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北海道新聞2007年5月16日付夕刊 六花亭広告「社長の思い」
「内麦外麦」
「道産小麦使用」。パンやうどん、最近
では、お菓子にもこんな表示を見かける
ようになりました。地元の良質な作物を
使うことは大いに結構ですが、ときに「地
産地消」をイメージだけで使っているので
はないか。と首を傾げることもあります。
九州・佐賀に、『マルボーロ』という伝
統的な焼き菓子があります。地元でとれ
る小麦粉の特性を生かしたこの名菓は、
まさに地産地消の理想的な形。しかし、
現実には、このような好事例は少ないよ
うです。
納得のいくお菓子をつくろうと思えば、
当然、原材料の厳選から始まります。私
どもは、それぞれの製品に適した原材料
を世界中から探し、使い分けています。
例えば、『マルセイバターサンド』のビス
ケットに使う小麦粉は、北米産です。あ
の歯ざわりや口溶けは、この粉だからで
きる、と言っても過言ではありません。
一方、『どらやき』には九州産小麦、皮と
餡のバランスが良くなりました。
残念ながら、今のところ、私どものお
菓子には道産小麦の出番はありません。
佐賀の名菓のように、材料を生かすこと
ができれば万々歳ですが、地産地消にこ
だわりすぎて、製品の「おいしさ」をない
がしろにしては本末転倒だと思うのです。