07/06/23 13:29:55 5JPCv8kd0
>>217
不正請求の問題は、医者の善意で「ついでに」出した薬…なんて
枝葉の問題以上のところがある。
現場で治療やってる医師として実例を示すが、
ある悪性腫瘍に対して、10年以上前から
標準的治療として広く用いられている抗癌剤がある。
しかし高価なので、査定(病名と、治療・検査が合っているかの審査)では
「病名に対して、使っている薬が合っていない、よって保険は支払わない」と
一度は保険請求を拒否される。
症状詳記(=その検査・治療をするに至った経緯と必然性を説明するもの)で
何とか後日には、保険の支払いが認められるのだが。
汎用されている(むしろ第一選択の)治療なのに、査定されてしまうのは、
その抗がん剤を出している製薬会社が、適応承認を取ろうとしないから。
(適応承認=その疾患に有効とのデータを示し、保険を使う妥当性がある、と承認を受ける)
適応承認をとるのには、膨大なデータと手間が必要。
製薬会社からすれば、古くからある(=今後、年々値段を下げられていく)薬剤であり、
その疾患の第一選択薬だから、これ以上の企業努力をしなくともコンスタントに売れる。
手間隙かけて適応とろうとしませんわな。
これも、保険のルールからすれば「不正請求」
こっちからすれば、保険機関の「不払い」そのものだわ。