08/02/18 12:16:57 zQw+OqLZ0
北海道新聞 2008年2月13日 夕刊
『私のなかの歴史 命の証を尋ね求めて⑭』 書家 小川東州さん
ショコラとおイネ
一昨年の夏のある日、軽井沢にある小和田恒さんの別荘へ
向かう途中でのことでした。
雅子様もかわいがっていた小和田家の愛犬、ヨークシャーテリアの
ショコラは、もはや失明し、はったままでしたが、ご夫婦は何度も
運転の手を休めては介抱にこれ努めているのです。
見るに見かねた私が、「これでは(オランダに)持ち帰れますか」と
声を掛けますと、「いいえ、連れて帰るのです」と、小和田さんは
なんともかよわい声で話すのです。
実はショコラを「持ち帰る」と話したのはそれなりに理由があっての
ことでした。このときの老ショコラが首の出るトウで編んだ手提げかごに
入っていたからで、私どもには「持ち帰る」がこのときに合った言葉に
思えたのです。
(中略)
小和田家のショコラは一昨年、オランダに戻って間もなく昇天しました。
あの胡散臭い書家の話しだけどねw