

一条・菊丸・唯 必要度S(時間をずらすならBかCくらい)、難易度D
これも無難な繋ぎで大丈夫
出会ったばかりなので大きなフラグも無く、比較的自由に動かせる

リョウ・春香 必要度A、難易度A
人外に近いと言われてるリョウがネック

冴子・一貴 必要度B、難易度B
対主催フラグ、人捜しフラグがあるから弱冠難しい
周りを人に囲まれてるから、どの方向に動かすかで違ってくる

平塚・塔矢 必要度B、難易度A
塔矢に難あり
囲碁を最優先に考えるクレイジー塔矢をどう活かすかが鍵

手塚 必要度B、難易度A
どう動かしたいかによってかなり扱いが変わってくるキャラ
マーダー化させるのであれば何らかの転機が欲しいところ

神崎 必要度B、難易度B
今のところ日々野に対してだけしか殺意が働いておらず、マーダーとしては他と比べて少し動かしにくい
しかし時間的な関係から、最低あと一回は出てきてもらわないと困る

御柳 必要度C、難易度C
人を殺した後になるから、繋ぎでも描写が欲しい
しかしゲームに乗り気なので、心理描写はある程度薄くても構わない

ヒル魔 必要度C、難易度B
失意の胸の内をどう描けるか、なるべく濃い心理描写が必要になってくる
どういう立場に置くのかで難易度は増減する

流川・泉 必要度C、難易度C
周りに人がいず、また二人が出会ったばかりということもあり、ここも自由に動かしやすい
が逆に、大きなサプライズを起こそうと思うと難易度は高くなる

小平次 必要度C、難易度B
このまま行くと海坊主とかち合うので、そこをどうするかが主題になってくる
好戦的なキャラではないから多少の心理描写は不可欠

海坊主・桜乃 必要度C、難易度A
行く手の小平次の存在、越前の存在、そして首輪解除フラグを考えると意外と難しい
足手まといになりそうな桜乃を上手く利用出来れば書き易くなるか

新庄・塔子 必要度C、難易度D
明るくなるまで動かないとあるから、放送後の描写になっても問題は無い
一回しか出てきてないから、出来ればあったらいいな程度

中島 必要度D、難易度D
キャラ的に超展開は期待出来ないので、放送までに一回出てくれば十分



思いっきり主観で考えてみた
最低でもこれだけの人達の動きが無いと放送へは行けないと思う
残りは別に無くてもいいんじゃないかな?
たぶんこんな感じだと思うのでこの中から優先的に選んでみてくれ>>584

586:579
07/05/20 15:47:42 MM4A8wAu
>>578
一通り川島の登場場面読んできた
それで俺が受けた印象の川島ではやっぱり微妙にキャラ違うかな
どっちかって言うと川島は静かな炎を燃やすような奴だったから
「ほほーう、そんな所に隠れてたんかぁ……じゃかあしい」とか「お前等まとめて……ぶちのめしたるわあああ!!!」
なんて登場の仕方にまず違和感ある
急に有無を言わさず攻撃する方が本来のキャラに近いような
それと最後のところで猿野に心を許したようになってるけどここもコミックス読んだ後では疑問が残る
原作では最終的に改心したっぽくなってたけど元々は仲間を捨て駒としか考えてない冷血漢だから猿野に付いて行くのは少し無理がある
傷を癒すのが目的だとしても一匹狼で行動取ると思うぞ

587:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/20 20:04:36 T2a6bSBz
流川泉、御柳、新庄塔子、中島は一回の描写と言えど書かれずに放送に行っても問題ないかも知れんよ

588: ◆7NffU3G94s
07/05/20 23:30:26 9JyC8V55
了解です、では>>586をベースにもう一度コミックス読み込んで改案を投下させていただきたいと思います。
(口調に関してはそれでも心配が残りまして、それ含め投下後にまた指摘いただけるととても助かります)
期限の方は規約にある通り十日程いただければと思います。
投下は避難版にて行わせてください、投下時にはこちらのスレにも予告を出します。
また何か問題などあるようでしたらどうぞご連絡ください、よろしくお願いします。

