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第031回国会 予算委員会第一分科会 第1号 昭和三十四年三月二十三日(月曜日)
政府委員 宮内庁次長 瓜生 順良君 皇室経済主管 高尾 亮一君
<東宮御所新設造営についての質問に対し>
○政府委員(瓜生順良君) 東宮御所の設計の問題は、これは東京工業大学の谷口博士に依頼
しまして、いろいろ工夫をしてやっていただいたので、われわれ専門家でありませんので、それが
批判があるかどうかの点はよくわかりませんですが、いろいろずいぶん工夫していただいたつもり
ではございます。で、予算もきまっておりまするし、それから部屋はこうこういうふうにした部屋が
いい、これはこうこういうふうに使えるようにという注文も非常にあり、限られた予算でいろいろな
注文に応ずるものを誠意をもって設計していただいたのでございます。この建物としては、基本的
には耐震耐火の洋風な建物でありますが、しかしながらそこに日本的な味を出した。で、日本は
湿気の多い、こういう所ですから、屋根もあります。それは建物のためにもいいですし、また日本
的な味を出すためにはその方がいいようであります。部屋へ入って、部屋の中も、公けの部屋の
方の関係はまあ外国のそういうような建物ですと相当豪華な、ごてごてした部屋が多いわけです
が、そう豪華ではない。しかしながら日本的なその清楚な感じ、まあ簡素というのじゃなくて清楚
ということてすか、清楚の感じの出るようなふうに工夫をしていただいておるわけであります。それ
で、限られた予算の範囲で、できるだけそういうような面で恥かしくないような部屋ができることと
思うのでございます。お住いになります私室の方は公けの部屋よりも幾分質が落ちますけれども、
この方も、これはお住いになるのに気分のいいような部屋にすることが、これが一番大事です
から、そういうようなお住みやすいような気分のいい部屋というふうにいろいろ工夫をされており
ます。そのほかは事務室であります。事務室の方はこれは普通の事務室で、簡単であります。
そういうようにいろいろ設計者の方でも十分考えていただいたというふうに私たちは考えております。
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