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毎日新聞 2007年8月20日〔筑後版〕
筑後評論:病院(2) /福岡
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「待ち時間3時間、診察3分」はすでに死語かと思っていましたが、いやいや、まだまだありました。5月の人間ドックで
「要精密検査」となり、久留米市のある病院を7月に再訪した時のことです。半月前から予約を入れたうえで
指定時間前に受け付けを済ませ、検査そのものはスムーズに進みました。しかし、診断まで2時間以上待たされた揚げ句、
医師の説明はたった数分でした。待合室を見回すと、やはり、待ち時間の長さに何度もため息をつく人や
治療をキャンセルする人が何人かおり、中にはあまりの長さに体調悪化を訴える人までいました。
厚生労働省の05年の調査によると、病院の平均待ち時間は「15分以上30分未満」が23.3%と最も多く、以下(2)15分未満(22.8%)
(3)30分以上1時間未満(21.8%)(4)無回答(10.6%)(5)1時間以上1時間30分未満(11.2%)--でした。
病院の規模が大きくなるにつれて待ち時間も長くなる傾向にあり、私が経験した「2時間以上」は全体の4.9%もありました。
待ち時間の長い理由の一つに挙げられるのは医師不足です。5月28日付の本紙朝刊によると、03年の日本の医師数は
人口1000人あたり2人で、これはOECD(経済協力開発機構)加盟30カ国の平均2.9人を下回り、27位です。記事の中で
近藤克則・日本福祉大教授(社会疫学)は「政府は医療費を抑えるため医師数を抑え続けてきたが、もう限界だ」とし、
2020年には日本が最下位国になる可能性を指摘しています。