589:名無しさん@お腹いっぱい。
07/05/20 23:34:42 DkkwGWS9
>>588
お疲れ様です。
今後もがんばってください。期待しています。

590: ◆AAxoi1ysvg
07/05/21 01:30:04 2mN3QeO+
予約無しですが、
蛭魔、手塚、塔矢、平塚
投下です。

591:悪魔の復活
07/05/21 01:31:29 2mN3QeO+
「さあ、油断せずに行こう」

 手塚国光はテニスラケットではなく、コルト・アナコンダを片手に呟く。
 手塚の最終目的は、自分を含む青学テニス部員全員がこの島を生きて抜け出すことである。
 そのためになすべきことは複数だ。

  1.危険人物の排除
  2.部員全員の安全確保
  3.殺し合いルールの破壊

 一つ一つ確認してみよう。

 まず、『危険人物の排除』。
 これに関しては、既に力を手に入れたので特に問題はない。
 心配事と言えば、素人の腕で拳銃を操っても抵抗する相手には心許ない、という点だが、
そんな事は実際の場面に立ちあってから考えればよい。

 では、次の『部員全員の安全確保』。
 最も重要な問題と言えるが、今やれることは、当人たちの捜索であり、他にはない。
 詰まる所、手塚に出来ることは島中を歩き回ることだけである。

 最後に『殺し合いルールの破壊』。
 これも、知識のない自分がいくら考えた所で無駄だろう。このルールの根幹はつまるところ、首輪である。
 首輪を外せる手段が見つからない事にはいくら考えても無駄だ。

 結局手塚に出来る事は、周囲を散策するだけ。
 そんな彼が平瀬村に来たとき、一軒の家から少年の叫び声が聞こえてきた。


「だから、こんな手は有り得ないんだ! 実際、ノビからノゾキのコンビネーション君は打つ手に困っただろう」
「いや……そんな事言われても、俺素人だし……」
「そんな事はもう分かってる。だから、僕が教えてるんだ。まじめに聞け」

 一体、何をやっているんだろう。
 殺し合いが行われている島で、二人の男たちが言い争っている。
 内容は決して命のやり取りに関するものではない。場違い、という言葉がピタリとはまる。

「全く、こんな腕でよくタイトルを取るなどと……」
「だからその事はもう謝ったじゃねーか」
「いやしかし、素人とは言え、中には進藤のような奴もいる。だから侮れない」
「お前俺の話聞いてる?」
「今日は徹夜で特訓だな」
「聞いてねぇーー!!」

592:悪魔の復活
07/05/21 01:32:32 2mN3QeO+
 二人の声は外に丸聞こえである。こいつらは『首輪外し』に使えない。素人の手塚にもハッキリと分かる。
彼らと一緒にいても、自分の目的は成すことができない。それどころか、彼らはある意味で危険人物と言える。
周囲を見ずに、大声を上げて自分たちの位置を知らせる。こんな事をしていたら、間違いなく危険人物を呼び寄せる。
二人仲良く(?)家の中で遊んでいるのだから、殺し合いには乗っていないだろう。が、視点を変えれば下手な殺人鬼より一層危ない存在だ。
 目的を達成するためには無視するに限る。だから、手塚は彼らの声を聞かなかったことにして立ち去る。

 しかし

「そこの糞眼鏡(ファッキンメガネ)、銃を置いてこっちに来な」

手塚の考えを遮る声が背後から聞こえてくる。家の中に意識が集中したために気づかなかったのだ。




593:悪魔の復活
07/05/21 01:33:48 2mN3QeO+
----

「俺たちは敵を倒しに来たんじゃねぇ。殺しに来たんだ」

 この言葉は、泥門デビルバッツが試合直前にかける気合の言葉だ。
 だが、その司令塔蛭魔妖一が殺したのは、皮肉にも敵ではなく味方のエース小早川瀬那。

「悪魔らしいっちゃ、らしいわな……」

 後輩の骸を土に埋め終え、蛭魔妖一は道を歩いていく。
 特に目的はない。否、目的を考える思考力がない。
 自分が人の死ぐらいで凹んでいる。落ち込んでいる。そんな馬鹿な……
等と思ったりもするが、やはり人間の命は何よりも重たかったと言うことか。

