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【パリ福井聡】フランスのサルコジ大統領は20日、
幼児性愛犯罪者への「投薬による去勢」なども視野に入れた性犯罪の再発防止法を制定すると表明した。
刑期を終えたばかりの幼児性愛者が5歳の男児を連れ回し、レイプするというショッキングな事件を受けた措置で、議論を呼びそうだ。
警察によると、幼児へのレイプなどの罪で禁固27年の判決を受けた男(61)が、
刑期が短縮され18年後の今年7月に刑務所を出た直後、
仏北部で男児を連れ去り、自宅車庫でレイプした。
出所前に刑務所の医師からぼっき不全治療薬バイアグラの処方を受け、服用していた。
医師は男の罪名を知らされていなかったという。
サルコジ大統領は20日、性犯罪対策に関する関係閣僚会議を開催。
その後の記者会見で「幼児性愛者など、子供の生命を奪いかねない病の人々を自由にさせることはできない」と述べ、
出所前に幼児に危険を及ぼさないか再検査し、
危険ありと判断した場合は、09年に開院予定の専門病院に入院させる法律を制定する考えを示した。
また、本人が同意すれば「ホルモン剤の投入による化学的な去勢」も行うべきだと語った。
サルコジ大統領は強硬な犯罪対策論者として知られており、
先の大統領選挙戦中も幼児性愛者などについて
「生まれつきの性癖。(10代の自殺者も)生来の悲観性から自滅しやすい」と
優生思想を展開し、心理学者らから批判を浴びた。
毎日新聞 2007年8月21日 10時55分