「いや、違う。クリスマスボウルへの夢が終わったからだ」

 敢えて、思考と逆の言葉を口にして見る。
 アメフトの試合に勝つため。蛭魔はいつも自分を偽り続けてきた。演技を繰り返し、最強の策士を演出し続けてきた。
一人の後輩が死んだからと言って、その事に変化はない。
 しかし……

「でも、アイツは死ななきゃならねーガキじゃなかった……」

 僅かながら、蛭魔という男に変化が起こっている。
 瀬那の死を悲しむという当たり前の行動を、この男が取り始めている。
それは、周囲に人がいないことも理由の一つだろう。周りに誰か居たら、彼は冷酷な司令塔を演じなければならない。
だから誰も居ない現状だと、本来の自分を取り戻せるのだ。

「小早川……お前のために、俺は何をしたらいいんだ」

 糞チビではなく小早川。
 死人に糞チビなどと言うのは、やはり躊躇われる。

「お前が、アメフトで遣り残した事って何だっけか……」

 蛭魔は記憶の糸を手繰り寄せる。小早川瀬那という少年が、アメフトに寄せた思いは何だったか。
パシリな小市民が光速の足一つで英雄になれたから、アメフトにのめり込んだのか。いや違う。
小早川瀬那という少年は、一人の超人に立ち向かうため、アメフトの世界に入り込んできたのだ。
 もちろん、最初にアメフトをやったのは自分の命令だったから。
 半ば強制的に試合に参加させたことは覚えている。しかし、人間の域を超えた男進清十郎と出会い、
瀬那は変わった。自主的にアメフトに取り組むようになった。

「アイツに勝ちてーんだよな」

 勝ちたいと思った男、瀬那は既に死んだ。
 しかし、瀬那の意思はまだ生き続けている。

「なら、俺が勝たせてやるよ」

 自然に口からこぼれた言葉が、蛭魔妖一の行動指針になった。
 それは殺し合いで勝ち残るでもなく、この島を脱出するでもない。単純に後輩の遺志を継ぐというもの。

594:悪魔の復活
07/05/21 01:35:04 2mN3QeO+

 呟きながら歩いて、蛭魔妖一は平瀬村に着いた。
 他所事を考えながら歩いていたことに、少し不安を覚える。
 目的を持って村に来たのならいいが、実のところ単に歩いたら村についてしまっただけ。
こんな状況だと、殺人鬼のいい的だろう。それほどに、今の蛭魔は思考力が低下していた。

「っち、いつまでセンチになってやがる」

 既に埋葬は済ませた。遺志を継ぐとも決めた。これ以上、引き摺っていて得るものがあるか。
 冷酷な気持ちの切り替えは得意分野だろう。

「落ち着け……落ち着いて、目的のために必要なことを考えろ」

 冷酷になるのは慣れているはずだ。目的のためなら、どんな手段も取れるはず。
 だから、考えろ。

 しかし、そんな蛭魔の心とは裏腹に、彼の頭脳は何の回答も返さないままだ。


「よし、この家なら碁盤があるだろうな」

 思考の麻痺に陥っている蛭魔に少年の声が聞こえてくる。

「逃げるなよ、今から打とう」

 少年は、蛭魔など目にも入らないと言ったふうに無視して民家の中へと入っていく。
 厳つい顔をした角刈りの男も、少年に続いていった。

「っち、なんだ今のは……」

 訳が分からない。碁盤? 打つ? 何のことだ。
 ただでさえ進まない思考が寸断されてしまったではないか。

 っち、と再び舌打ちしながら蛭魔はその場にしゃがみ込む。

「落ち着け、落ち着くんだ……」

 何度も自分に言い聞かせる。少しずつ、気づいてきた。
 今の自分は瀬那の死で動揺している。普段の冷静な思考力や頭脳は存在していない。
 だからまず、座って落ち着け。
 自分のスタートラインはそこにある。

 そして蛭魔は考えるのをやめ、しばし気を落ち着かせることにした。



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